浜菊会のブログ

半泣き老狼団。一道民が生き抜く為の記録。

八田達夫と本間正義の国家戦略特区WGでの発言は意味不明

2017-06-06 21:19:37 | 政治
また酷いものを発見してしまった。
中身は、是非ともご自身でお読み下さいませ。

今治市の獣医学部設置が認定される前、2016年9月16日の会議です。

>http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/h28/shouchou/160916_gijiyoushi_2.pdf


座長 八田 達夫 アジア成長研究所所長
  大阪大学社会経済研究所招聘教授
委員 原 英史 株式会社政策工房代表取締役社長
委員 本間 正義 東京大学大学院農学生命科学研究科教授
委員 八代 尚宏 昭和女子大学グローバルビジネス学部特命教授


(ああ、いつもの、お決まりのメンバーね、という顔ぶれ。TPP推進論の時も同じような感じなので、またか、の印象)

以下に一部抜粋。
発言した委員の主張点について、当方の理解で簡潔にまとめたものをカタカナで記す。因みに、内閣府藤原審議官は、ほぼ発言内容がない。内閣府になんて、これといってめぼしい主張などなかったのではないか?



本間(p3~4)

既存の獣医学部でそういうところに回したら、むしろ今のスキームの中ではその獣医学部の増員も必要かもしれないけれども、やはり特化した形での今治市のような提案の獣医学部というのはある種の差別化した獣医学部の創設ということで、これは今の時代に非常に求められているという気がするわけです。なおかつ、需要がどれだけかわからないということなのですけれども、それはもう少し提案者ないしはそれを取り巻く状況からきちんとヒアリングしていただいて、早急にそこはお認めいただきたい。そういうニーズの把握はきちんとしていただいて、こういう特化した獣医学部の創設ということを前向きに考えていただければと思います。

ア)今治市提案の獣医学部とは、差別化・特化した獣医学部


本間(p4)

今、水際のところも十分獣医師が足りているのかどうかわかりませんけれども、たとえ足りているとしても、新たな問題が多々発生している中で、それは将来的にどう防ぐかということも含めた学問的な追求ないしは体制づくりということが必要だということがここの主張であって、今、水際で検疫等々で調べる獣医師さんがとても不足しているから増やせという話では必ずしもないということですね。

イ)学問的な追求、体制づくり(検疫獣医を増やせ、でない)


本間(p6)

要するに獣医師が増えるか増えないかということは文部省のマターではないということです。いみじくもライフサイエンスという言葉を使っているわけですから、これは医学、獣医学、理学、薬学等がまさに一体となって、これまでのような縦割りあるいは枠ごとのサイエンスで中でやっていくというのではなくて、相互にコラボレートする必要があるので、その中で獣医学を考えていかないと、今後の日本の獣医学そのものが相当に遅れてしまうという懸念も持っています。ぜひそこは枠を超えた形で、定員管理の話は別の話として、ないしは考慮に置かずに日本の研究レベルを上げるという観点からぜひ御検討いただきたいと思います。


ウ)獣医師の増減は文部省(ママ)のマターでない
エ)ライフサイエンスの相互コラボレートの為の獣医学部


ア)から、今治市の提案する獣医学部というのは、何かに特化したものらしい。それは、何に特化しているのか、明らかにされるべき。しかも獣医になるかならないか、は別の話ということのようだ。
なので、これまで今治市提案の四国に家畜獣医が少ないとか、酪農・畜産等農産業の振興云々の為に、獣医師の充足が必要だといった議論も全くかみ合わない。そういう旧来型の獣医師を養成する大学ではないので。

イ)より、検疫体制や人数の充足とか、そういうのも無関係との主張だ。平たく言えば、「学問的に探究する場、研究ができる環境」があればよい、ということらしい。だとすると、一層、獣医学部である理由がない。


また、ウ)より文科省が獣医師の数について関知すべきでない、ということなので、文科省が獣医師数の需要見通しなどの数字を挙げる必要がない。
エ)は、特化した獣医学部が他学部とコラボレートするようなので、どういう分野で何をどこの誰とコラボレートする予定なのか、明らかにできることだろう(笑)。


早い話が、本間正義東大教授の主張からすると、獣医学部である必然性というのは、どこにもない。
獣医師を増やすのでもなく、単純に研究組織・機関を作ればいいので、農学部でも理学部でもできるし、大学ではなく研究機関を作った方が理に適っているのではないのか。そうなると、「今治市に存在すべき理由」を失うことになるだろうけどな。


次は八田達夫の主張を見てみる。


八田(p5)

こういう新しい分野の研究に特色を持った大学は学生数や研究費を増やしていけるようにし、その一方で、従来型のもうあまり需要がない科目を教えている大学では学生数や定員数も研究費も減らしていくのが順当な話だと思います。どんな新しい分野も既得権を持った大学の中だけで、やっていきましょうということはあり得ない。新しい工夫をしたところが伸び、旧態依然のところが退出していくのが基本だと思います。獣医師が新たに必要な分野における研究者の需要を計測すべきだと思います。外国だって恐らく伸びているでしょうから、日本だってこういうニーズは増えているのを計測可能でしょう。新しい分野の研究者を既存の大学の人だけにやらせるのではなくて、専門的な教育を受けた人を増やす必要があります。しかも2015年に、この問題を年度内に検討を行うはずだったわけですから、需要があるないということに関する結論が遅きに失しているのではないかと思うのです。今回、また特区諮問会議でもここが新たな課題として出された以上、本当にこれは早急に御検討をお願いしたいと思います。


オ)新研究分野の大学は増強、従来型の需要減の大学は減らす
カ)どんな新分野も既得権を持った大学だけでやるのはあり得ない
キ)獣医師が必要になる分野の研究者需要を計測すべき
ク)キ)のニーズは海外で伸びているので、日本でも計測可能


オ)は、農水省が従来型の畜産やペット需要は低迷する旨を説明したので、新分野の差別化・特化した今治市獣医学部は増やして、従来型の授業をやってる既存「獣医学科」は減らせということだろう。
ならば、無意味かつくだらない経済学とやらを教えているような―阪大とは言わないまでも―既存経済学部は補助金等を全廃すべきではないのかね(笑)。

カ)も、既存大学に担わせるのでなく、新規参入が必須と。だとすると、東大、早慶といった既存大学に研究資金名目で無駄に金をつぎ込むのを止めにして、新規参入の実績ゼロの無名大学に資金を入れるべき、ってなるけど?
何ら研究実績もないのに、どうやって評価できるんだね?やれるもんならやってみなww

キ)とク)から、「差別化・特化した獣医学部」において行われるであろう、研究需要というものを、計測したので特区で認定となったのでしょ?(笑)
ならば、八田はその「計測可能」と断言した研究者需要とやらを、結果として提示できることだろう。計測してないなら、その計測結果がないのに、どうして獣医学部設置の必要性を判断できたのかね?
八田達夫曰く「海外でニーズは伸びている」という事実を述べているので、その事実を示せるはずだ。それは、どこに、どのような結果があるのか?文献なり、「計測結果」を示す政府統計なり、出せるはずだ。さっさと出せよww


八田(p5)

文科省は研究が必要かどうか、その観点からやるから文科省に権限があるので、実際の人たちの損得を斟酌するなどということはあり得ないでしょう。文科省は研究の必要性、ちゃんと需要が十分ある研究者を養成するということが必要なら、それは当然やるべきではないですか。ほかのところを見る必要などは何もないでしょう。

ケ)文科省は研究の必要性の評価に権限がある
コ)文科省は需要のある研究者を養成すべき


文科省は、獣医師の需給関係などは斟酌するな、と攻撃されており、そうだとして、研究の必要性や研究者の需要量をどのように計測するのか?
既存獣医ではできず、「特化した獣医学部」でしかできない研究で、医学部や理学部や農学部では行えず、「獣医師か獣医学部卒」じゃないと担えないライフサイエンス分野で、どういう研究者の需要があるって?

そんな、寝言みたいな話を並べるのを、誰がどうやって分かるのだね?
一休さんじゃないけど、まず「虎を出せ」って話だわw
八田や本間の言う、「差別化・特化した獣医学部」でしか担えない研究分野、これを特定しろ。それがないのに、どうやって研究者の需要を文科省に判断させるのだね?


提案者の今治市ですら、従来型の獣医師不足(農業振興策、畜産等の為)を「特区の要望理由」に挙げてきたのに、それは全く別のことで、そういう旧来型=旧態依然の獣医学教育は「減らすべし」と八田や本間は言うのであるから、提案者の内容とは違う大学を想定しているのだろう。

国際水準の「獣医学研究」拠点で、何の研究をするか、特定してみろ。そして、それは何故「研究機関」の設置ではダメで、「獣医学部」でなければならないか、も説明できることだろう。


こうして、八田や本間のお説を、よく聞いてみれば、アベの国会答弁と同じく、中身がない。

空疎にして、空虚。
実質が存在しない。
「特化した獣医学部」って何だよwww

こんなやりとりをもって、獣医学部新設が認められた、とか言えるわけがないだろうに。提案側とか、内閣府が「自分たちで持ち出してきた定義」なり「計測可能なモノ」なりを、出す責任と義務があるに決まってるだろ。



ペテン師の口上を知っているかね?

「我々のビークルは、クリエイティブなウェブ環境に特化したAIのフロンティア・ベンチャーに投資するものです。一口百万円で特別に販売しますが、いかがでしょうか?新たなチャレンジを、是非ご一緒に!」

みたいなもんだわwww

名前も聞いたこともない、実績皆無のベンチャーって誰だよwホントにできんのかよ?
「特化したAI」って何か分かるかね?説明してごらんよ?w疑問だらけ、でしょう?

中身のない発言って、こういうものだろうねって話さ。口だけうまけりゃ、こうやって何とでも言えるってこと。

なのに、こんなインチキを散々並べるだけ並べておいて、「どうしても投資に同意できないというなら、フロンティアのベンチャーがうまくできないって証拠を見せろよ、特化したAIには需要が必ずあるはずなんだから、それを計測して答えを教えろよ、海外では需要が増えているんだ」
とか言う相手なのだぜ?


頭がおかしいだろ。こんな言い草を真に受けて、投資なんか引き受けるわけがないだろうに。チャレンジすぎるだろwww


アベは国会答弁で、ただの一つも根拠のある事実を自ら提示などしていない。詭弁の常套手段。ツイッター脳の、詭弁野郎どもの、クソ手口と一緒なのさ。
こんな議事録程度の中身で、特区会議が決めたんだ、なんて話にはならんだろうね。だって、中身がないもの。


八田と本間の無謀なゴリ押しが行われた、ということは分かるだけ。
4条件に適合しているかどうか、研究需要を計測したかどうか、それらは国家戦略特区会議や内閣府が挙証責任があるよ。


八田も本間も、「文科省は獣医師の需要予測なんぞ無関係だ」って断言したのだし(爆)。
数字を挙げるべきは、特区会議のクズどものお仕事だろwww




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