浜菊会のブログ

半泣き老狼団。一道民が生き抜く為の記録。

1月25日(日)のつぶやき その1

2015-01-26 06:49:34 | 政治

テロ事件は、決して許されない。人命を奪う行為そのものは、どんなことがあっても正当化されない。湯川さんが殺害されたらしい、との報道であり、日本政府もその見解となっているようである。もしも本当に死去されたのなら、哀悼の意を表します。まことに残念です。


それにしても、今回のイスラム国による邦人人質事件は不可解な点が多い。まるで、アルジェリアのBPプラント襲撃事件の時のようだ。最も疑問に思えるのは、今まで表立った要求は出されず、何故1月になってから仕掛けてきたかという点。他国籍の人質は殺害映像が公開されてたので、別扱いの理由が不明


イスラム国の側からすると、湯川氏を拘束したのが昨年8月なので、殺害するならもっと早くに映像を公開していても不思議ではなかった。実際、英米人は殺害映像が出されてたわけだから。人質交換の要求も、当時から出すことができた。なのに、何カ月も待っているべき理由とか必然性とは何だろうか?


それから、昨年の10月初旬にあった北大生の私戦予備陰謀の事件ね。警察により身柄拘束だったか逮捕だったかがあって、常岡氏らも一緒に捜査されたわけだ。「イスラム国や凶悪テロとの戦い」のプロパガンダとして利用する腹だったのでは?対テロ戦という戦争の正当化の理由づけに利用しようと、と。


だが、その目論見は失敗に終わったわけだ。だって、病的な学生の変な行動、ってだけだったから。あの時に、どうして湯川氏の拘束事件を大々的に取り上げなかったのか?既に拘束されていたことはネット上でも知られており、政府やマスコミ関係者が誰も知らないなどとは想定できない。だが無視された


湯川氏の事件を無視してきたのに、今年になってマスコミが取り上げるに至った。おかしいと感じるのは当然だ。しかも、10月の学生の渡航前逮捕で、当時から「シリアに入国するなんて」「イスラム国に行く人間は拘束されかねない」という雰囲気は醸成されていたはずだろう。だが、後藤氏は行ったわけだ


湯川氏の件が何カ月も放置されていたのは、何かの釣り餌として利用する為だったのでは?後藤氏が向かったというのは、何か特別な事情があったはず。10月初旬の学生逮捕騒動では成果が得られず失敗したので、次の作戦として湯川氏の件が利用されたと考えれば納得できる。で、後藤氏は巻き込まれた。


ならば、後藤氏と湯川氏の2人を11月時点で利用しなかった理由とは何だろうか?後藤氏の実家に身代金要求のメールがあって、外務省がその事実を隠していたらしいのだが、1月に入ってからのイスラム国側の対応に随分と変化が多いように思う。大々的になった、ということである。何故なんだろう?


後藤氏が拘束されたこと、身代金要求メール、外務省の対応、これらは昨年11月の出来事である。一切が伏せられていたまま、と。何かを探索する餌として利用されたのなら、これもやっぱり理解できる。誰かが連絡を取り合っていないか、どこかに接触点が発見できないか、情報漏れの人間は誰か、等々


仕掛け側はかなり用心した、というわけだ。で、どこにもポイントは発見できなかった、と。そうなると釣り餌の役割は終えて、大々的に公開に踏み切れる、と。戦争の正当化のプロパガンダとして利用価値を与えよう、と。そうであるなら、何カ月も待っていたのも理解できるかも。実際、テロ包囲網の機運。


例の覆面男は有名人らしいのだが、彼が本当にイスラム国とやらの幹部か何かであることって、どうやって分かるのだろう?どうしてリーパーなんかの餌食にできない?アメリカの情報網と軍事力をもってすれば、可能なのでは?それから、殺害映像が世界中に公開されているのも変だと思うんだよね。


評判を落とす為に、わざと残虐な行為を目立つようにするのって、古くからある手ですよね?「オレは○○派のナントカだ!」と大勢の人たちの前で名乗って悪逆非道を重ね、○○派のせいにして評判を落としたり憎まれるように仕向けるワザって、昔からあるベタな手口ですよね?否定できる材料を知らないな


それと、動画公開ってのが一番引っ掛かる。何故かといえば、公開を阻止することが技術的に不可能だとは到底思えないから、だ。アメリカからすると、凶悪な敵であるテロを野放しにしておく理由というのは、何がある?敵が、ネットを使って宣伝戦をやっているのなら、全部閉じればいいだけでは?


アメリカがサイバーテロ封じとか、サイバー犯罪への対策とかをできないとか、とっていないということなど想定できない。やれるはず、だ。なのに、どういうわけか放置、と。ゲリラ的に次々と移動するから完全に封じるのは困難、というのも、どうなんだろうか。本気なら、全部遮断できるのでは?


中国の国内法では遮断できているんだから、アメリカができないというのは信じ難い。技術力で、アメリカは中国以下なのか?アメリカ国内法が適用されるであろう、大多数のネットサービス会社に対し、合衆国政府が命令すればテロ勢力のネット利用を封じることができよう。何故しないのか?


それは、意図的に放置している、ということであろう。だって、敵が強大で凶悪でなければ、戦争を正当化できる理由にならないから、では?だからイスラム国の全部を本気で封じてしまうと、弱過ぎて相手にならない、と。そこそこ敵が存在しないと、叩く側としても困るから、では?ゲームと同じでは。


ゲームで敵の数が非常に少なくて、あっという間に全部倒してしまったら、そんなゲームは売れなくて困るでしょう?ゾンビだって、次から次へと出現してこないとゲームが成立しないでしょう?最初の10体だけ倒して終わりだと、航空機燃料も弾薬も全然消費されないもんね。敵も増殖させる必要がある、と


アメリカは本当にイスラム国の連中程度を相手に、ネット戦で太刀打ちできないってことなら、サイバーテロとやらに対抗できることなんて殆どないのでは?できるのにしない、っていう場合には、何かの特別な理由があるとしか思えないわけだ。泳がせることに意味がある場合、だな。


湯川氏だけを昨年に殺害したとしても、ニュースバリューのインパクトが弱すぎると判断されたのかもしれない。元々、PMCとやらの民間軍事会社を自認しており、その戦闘員であれば死んだとしても日本国民の大勢は「悲しんだり大袈裟に騒ぎになったりはしない」と。だから伏せられ放置だったわけだ。


今回の人質事件で集団的自衛権だの自衛隊海外派遣の法制が必要だのといった意見を言う人間というのは、「テロとの戦い」の宣伝戦略に見事に便乗しているものでしかない。アルジェリアのBPプラント襲撃事件だって、イギリス軍の特殊部隊が救出したりしてたか?派兵ができたのか?できないんだっての


たとえ今回の邦人人質事件で、自衛隊が海外出動できる法律だったとしても、救出作戦の実現などできなかったことは明白だ。そんなことができるなら、もっと以前からアメリカ軍やイギリス軍やフランス軍の特殊部隊がやってるだろうに。何故アメリカ人が殺されるのを見殺しにしたと思っているんだ?


アルジェリアのBPプラントにおける邦人殺害事件は、今回よりももっと多くの日本人が殺されたんだ。それも、テロの恐怖を植え付ける為に、意図的に、だ。今回の事件と共通するのは、日本政府への要求ではない。アルジェリアの時には仏政府に、今回はヨルダン政府への要求で、日本に無関係な話なのだ


シリアで日本人ジャーナリストの山本美香さんが射殺された事件もそうだ。意図的に仕組まれた事件なんだよ、いずれも。今回の後藤さんの事件も同じなんだよ。シリアは悪だ、ということを喧伝する為に、無垢のジャーナリストを殺し、軍事介入の正当化を図ったのだ。アサド政権を葬る為だ。


日本で徳川幕府を倒すのと同じ。「ショーグン」という、凶悪共謀な独裁者がいて、軍事独裁政権を敷いているのだ、旗本と呼ばれる直轄軍隊でもって全国を武力制圧しているのだ、これを解放してやろう、ということで権力者を排除したわけだ。シリアだって同じ。武装勢力の跋扈を許したのは、介入したから


アサド政権が反人道的な化学兵器、毒ガス兵器を使用した、として、攻撃の口実にしていただろう?要するに、イラク戦争でフセイン政権を排除して大混乱をもたらし、今度はシリアやリビアを混乱に陥れて、米英の軍事介入の口実を作り出しているようなもの。軍事警察権力を破壊したのはいずれも合衆国だ。



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