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再掲―古代における朝鮮半島からの移民と天皇皇后両陛下の高麗神社参拝

2018-03-27 11:16:18 | 北朝鮮問題
2017年11月11日の拙ブログの記事を再掲したい。

トランプ大統領や昨今の米国世論は、同盟国のために骨身を削って自らが犠牲になることをひどく不合理と思うだろう。

東日本大震災における「トモダチ作戦」に従事した「ロナルド・レーガン」の乗組員と家族約400人が、放射線被ばくを受けたとして東京電力を訴えたことを思い出す。当初は美談として語られたものの、低濃度でも放射性物質の暴露を受けたとなると感情はおのずと異なってくる。

米国が在日米軍基地のために軍事力を行使することはあっても、日本国民が米国にそれ以上を期待するのは今や「お花畑」と言われる時代となった。

事態は緊迫していて全く楽観できない。振り子は朝鮮戦争再開に傾いている。

そんな折の9月の天皇皇后両陛下の高麗神社参拝は政治的な色合いを帯びていると感じられ、少なからず驚いたものだ。
高麗神社を訪れると、歴代の皇族による記念植樹等の数に驚かされる。皇室にとってこの神社が特別な意味を持っていること、千数百年に及ぶ両者の関係の重みを嫌でも思い知らされる。

4~7世紀の韓半島における高句麗・百済・新羅・加耶等の抗争における倭国の関与はただのお隣の国としての動きとは考えにくい。百済復興をかけ数万人の兵を韓半島に出兵、661年中大兄皇子(645年「大化の改新」の実行者であり、後の天智天皇)の母斉明天皇(「大化の改新」時は皇極天皇、重祚)は高齢をおして九州に自ら赴き、没している。
663年倭・旧百済軍は白村江において唐・新羅連合軍と戦い敗れた。このとき百済難民とともに日本へ帰国した。また、高句麗は668年唐によって滅亡し、多くの難民が倭国へ亡命した。

高麗神社のHPより同社の由来を見ると、以下のようである。

■ 高句麗
高麗神社の主祭神は、かつて朝鮮半島北部に栄えた高句麗からの渡来人高麗王若光(こまのこきしじゃっこう・「王」は 他に「こしき」「こにしき」「こにきし」などとも読む)です。
最盛期は5世紀の「広開土王(こうかいどおう)」、「長寿王(ちょうじゅおう)」治世の100年間で、中華人民共和国吉林省集安県にある「広開土王碑」から、そのころの高句麗の強勢ぶりをうかがうことができます。

若光が渡来した年代についての社伝はありませんが『日本書紀』天智天皇称制5年(666年)10月高句麗から派遣された使節の中に「若光」の名があります。

『続日本紀』文武天皇大宝3年(703年)に「従五位下高麗若光に王の姓を賜う」と記されており、高句麗が668年に唐と新羅によって滅ぼされてしまったことを考えると、『日本書紀』にある「若光」と当社の御祭神である「高麗王若光」は同一人物と思われます。

■ 高麗郡建郡と高麗神社
若光は元正天皇霊亀2年(716年)武蔵国に新設された高麗郡の首長として当地に赴任してきました。当時の高麗郡は未開の原野であったといわれ、若光は、駿河(静岡)甲斐(山梨)相模(神奈川)上総・下総(千葉)常陸(茨城)下野(栃木)の各地から移り住んだ高麗人(高句麗人)1799人とともに当地の開拓に当たりました。若光が当地で没した後、高麗郡民はその徳を偲び、御霊を「高麗明神」として祀りました。これが当社創建の経緯です。

高麗神社は、若光の子孫が代々宮司を務め、現宮司は60代目になります。
高麗郡は明治29年(1896年)入間郡に合併されましたが、当社はその後も広く崇敬を受けてまいりました。特に浜口雄幸、若槻禮次郎、斉藤実、小磯国昭、平沼騏一郎、鳩山一郎らが当社参拝後相次いで総理大臣となったことから「出世明神」と広く知られるようにもなりました。現在は年間約40万人の参拝があります。

第1駐車場内の将軍標(しょうぐんひょう・チャンスン)チャンスンは朝鮮半島の古い風習で、村の入り口に魔除けのために建てられました。将軍標は平成17年に大韓民国民団中央本部によって奉納されたものです。(以上、高麗神社HPより)

大和朝廷の成立に朝鮮半島が大きく関わっていたであろうことは想像に難くない。当時の百済を英国に見立てると、新興国ヤマト倭国がアメリカ合衆国のような関係だったのではないのか、と勝手に想像する。

両陛下の高麗神社参拝は、7世紀に起きた東アジアにおける大きな動きが、21世紀の今日、再び繰り返される可能性が高く、戦争回避と混乱に対する国民の心構えの必要性を暗に示唆したものではないかと筆者は考えるのである。

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