老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

折り込み?

2016-01-31 10:37:30 | 俳句

          🐢  くちばしのやうな芽を出しチューリップ

            

 一月下期のしり取り句から。
      好きな句

      🐓    父ちやんと呼ぶ人逝きて風花す    龍吉

      🐓    出し抜けに肩を掴まれ鬼は外     魁仙

      🐓    日暮れには泣きだしそうな雪だるま   てまり

      🐓    恋文に没頭せし日雪しんしん    杜人

      🐓    大根干す母の背中を思いつつ    みどり

      🐓    寒月や隠密めきて塀の猫    しぐれ

      🐓    天神の裏の大きな焚火跡    猫髭

      🐓    鈴なりのお守りつけて受験生    ぴのこ

      🐓    我が想ひも凍つてしまふ氷点下    ラスカル

      

 しりとり俳句は、季語こそ入っているが、折込句の感覚で句を作っているようだ。
季語に関しては、季語以前のただ文字数。季語感は希薄である。お遊びを抜け出ていない。
だから、、実力は諸に表れている。

それでもしりとり俳句に熱を入れるのは、忘れていた季語を思いだしたり、思いがけない言葉にであうから。
皆さんも私もそれなりに楽しいし楽しんでいる。
最近に繋いだ句から選句した。

    .        

 今朝の光は早春そのものである。
二階のベランダから下の屋根を見る。木の枝が影になって映っている。風に揺れている。

ミシンの調子が良い。
根をつめて肩をこらしては駄目。昨日はポケットを付けて終わり。

       ☆彡   影冴ゆる靴音高き甃

       ☆彡   春を待つ森のささやき木末から
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今日はご機嫌

2016-01-30 11:03:22 | 俳句
        🐢     白が白に見える幸冬に入る

        🐢     房二三残して広し葡萄園

        

 俳誌が届く。
ドキドキドキ。いつもながら 精神的によくない。
後ろか見る。
全没か、一句欄に乗っていない。 又か。
試しに、仲間の句も見なければと、三句欄から。
素直で情景が目に浮かぶ句が載っている。ここは、この人の、あの人の定席ではない。
巻頭も無い。一句でも先生の心に沁みた句が、巻頭と云うことになる。
ちなみに、今月は二句の方が巻頭に。
一句、二句の方三句の方々が前に後ろにと、「今月の十句」として掲載される。

       ☆    太陽は地球のマドンナ大夕焼    木村泉洋 

 今月は、三句載っている方は二十二人。粒は揃っているが、「十句」の中には入らないってことだ。
二句欄に進む。あらあれ?私の句、二句欄に!
先月も、二句欄だった。今月も二句欄とは、嬉しい。思いがけない。

       🌸     薄氷やゆらいでをりぬ金閣寺

「薄氷」の題詠欄に採られていた。ここも先月に続いて。
選者は、結社の重鎮の女性。
ここは、選評も書いてくださる。
何年か前、ちょうど今の季節。京都の金閣寺で、薄氷が溶けかかっていた。その時の景。
しりとり俳句にうつつをぬかしていて、一夜漬けの作句ばかりしていることは、いつも頭から離れず、反省はしているのだけれど。とりあえず、良かった。  

                

 通信販売で衝動買いをした、ミシンの使い始め。
調子が良い。音が軽やか。
薄いジャージで、割烹着を縫うことに。
昨日はここまで。

      ☆彡   出席にえいと丸する一月尽

      ☆彡   寒晴や楝にゆれる小さい実
 
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田舎でよかった

2016-01-29 10:26:10 | 俳句
         

        ☆彡    麦の芽や送電搭の長き影

 どうってことのない句であるが。
しりとり俳句で繋いだ句。お隣の町を散歩していた。
讃岐は、うどんの国。麦も盛んに植えられてあり、そろそろ、種を蒔く時期か?
送電搭の影が伸びていた。

          
  
        ☆彡    農事放送雪の予報をいくたびも

        ☆彡    尖りたる畑の土塊寒土用

 我が町は有線放送局がある。
私のこのパソコンも、テレビも、有線局を利用している。
付随で有線放送があり、市の、ちょとしたニュースがながされる。
迷い犬の放送もある。
2~3日前の雪、低温予報も、何度か、聞くことはなしに聞いた。
水道管が破裂すると困ると、住人が水道の水を出しっぱなしにしているらしい。
「今は渇水時期なので、出しっぱなしは、最小限に抑えて下さい」と、これは一日中、放送していた。
田舎の生活の知恵、、、素晴らしいと思った。
どこかの都市の、気候に左右される災害。
最小にくいとめている、田舎の先人たちの知恵。笑っていないで、見習うべきだ。都会の人よ。

        ☆彡    童心に長靴で割る氷かな

           
          

        ☆彡    梅匂ふ縄文の闇いかほどか



        ☆彡    梅白しお大師さんの杖の跡

        ☆彡    凛々とりんと白梅開くおと

 
どれも、しりとり俳句から、田舎の生活から生まれた句である。
父母がいて、兄、姉 二度と返れない、懐かしい昔をしのんだ、夢がないまぜになっている。

        ☆彡    雪の夜の煎じ薬の匂ひかな

        ☆彡    北狐見たと土産の話また

        ☆彡    だまされるなら狸より白狐

        ☆彡    夜の火事見てよりうつつ寝付かれぬ 

        ☆彡    炉話の半分は嘘夢語り 

 田舎は季語の宝庫。使いきれない。見落としているから。 
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蠟梅を見に

2016-01-28 22:07:48 | 俳句
      ☆   ろう梅や水に入る巌うつくしき    長谷川櫂    

      
         素心蠟梅

 テレビのニュースで各局が農業試験場の蠟梅が美しく咲いていると報じている。
明日からは、お天気が崩れて 雨になるから、今日は蠟梅を見に行こうと話がまとまった。
昨年も行った。いつ行っても花がいっぱい咲いていて、楽しいところ。
蠟梅は唐梅とも南京梅とも呼ばれ、また,
艶のある蝋を塗った細工のようでもあるからそのように呼ばれているらしい。強い香りをはなち、遠くにいても良く匂うから、ああ蠟梅が咲いているなとわかる。

農業試験場には、蠟梅の並木道がある。
今日も三々五々、この蠟梅の並木道を歩いている人がいた。


満月蠟梅                            素心蠟梅

 ここには二種類の蠟梅の花がある。
満月と素心。
この試験場にはそれぞれに、木札が下がっている。
素心蠟梅の方が黄が少し濃く、枝に花が密生している。
満月蠟梅のほうは、花数が少なく、薄い黄色だ。
どちらの花も花弁はうつむき加減に咲いている。

和蠟梅と云う種類もあり、蠟梅は三種類あるらしいが、この頃は品種改良が、どんどんと進みどれがどれと断定はできないらしい。

 坂を上ってゆくと、道の左右に60~70メートル、蠟梅が咲き満ちている。
甘い香りにむせそうになる。ここを、真すぐ進んで行くと飛行場がある。
飛行機の離着陸する音が聞こえる。

             

       🍒    蠟梅や雲にかくれる飛行音

       🍒    蠟梅に来て良かったと御老人

       🍒    蠟梅は楽奏でさうな花なりき

       🍒    蠟梅の向ふ飛び交ふ鳥のゐて

       🍒    蠟梅の花の香に酔ふてふことも

           
 小雨がばらつきだしたから、帰ることに。






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平凡

2016-01-28 00:42:12 | 俳句
 普通は、書くことがないのが当たり前の生活ではないのかな。
ブログを書こうと思うと、さてさて、、、、
平凡なのが一番幸せなのだ。
 
毎日、窓辺でパソコンを打っていると、遠くで工事をしているらしい音がする。

        

 今日、散歩に行って初めて、音の正体がわかったが。
高速道路を二車線にしている、工事の音だったのだ。
ダンプの出入りが多いから、通行には、気をつけたいたが。。。。。
まさか、我が家まで、この工事の、掘削工事の音が聞こえてきているとは思わなかった。
今のトンネルの横にもう一本、作っているのだ。
どこかの畑を耕している耕運機の音とばかり思っていた。

        

 トンネル工事が見える、小高い山と云うより丘の森へ行く。
リタイア組の人達が、山の登り口に花壇をつくったり、木の名前を枝に吊るす、ボランティァのようなことをしてくれている。
 
 「古志」の長谷川櫂先生が、、全国で、毎年、山桜 を植える運動をしている。
登り口の花壇に「古志桜」とプレートが掛けられているのに気がついた。
聞くところによると、この丘を愛しているこのボランティァの方達が「古志」から依頼されて桜を植え、世話をして下さっているらしい。
昨年は、10輪くらい花を咲かせていた。今年を楽しみにしている。
              
       

 この桜を背に振り返ると、この海と山の街が、こんなふうに見える。
我が住んでいる小さい田舎街。
自分が積極的に探さなければ、何の刺激もない。
その普通なこと、平凡なことが一番幸せだと思う。

夫の転勤が機でこの街に住んでいる。不思議と思う。
今日も一日元気で良かった。

       ☆彡    雪間草探しさまよふうつた姫
          うつた姫は冬の姫。佐保姫は春の姫。これもしりとりから作った。

       ☆彡    六花ささやけば娘にかへれそう

       ☆彡    紅梅や記憶の道なり辿り来る

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