首都圏反原発連合へのメール 7.29逮捕事件について/ブログ・ひまわり活動記から

2012-08-01 00:46:27 | 社会
逮捕されるということ/ひまわり活動記 ブログ
7.29国会大包囲において、逮捕者が2人あったが、本日7.31に釈放された。
喜ばしいことだが、まだ不起訴が決まったわけではない。今後の動向に注目したい(救援活動は、「官邸前見守り弁護団」と救援連絡センターの共同で行われているようである)。

今回の逮捕につき、主催の首都圏反原発連合(略称: 反原連。首都圏の反原発グループのネットワーク)は、逮捕されたこと、釈放されたこと、をアナウンスするのみで、釈放前に主催としての声明や、事実経過を告知することはなかった。

内部決定に時間がかかることを考慮しても、逮捕者が出たことについて主催として事実関係等を公表しないことは、参加者である被逮捕者を切り捨てることになってしまう。

参加者に不足の事態が生じた場合、
これを公にし、支援を呼びかけずに参加者を孤立させる主催であれば、自らは覚悟して臨むとしても、人に参加を勧めることはできない。

そこで、事後報告や今後の方針を明らかにして頂くため、私は一個人として反原連のHP記載のメールアドレスにメールを送付した。
反原連の対応を期待したい。

逮捕者が出たことについて、無関心であったり、逮捕者が出たことは残念などの反応があった。さらには、勝手に逮捕されて、と蔑むものもあった。

これらが示すのは、「不当逮捕」なるものがこの世に存在すること、「逮捕されるということ」が如何なることかあまりにも知られていないということである。

実態を知れば「自ら望んで逮捕される人などいない」「被逮捕者は行動を共にした仲間として助けなければならない」と感じるはずである。

なぜなら、逮捕されるのは“特別な誰か”ではなく、“誰も”にその危険性があるからだ。逮捕されるか否かは警察組織の胸三寸である。

少しでも情報共有できることを願い、抗議行動における逮捕の実態について、以下に述べる。私に被逮捕経験はないが、すべてともに東電前や官邸前で声をあげてきた仲間から見聞きした話である。より具体的な内容は救援連絡センター発行の『救援ノート』や、園良太さんのBlogに詳しい。

★『救援ノート』は500円という手頃な値段で、逮捕~起訴までの基本事項・注意点がコンパクトにまとめられており、ぜひ一読して頂きたい。

【警察は人によって態度を変える】
まず、基本的なことを共有したい。あなたに対して警察は丁寧に接してくるかもしれない。しかし、同じ人間がフル装備でデモ参加者を威嚇し、命令口調や罵声を浴びせる。それが警察組織である。
抗議者間の悲劇は、この差別扱いを知らない人々が、警察批判をする人々に無理解であることから生まれる。

官邸前に絞れば、人々は原発反対を叫びに来ている。誰も警察と揉めたくはない。しかし、警察が歩道に人々を押し込めたり、根拠もなく通行止めにするからこそ、怒号が飛ぶのである。

なぜ警察に抗議するのか、一歩立ち止まって考えてみて頂きたい。

【不当逮捕とは何か】
警察は何もしなくても逮捕することがある。軽く手が触れただけで「公務執行妨害」、デモ隊が広がらないように呼びかけていた人を、デモを広げたとして「公安条例違反」として現行犯逮捕。これらは現実にあったものであり、不当にも逮捕された例である。公安条例違反や公務執行妨害は、警察が不当逮捕に使う常套手段。

【逮捕されたらどうなるか】
既出の『救援ノート』に詳しい。

ここでは、東京の場合を例に挙げる。
逮捕されると警察署で持ち物を取り上げられ、身体検査をされ、写真や指紋をとられる。取り調べが始まる。

弁護士を呼ぶことができるが、接見(面会)が制限されれば家族とすら会うことはできない。

24時間監視され、警察署の代用監獄に監禁される。

次の日は手錠と腰縄をかけられて検察庁にバスで運ばれる。検察庁の地下の硬い板の椅子に私語厳禁・姿勢を崩すことを許されずで7~8時間座らせられたあと、検察官と面会
(映像描写は、映画「それでも僕はやってない」が参考となる)。

検察官が勾留請求すれば、そのまま裁判所の地下室へ連れていかれる。
酷ければ裁判官がたった2~3分の勾留質問を経て、10日間身柄拘束が延長される。

勾留は最大23日間に及ぶ。
この間、あなたが誰にも連絡を取れなかったら?
職を失い、人間関係も損なわれる。

逮捕は、社会生活を破壊する。

ちなみに、私は真っ当な裁判官や検察官がいることも知っている。警察官個人としては人格者もいるだろう。しかし、組織としてこのような実態があることも、また事実である。

逮捕者は孤独である。
社会と強制的に隔離されるからだ。
だからこそ、逮捕がわかったときから、支援を広める必要がある。

主催が被逮捕者を切り捨てるということは、いつかあなたも切り捨てられるということだ。

私は、抗議行動に集まった人々は、
行動を共にした時点で仲間だと感じている。限りなく横につながる力が、原子力村に対抗する力だ。

仲間を切り捨てるようなことには賛同できない。信頼関係が保てないからだ。

今後の動向を見守りたい。

http://ameblo.jp/yukikoot/entry-11316901651.html

----------------

以下が、首都圏反原発連合へメールした内容です。

首都圏反原発連合のみなさま

はじめまして。
昨年8月から個人で様々な反原発デモや集会に参加しております高橋幸子と申します。
反原発連合の主催の官邸前抗議は6月8日、22日、29日と3回参加させて頂きました。
日頃より、官邸前抗議の準備・運営等お疲れ様です。ありがとうございます。
先日の国会大包囲も大変お疲れ様でした。

7月29日は地元福島での反原発デモに参加したので国会大包囲に参加することはできませんでしたが、「官邸前見守り弁護団」の河崎弁護士のツイートで、国会大包囲で逮捕された人が2人いたことを知りました。

具体的な状況は全くわかりませんが、私自身、昨年の素人の乱主催の原発やめろ!!!!!デモにおいて不当逮捕を目の当たりしているので(8月6日、9月11日開催)、逮捕された方々をとても心配しておりました。

本日7月31日に、ツイッター上にて無事2人が釈放されるとの情報を得る事が出来き、安堵しております。

しかし、私が非常に残念に思いますのは、主催者である反原発連合のみなさまから、今回の逮捕事件に関する事実経過等、何らの公式声明が示されなかった事です。

願わくば、逮捕された時点で知りうる限りの事実・主催者としての対応や方針を明示して頂きたかったと思います。

今回は河崎弁護士呼びかけによる「官邸前見守り弁護団」が救援活動にあたられたようですが、河崎弁護士は主催とは別個である旨ツイートされており、反原連公式アカウントにおいても「反原連の弁護士が接見に出向いている」との情報しかありませんでしたので、「官邸前見守り弁護団」と反原連がどのような連携関係にあるのか判然としませんでした。

私自身は、河崎弁護士がSAFLAN(福島の子どもたちを放射能から守る法律家ネットワーク)のメンバーであり、子ども・被災者支援法等に尽力されていることを知っているので信頼し、個人的にカンパや目撃情報の呼びかけを行うことがきましたが、「官邸前見守り弁護団」を素性のわからない団体として認識されている方もいらっしゃいました。

幸い、今回は1泊2日の短期勾留で済みましたが、勾留は最大23日間もの長期にわたる可能性もあります。今後の支援体制のためにも、首都圏反原発連合として、「官邸前見守り弁護団」との連携を明らかにしてください。

また、今回のような逮捕は再び起こりえます。

京都の上瀧弁護士は「警察はいかようにもすることができるということを、参加者に周知することが重要」である旨ツイートされており、私も全く同感です。抗議の場では、警察の思惑によって誰でも逮捕される可能性があります。

今回、逮捕者が出たにもかかわらず、反原発連合のみなさまからホームページ等で公式発表がなかったことにより、主催者が今回の逮捕について沈黙する形となってしまいました。

もし、主催者サイドで動いている方々がいらっしゃったとしたら申し訳ありません。その際は、「詳細は追って」という形でもいいので、現在の状況と見守り弁護団との連携をツイッターの公式アカウント等から明らかにして頂ければ、ありがたかったと思います。

さらに残念な事は、逮捕者に対する追加報告等一切なく、次の行動の告知が続けられた事です。外から見ますと、逮捕された参加者を見捨てたように見え、とても深い悲しみを覚えました。

逮捕された方々は原発反対に共鳴してあの場に集まった方々です。
私は、同じ現場に来て、声を上げた人は行動を共にした点で仲間だと感じています。そうして、限りなく横に繋がっていく事が、原子力村に対抗する力だと思います。

逮捕された方々は釈放され、身柄拘束をとかれることとなりますが、その後の処分(起訴・不起訴処分)は確定しておりません。継続支援が必要となると思います。

今からでも、逮捕後の経過や主催者としての対応、今後の方針を明らかにしてください。

官邸前抗議が、被逮捕者を孤立させ他の人々と分断させる警察に負けず、原発廃止を願う人々のうねりを広げ、その繋がりを一層強固なものとして原子力村に対抗していく事を強く願っています。

首都圏反原発連合としての公式声明によって、今回の逮捕の事実経過や「官邸前見守り弁護団」との連携、今後の弾圧対応の方針等を明らかにすることをお願い申し上げます。

2012年7月31日 高橋幸子

http://ameblo.jp/yukikoot/entry-11316940505.html

ひまわり活動記

***************

pippin inamura‏@pippinpippin
3.11以降、出来る限りのデモや抗議に参加した。気楽に参加しているように見えただろうが、人の中に車イスで埋もれる事は怖かった。主催者に訴えもしたし、自ら埋もれないよう努力もした。ほとんどの人はわかってくれたが主催者はどうだったか?ある日、気がついた。この人たちは足元は見ていないと


よろしければ、下のマークをクリックして!


よろしければ、もう一回!
人気ブログランキングへ


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あらためて (7.29参加者@神奈川・相模原)
2012-08-01 06:56:19
 貴ブログはもちろんですが「ひまわり活動記」の記事を読んでも、あらためて首都圏反原発連合への疑問を……いや、いまや怒りといってもよいものを抱いています。
 「ひまわり活動記」は「さらに残念な事は、逮捕者に対する追加報告等一切なく、次の行動の告知が続けられた事です。外から見ますと、逮捕された参加者を見捨てたように見え、とても深い悲しみを覚えました。」と述べています。まったく同感です。「次の行動」とはすなわち菅元首相はじめ有力国会議員との同席であり、これに浮かれたといっても過言ではないでしょう。「深い悲しみ」どころではない憤りを感じます(それだけに「ひまわり」の抑えた筆致に敬意を持ちます)。
 7.29以来、貴ブログをはじめさまざまな情報や知識に触れ、当日の夜には予感の程度に留まっていたものが形をもって見え始めてきたように思います。恥ずかしさや悔しさ、さらにはある種の徒労感さえ覚えないといえば嘘になりますが、そのようなことはどうでもいいことであって、「自分がどう見られるか、自分がどう楽しめるか」ではなく「苦しいひと、悲しんでいるひと、困っているひとのためになにができるか、なにをなしえるか」だけが問題なのだと気づき始めています。
 冷めた頭と熱いこころざしでプロテストはじめこれからも行動していきたいと思います。
返信する
精神科医                                          精神科医                (宮地達夫)
2012-08-01 20:13:03
私達の世代には救援連絡センターに随分お世話になりました。まず、私達の世代(70年安保世代)には、デモの際には全員逮捕を覚悟して準備したので、デモの前に必ず救援連絡センターの注意を聞いてからデモしました.原則的には、警察に情報を渡さないためと、長期拘留を(ケースによっては未決勾留といって1,2年留置所ー拘置所ではなくて,いわゆる代用監獄と呼ばれる違法な監禁)避けるために、完黙を貫くこと、救援連絡センターに連絡してほしいとだけ言ってセンターの人が来るまで何もしゃべらない。警察は同情を引いたり、逆に「親や兄弟に迷惑がかかってもいいいのか」などあらゆる手を使って自白を引きだそうとしますが、一言でもしゃべると、拘留延長という逆の結果になります。
救援連絡センターは、必ずデモに付き添っているので逮捕状況を逐次把握しているので、対応も早く
早ければ数時間で連絡がつきます。
 どうも首都圏反原発連合さんは、起こり得る事態を何も考えていないようですね。逮捕者が釈放されたら真っ先に彼らに会ってねぎらってから、起訴されたらどうすか、不起訴ならどうするか、など直ぐに話しあうべきです。それに官邸前見守り弁護団、頼りないですね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。