歳を重ねてくると、どうしてこんなに一日が短いのか。
体調がよくて気分のいい日は過ぎるのが早く、体調の良くない日に限って一日がとても長い。
みんな生まれる時期や家なんて選べない。
自分たちの上には全共闘世代、下には高度経済成長期の恩恵をどっぷり受けた世代に挟まれている。
幼いころはまだ戦後の名残があり、節約や始末を親からうるさくいわれ、小学生だった高度成長期のころは、同級生の誰もが恵まれた生活をしているわけではなかった。
自分が社会を変えてやるという闘争心もないし、使い捨てや便利な生活は、どこかもったいないという考えから抜け出られないし、親も厳しかった。
若い頃、みんなが描いていた幸せは、それぞれ違っていたが、すべてがスムーズに運んだわけではない。
仕事をしたいと思ってもその機会に恵まれない、結婚の縁がない、予想もしなかったナンパ男と結婚してしまった、妻と娘に家を追い出された人など、それぞれの人生劇場である。
同窓会に何回か行ったけど、子供のときに意地悪だった人が、いい人になっていたことはまずなかった。
大人としての常識はあっても、根柢の意地悪な部分はちゃんと残っていた。
子供のときはいい子だったのに、嫌な人になっていたことも多かった。
歳を取ると嫌な人間が増えるということか。
お互い気をつけましょう。
子供、思春期、社会人、親になってから、そのときどきで悲しい出来事、うれしい出来事を多く経験して今に至っている。
その割にはたいしたことない。
今の自分はあまり子供のときと変わっていないような気がする。
自分は立派な大人だと思っている人ほど、ろくな人になっていないような気がする。
悩み事があっても、必要以上に深刻に考えすぎると、ろくなことがないと、この歳になるとよくわかるのであった。
結局は、おめでたいことですかね。