goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

最初の儚きもの

2008年03月29日 | 08 花たち



3/8撮影              


今年も楽しみにしておりました。
蕾を確認したとき、ついついニンマリしてしまいました。

こちらのおかたもウチワノキ同様、マイ花マップに登録されているのは1ヵ所だけなんです。
おじさんにとっては、大切な大切な場所です。
大好きな花ですから。

昨年は、突然逢いたくなって、矢も立てもたまらず飛び出して行ったんでした。


【シュンラン・春蘭】ラン科

日本を代表する野生蘭の一種で、春早くに咲く蘭というのが、名前の由来です。

古典園芸植物のひとつで、シュンランの栽培は古くからなされていたようです。
現在でも愛好家は多く、全国規模の展覧会が各地で開催されております。
葉の形や斑入り、花色、花の形などに変異が見られるものが珍重され、それらを育種改良したものは、愛好家のなかでは「日本春蘭」と呼ばれ、「東洋蘭」の1ジャンルとして世界に知られています。
それぞれ名前が登録され、ものによっては一鉢数万円するものもあるらしいですよ。

ここで紹介しているシュンランは、それら「日本春蘭」とは区別され、単に「シュンラン・春蘭」と呼ばれます。

日本各地に自生していますが、近年続いている野草ブームで、徐々に姿を消しているらしいです。
自生地が広範囲で生育環境も多岐にわたり、比較的強いと言われる春蘭ですらそんな状態ですので、稀少と言われている野草たちは押して知るべしです。

こういう植物は、野で出会いたいものですね。

株分けで簡単に増やせるそうなので、手元に置いて育てたいというかたは、山野草を販売しているお店で手に入れてくださいな。

やっぱり好きです。可愛いです。
子供の頃からそうだったんだけどね。
おじさんの田舎にもあったんです、自生のシュンランが。
それほど数多くはありませんでしたけどね。
どこにあったのか今でも鮮明に憶えていますよ。
半世紀前の記憶だけど、まだそのままの姿で残っていてくれているかな。

スプリングエフェメラルのお仲間です。
考えてみると、おじさんが最初に出会ったスプリングエフェメラルは、シュンランということになりますね。

春先に芽生えて夏前には地上から姿を消してしまう、というのがスプリングエフェメラルの特徴なんだけど、そういう生き方じゃないんですよね、シュンランは。

シュンランは常緑の多年草です。
葉っぱだけみると、ヤブランと似ています。
もっとザラザラしてて固いですけどね。

常緑ですので、1年中地上部にとどまっているんですが、スプリングエフェメラル(春の儚きもの)のお仲間として認められているのは、何故でしょう?

可愛いからでしょうね、きっと。
それ以外の答え、思い付きません。

日本を代表するスプリングエフェメラルのひとつだと、そう言われております。

2/1撮影

こんなものを見つけていたんです。
実殻ですね。
かなりの大きさがありました。4~5cmほど?
シュンランが実をつけるとは、まったく想定外でした。
見つけたときには、目を疑いました。
でもどうみても、シュンランの株から出ているんです。

調べてみましたら、やっぱりシュンランの実でした。
ほこりのような、細かい種子が詰まっていたらしいんだけど、みんな飛んで行ってました。
どこかご近所でもいいから、新天地で育ってくれたら嬉しいんだけどな。
足元でもいいですよ。

もっと若い、青い実の頃も見てみたかったです。
滅多に実は生らないそうですから、今年見られるかどうかは、心許ないですね。

あなたたちのうち、どなたかひとりでも結実することを願っていますよ。
お願いです、見逃した青い実を、是非今年も実らせてください。



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4 コメント

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今年もお会いになれましたね (ポージィ)
2008-03-29 11:41:07
今日はトップの写真を目にしたところでピンときました。
あれだ!って。
ついで「昨年は、突然逢いたくなって」で確信に変わりました。
昨年の記事を拝見したとき、悟郎さんのシュンランへの思いの深さが、
少しびっくりもして、印象深かったのです。
自然の中で咲いているのを見たことがないのですよ。
きっと、鉢植えより写真より、自生のものが咲いている様子は
うんと魅力的なのでしょうね。
でも…自生のものは減ってきているのですか。
この子達もなんですね。山野草はそのまま山野に置いておいて
欲しいものです。鉢植えにしか存在しなくなってしまったりしたら、
そんな寂しいことはありません。
悟郎さんがご覧になった珍しい実殻。そこから飛んだ種たちが
どうかできるだけたくさん無事育ってくれますように。
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目指せ、新天地 (悟郎)
2008-03-30 02:34:28
★ポージィさん

蕾の画像でわかりましたか?
かなり特徴のある花ですからね。
そうなんです、昨年はほんとに突然逢いたくなってしまったんでした。
憶えていてくださって、恐縮です。
ブログを初めて、花にしぼるようになってから余計にそうなんですが、花たちから貰うちからに日々感謝しています。
そんななかでも、シュンランの花は特別かもしれません。
理由ははっきりとは言えません、わからないんです。
好きな花だというだけなら、もっと好きな花もあるんですけどね。

自生しているシュンランを見たのは、私も田舎でだけです。
ここに紹介しているのは、自生とはいえませんからね。
でも鉢植えのものではないことが、私にとっては大きな要素になってます。
東京近郊の山に行けば、今でも自生種が見られるようですが、減ってきていることは確かなようです。
高山植物や山野草を持っていく人の気持ち、理解出来ません。
野にあってこその花だと、そう思います。
記事にも書きましたが、欲しかったら山野草を扱っている、信頼出来る店で買えばいいのにって、いつも思ってしまいます。
街道脇で売ってる山野草は、盗掘されたものもあるようなので、そのあたりにも問題はありますけどね。

実が付くのは珍しいようです。
青い頃を見ていないのはいたって不覚でしたが、ほこりのようだと言われている種子が、辿り着いた新天地に根付くことを祈りたいです。
このくらいのロマンは、信じたいですよね~~(笑)。
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自生ですか! (noodles3)
2008-04-01 01:06:14
綺麗だなあ。。
どこかにないかなあ。。。
いいなあ。
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この株は、 (悟郎)
2008-04-01 01:41:07
★noodlesさん

自生とはいえないかな。
誰かが、ある意識を持って植えたんだと思います。

シュンラン、鎌倉のお寺の庭にあるんじゃないかなって、そう思いますが。
日本庭園風の庭には、似合う花だと、そう思うんだけどね。
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