きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

その街のこども

2017年02月24日 | 日本



2010年1月17日にNHKで放送されたドラマに新たな映像を加えて再編集した劇場版。
脚本は「ジョゼと虎と魚たち」の渡辺あやさんだそうです。

森山未來くんと佐藤江梨子さんは震災当時に実際に神戸に暮していて、実年齢も設定とほぼ同じ。
学校の様子など子供目線の記憶が、自分と重なる部分もあったかも知れないですね。

居酒屋の場面では、仕切りの部分が邪魔になってカメラの前で遮るから、
実際に彼らの会話をのぞき見てるような感覚があってドキュメントみたい。
会話も間も自然なので台詞なのかアドリブなのかわからないくらいに上手く作り込まれてる。

子どものときに体験した震災(その後の周りの環境の変化も含めた体験)が
どれだけのものとして未だに残っているのかを想像させる作品だった。

偶然に会話をした時からの、距離感のぎこちなさや、
お互いに決して好感をもったわけではない嫌な感じ。
会話しながら歩いているうちに縮まっていくなんとも言えない微妙な仲間意識、
それは男女のそれとは違うんですよね、独特の雰囲気があって上手いなぁ。

だってお互いに名前を名乗り合うのはかなりたってからなのよ、
誰にも言えなかった傷の部分にふれる会話をしてるのに、
あ、、そっか、まだ名前も言い合ってなかったって思って笑っちゃった。

「また来年」と言って別れた。

名乗り合ったのは名前だけ。
二人はまた来年会えるのかな、、

また会って欲しいなぁ、
十何年も封印してきた気持ちを言葉にし合った二人が、これからどんなふうに暮して、
また来年を迎えることにホッとするラストでした。




その街のこども  2010年
監督:井上剛
出演:森山未來、佐藤江梨子、津田寛治

阪神・淡路大震災で子どものころに被災するも、現在は東京で暮らす勇治(森山未來)と美夏(佐藤江梨子)は、追悼の集いが行われる前日に神戸で偶然知り合う。震災が残した心の傷に向き合うため、今年こそ集いに参加する決意をした美夏に対して、勇治は出張の途中に何となく神戸に降り立っただけだと言い張る。


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