芭屋框組(はなや かまちぐみ)

残しておきたい情報や、知っておきたい事

読みと感覚

2010-12-04 17:03:28 | 心に残った話、出来事
囲碁棋士、張栩(ちょうう)著「勝利は10%から積み上げる」より




「読み」と「感覚」について:

「読み」とは時間があれば答えが出る部分。数学の問題のように

トレーニングを積めば正解に近づける場面。

一方「感覚」とはいくら時間をかけても答えが無限にある部分

理屈や論理に裏打ちされた、ヒラメキと直感。

日常生活の色々な場面でこの2つを使いこなさなければならない局面

に遭遇する。



刃物研ぎのような作業においても教科書どおりの決まった法則の

「読み」の部分と刃先が今どうなっているか?等の経験や体験に

基づくイメージ=「感覚」が無いと変化に対応出来ない。

削る材や環境が違えばそれなりに調整し直さなければ、

安定した結果はついてこない。

少し話が変わるが、デザイナーの友人と話していた際にコンピューター

が当たり前になった今の世代の仕事の進め方について

「PCが一寸使えればそれらしい作品が素人でもすぐ出来るけど、

わりと考え無しにやっている事が多いからダメ出しをすると

いきなりゼロに戻ってまいよんねん」

「きちっと理論立てて考えていると、部分的に後戻りしてやり直し

作業も早い。手で書かんといきなりコンピューターで考え始めたら

あんななんのかなぁ」とぼやいていた。

CADで書いた納まりのいい加減な図面もこれに相当する。

経験や理論に基づかない感覚は単なる当てずっぽうで、結果がうまく

いかなかった場合に原因分析もしなければ永久に出来ないままで

終わってしまう。

ところで工藤さんの話を聞いていつも感じるのは一つ一つの動作に

きちっとした裏づけやイメージがあって曖昧な部分が少ないという事。

まだ会った事は無いが、愛媛の山本さんも会報に紹介されている

感じからするとこの読みと感覚がきちっと体現できていると強く

感じられる。




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