国会・東電福島原発事故調査委員会(黒川清委員長)参考人聴取進む

2012-05-06 08:53:17 | 社会
杉原浩司(福島原発事故緊急会議/みどりの未来)です。

ついに全原発停止の日がやってきました。昨日の東京・芝公園での集会で
福島の椎名千恵子さんが述べられた通り、「止まった」のではなく、市民
が「止めた」のだということを確認したいと思います。再稼働への圧力は
なお厳しく、課題は山積していますが、自信を持って前に進んでいきたい
と思います。

さて、今回はお薦め、必見の動画情報をご紹介します。私も傍聴した4月
18日の国会事故調査委員会(深野弘行原子力安全・保安院長への質疑)の
やり取りについて、「三陸の海を放射能から守る岩手の会」の永田文夫さ
んによる紹介文を転送します。この国の原子力規制行政のトップがいかに
デタラメかつ無責任であるか、新「安全基準」なるものがいかに噴飯物か
が鋭い追及によって明らかにされており、必見の内容です。ぜひお時間の
ある時にご覧ください。

ちなみに、委員会質疑の終了後に深野院長に対して、傍聴席から「ストレ
ステストの二次評価はいつ出されるんですか」と尋ねたところ、「メドは
ついていません」と平然と答えていました

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 岩手の会 永田です。

 ご存知の方も多いと思いますが、黒川国会事故調査委員会において参考人とのやり
とりが動画で公開されています。再稼働にかかわり参考になるのではないかと思いま
した。

 4/18に行われた第9回委員会を見ました。2時間20分ほどでしたが
委員たちの真剣な追及を見ているうちに、たちまち過ぎてしまいました。
 黒川委員長や野村修也委員(弁護士)、田中三彦委員などが厳しく
深野保安院長を追及しています。

 福島事故の原因究明をおろそかにし再稼働に走ろうとする政府。その政府を影で操っ
ている経産官僚。安全をないがしろにし原子力を推進する保安院の本末転倒な姿勢。
再稼働前にクリアしなければならない免震重要棟整備などの問題点。耐震バックチェッ
クや再稼働に係わる法律が整備されないまま行政指導で進めようとする稼働ありきの
無責任姿勢。政治決断と保安院の存在意義等などの問題点が浮き彫りにされています。


「テレビ番組より面白い黒川国会事故調」との紹介もあります。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120503-00000000-facta-pol
国会の東京電力福島原子力発電所事故調査委員会が着々と参考人聴取を進めている。メディアはほとんど報じないが、見応えは十分。言い逃れに終始する班目春樹原子力安全委員長や役立たず歴然の寺坂信昭・前原子力安全・保安院長らの無責任ぶりをあぶり出し、米国原子力規制委員会のメザーブ元委員長の聴取では彼我の規制当局の使命感、能力の差を浮き彫りにした。聴取では菅直人前首相ら大物を積み残しており、見せ場をまだまだつくってくれそうである。
国会の事故調は、政府と民間の両方の原発事故調査検証委員会が水面下で関係者から事情聴取し、生の声を一切出さないのと対照的に、参考人聴取をすべて公開、一部始終をインターネットで流している。やりとりは緊張感にあふれ、下手なテレビ番組よりはるかに面白い。参考人が逃げをうったり、はぐらかしたりしても、委員から手厳しい質問が矢継ぎ早に飛ぶ。
例えば3月末の聴取はこんな具合。原発周辺の防災区域拡大を拒否した過去の文書をめぐり、参考人が「決裁は記憶にありません」と逃げると、委員がやおら冊子を出して「これは当時の議事録ですが、見ますか? 記憶が喚起されると思いますが」「(安全行政に)こんな大事なこと、(あなたが)説明を受けなかったはずはないと思いますが?」と畳みかける。
参考人がはぐらかすたびに手元の議事録を指して厭味たっぷりに「これご覧になります?」と迫る委員。窮する参考人。追及はここまでやるのかと思わせるほど。ちなみに参考人は原子力安全委事務局長や原子力安全
・保安院長を歴任、事故直後に内閣参与に就いた広瀬研吉氏だ。
安全委の方針に沿って安全行政をするはずの保安院が広瀬氏の院長時代に安全委の防災区域の拡大方針にメモを提出して横やりをいれた。聴取ではその経緯を問い質し、国民の安全第一と言いながら電力業界の言いなりになって安全規制をねじ曲げてきた保安院の体質を浮かびあがらせた。問題視した体質は、電力業界の意を受け停止中の原発の再稼働に向けて安全基準を恣意的に決める野田政権にも共通するから、事故調は保安院を責めながら野田政権を牽制しているかのようである。
委員長の黒川清・元日本学術会議会長は福島原発事故が歴史に残る大事故であることを考えると原因や背景の検証結果、教訓を世界で共有すべきと説いてきた。だから参考人聴取は英語の同時通訳も流し、英文の議事録も公開している。原子力安全への責任感と覚悟の有無、1万年先の人類に責任を持つという視点で調査すると公言し、関係者の発言や教訓を歴史にきちっと残す気構えはなかなかである。
黒川委員長は野田政権が1月に保安院と原子力安全委を統合する原子力規制庁設置法案を提出した時にも事故調の提言まで法案を棚上げせよとかみつき、骨のあるところを見せた。事故に関しては東電の勝俣恒久会長、清水正孝前社長ら、それに菅前首相、当時官房長官だった枝野幸男経産相、経産相だった海江田万里氏らが公の場で真相を語っていない。事故調の報告書は6月。国民のためにも、世界に教訓を知らしめ歴史に記録を残すためにも、黒川氏が信念を貫いて大物を事故調に引っ張りだし、公の場で洗いざらい話させることに期待したい。
by C
月刊『FACTA』2012年5月号、4月20日発行)


 第9回委員会参考人の深野保安院長は資源エネルギー庁にも在職したことがあり、原
子力畑一本できた人のようです。会議のやりとりの動画は以下です。
http://www.youtube.com/watch?v=wbFImtYYk_M
※時間のない方は36分ころから保安院長への質問が始まりますのでそこから
ご覧ください。

20120418 第9回 国会事故調(東京電力福島原子力発電所事故調査委員会)


 この委員会のようすは世界中に発信しているとのことです。
この時委員へ配布された資料はこちらにあります。
http://www.naiic.jp/activities/
※第4回は2月15日、この時は班目原子力安全委員長が参考人として追及されています。
上記資料に会議録あり。


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