素人の焼酎評価

焼酎の美味しさ・面白さをご紹介しています。どうぞゆっくりとご覧ください。

○別撰神川原酒(芋)

2005年10月31日 | 評価待ち焼酎(芋)
 神川酒造さんの焼酎。名前の通り「別撰神川」の原酒。アルコール度数38度なので、かなりのインパクトが予想される。原酒でアルコール度数が38度というのはかなり高い。「森伊蔵」の味に似ているという噂なので、どんな感じか少々楽しみ。この神川原酒は甕壺に一年間貯蔵して寝かせてある。新鮮なさつまいもと白麹を原料にしている。最近のマイブームは白麹なので、それもまた楽しみ。
 神川自体がリーズナブルなのでこれまた助かる。一時期入手出来なかったが、最近はよく見かけるようになった。この神川は一升瓶で2000円程度ととても嬉しくなる価格。焼酎全てがこのくらいの価格になってくれればいいのに・・・。

◆吉兆宝山(芋)

2005年10月30日 | 評価済み焼酎(芋)
 言わずと知れた西酒造さんの焼酎。一時期は非常に品薄になっていた。2年程前から「富乃宝山」と共にラベルが変更になって今のラベルになった。黒ラベルは「吉兆宝山」で黒麹。黄ラベルは「富乃宝山」で黄麹。白ラベルは「白天宝山」で白麹。ラベルによって麹がわかるのが面白い。昔飲んだことがあるのだが、今回は評価すると言うことで改めて購入。
 まずはロックで。甘い。甘味に統一性がないのと、それらが独立して存在しているので、少々違和感を感じてしまう。広がりは抑えられていて、コクが中々あると思う。
 お湯割りでは深みのある甘味に変身する。その中に少しの辛みが存在する。味の広がりは大きくないが、しっかりと味わえる。飲んでも全然後味が悪くならなく、何杯でも飲める。
 個人的には明らかにお湯割りをオススメしたい。今は比較的入手が楽なので、ダレヤメには良い焼酎だと思う。

○芋三年貯蔵(芋)

2005年10月29日 | 評価待ち焼酎(芋)
 国分酒造協業組合の焼酎「芋麹芋三年貯蔵」。この国分酒造協業組合は鹿児島県、国分市で86年に製造免許の一本化に賛同した6社により設立された。清流の里として知られる川原渓谷沿いに立地した蔵では良質の地下水をふんだんに使ってこだわりの本格焼酎を造っている。
 今回購入したのは二〇〇一年始込みのもので、実質4年の仕込みとなる。なぜ三年貯蔵で四年貯蔵したものを購入したのかは、二〇〇二年の焼酎は、蔵元に全く残っていなく(ブームのあおりを受けて、全て出荷されてしまった)、今回二〇〇一年のを四年間貯蔵して芋麹芋三年貯蔵として出荷されることとなった。
 年ごとにアルコール度数が違うのだが、今回購入したものはアルコール度数30度。芋麹でアルコール度数が高いのはあまり無いので結構貴重品。楽しみに飲みたい。
 「芋麹芋」をホーロータンクにて熟成させ、味の均一化のためのブレンドは一切行わず、加水せずに原酒の状態で蔵出しされる。すなわち二〇〇一年のさつまいもが純粋に味わえることになる。月日の経過と共に芋麹芋が古酒として生まれ変わった。仕込み年のヴィンテージが記載され、年ごとの微妙に異なる香味の違いを楽しむことができる。
 年一回の限定発売なので、今回入手出来たのは結構嬉しい。芋麹芋自体は白麹仕込みで半年熟成後無ろ過、無調整で加水せずそのまま貯蔵する。それをさらに3年間貯蔵するのでこれは凄いことになっているだろう。

◆蔵純粋(芋)

2005年10月28日 | 評価済み焼酎(芋)
 大石酒造さんの焼酎「蔵純粋」。このお酒は検定酒と言って、蒸留した焼酎のアルコール度数を調べて、割り水することなく瓶詰めしている。なので瓶詰めした日によってアルコール度数が違う。アルコール度数は全て手書きで表示されている。
 まずはお湯割りから飲んでみた。す~んごい濃厚!香りは凄く強く、アルコール臭の中にほんわかと芋の香りがする。濃いと言うより強いと言った方がしっくり来るかも知れない。口に含んだ途端に「ぶわっ!」と一気に口中に広がる。コクがスゴイという表現が良いかわからないが、口の中にいつまでも甘辛さが残っている。鼻に抜ける感じは思った程強くなく、「はちまんろかせず」方が全然強い。温めのお湯割りで飲むと、それらがまろやかに感じられて面白く飲める。
 ロックでは飲んだ瞬間に「はちまんろかせず」を思わせる。「はちまんろかせず」よりはパンチが少ないが、結構これもスゴイ。大体の焼酎は冷えると味全体が落ち着くが、これは暴れん坊のまま。甘味とコクが口中に広がり、後味(甘味)は結構口の中に残る。
 全体的にどの飲み方でも十分飲めると思う。私は温いお湯割りが一番相性があった。アルコール度数が40度近くなので、4号瓶でも空にするには結構時間を要したが、いざ飲んでみるとなかなか面白く飲める。難点は晩酌の一番始めに飲むと、その後の焼酎の味が全然わからなくなってしまうところだ。

○陶眠中々(麦)

2005年10月27日 | 評価待ち焼酎(麦)
 黒木本店さんの焼酎。これは大麦焼酎だが普通の「中々」とはちょっと違う。アルコール度数は28度で陶器に入っている。「百年の孤独」「中々」それとこの「陶眠中々」の分類を間違えることがあるのだが、関係は下の様になる。

 百年の孤独・・中々の原酒をじっくりと樫の木の樽で3~5年熟成させる。
 陶眠中々・・・中々の原酒を2年寝かせて28度に調整し、陶器に入れる。
 中々・・・・・中々の原酒をそのまま割り水し、25度に調整する。

 これをみると3本はそれぞれ最後の熟成が違うものの兄弟だと言うことがわかる。以前は中々も一気に人気が出て、少々入手が困難であった。この陶眠中々は結構いつでも入手出来たのだが、いかんせん高かったのと、他の焼酎を買ってしまったため入手出来なかった。奥さんと一緒にtubeのライブに行った時に、運良く野うさぎの走りを見つけたので、それと一緒に購入した。
 当然の事ながら「中々」と「百年の孤独」と飲み比べる。さて、どんな味わいを見せてくれるのかな?

◆さつま寿(芋)

2005年10月26日 | 評価済み焼酎(芋)
 尾込商店さんの焼酎「さつま寿」。これの原酒が以前出回っていたが、4号瓶で3千円と非常にお高い金額だったので、スルーしてしまった。今度購入するのかなぁ?このさつま寿は森伊蔵メールの関東オフ会の時に購入したモノ。ある意味印象深い焼酎です。
 まずはお湯割りから呑んでみた。柔らかい。まろやかと言った方が良いかな?口の中にはいると、ふわふわした感じがする。ちょっと舌にピリピリ来るのが気になるが、全体的に完成度は高いと思う。コク・甘さ・広がりは控えめな感じではあるが、結構良い気持ちで酔える。
 次にロックで。口当たりは良いのだが、味わいはしっかりとしている。冷えてもコクがどっしりと主張してくる。甘さも甘すぎずに優しく・力強く表現してくる。後味は比較的残りやすいように思えるが、お湯割りの時のピリピリ感はなくなる。
 ロックの方が私の好み。なんと表現して良いかわからないが、此方の方が焼酎の優しさが感じられる気がする。

◆心水(芋)

2005年10月25日 | 評価済み焼酎(芋)
 松露酒造さんの焼酎「心水」。「もとみ」と読む。蒸留の初留から中留までの部分のみを取る。さらに過度な濾過をせずに地下天然水で25度に割水し、一年間貯蔵した後うすにごりのまま瓶詰している。
 まずはお湯割りで呑んでみた。舌にピリピリ感がある。アルコールが強いなぁ~。あまり芋焼酎としての風味は無い気がする。口に入れると甘味はあまり感じられない。どちらかと言えばアルコールと辛みが全体をしめている。飲み続けると悪酔いしそうな気がする。
 次にロックで。お湯割りと全然表情が違う。アルコールが少し強い気がするが、此方の方が全然呑みやすい。コクは小さく後には残らないので、それなりに飲み続けられると思う。

◆百秀(芋)

2005年10月24日 | 評価済み焼酎(芋)
 日当山醸造株式会社さんの焼酎。これのヌーヴォーは凄くインパクトがあった。私なりの解釈だと「くそガキ」と言った感じの荒々しさがある。
 お湯割りで呑んでみた。千秀に比べて非常に荒い。味は辛めの方に傾いている。味わいの広がりはあまり大きくなく、口当たりは少々刺激がある。
 ロックではスゴイアルコールの味がする。口中にアルコールと辛さが広がる。ヌーヴォーの方が全然良かったかも知れない。ロックで呑むと甘味より辛みの方が強く出過ぎる。これのロックはちょっと飲みにくい。
 どうせ呑むならヌーヴォーの方が良いが、少々価格が高めになる。秋口限定なので、秋に気分を変えて呑むのも良いかも知れない。

○山翡翠(米)

2005年10月23日 | 評価待ち焼酎(米)
 尾鈴山蒸留所で作られた「山翡翠」。「やませみ」と読む。この尾鈴山蒸留所は黒木本店の新蒸留所で、山深い森の中の蒸留所らしい。地元米ヒノヒカリを原料とし、自社培養による独自の酵母菌「黒木2号酵母」を用い、徹底した手作りの仕込みと伝統の常圧蒸留に徹し、カメにて貯蔵・熟成させて仕上げている。そのため大自然の恵みを一新にまとっている焼酎と言える。
 米焼酎はあまり飲まないが、「野うさぎの走り」が美味しかったので米焼酎は色々な意味で楽しみだと思っている。ぜひこの味を堪能してみたい。

○旭万年麦麦(麦)

2005年10月22日 | 評価待ち焼酎(麦)
 渡辺酒造場さんの麦焼酎。「万年」。芋焼酎は「萬年」と「萬」だけ字が違う。噂ではこの万年はスゴイ香ばしい焼酎と聞いている。常圧蒸留で醸した焼酎を、3年間じっくりと貯蔵して熟成させた。
 この万年を15年間寝かせた焼酎が「鶴の荷車」となる。この2本を飲み比べることによって、熟成させることのすごさを堪能してみたい。

○鶴の荷車(麦)

2005年10月21日 | 評価待ち焼酎(麦)
 渡邊酒造場さんで造られる焼酎「鶴の荷車」。入手には困難を極める。今回友人のご協力と、心優しい酒販店様のお心づくしで入手することが出来た。非常に嬉しい。麦なら以前は全然見向きもしなかったが、兼八や釈云麦、三段仕込みを呑んでから印象ががらりと変わった。
 この渡邊酒造場さんは家族5人で営む蔵。有名な銘柄と言えば芋焼酎では黒麹萬年、白麹萬年、萬年無濾過など。ここのレギュラー酒万年を寝かしたモノがこの「鶴の荷車」。麦の香ばしさや甘さを凝縮するために、琺瑯タンクで15年間も熟成させる。度数は42度と高め。
 なかなか入手出来ないので、呑むのが非常に勿体ない。いつかは呑むのだが、一体いつになる事やら。せっかくなので、お祝い事で空けたいな。

○釈云麦(麦)

2005年10月20日 | 評価待ち焼酎(麦)
 西吉田酒造さんの焼酎。一度テイスティングしたが、スゴイインパクトのある焼酎だった。なんでも「芋なんてくそ食らえ!」と言ったコンセプトの基に造られた焼酎らしい。(酒屋さん談)麦のディープな世界を表現している。通常、麦の完全無濾過は臭みが強く市販するのに蔵はためらうことが多いらしいが、これはあえてその無濾過で市販した焼酎。麹は黒麹を使用している。ラベルに表示している文字は梵字で、アークと発音し大日如来を意味するもの。宇宙の根本原理をあらわしている。常圧蒸留で醸して、少々個性的な香りと少し甘味のあるなんとも複雑な味の焼酎に仕上がっている。実際一度呑んでみて、「う゛~ん」と唸ってしまった。これを飲んでから麦をいろいろな面で見直したこともある。
 この西吉田酒造さんは創業は明治26年1月で、酒税法の施行と共に焼酎の製造の事業化を行い、以後100余年間にわたって乙類焼酎一筋に製造を続けて来た、由緒ある蔵本さん。「つくし」の無濾過バージョンの本格麦焼酎です。
 一度呑んだ時にかなりのインパクトを持っていたので、凄く楽しみな焼酎。本音を言えば「兼八」と飲み比べてみたかった。じっくりと味わってみたい。

◆石蔵(芋)

2005年10月19日 | 評価済み焼酎(芋)
 白金酒造さんの焼酎。明治2年創業の石で作られた「石蔵」を持つ県内でも珍しい蔵元さん。この「石蔵」は国の登録有形文化財にも認定さた。130年もの思い歴史を刻んできた蔵本さん。結構前だが「あるある大辞典」でも放映された蔵本さんだ。甕仕込みで木樽蒸留の古式製法に基づいて造りあげた焼酎。
 まずはお湯割りで。一口目に呑んだ直感的な感想は「アルコールが強い」だった。口に含んでもインパクトが余り無い。呑みやすいとは違い、まろやかではあるがアルコールがしつこく感じられてしまう。味の広がりとコクは小さく、こぢんまりとしている気がする。この焼酎では甘味が一番の特徴。甘味だけを素直に考えると芋の風味をしっかりと出している気がする。
 今度はロックで。ちょっと辛いが味の広がりが丁度良い。ロックも又飲みやすいが、味はしっかりとしていると思う。口当たりはどちらかというと柔らかめ。
 お勧めはロックでの飲み方。もうちょっと何かのインパクトが欲しかった。

◆道満地走り(芋)

2005年10月18日 | 評価済み焼酎(芋)
 ギルドの新商品で、造りは大手門酒造さん。現在の所日本での取り扱いは5件のみ。今は生産評価段階で600本の限定生産しか行っていない。アルコール度数は29度と中途半端。ラベルのスペルが「GIBASHIRI」JをGに間違えたまま商品化されているある意味珍しい焼酎。黄金千貫・黒麹・無濾過で作られる。
 ロックで飲んだ感想は甘~い香り。何故か知らないが私は黄金千貫だけは香りですぐに解る。口に入れた瞬間に味とコクが広がり、口の中に後味が残っている。呑めば呑む程杯が進む。かなり濃厚でしっかりと味わいが楽しめる。これはいい!
 お湯割りでは少しとがった形になる。口の中での広がりはやはり凄く、コクはしっかりとして口の中に余韻として残る。後味は結構後まで残るが、嫌みな感じはない。
 どちらでもそれぞれの楽しみがあるが、ロックでもお湯割りでもあまり表情が変わらない。この焼酎の味わいはしっかり味わえると思う。全体的に香りが芳醇なので呑むのが非常に楽しい。

◆純芋(芋)

2005年10月17日 | 評価済み焼酎(芋)
 国分酒造さんの焼酎。芋麹芋は白麹だが、此方は日本酒に使う黄麹を使っている。無濾過、無調整で加水していないので、アルコール度数が33度と高め。2003年製で芋は黄金千貫を使用している。蒸留の際に高沸点物も一緒に加えているのが特徴。蔵本さんの話によると、これによりコクが増えるらしい。
 まずはロックで呑んでみた。黄麹を使っているのでとてもフルーティーな味わいに仕上がっている。ロックにするとアルコール分を感じさせなくなる。2003年の黄金千貫はこんな味かと純粋に思えてしまう。アルコールを感じさせない分、呑んでいくうちに少々水っぽく感じてしまう事もある。香りはほのかにミントの様な香りがする。口の中へ優しく広がり、余り余韻を残さずに消えていく。呑みやすく、コクという点ではもう一歩。
 今度はお湯割りで。フルーティーであるが、ちょっと辛さが強い。甘味を辛さで包み込んでいる。そんな感じがする。味の広がりはそれほど強くない。お湯割りでのコクもアルコール度数の割りには抑えめだと思う。此方の飲み方も呑みやすい。
 アルコール度数の割りには呑みやすいと思う。原酒初心者にはお勧めかも知れない。これなら焼酎を余り飲めないという人も飲める原酒だと思う。