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「シン・ゴジラ」「太陽の蓋」映画に見る日本の危機管理、3.11の最悪のシナリオとは

2016年08月24日 | 脱原発
映画「太陽の蓋」のプロデューサー大塚馨氏を招き、“防災の鬼”渡辺実氏が、切り込んだ下記の記事。
  ↓
『シン・ゴジラ』『太陽の蓋』、映画に見る防災
エンタメで考える日本の危機管理

(日経オンライン2016年8月24日)

読んで、本当に考えさせられた。
都市直下型地震、南海トラフ、異常気象、巨大台風、火山噴火・・・今日と同じ明日が来るかどうかすらわからない昨今の日本では、原発が不測の事態で機能不全に陥った時、虚構だったはずのゴジラが、現実のものとなってしまう恐怖。


リンク記事より、以下、記事一部抜粋しました。できればリンク先の記事を全文読んでいただけたら、と思います。


『最悪のシナリオ』に突っ込んでほしい

「でね、僕が『太陽の蓋』を見て思ったのは、事故後の5日間を描くのもいいけど、やっぱりやるなら2011年3月25日なんじゃないかなぁってこと。つまり250キロメートル圏5000万人避難が必要とされた『最悪のシナリオ』(福島第一原子力発電所の不測事態シナリオの素描、近藤駿介氏)の存在が官邸内で明らかにされた日ですね。このシナリオについて深く突っ込んでもらいたかった」(渡辺氏)

 『最悪のシナリオ』とは政府が原子力委員会に依頼して作らせたものだ。

 仮に福島第一原発の1号機の原子炉が爆発し、作業員が全面撤去。2号機、3号機への注水ができなくなり、使用済み核燃料1331本が入っている4号機のプールが干上がる。大量の放射能物質が舞い上がる。こうなれば250キロメートル圏内への立ち入りが不可能となり。首都圏が機能不全に陥る。

「このシナリオが政府に届いたのが3月25日。この通りになる可能性は十分にあったわけです」(渡辺氏)

「そうですね、偶然にもそうならなかっただけです」(大塚氏)

「当時政府はこの日本沈没が現実になる可能性を突き付けられた。5000万人避難について、官邸はどう考えたのか、それこそサスペンスですよ。次はそうしたところに切り込んでほしいですね。なぜかというと、これは首都直下地震が起こった時の現実的なシナリオにもなるからです」(渡辺氏)

「実は本編とは別に公式ホームページで3本のスピンオフドラマを公開しているのですが、そのうちの1本で「最悪のシナリオ」について取り上げています。ショートドラマなのであまり深くは掘り下げられていませんが、やはりこれだけの問題なので2時間という映画の枠の中だけでは描き切れない事がたくさんあります。資金が集まれば「最悪のシナリオ」をテーマに、是非、もうひとつ作品をつくりたいですね(笑)」(大塚氏)

 対談の後、渡辺氏はつぶやいた。

「当時官邸のど真ん中にいらした方々とお話しする機会がありますが、今でも当時の恐怖やどうしようもない感情がフラッシュバックをするそうです。でもこれは悪いことじゃない。我々はあの事故を忘れちゃいけないわけです。その後も日本では甚大な災害が相次いでいます。そうしたことすべてを忘れることなく、次の災害に備えていかなければならない。『太陽の蓋』のような映画は我々人類の記憶をとどめておくためにも必要なものなんだろうね。多くの人々に観てもらいたい映画だ」

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大塚氏の語った、スピンオフ第三話は、こちらです。


映画『太陽の蓋』スピンオフ第3話 最悪のシナリオ



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 3.11原発事故の記録「太陽の蓋」・ネタバレ追記あり

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7 コメント

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事故報道の瞬間・・・ (ひろみ)
2016-08-26 06:39:47
私の中では、最悪のシナリオが、どばーっと押し寄せました。
スペインで暮らしているので私自身のことではないけれど、いてもたってもいられなくて、本当に辛かったです。

海外から、悲観的なことを発言すると、日本の実情を知らないから、そんなことがいえるんだとか、反撃されたこともあります。
原子力発電所を地震大国、火山大国、台風天国の日本に建設し続けたことの恐ろしさ、そのことに全く無関心で、生きている日本人の多さに対しての悲しみとつい直前までは私もその中の一人であったことの罪悪感と、本当にいろんな感情が混ぜこぜになりました。

悲観的になりたくないし、日本に住むことを選んでいる人を怖がらせたくないけれど、現在も何も解決していないし、常に最悪のシナリオを頭においておかなければいけない状況だと思っています。

スピン動画、かなり、すごい切り込んでますね。

でも、記事に書いてあるとおり、次は、最悪のシナリオになった場合、どのように対処するのかという映画を作ってほしいものです。。。

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ひろみさんへ (金木犀)
2016-08-27 12:20:18
チェルノブイリの事故の時、ヨーロッパはもうだめになると私は本気で思いましたから、海外にいらっしゃる方たちのほうが、より悲観的な気持ちになるのはわかります。

あの時は、私も、根がビビリなものですから、本当に怖かったです。
でも、キネシオロジーテストでは、大丈夫、と何度もそういう答えでしたので、ブログにも、そのようなことを書いて、平静を装っていました(汗)

http://blog.goo.ne.jp/hanamiduki87/e/a795d99443cd3174527bd0152eef32b5

若い時だったら、おそらく逃げ出していたかも。。
でも、認知症の父、その他で、とても動ける状況になく、また、テストでもそのままでいいということでしたので、余震が続く中、今の場所にとどまっていました。

信じられない方のほうが多いかもしれませんが、
テストの答えとして、菅政権だったから、大丈夫、という答えもありました。
他の人だったら、ダメだったという答えも。
これは日本人の試練。地球からの警告。だから、これをしっかり受け止めて、脱原発に舵を切る事。
そんな答えもありました。

当時の官邸も、恐怖だったと思いますが、上がってこない情報の中で、出来る限りのことをしてくれたと思っています。
映画を見て、やっぱりそうだったんだな、と改めて思いました。

情報が混乱、国民もマスコミも、何も伝わってこない中、不安と恐怖で、政権叩きがはじまりました。
スピーディ予測の開示をしなかったと批判されましたが、それもまた上にきちんと上がってこなかった。
もし上がっていたら、当時の官邸の意識レベルなら、真っ先に避難が始まったと思います。
それはとても悔やまれます。

でも、本当にダメだったのは、「この国に原発を建ててしまった」という初期入力、と感じました。

菅さんが事故当時のことを語る時、何度も神のご加護という言葉を使っています。
http://blog.goo.ne.jp/hanamiduki87/e/2318e595224973f3a434561c43f65b5d

ほんとうに偶然助かったのか。
官邸と事故現場で、逃げずに事故と、命がけで本気で向きあった人たちがいた。
神のご加護とは、「天は自ら助くる者を助く」「人事を尽くして天命を待つ」ということだったのではないかと、強く感じています。
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それから・・ (金木犀)
2016-08-27 14:52:34
ひろみさん、お誕生日おめでとうございます。
良い1日をお過ごしください。
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ありがとうございます。 (ひろみ)
2016-08-27 18:36:14
>本当にダメだったのは、「この国に原発を建ててしまった」という初期入力、と感じました。

まさに、これに尽きると思います。
科学の発展に見合うだけの、倫理観や意識レベルに達していない中、強行突破的に、建設地の人々に良い面だけ説明して、悪い面に関しては、何も語らずに・・・。
騙される方が悪い、というのは詐欺師の口癖のようなものですが、騙す方が、悪いのは一目瞭然。
百歩譲って、騙す意図はなかった、ただ、知らなかった・・・だけ・・・と言うなら、まだしも。。。
でも、どう考えても100%の安全が確保できない施設を、稼動するために大勢の人の健康を犠牲にするとわかっている施設を、建設することを決定するなんて、どう考えても国民の命を預かる政府が決定することではありません。
あの時に、国民がもっと政府に対して、声を上げていたら、建設は始まらなかったことでしょう。
あまりにも、政府を信用しすぎたのか、無関心だったのか・・・どちらかは、私は、まだ生まれていなかったので分かりません。

現実は、建設がどんどん進み、事故まで起こってしまって、地球全体にも影響を及ぼしています。
今、私たちは当時の決定を真摯に反省し、方向転換しなくてはいけないのでしょう。
そして、それをしなくてはいけないのは、当時決定した政府の関係者でもある、現在の自民党政権です。
親族が行った政策が間違っていたことを認め、方向転換するのは、辛いとは思いますけれど。。。自分のプライドと日本国民いえ地球人の命いえ地球に生きている全ての命と、どちらが大切なのか、しっかり向き合って、気づいて欲しいものです。

『「原子力発電所における秘密 日本の原発奴隷」2003年のスペインの新聞に掲載された記事』
http://blogs.yahoo.co.jp/shihihaida/14465387.html

家族や友人など人のお誕生日をお祝いするのは好きですけれど、自分のお誕生日はどうも苦手です。
昨日は、いろいろとサプライズがあり、楽しく過ごしました。
どんな状況であっても、毎日を楽しく積み重ねて生きていきたいと思っています。

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ひろみさんへ (金木犀)
2016-08-28 14:57:07
本当に仰るとおりだと思いますよ。

リンク記事も、改めて納得しました。
前から、こういう危険な汚れ仕事をする人たちと、暴力団との関係が何となくですが、わかっていました。
末端の作業員の給料のピンハネも。

大手電力会社といえば、大企業であり日本のエリートが集まっているとおもいきや・・
その影には、危険な仕事、汚れ仕事を請け負う人たちがいて、反社会的組織とのつながりもある。
反原発運動をする人たちへの嫌がらせなどの「えぐさ」といったら。
こういう関係の人たちが、影で動いていたのではないか、とも思います。
バブル時の地上げ屋のめちゃくちゃなども、その大本をたどれば、善人顔した大手銀行やゼネコンがいました。
いやらしい世界です。涙。
政官財+D2+アルファ・・が、戦後の日本の舵を持っていたのでしょう(憶測)

お誕生日、楽しく過ごされてよかったですね。
(ヤフーブログには、上手くコメントが入らなくて、お祝いをこっちで書いてしまいました。スミマセン。)
歳を重ねて、見えてくるものもありますから、いくつになっても前向きに過ごしたいですね。
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内閣総辞職ビーム (ひろみ)
2020-04-27 02:13:09
先日から、ときどき、twitterで、内閣総辞職を検索しているのですが・・・
昨日、「内閣総辞職ビーム」なる言葉を見つけました。
なんじゃい?って、検索したら、「シン・ゴジラ」の中で、東京一巡ビームが、総理大臣と閣僚が乗っているヘリコプターに命中し、結果、内閣総辞職ということになったようです。

https://dic.nicovideo.jp/a/%E5%86%85%E9%96%A3%E7%B7%8F%E8%BE%9E%E8%81%B7%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%A0

内閣総辞職ビームとは、2016年7月29日公開のシン・ゴジラの劇中に登場する、米空軍の攻撃を受けたゴジラが反撃のために発した対空ビームのことである。

結構、ツィートしている人いるんですよ、これが・・・(笑)


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ひろみさんへ (金木犀)
2020-04-27 22:58:42
あれね。映画見たので、すぐわかりましたよ。
見事にあっけなく、落とされちゃったです。
「危機管理の面からも、閣僚が全員同じヘリに乗り込むことはあり得ない」と、映画の感想の中で枝野さんが言ってましたけど、そりゃそうだと思いました。
でも安倍内閣は、そういうことに全く頓着しなさそうな面々なので、映画みたいなことにならないかと、心配です。
映画なら虚構だけど、うかつすぎてリアルだと国民が巻き込まれてしまいますからね。
あのマスクを誰も注意できない時点で、裸の王様とその家臣みたいです。
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