「奇跡のリンゴ」の木村秋則さんをyoutubeで、探すのが楽しい今日この頃。
これは、木村さんのお話と川村敏明氏(浦河赤十字病院精神神経科部長)と、向谷地生良氏(北海道医療大学教授)の映像です。
木村さんの著書「
リンゴが教えてくれたこと」にも書かれていましたが、リンゴが病気になったとき、その葉っぱの患部に穴をあけてわざと落して、リンゴの木は、自分で自分を守るのだそうです。
原生林と同じ多種多様の微生物が生息するふかふかの土に根を広げ、木村さんの愛情をたっぷり受けたリンゴの木は、農薬も肥料も使わずに、自分で自分を治す力を持つ。
人間も、病気を治そうと、薬をいっぱい飲んでいるのに、ちっとも治らないでだめになっていくのはなぜなのか。
農薬や肥料を使う現代農業と、投薬中心の現代医療の関係に共通するものがあります。
医療の専門家二人を交えた話だけに、とても興味深いお話です。
奇跡のりんご 木村秋則 × べてる @ 弘前市岩木町
以下、先生方に木村さんが、言われていたこと(要旨)

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その人が持っている特性を発見することが先生方の仕事なのでは?
野菜作りの場合、一般の農家は、肥料を使うから、どの野菜の植え方もおんなじ。
私の場合は、肥料を与えないから、それぞれの野菜の特性をいかしてやらなければならないわけ。
トマトは、水が嫌だから高い畝にしましょう。
ピーマンやキュウリは、水を好むから低い畝にしましょう。
トウモロコシはその中間だから、その中間の畝を立てましょう。
それぞれそのものが持っている特徴を生かしてやる、その舞台を作るのが本当の治療じゃないかな・・・
それを見出すのは観察。
南側は元気がいいけど、北側はおひさまのあたりが少ないから本当の姿を見せる。
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この木村さんの話の後、流れた音楽にかぶっちゃってるけど、川村先生は、「大学で聞きたかったなあ」とつぶやかれていました。
うんうん、川村先生の気持ちわかります、現代医療を学ぶ学生さんたちにも聞いてほしいですよね。
対談を聞くと、投薬中心主義の現代医学と農薬や肥料に頼る現代農業は相似形であるようです。
さて、こちらの先生方は、帰ってから、人間の北側を観察されるのでしょうか。
このように考えると医療だけでなく、木村さんがいつも言われている、「自分がリンゴの立場だったら」という考え方、
自分を相手の立場に置き換えて考えるということは、すべての職業、すべての人々の生き方に普遍的な共通のメッセージであるように思います。