老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

しりとり俳句効用

2017-10-29 11:51:36 | 俳句
       

 山茶花の季節になった。
綺麗な、見事な山茶花は 句友の垣根に咲く山茶花である。
昨年、句友の家とは知らずに眺めていると、折りから外出先から帰っった人が
「よかったら 枝を伐りましょうか?」
と、声をかけてくれた。
「いいえ、見るだけでいいので、、、、」
「あれ」
「あら」
「貴方のお家だったの、、、?」
彼女は誌に投句するだけ。
私は句会も出席はやらない。
ほんに、何年ぶりかにひょっこりと逢った。
どこの 山茶花よりこの垣根の山茶花が私の見る限り、一番美しいと感じていた。

 写真の山茶花は、つい最近にお詣りをした 志度寺 の境内に咲いていた。
莟みには薄いピンクが、、開くと真っ白に、、、美しかった。
この位の数が良い。木にべったりと咲くと余り風情がなくなる。
たくさん付いている莟みはすべて花に、、、そうなると私は~。
句友の家の垣根を又、訪わな。

 

 しりとり俳句から、一度は遠ざかった。
何故?
自分が所属している結社の投稿句が作れないために!
しかし、今日のように颱風到来、夫は入院中とぽっかりと穴があいたような日の暇潰しには「しりとり俳句」に助けられる。

 遠ざかる前に、しりとり俳句 に投句し、いつもの検索句にかかった句をブログに載せた。
その句を読んだ、知らない方から
「いい句ですね、、、」と感想をコメント欄に書いてくださった。
ネット句会に 出句する句が無かたから、その感想を書いて下さったのを三句の内の一句に入れて投句をした。
特選になり、もっと良い想い出の句にも選をされた。
それやこれで、又 しりとり俳句のお世話になることにした。
瓢箪から駒が出る、、ことを期待して。

中には、俳句以前川柳未満の句もある。色んな人が投句をしているからこれはこれで結構。
効能の一番は忘れていた、季語を思いだす。これがいい。
そして、検索にかけて下さる句は、一応の句の程をなしている句。
その中の句をたまにネットに投句すると、選にかかる。
句会に出ないのでこの検索を開くのが楽しみ。有り難うございます。
ブログに感想を書いて下さった方、遅ればせながら、お礼申しあげます。

しりとり俳句から。

     🍒    日一日藁ぐろ低く黒くなり    (藁)

     🍒    お茶の花縁に繕ひ物広げ    (茶の花)

     🍒    どの家も手造りポスト小鳥来る   (手)
 世界遺産の島根県の石見銀山を訪れた時、古い町並みの家々は玄関に木で造った郵便受を。で、そのポストには思い思いに絵が描かれていた。椿、百合、桜、鳥等々、それを見て歩くのも楽しかった。
そんな想い出を、しりとりの中に詠んだ。
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  秋はほんとうに寂しい

2017-10-28 11:29:46 | 俳句



 夫が入院。
前回と同じ病室。
オシャンビューの部屋からは、屋島が見える。鬼ヶ島も。
フェリーの往来や漁船の出舟 入舟を見ていると退屈をしない。

病院に来ると、夫はたちまち病人になった。

     🍒    手術ひかえ会話ちぐはぐ秋深む

   

      🍒     低く飛ぶ水鳥源平古戦場

      🍒     クレーンの首色とりどりや鳥渡る

      🍒     船を待つ遍路かりがね寒きかな

      

 昨日は家を留守にしていた。
家に帰ると、姫は餌も食べず、おしっこもしないで、ひたすら待っている。
私の顔を見て、しばらくして、猫のトイレを覗くと、おしっこをしている。
これだから、姫を置いて、旅行にも行けない。
朝から、傍にいて離れようとしない。
じーと、私の行動を目で追う。
寝ているのかと思うと、「ウ ニャン」と腹から声を出す。
「どこへも 行かないでニャーン」、、、と言っているのだ。
家にいる筈の人がいないのは、本当に寂しい。
猫の気持ちも解るんだニャー。

 姫 お留守番頼むよ。
ケーキとお寿司でも持って、お見舞いに行ってくるからね。
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    牡蠣のシーズン 始る

2017-10-27 19:28:27 | 俳句
       

 牡蠣割りを見に行く。
家にいては、投句用の俳句が作れない。
吟行を思い立ち牡蠣小屋へ。

 牡蠣小屋の戸をあけると、泥の匂いがする。
高く積まれた牡蠣が三人によって割られてゆく。
牡蠣を割る人は軍手とゴム手袋で。
どちらがどうなんですか?と、お尋ねすると、軍手は水を含んで重たくなるそうだ。

       

 牡蠣筏から運んで来た籠を乗せたままの舟。
クレーンで吊あげるか、ベルトコンベーアーで小屋まで運こばれる。
見慣れた光景である。
それでも、現場に行くと、何かが拾えた。


     🍒     黒い水垂らす軍手や牡蠣を剥く

     🍒     未明より牡蠣割り二時ぞやつと終へ

     🍒     初出荷牡蠣小屋仕切る三代目

     🍒     牡蠣剥く眼上げれば小豆島

     🍒     牡蠣シーズン祝ぎ次々と人来たる

     🍒     牡蠣小屋は泥の匂ひぞ蠢く生

     🍒     牡蠣を割る乳色の身の踊り出る

 十月だから、牡蠣の季節の到来と牡蠣小屋をたずねたのだけれど、今日から初めて牡蠣を割っり、二時には終えてそれから、一場に出荷をするそうだ。
忙しい最中だのに、嫌かりもせずに牡蠣を割る所を見せて下さった。 感謝、感謝。
折りから、又颱風が、、、、
港ではその対策にも追われていた。

 牡蠣割の句は毎年、作っている。
新しい発見が大変だ。
「又見せて下さい」 とお願いをして帰る。
いくら、時間をかけても、出合いだ。昨日は7句もできれば上々としよう。
さて何句、残せるだろう。

推敲を重ねなければ。

      ⛄     戸を開く牡蠣小屋ぷんと泥匂ふ                  こっちが平明か。蠢くなどと、、、技巧をこらすのはご法度。
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   日々 是 感謝

2017-10-26 10:07:20 | 俳句
        

   @   友がみな 我よりえらく 見ゆる日よ
                花を買い来て 妻としたしむ    石川啄木

 夫が Tちゃんからもらって来た 花 が綺麗に咲き出したよ と昨日から言っている。
故郷へ お墓まいりに行った帰り、友人の家に寄る。
彼女の旦那さまが、花の手入れが好きで、広い庭中お花をいっぱい咲かせている。
その中の一種類のひとつを鉢で挿し木をして根づいたのを、貰って帰った。

 夏は涼しい場所に置き、冬になれば部屋にいれると良いと教えられる。
貰った時は葉っぱばかりで、玄関前の涼しい場所に置いていたが、秋口になって、夫が日当たりの良いベランダに移動をさせた。
その花が 紫色の菫に似た花を咲かせ始めた。

 夫婦とも、身体を持て余しているので、お花にも手が行き届かない。
戴いた花、枯らさぬように、夫がせっせと水遣りと手入れを、それなりに欠かさずやっている。

           

 彼女の息子さんは、精神科のお医者様をやっている。
そして、机を並べて勉強をしていた別の友達の息子が、小池百合子に翻弄されながら立憲民主党で立候補をして、立派に当選を果たした。
みんな、上手に子育てをしたと、いつも思ってはいる。

 昨日は一日中、「夫に肩が凝るからやりすぎるなよ」と注意をされながらお裁縫に励んだ。
友人達の立派な息子さんや、友人達の暮らしぶりをみて、決して 羨ましい などと思ったことは無い。
それなりに 身体こそ無理の利かない病持ちだけれど、趣味三昧の生活、我儘を通してくれる家族にいつも感謝をしている。

 しかし ふっと 友人からもらった 花 の写真をブログに、、、と撮りながら、最近の出来事から、「石川啄木」の歌が思い出された。


しりとり俳句から

       🍒     霜降や山頭火日記枕頭に   (霜降)

       🍒     色のなき風三叉路の標石    (色なき風)

       🍒     向ふ岸で手を振る少女秋うらら   (向う)

       🍒     蹲をあふるる水や式部の実    (紫式部)

       🍒     竹の春小川へ降りる石の階     (竹春)




   
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   「なっちゃん で~す」

2017-10-24 10:15:20 | 俳句

     

 早朝の倉敷の商店街。
まだ 店 は開店準備中で 扉は閉じられ、閑散としている。
アーケードを抜けると阿智神社。
祭りの幟がみえる。

     

 ワンちゃんを二匹連れて散歩の男性。
思わず、カメラを向けた。
「写真に撮ってもらってよかったね」
と、ワンちゃんに言っている。

     

 商店街の電柱に繋がれていたワンちゃん。
よく見る系統のワンちゃんだけれど、尻尾が短い。
「お早う」
と声をかけて、写真を撮っていると、物陰から、
「なっちゃんで~す」
と男性が現れた。
一見すると、強面の一歩後ろに下がって接するような感じの人。
「なっちゃん、写真写してもらった。よかったな。」
この男性も先の男性と同じようなことを言う。
「私も犬を飼っていたんだけど、亡くなってしまって、犬を見れば思い出して写真を撮ってしまうんです。」
「ふーん、可哀そうに」
「十一才だったけれど、癌にかかって、気がつくのが遅く手遅れだった。」
と、話をする。
気がつくと、彼の目に涙が。
驚いた。亡くなった犬に、こんな風に涙を出してくれた人は初めてだ。
「なっちゃんは幾つですか?」
と聞くと
「十七才」
「へ~、元気そうだから、十七才に見えない」
「なっちゃん、元気そうだって、」
と、目に入れても痛くないような、でれでれとした目尻が下がりぱなしの表情をしている。
強面の、ちょっと近寄りがたい見た目の人が、ワンちゃんといると、メロメロである。

犬でも猫でも、可愛いいペットにかかると、まことに世界は平和になれるかも。
戦争も無くなるかも。
岩号光昭の「NHKの世界猫歩き」の番組を観ていると、いつも、この平和な風景の国でも、戦争を領土の奪い合いをしていると思うと虚しくなる。

ペット効果で戦争が無くなれば、、、無理か。


しり取り俳句から

      🍒     仰ぎ見る熟柿片手ポケットに    (ポケット)

      🍒     前足はおねだり上手竃猫  
       ( 前を繋ぐ、竃猫は冬の季語、頭をひねる、なんじゃもんじゃの句)  
    
      
      🍒     風邪ごごち何もしないと决めにけり
       (少し 倉敷、病院 お裁縫、、と無理がたたった。昨夜から風邪気味)

      🍒     径のなき径を楽しみ大花野

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