生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

気づいたところから始める

2011-09-09 15:15:28 | 教会
先月20日に行われた教育講演会のCDをようやく聴くことができました。お話ししてくださったのは、基督教独立学園高等学校校長の安積力也先生です。
わたしが持っている問題意識が取り上げられていたので、興味深く聴かせていただきました。

経済成長期にある時代には子どもたちは「どうしたら生きられるか」と尋ね、バブル崩壊後は「何で生きているのか」と尋ね、現代の子どもたちは「生きていていいのか」と尋ねると聞いて、今の子どもたちが不安を抱えて生きていること、自分の存在価値がわかっていないことを改めて感じました。


子どもたちは、親の前、教師の前でいい子にしているのです。いい子なら受け入れられる。いい子なら居場所があると思っているからです。
反抗期がなく、親の言いなりになっている子ども。それは素直でも従順でもないのです。

親に「お前さえいなければ……」とか「あんたなんか生まれてこなければよかったのに……」と言われた子どもは、それを無意識のうちに心に閉じ込めて忘れます。それは心の闇となります。
その子が親になったとき、我が子というスクリーンに心の闇が投影されます。心の闇は世代連鎖していきます。


わたしも親子関係において闇がありました。わたしにいつも不満を持っていた母親に対して、何とか受け入れてもらおうといい子を演じていました。でも、思春期になった時、いい子ではなくなりました。「ひどい反抗期だった」と母は言いますが、考えてみると反抗期があってよかったのです。


「親子関係が絶望的状況になることがありますが、絶望の中でこそ聖書の言葉が光る。普遍性の光はどん底の暗闇を見ないと見えてこない。
遅すぎることはない。気づいたところから始めることが大切です」
と安積先生が言われました。


また、待つことと聴くことの大切さも教えられました。
地中深く宿された種は、見えないところで成長しています。ひとりひとりの心に神様から種が宿されています。表面は変わらなくても変化しています。目に見える成果ばかり気にせず、信じて待つことが大切です。待つことによってしか育たない大切なことがあるのです。
親が子どもの言うことを徹底して聴き続けることが大切です。


待つことと聴くこと……わたしが子どもたちに対してできなかったことでした。子育ての最中は「早くしなさい」と毎日叫んでいました。悔やまれて心が痛みます。
時期遅しの感じがしますが、気がついた今から始めます。


聖書の言葉

主に信頼して善を行え。
地に住み、誠実を養え。
主をおのれの喜びとせよ。
主はあなたの心の願いをかなえてくださる。
あなたの道を主にゆだねよ。
主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる。
詩篇37:3-5



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2 コメント

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Unknown (melody)
2011-09-10 21:05:42
こんにちは。私も反抗期はあっていいと思います。長男も中学時代、反抗期でした。私も余裕がなく同じ次元で反応していてあまり息子の話を聞かなかった気がします。でも今では、優しい息子に成長しキリスト系の大学に行っています。私自身も子育てを通して勉強になったことがたくさんあります。神様に一番助けて頂きました。
melodyさんへ (文香)
2011-09-11 16:34:09
コメントありがとうございました。

わたしの長男と長女にもすごい反抗期がありました。子どもが反抗期の時期は、こちらも余裕が持てないので、よい対応ができなかったように思います。

でも、わたしも神様に助けをいただけることの幸いを感じてきました。

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