将人とともに together with Masato

For the parents in the world, whose children have autism.

様々な常識

2010年05月16日 | 社会運動
施設、病院、学校によってまるでその文化が違う。

もともとゴールの見えない自閉症児の教育なら尚更だ。ある所で良しとされることが、所変わればまるで反対の評価となることだってある。

この種のことは海外旅行では日常茶飯事だ。立膝は日本では無作法だが、韓国ではむしろ「いい」作法だ。食事中のおしゃべりは時にたしなめられる日本だが、南欧ではゆっくり時間をかけ歓談しながら食事するのがむしろ普通で、そのため長い昼休みが習慣化している。

いろんな流派の施設に顔を出し、道場破りならぬ、異文化体験をしてきたが、最近とみにそう思うことが多くなってきた。どこが特にいいとか悪いとかではない。そういう様々な標準が世の中に併存し、その相互交流が全くといっていいほどないのが悲しい。

教えを乞う我々は、施設ごとに常識を使い分けるしかないのだろうか。まるで、イスラムの国に行くと豚肉は災いのもとだと言わんばかりに振る舞い、帰国するやいなや豚汁を頬張るように・・・。

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選挙だ!

2009年08月20日 | 社会運動
かつて「労働族のドン」と呼ばれた村上正邦氏が知的障害のある娘の手を引いて国会を案内する姿を見たという人がいる。身内に障害者のいる国会議員は意外にいるもので、「防衛や農政には興味がない。障害者施策をやりたくて議員になった」と公言する自民党議員もいれば、「障害族議員」を自任する民主党議員もいた。公明党にも子どもに障害のある熱心な議員が何人かいる。彼らが障害者関連の政策に尽力してきたことは関係者の間ではよく知られている。

 障害者福祉の歴史をひもとけば、母親が孤立無援でわが子を背負い、父親の存在は総じて希薄だった。せいぜい養護学校や施設のバザーでエプロンを着て焼きそばを焼くのが、良き父親だと言われた。それを思えば、最近の国会議員たちはあっぱれではないか。障害者の家族という属性を自らの職業に生かし、社会に影響力を行使する姿は頼もしいばかりだ。

 ところで、投票する側にも身内に障害者のいる人は多い。身体・知的・精神の3障害の手帳を持つ人は700万人以上。それぞれに両親や祖父母やきょうだいがおり、親族を足していくと、少なく見積もっても2000万~3000万人にはなるはずだ。障害者福祉に切実な関心を持つ有権者層である。こうした人々は土建会社にも農家にも郵便局にもいて、いわゆる業界票の中に紛れ込んでいた。最近は個人的な関心に投票行動が左右される傾向が強くなった。障害者とその家族は各党の議席数に影響を及ぼす大票田、なんてあんまり思われていないのだろうか。【野沢和弘】<絵・伊賀高史>

毎日新聞 2009年8月20日 東京朝刊

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文科省のパブコメ募集

2008年12月22日 | 社会運動
小中学校に引き続き、高校、特別支援学校の学習指導要領改訂案が文科省から出されました。来月までパブリックコメントを受け付けています。地味ですが、こういう時にコツコツ意見を送付しておくことが肝要に思いました。
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受け手から担い手へ

2008年10月24日 | 社会運動
【記事】福祉の担い手“ならでは”知的障害者の働き冊子に
(毎日新聞 2008年10月7日 地方版 から引用)


◇県の委託事業の成果
 受け手から担い手へ--。福祉サービスの受け手と見られがちな知的障害のある人を、逆に高齢者介護の担い手に育てようと、県社会就労事業振興センター(草津市大路2)が県の委託で00年から続ける事業の成果が冊子「その人の“ならでは”の働き」にまとめられた。障害があるからこそ、働きが成り立ったという実例を紹介。今後も県独自の「生活支援員」養成研修を行うよう提案している。

 ◇支援員養成も提案
 現行の研修事業は、参加者が講義や実習を受け、ホームヘルパー3級の資格を取る内容。昨年度までに121人が資格を取り、うち約30人が介護サービス分野で継続して就労。同様の取り組みは他県にも広がっている。
 冊子は、宅老所などで地域ケアに取り組む事業者でつくる「街かどケア滋賀ネット」(代表世話人、溝口弘・共生舎なんてん代表)が作成。「型にはめない」「ゆったり感のムードメーカー」などの項目で、知的障害のある人が働くからこそ、高齢者が安心感を覚えたり、宅老所などの場所そのものが家庭的で自然な雰囲気になった例を紹介している。
 国の制度変更で来年度から、ホームヘルパー3級の資格は介護報酬の対象から外れる予定。しかし、関係者でつくる研究委は「研修は知的障害のある人や周囲の人の能力を引き出すもので、資格取得ありきではない」として、県に対し、知的障害者の就労支援で、これまでの内容を発展させた独自の「生活支援員」養成研修を提案している。
 県内で、障害者雇用促進法の定める法定雇用率1・8%を満たす企業は55・6%(昨年6月現在)と約半数。作業所などから企業への就職も約1%にとどまるなど障害者雇用を巡る厳しい現状がある。それだけに事務局として冊子を取りまとめた同センターのコーディネーター、野村祐子さんは「(障害があるから)周囲が無理だと思っていても、実際に働く中で、できるようになることも多い」と強調。「関係機関が連携して、就労現場の他のスタッフといい関係をつくっていくことが大事」と取り組みの広がりを期待している。

(毎日新聞 2008年10月7日 地方版 から引用)
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お年寄りとの合同施設

2008年09月18日 | 社会運動
私は自分独自で発想したつもりでいたが、似たような事を考える人はあっちこっちにいるようだ。そして、実際の施設も作られているらしい。

茨城県日立市の社会福祉法人・愛正会さんが先週、ユニークな施設を着工したという。

特別養護老人ホーム、デイサービスセンターなど老人施設と、障害者の生活介護、就労移行支援施設が同じ建物に入ることになるらしい。

以下、毎日新聞ウェブ版 2008年9月10日より引用

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

憂楽帳:心のバリアフリー

茨城県日立市の社会福祉法人・愛正会が先週、ユニークな施設を着工した。
 特別養護老人ホーム、デイサービスセンターなど老人施設と、障害者の生活介護、就労移行支援施設が同一の建物に入る。老人福祉と障害者福祉の縦割り行政の中、玄関が二つなど「別施設」の体裁は必要だが、行き来し、交流できるようにするのがポイントだ。
 愛正会は医療法人と社会福祉法人の二つの顔がある。日立市などに2病院1診療所と、特養、身体障害者療護施設、重症心身障害児施設などを持つが、それぞれ別々に運営している。金川一郎会長(73)は「お世話するには別々の方が効率的でも入所者のためにはどうか」と、今回の施設を思い立った。
 運営は容易でない。例えば、知的障害者が親しみから老人に抱きついて転倒させないか心配になる。でも、老人が障害者と触れ合って元気をもらえるかもしれない。精神障害者が人との接触に慣れる機会にもなる。そんなプラスを生むには「職員の“心のバリアフリー”が不可欠」。完成は1年後。成果に注目したい。

【岸井雄作】 毎日新聞 2008年9月10日 12時26分


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障害者雇用支援機構

2008年09月02日 | 社会運動
役所も近未来の、人口ピラミッドの変化には頭を痛めているようで、若年人口が減り老齢人口が増える、と言うことは、予算のための収入は減るのに支出は増えるという訳で、もうお手上げ状態だと言いたいかのようです。

安部元総理に続き、福田総理もねじれ国会に業を煮やして総理の職を投げてしまいました。難しい難局を鮮やかに整理・解決していくヒーローにはなりたいが、直接の自分の責任でもないのに、混沌とした問題の後始末を次から次に押し付けられたらかなわんということなのでしょう。

これでは夕張市と同じで、役人になる人自体もいなくなってしまいそうです。

親亀こけたら子亀もこける。国滅んで山河あり、とはいいますが、国が破綻して障害者が元気でいられる事はまず期待できません。できるだけ何かしたいと思います。

(いっその事、アメリカ合衆国日本州にでもなれば、ノースカロライナばりの自閉症施策が期待できるのかもしれませんが・・・。)

独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構が、高齢者及び障害者の雇用促進と安定を図るための施策について、利用者をはじめ広く一般国民から意見・要望・提言などを集めるため、「平成20年度高齢・障害者雇用支援機構モニター」を募集しています。

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映画作り

2008年08月27日 | 社会運動
知的障害者施策に対する世の流れは、大規模施設より小規模施設・グループホームへ、分離・隔離より統合・インクルージョンへと向かっているが、それは必ずしも世間一般の人が認めている訳でもなく、望んでいらっしゃる訳でもないようだ。

障害者が電車に乗っている事が珍しくなくなったとはいうものの、本人が変な行動をする以上、しかめっ面されたり、回り中の人がサーといなくなったりする事は珍しくない。何をするか、何が起こるかわからない、というのもあるだろう。

親がそういう子供や成人障害者を特別な人たちと見ないで、単に少し病気の所がある人たち程度に冷静に見ることができ、特に危険性がある場合とか注意が必要な場合とかを見極められるようになったと同様、ある程度の「慣れる期間」が必要だ。

ただ、それは言うは易く行うは難し。だからだろうか、盛んに自閉症を紹介する映画やテレビ番組が放送されるようになった。何せ100人に1人が自閉症圏内の人なのだから・・・。

ただ、なかなか資金難で、映画作りも困っているらしい。製作そのものに関われなくとも、カンパはできる、と思った。


制作中映画 ぼくはうみがみたくなりました(原作 : 山下久仁明)
ぼくはうみがみたくなりました
山下 久仁明
ぶどう社

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注 :
自閉症関係の書籍といえば医師や療育家による専門的な内容か親の手記ばかりと言われるなか、小説形式で自閉症を描いたということで、このぼくうみは画期的な作品です。


制作中映画 星の国から孫二人(原作 : 門野晴子)  
星の国から孫ふたり バークレーで育つ「自閉症」児
門野 晴子
岩波書店

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