羽黒蛇、大相撲について語るブログ

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「相手の立合いを見て、とっさに変化しました」は大嘘なのかもしれない(羽黒蛇)

2014年09月30日 | 美しい立合い・立合い変化


「相手の立合いを見て、とっさに変化しました」は大嘘なのかもしれない(羽黒蛇)










照ノ富士が初日立合い変化で琴奨菊に勝った時のインタビュー。NHK録画映像を聞いて正確に書き写すと、



「ずっと、初めて入った時から見てたし、なんか付き人といつも話していた、十両上がった時からいつか当たるだろうな、その時一回やってみたいなと、その場でやったんで」










要約:琴奨菊の相撲を十両の頃から研究していた。変化したら勝てるという結論を出した。一回やろうと決めていた。(羽黒蛇の分析:でも、その場でやった、ということにしておきます。)










逸ノ城が13日目鶴竜に勝った時に「場所前の稽古で歯が立たなかったので、立合い変化することを決めていた」という趣旨の発言。










昔から、立合い変化で勝った力士の、「相手の立合いが低すぎたので、とっさに変わりました」という趣旨の発言を、長年信じていたが、これは、ファンにはこう思わせておくという虚構、力士間の掟なのかもしれない。










まさか逸ノ城が立合い変化するとは、力士たちも想像していなかったので、掟を教えていなかった。だから、鶴竜戦の後で、正直に、「変化すると決めて土俵にあがった」と言ってしまった。










照ノ富士は、大関に勝って、うれしさのあまり本音「変化すると決めていた」ことを話したが、途中で掟を思い出し、「その場でやった」と軌道修正した。










立合い不十分の川端が、頭から当たった千代翔馬に吹き飛ばされたのを見て、



「相手の立合いを見て、とっさに変化できる」と信じていた私は、



何故、川端は、千代翔馬が突っ込んでくるのを見て、変化しなかったのだろうと、考えた。しかし、










相手の立合いを見て変化することはできない。



遅くても仕切っている時に決めないと、立合いは変化できない










と考えると合点がいく。モンゴル力士の本音により、霧が晴れたというか、力士の発言を疑うことも必要だと感じた。



「相手が低いので変化した」大関栃東が頻繁に言っていた記憶がある。

















立合い変化した方が負けた相撲が思い出せない。記憶に残るような相撲で、



若乃花が柏戸相手に右に変化して、下手出し投げ



北勝力が千秋楽、勝てば優勝の一番で、白鵬が変化。



朝青龍が千代大海を立合い変化で破り、決定戦に。










「横綱の品格 常陸山と大相撲の隆盛」風見明著、2008年刊の204ページから部分引用



最近の相撲には、立ち合いで突っかけてくる相手に対して、左または右にかわして叩き落としたりして勝つ相撲が多く見られる。このような立ち合いは昔にはんかあったが、昔なら間違いなく汚い立ち合いと言われたであろう。



勝負がこのような立ち合いで決まった相撲は、力相撲・熱戦を期待していたファンをがっかりさせる。



最近の代表例として、平成19年初場所初日の大関琴欧州と小結稀勢の里との対戦がある。



日本経済新聞によると、『体が勝手に動いた』と琴欧州は弁明したが、場内からはブーイング。」










感想:昔だけでなく、今でも「汚い」立合いと言われる。「美しくない」し、「ファンが見たくない」「ファンに見せたくない」立合い。



琴欧州も嘘つきだった???  多分そうなのだろう。










羽黒蛇

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2014年09月30日 | 歴史
昭和18年春場所11日目 輝昇(突き出し)豊島 (羽黒蛇)










9月場所13日目幕下で、千代翔馬が立合い頭からあたり、待ったのつもりで立たなかった川端を土俵の外に吹き飛ばしたシーンを見たオールドファンより、



「昭和18年春場所の輝昇・豊島の一番が同じようだった」とのコメントをいただいた。










図書館に行き当時の相撲雑誌を調べた。「相撲」昭和18年5月号に、次の記載あり。



「時間一杯、立つや、輝昇一気に出て、左筈に押して東土俵へ押し出し、軍配は西へあがったが、東から物言がついた。



理由は、相手が手をおろさないのに押し立てたというにある。



検査役協議の結果、取直しに決した。」

















感想:



物言いがつかなければ、軍配通り輝昇の勝ちとなったようだ。つまり行司の軍配はかえって、立合いは成立していた。










オールドファンの記憶では、輝昇が(これは記憶違いで、豊島が)、立ち合う呼吸でなく、力をださないのに、豊島が(記憶違いで、輝昇が)ぶつかっていって相手を土俵の外に飛ばした。










検査役協議の結果は、取直しではなく、立合い不成立を理由にすべきところだが、軍配を返した行司に敬意を表して、取直しとしたのだろうか。この協議結果は杓子定規でなく、おおらかだと感じる。










観客にいい相撲を見せるという興行の観点から考えると、「一方が力を出せなかった相撲は取り直す」というのは合理的な判断である。










取り直し後、輝昇が豊島を突き出す。「相撲」の記事によると、この一番は熱戦。



「取直し、仕切り一回、立つや、双方はげしく突っ張り、



輝昇突き立てたが、豊島突き返して白柱前へ出た時、



輝昇が相手の左を取って右へ回って引きまわし、



豊島が右へ土俵をつたって朱(あか)柱前へいったとき、



輝昇が突き立て、突き出した。」










羽黒蛇

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2014年09月30日 | 歴史
白鵬には羽黒山のように長く横綱をつとめて欲しい(羽黒蛇)










中村淳一氏の記事を読んで、白鵬には羽黒山のように、長く横綱をつとめて欲しいと思う。



羽黒山が横綱に昇進した昭和17年春場所は、双葉山・男女ノ川(この場所後に引退)



羽黒山が引退した昭和28年夏場所は、東富士・鏡里(横綱2場所目)・千代の山と四横綱。










羽黒山より後に横綱に昇進して、羽黒山より先に引退しのは、



昇進順で、安芸ノ海と照国(同時昇進)、前田山



引退順で、安芸ノ海、前田山、照国(羽黒山より二場所前)










羽黒蛇が勝手にいだいたイメージは、



照国が・・・日馬富士 全勝優勝あり



安芸ノ海が・鶴竜 技能相撲










前田山が・・稀勢の里 強豪大関



東富士が・・照ノ富士 共通点がないけど四股名が似ている










千代の山が・逸ノ城 新入幕で活躍



鏡里が・・・宝富士 横綱は難しいだろうが四つ相撲という共通点










羽黒蛇



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2014年09月30日 | 読者からのコメント、中村淳一他読者の投稿
白鵬にとっての32回優勝の意味の推定と、それに基づくひとつのストーリー 中村淳一






31回目の優勝を成し遂げ、上には32回優勝の大鵬がいるだけとなった白鵬。

が、そのことに関する質問に、白鵬は答えようとしない。優勝32回。白鵬には何か深い思い、今は語ることのできない何らかの決意があるのかな、と思う。

 推定してみる。

「33回目の優勝をしたら引退する」と決めている。

 その推定に基づくストーリーを描いてみよう。






 平成26年九州場所千秋楽、32回目の優勝を達成した表彰式、土俵下でのNHKの優勝インタビューで、白鵬は自らの決意を述べる

「33回目の優勝をしたら、その時点で引退します」

あるいは

「来年の初場所、千秋楽まで取り終えたら引退します。もし、相撲の神様と、大鵬さんが、私がそれにふさわしいと思っていただけるなら、私はその場所で33回目の優勝をするでしょう。しかし、もし優勝できなかったとしても、優勝回数記録のトップに、敬愛する大鵬さんと私の名前が並ぶ、ということを、私は誇りに思います」






 平成27年初場所は、大横綱白鵬の最後の土俵姿を、その目に焼きつけ、別れを惜しむ場所となる。そして白鵬の優勝回数が、単独トップの新記録となるか、トップタイで終わるかが決定する場所ともなる。






 と、勝手に描いてみたが、このストーリーには障壁がある。すなわち、相撲協会には「ひとたび引退を口にしたら、もう現役力士として土俵にあがることは許されない」という不文律がある、ということだ。

 以下は曖昧な記憶によって書くので、事実は異なっていたかもしれない、ということをあらかじめ断っておくが、

 大鵬が貴乃花に敗れ引退を決意した際、大鵬は六日目に組まれていた福の花との一戦を現役最後の土俵にするつもりであった。しかし、既に引退を口にしていた大鵬は、六日目の土俵にあがることを許されなかった。

 小錦は、十三日目終了時点で、今場所を限りに引退するという彼の意思を、師匠である当時の高砂親方がマスコミにもらしたため、十四日目、千秋楽の土俵にあがることを許されなかった。千秋楽には、寺尾戦が予定されていたのだが、小錦-寺尾の名力士同士の最後の対戦、惜別の土俵は実現しなかった(小錦の引退相撲で、この対戦が組まれた)。






 引退の意思を表明した力士が、以降、土俵にあがることが許されないのは、

「対戦相手に対して失礼」というのがその理由だそうだ。

が、本当に失礼なことだろうか。

 ニューヨーク・ヤンキースの名選手、デレク・ジーターは今シーズンが始まる前に、今シーズン限りでの引退を表明した。ファンは一年かけて、この稀代の名選手との別れを惜しみ、そのグラウンドでのユニフォーム姿をその目に焼き付けることができた。

  相撲についても、そういう引退があってもよいと思う。






以上、勝手な推定を書き、その推定に基づく心配事まで書いてしまった。ずいぶんとひとりよがり、ひとり合点な文章である、との自覚はある。






 私には白鵬の引退の形として、実力第一人者のままでの引退はしてほしくない、という気持ちがある。

 上記に描いたような歴史的に特別な意味をもつ場所を見てみたいという気持ちがなくもないが、それ以上に、あらかじめ作られたようなドラマ、を見せられる、というのは、私の趣味ではない。

 もし、白鵬が上記で書いたような、あるいはそれに近いような形で引退したら、三場所連続優勝継続中で引退した栃木山にも匹敵する、あざやかすぎる引退と言うことになろう。

 私はそのような引退は望まない。

 あざやかすぎる引退のひとつの形として、大鵬の優勝に並ぶ、あるいは超えた時点で、第一人者の地位を保ったまま引退、というのがあるな、と思い、その恐れがこの文章を書いた大きな理由である(以前、複数回書いているが、私が何か予想めいたことを書くと、決して当たらない、という経験則があるので、自分自身の心情の、いわば厄除けとして)











 白鵬は現在29歳。29歳以降の優勝回数は、大鵬2回。北の湖1回。貴乃花0回である。平成26年が始まる段階で、白鵬の優勝回数は27回。3月には29歳になる。

 私は、白鵬はもうそれほど多くの優勝回数を重ねることはできないであろう、と思っていた。数年前に書き、このブログにも収載いただいたが、白鵬の引退は平成28年、その時点での優勝回数は、33回ないし34回と予想している。

(さらに今、付け加えるとしたら、大鵬、千代の富士は夏場所。北の湖、貴乃花は初場所、いずれも東京場所の場所途中、さらには土俵の上でその場所、ふたつめの黒星がついた直後に引退という共通項がある)






 白鵬が、美しい引退を祈念し、絶対に優勝するという類の硬い決意をもち、そのために精神、肉体を最高度に研ぎ澄まそうとすれば、長くひとり横綱を務め、既に長期にわたり第一人者として君臨してきたことも思い合わせれば、白鵬に残された土俵人生は、もうさほど長くはないのではないか。そんな気もする。しかし、例えば、これからは、調子の悪い場所、優勝には無縁の場所があってもやむをえないと心身に余裕をもち、白鵬が、昨年、半ば冗談のように口にした東京オリンピック開催のとき(白鵬35歳)まで現役でいたい、という気持ちをもてば、そこまで続けられるかどうかは別としても、まだまだ白鵬は、現役生活は続けられるであろう。逸ノ城をはじめとする後続の強豪力士との数年にわたる角逐を見たいと思う。

 初優勝と最後の優勝のときの年齢を列挙すれば、大鵬20歳-30歳。北の湖20-31歳。貴乃花19-28歳。10年(誤差1年)というのが優勝可能期間である。

 白鵬の初優勝は21歳。誤差1年を加えれば、32歳が優勝可能な上限年齢となる。白鵬最後の32歳の場所は平成30年初場所、まだ20場所ある。

 史上1位の横綱在籍場所数、史上1位の通算勝数、優勝40回。

 既に歴史的にも卓越した数々の記録をもつ白鵬に、さらに、持久力を要するこれらの記録も達成してほしい、そう願っている。

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2014年09月30日 | 美しい立合い・立合い変化


「相手の立合いを見て、とっさに変化しました」は大嘘なのかもしれない(羽黒蛇)






照ノ富士が初日立合い変化で琴奨菊に勝った時のインタビュー。NHK録画映像を聞いて正確に書き写すと、


「ずっと、初めて入った時から見てたし、なんか付き人といつも話していた、十両上がった時からいつか当たるだろうな、その時一回やってみたいなと、その場でやったんで」






要約:琴奨菊の相撲を十両の頃から研究していた。変化したら勝てるという結論を出した。一回やろうと決めていた。(羽黒蛇の分析:でも、その場でやった、ということにしておきます。)






逸ノ城が13日目鶴竜に勝った時に「場所前の稽古で歯が立たなかったので、立合い変化することを決めていた」という趣旨の発言。






昔から、立合い変化で勝った力士の、「相手の立合いが低すぎたので、とっさに変わりました」という趣旨の発言を、長年信じていたが、これは、ファンにはこう思わせておくという虚構、力士間の掟なのかもしれない。






まさか逸ノ城が立合い変化するとは、力士たちも想像していなかったので、掟を教えていなかった。だから、鶴竜戦の後で、正直に、「変化すると決めて土俵にあがった」と言ってしまった。






照ノ富士は、大関に勝って、うれしさのあまり本音「変化すると決めていた」ことを話したが、途中で掟を思い出し、「その場でやった」と軌道修正した。






立合い不十分の川端が、頭から当たった千代翔馬に吹き飛ばされたのを見て、


「相手の立合いを見て、とっさに変化できる」と信じていた私は、


何故、川端は、千代翔馬が突っ込んでくるのを見て、変化しなかったのだろうと、考えた。しかし、






相手の立合いを見て変化することはできない。


遅くても仕切っている時に決めないと、立合いは変化できない






と考えると合点がいく。モンゴル力士の本音により、霧が晴れたというか、力士の発言を疑うことも必要だと感じた。


「相手が低いので変化した」大関栃東が頻繁に言っていた記憶がある。










立合い変化した方が負けた相撲が思い出せない。記憶に残るような相撲で、


若乃花が柏戸相手に右に変化して、下手出し投げ


北勝力が千秋楽、勝てば優勝の一番で、白鵬が変化。


朝青龍が千代大海を立合い変化で破り、決定戦に。






「横綱の品格 常陸山と大相撲の隆盛」風見明著、2008年刊の204ページから部分引用


最近の相撲には、立ち合いで突っかけてくる相手に対して、左または右にかわして叩き落としたりして勝つ相撲が多く見られる。このような立ち合いは昔にはんかあったが、昔なら間違いなく汚い立ち合いと言われたであろう。


勝負がこのような立ち合いで決まった相撲は、力相撲・熱戦を期待していたファンをがっかりさせる。


最近の代表例として、平成19年初場所初日の大関琴欧州と小結稀勢の里との対戦がある。


日本経済新聞によると、『体が勝手に動いた』と琴欧州は弁明したが、場内からはブーイング。」






感想:昔だけでなく、今でも「汚い」立合いと言われる。「美しくない」し、「ファンが見たくない」「ファンに見せたくない」立合い。


琴欧州も嘘つきだった???  多分そうなのだろう。






羽黒蛇

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2014年09月29日 | 美しい立合い・立合い変化
立合い変化についての議論の前提 (羽黒蛇)






変化した逸ノ城を非難する声より、簡単に負けた鶴竜・稀勢の里を非難する声が強い。

これに対して、私は、負けた力士を非難しない。

現代の相撲は、昔と違って、立合い変化された相撲に勝つのは、難しいからである。

相手が変化したら、自動的に負け、と言ってもよいくらいである。

特に、日馬富士のようにスピードに勝る力士が変化する相撲は、ほとんど必殺技。逸ノ城の変化も体の動きは早かった。

立合い変化しても負ける力士は、よほど動きが悪いか、過去に変化を連発して相手に相撲を覚えられている場合だ。






立合い変化された力士が負けるのは当たり前で、横綱であろうと、大関であろうと、稽古熱心な力士であろうと、防ぐのは難しい。これが議論の前提。











では、立合い変化する力士の側から考えてみる。例えば、今場所の逸ノ城。

立合い変化する方が勝つ可能性が高いのに、変化しないで負けたとする。






「一生懸命勝とうとしなかった」という後悔の念にさいなまれるのではないか。






「勝つために最善の技を選択しなかったのは、敗退行為=八百長と疑われたらどうしよう。相撲協会から解雇を求められるかもしれない」とおびえるのではないか。






こういう心配をするのは私だけかもしれないが、私が力士ならこう考える。

だから、私は、立合い変化する力士を非難することができない。






相撲界の伝統的な理屈で、変化する力士を、変化しないように説得するとしたら、次のような論理になるだろう。






論理1:立合い変化は、イチかバチかの博打であり、立合い攻めた方が勝つ可能性が高い。






論理2:強い力士になるには、地力をつける相撲をとらなければならない。立合い変化で勝っても、強くなれない。強くなるには、立合いから攻めて、その攻めが強い横綱・大関にどれだけ通じるかを試しなさい。自分の相撲を取ろうとして負けたとしても、自分に不足している点、稽古で何を磨かなければならないかを肌で感じることができる。

変化で勝つより、攻めて負けた方が、強い力士になれるのだよ。

立合い変化する方が勝つ可能性は高いかもしれないが、その技は封印しなさい。






論理3:横綱・大関は、相撲界を代表する力士である。横綱・大関に対して、立合い変化の相撲は失礼である。礼儀を重んじなければならない。






論理1は昔は真実だったが、今は嘘である。

論理2と論理3の二つの論理で、勝つために全力を尽くそうとする力士が、立ち合変化しようとするのを、思いとどめることはできるのだろうか。

親方が力士を精神的に支配していたら、可能なのだろうが、独立した意志を持つ、例えば朝青龍のような力士を説得するには、論理が弱い。






次に、説得力のある論理を考えてみた。

論理4:力士が相撲という職業で飯が食えるのは、お客さんがお金を払って相撲を見てくれるから。切符を買って見に来ていただいているお客さん。NHKからは放映権料という収入が相撲協会に入っており、間接的にテレビを見ていただいている方がお金を払っている。

お客さんを失望させると、力士は失業する。

失業する可能性のある相撲をとってはいけない。だから立合いに変化してはならない。






論理4で力士を説得する親方がいるとは想像できないが、こういう切実な気持ちを持って力士を指導して欲しい。






立合い変化で簡単に勝負がつく相撲を見ても懲りずに、明日はいい相撲が見られるかもしれないという希望を失わず、国技館に通い、NHK放送を見るファンはいる。

しかし、逸ノ城が立合い変化するのを見て、「二度と相撲を見るものか」と離れていくファンもいるのである。

期待の大きな二番だっただけになおさらである。






懲りずに見るファンは、いい相撲を見せても悪い相撲を見せても、お金を払ってくれるが、

せめて悪い相撲を見せないで、ファンをつなぎとめることを、相撲協会は真剣に考えて欲しい。

すべての相撲で「いい相撲」を見せるのは、力士同士が示し合せない限り(八百長をしない限り)実現しないのだから。






どうすれば立合い変化がなくなるか 

どうすればファンが失望する相撲がなくなるか(続く)






羽黒蛇

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2014年09月29日 | 美しい立合い・立合い変化
立合い変化についての議論に、付け加えるべき視点(羽黒蛇)






逸ノ城が、11日目稀勢の里、13日目鶴竜に対して、立合い変化で勝利した。

これに対する批判の論点を抽出すると次の3点。

論点1:大関・横綱相手に立合い変化するべきではない。

論点2:立合い変化された大関・横綱が負けるべきではない。

論点3:立合い変化で勝負がついてしまう相撲はファンを失う。






それぞれの論点は次のように広がっていく。

論点1:師匠が逸ノ城に立合い変化してはいけないと教えていないのか。

論点2:立合い変化されて負ける大関・横綱は稽古不足。

論点3:逸ノ城の応援はしない。






私は次の通り考える。

論点1:相撲の勝ち負けは大事だが、それ以上に、相撲の美しさが大事である。

立合い変化で勝負が決まるのは美しくない。

論点2:昔の相撲は、立合い変化した方が負けていた。(負ける確率が高かった)

現代の相撲は、立合い変化された方が負ける。(負ける確率が高い)

これから、立合い変化されたら負ける力士は続出する。どんなに懸命に稽古をしても。力士は、立合い変化に対応する稽古をしていないのだから。

論点3:美しい相撲を観客・ファンに見せないと、興行としての相撲は衰退する。






(続く)

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2014年09月28日 | 相撲データ
幕下、三段目(羽黒蛇)

ドスコイFM甲山(大碇)関ノ戸(岩木山)
教習所の9月卒業生の稽古量は少なかった。
川端、
安彦、幕下優勝、入門時より体がしぼんだ。稽古できているのか?
高木、三段目優勝、教習所で稽古したのを一回しか見たことない。


体重の重い幕下以下の力士

東下12 川成 尾車 184センチ 200.5キロ 4勝3敗
東下21 安芸乃山 高田川 177センチ 192.8キロ 3勝4敗
西下23 政風 尾車 183センチ 190.5キロ 3勝4敗
東下33 萬華城 春日山 182センチ 196.6キロ 3勝4敗
東下35 高麗の国 芝田山 177センチ 207.8キロ 1勝6敗
東三8 大露羅 北の湖 193センチ 271キロ 3勝4敗
西三16 大子富士 錦戸 184センチ 195.5キロ 3勝4敗
東三23 前田 芝田山 180センチ 208.5キロ 5勝2敗
東三54 謙豊 時津風 180センチ 231.5キロ 0勝4敗2休
西三54 高木 木瀬 180センチ 202キロ 7勝0敗
西三57 貴天秀 貴乃花 186センチ 214.5キロ 3勝4敗

この中で運動神経が一番よいと見えるのは、萬華城
大露羅と誰かが400キロ以上の対戦を見てみたい。
大露羅、今年は、
富士ノ風、173キロ
大子富士
去年は、
安芸乃山
謙豊と対戦している。羽黒蛇

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2014年09月28日 | 三賞(殊勲賞、敢闘賞、技能賞)
技能賞(羽黒蛇)

逸ノ城が優勝したら、技能賞という提案が、三賞選考委員会であった。
14日目までの逸ノ城の相撲内容を見て、技能賞に該当するか否かを判断できない無能な選考委員がいる証拠。

失礼。

相撲内容ではなく勝ち星の数で三賞を判断しようとするデジタルな選考委員がいる証拠。羽黒蛇


朝日新聞抜井記者のツイッターを引用!
@nezumi32: 【三賞選考詳報①】出席委員20人。過半数11票獲得で、受賞決定。司会進行はNHKの藤井アナ。委員会では、推薦力士を確定してから投票ですが、便宜上、賞ごとに結果もお知らせします。
殊勲賞に推薦されたのは、逸ノ城と、逸ノ城が優勝した場合の勢。2人について、20人の委員が表決しました。
@nezumi32: 【三賞選考詳報②】逸ノ城の推薦理由は、横綱・大関に勝った点が評価されました。勢の推薦理由は、逸ノ城が優勝した場合、優勝力士に土をつけた力士である、という点が評価されました。逸ノ城は、20票中17票を獲得し、受賞決定。勢の得票は、20票中3票にとどまり、受賞を逃しました。
@nezumi32: 【三賞選考詳報③】敢闘賞には、逸ノ城が推薦されました。推薦理由は、新入幕で14日目までに12勝を挙げた点が評価されました。他に推薦はなく、表決の結果、満票(20票)で受賞が決まりました。
@nezumi32: 【三賞選考詳報④終】技能賞には、安美錦と、優勝した場合の逸ノ城が推薦されました。逸ノ城の推薦理由は、優勝した場合は三賞を総ナメさせたい、との理由が示されました。安美錦は20票中18票を獲得し、受賞決定。逸ノ城は1票にとどまり、受賞を逃しました。

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2014年09月28日 | 観戦記
千秋楽、国技館観戦、序二段、(羽黒蛇)

白虎丸、立浪部屋
飯田、玉ノ井部屋
白虎丸右に変化、左四つ、勝負つかず。
双方とも取り疲れましたるゆえ、二番後取り直しにござりまする
取り直しの一番、白虎丸右に変化、飯田残して攻めるも、白虎丸突き落とす

序二段、審判交代。西の花道から入場。
土俵に、さっと塩がまかれる。
向正面赤房下(西から入場して奥が赤房、手前が白房)に座った藤島(武双山)がまいたようだ。まわりに呼び出しはいなかった。

華吹、立浪部屋、昭和45年生まれ、4勝2敗
滝口、阿武松部屋、平成7年生まれ、19才
羽黒蛇の予想、体重も若さも滝口が上、華吹は腰をおろしての相撲が取れないと負ける。

華吹、立合い左に変化して、両手で滝口の頭をおさえる。
滝口、ダイブするように、前のめり。
いつも立ち腰の華吹。四股の時、足の上げ方も少しだけ。

名古屋場所、10日目、11日目、序二段華吹の相撲を見た。地方場所はホテルから会場に入り序ノ口から見る。
10日目淡白な相撲で負けた華吹、11日目も相手十分の四つ。そこで客席より「はなかぜー」という声。しっかりしろ、というニュアンス。
ふんばった華吹、力を出して勝つ。

三段目で、うっちゃりが二番
浜田山、うっちゃり、朝轟
春晃、、うっちゃり、美登桜
うっちゃりはなぜ消えたのか?
力士の体重が増えたから。
うっちゃりが見たければ、下位の相撲を見るしか!!!

羽黒蛇

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2014年09月28日 | 相撲データ
立浪部屋の成績(羽黒蛇)

名古屋場所、立浪部屋
幕下
西下20 天空海 4勝3敗
西下32 竜王浪 6勝1敗
東下38 明生 6勝1敗
東下50 力真 7勝0敗 優
西下55 羽黒豊 6勝1敗

9月場所、立浪部屋
幕下
東下6 力真 2勝5敗
西下13 竜王浪 3勝4敗
東下16 明生 4勝3敗
西下17 天空海 5勝2敗
東下25 羽黒豊 4勝3敗

名古屋場所、立浪部屋
三段目
西三5 飛天龍 3勝4敗
西三29 羅王丸 5勝2敗
東三41 大鷹浪 4勝3敗
東三77 北洋山 4勝3敗
東三88 越錦 4勝3敗

9月場所、立浪部屋
三段目
西三3 羅王丸 2勝5敗
西三18 飛天龍 4勝3敗
東三25 大鷹浪 5勝2敗
西三56 北洋山 1勝6敗
西三68 越錦 4勝3敗

名古屋場所、立浪部屋
序二段
東二64 華吹 4勝3敗
東二72 刻竜浪 3勝4敗
西二74 北大地 6勝1敗
西二76 白虎丸 3勝4敗
東二80 大和浪 3勝4敗
序ノ口
西口1 小櫻 4勝3敗

9月場所、立浪部屋
序二段
西二4 北大地 1勝6敗
東二35 華吹 5勝2敗
西二68 小櫻 7休
西二87 刻竜浪 4勝3敗
東二91 白虎丸 5勝2敗
東二92 大和浪 1勝4敗1休

連続勝ち越しが幕下三人、三段目二人、華吹
先場所負け越しは今場所勝ち越し
立浪部屋の幕下五人、竜王浪はおとなしい相撲だが、四人は力強い。

羽黒蛇

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2014年09月27日 | 横綱昇進、大関昇進、大関陥落、横綱陥落
豪栄道、千秋楽に負けても、大関に昇進させるべきだった(羽黒蛇)










審判部の発表をテレビ中継では、「千秋楽に勝って12勝なら大関昇進、負ければ昇進させない」










疑問:相撲協会は、大関を昇進させる時に、勝ち星の数で決めるのか、相撲内容で決めるのか。










今日の相撲で豪栄道は、真っ向からの勝負で、琴奨菊に実力で勝ったので、大関に昇進させるにふさわしい相撲であり、成績だった。



しかし、豪栄道が立合いの変化で琴奨菊に勝って32勝のケースと、



豪栄道と琴奨菊が真っ向勝負で大相撲となり、琴奨菊が勝ち、豪栄道の31勝のケースと、どちらが大関にふさわしいのか。当然後者でしょう。










「千秋楽勝てば大関に昇進」は相撲内容を無視する表現なので、「千秋楽の相撲を見て、大関に昇進されるかを判断する」の方がよかった。しかし、










羽黒蛇は、30勝なら大関昇進、28勝でも相撲内容がよければ昇進させるべきと考えるので、豪栄道が千秋楽に負けて31勝でも、大関に昇進させるべきと考えていた。



「14日目までの相撲内容で、大関に昇進させることにした」とすべきだった。










審判部の発表で、評価すべき点は、「関脇を14場所続けて、実力がある」ことを昇進の理由にあげていたこと。



羽黒蛇は、関脇を14場所続けた強い力士は、28勝で昇進させてもよいと考える。










もし、豪栄道が負けていたら、来場所が大関取りの場所だった。



その場合は、8勝・11勝・14勝しないと33勝にならないところだった。



それとも関脇15場所を評価して、8勝・11勝・10勝の29勝で昇進させただろうか。



12勝・8勝・11勝・10勝、4場所で41勝(平均10勝以上)なので、当然昇進させるべき。



むしろ、29勝で昇進という前例ができて、33勝という(羽黒蛇は無意味と考える)基準が崩れて、この方がよかったのかもしれない。










12勝・8勝・11勝・9勝、4場所で40勝(平均10勝)で昇進。昇進場所がクンロクでも強い関脇は大関昇進という画期的な前例が出来たかもしれないが、これは12勝・8勝・11勝で昇進させるべきなのに、昇進させなかったことによる。










羽黒蛇

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2014年09月27日 | 観戦記
14日目、国技館観戦(羽黒蛇)

三賞選考委員会の結果を予想すると、
殊勲ー逸ノ城、敢闘ー逸ノ城、技能ー該当者なし
羽黒蛇が選ぶ三賞
殊勲ー逸ノ城、敢闘ー勢、技能ー勝ち越せば豪風、豪風負ければ宝富士

逸ノ城の立会い変化について:

スポニチ貴乃花親方「決して変わってはダメとは言いませんが、もっと正面からぶつかる相撲が見たかったです。」

北の湖理事長は報道によると「変わるのは悪いとは言わないが、癖になるといけない」

いずれも、勧めないが非難はしないというスタンス。

私は、立合い変化は悪いとは思わない。しかし相撲ファンとしては見たくない。したがって立合い変化した力士にペナルティが必要。

例えば、立合い変化一発で勝負が決まった相撲は、負けた力士は負け、勝った力士は0.5勝にしたらどうか。

照ノ富士、4勝9敗1変化勝ちで、4.5勝9敗

逸ノ城、10勝2敗2変化勝ちで、11勝2敗

千秋楽で白鵬が負けて、逸ノ城が勝ったら、

白鵬 13勝2敗

逸ノ城12勝2敗、決定戦なしで白鵬が優勝(14日目で白鵬の優勝が決定している)

このような厳しいペナルティがあれば、立合い変化は減る。

真っ向から行ったら必ず負けるが、半星でもよいから立合い変化で勝ちたいという弱い力士しか変化しなくなる。

14日目の技能賞。

貴ノ岩プラス1、2点。北大樹に勝つ。負け越している貴ノ岩、勝った相撲に四つの技能を発揮している。

佐田の海プラス1、2点。体力で大きな差がある千代鳳に攻め勝つ。攻めの途中で外掛けの技能が有効だった。

攻めの白鵬、守りの逸ノ城。一方的に白鵬。稽古のような投げ。逸ノ城は腰の重さを発揮できず。逸ノ城が左上手にこだわれば、もっと面白い相撲になったかもしれない。が、それを許さない白鵬に相撲の上手さ。

東序ノ口22 木瀬乃翔
木瀬部屋
13日目は、山形県鶴岡市出身、
14日目は、東京都葛飾区出身と場内放送された。アナウンスの前、一瞬のためらい。
木瀬乃翔は、今場所、1,3,5,10,11,13,14と七番とっている。7日8日目は休場で、14日目は八番目。3勝4敗1休



読者からのコメント「木瀬乃翔は協会HPの「休場力士情報」に名前がありませんので、14日目は7番目の相撲ではないでしょうか?」



羽黒蛇返信「そうすると7日目8日目は割りを組む相手がいなかったのであり、休場ではない。こういう取組編成があるとは知りませんでした。」



三段目、越錦
立浪部屋
今日勝って4勝3敗。勝ち名乗りを受け土俵を降りた時に、白房下審判の藤島(武双山)に呼ばれて注意を受けていた。
所作を間違えたのか?
相撲内容についてなら、反則にとられる可能性があったのか?
一門をこえて審判が相撲の後、注意を与えることは、時々目にする。

羽黒蛇

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2014年09月27日 | 観戦記
13日目、国技館観戦(羽黒蛇)






幕下最後の一番、東から川端、西から千代翔馬。 立合い不成立。千代翔馬突っ込むも、川端立たず。 千代翔馬止まれず、川端に当たると、川端は土俵の外へ転げ落ちる。 私には、千代翔馬がワザとぶつかったようには見えなかった。 相手が転げ落ちた時の顔が、朝青龍のように、憎々しげ。 写真をリンク pic.twitter.com/kNO9tL2Wwh


ベビーフェイスの琴恵光5勝2敗、ヒールの千代翔馬4勝3敗。 過去お互いの対戦は、琴恵光1勝、千代翔馬4勝。






本日の技能賞:、


隠岐の海(10-2)との前さばきに勝ち有利な組み手で相手の動きをとめた安美錦(9-3)肩すかしを決める。プラス1、2点。


ドスコイFMで春日野(栃乃和歌)は、「回しをとらなければ引き、回しをとれば投げを打つ。欲を言えば、回しをとっての技が見たかった」羽黒蛇同感。






回しは取らなかったけど長い相撲。玉鷲が小手投げで荒鷲に勝った相撲も見どころがあった。


ふところの深い照ノ富士(4-8)に回しをとらせず、双差しで攻めきった遠藤(2-10)プラス1、2点。






豪栄道が白鵬を三場所連続倒す。大関だから技能賞対象ではないが、回しを取って相手の動きと力を封じる技能を見せた。


立合い変化で勝利の逸ノ城、マイナス1、0点。






羽黒蛇

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2014年09月27日 | 三賞(殊勲賞、敢闘賞、技能賞)
技能賞該当者なし(羽黒蛇)










NHKのテレビを録画して見ました。中継の中で、妙義龍と豪風は技能賞の候補にあがったが過半数には達しなかったと。



「該当者なし」を撲滅するには、一票でも入れば、相対的に1位の力士に受賞させるのがよい。



誰も、一票も、賞に価する力士がいない場所は、理事長と理事は「恥ずかしい相撲を見せて申し訳ありません。」という責任をとる。










豪風を取材した記者が、「今場所は三賞がもらえなかった」との豪風の発言を紹介していた。該当者なしにするなら、豪風を技能賞とすればよかった。



豪風より、荒鷲、



荒鷲より、妙義龍が技能賞らしい相撲。










荒鷲が、14日目とったり、千秋楽掛け投げと、技能を発揮。



妙義龍が千秋楽、技能相撲で、大砂嵐の勝ち越しを阻止。



三賞は、終盤の相撲だけではなく、一場所を通しての相撲内容で決めるべきだが、こんなに技能賞らしい「いい相撲」をとっても受賞できないの??? と訴えるような、技能賞らしい相撲でした。










羽黒蛇