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クルマに関する妄想集(+その他のことも少し)

心が、ゆれる。 P11プリメーラ

2024年04月14日 21時36分02秒 | Weblog

先週、出張先の静岡市内で久しぶりにP11プリメーラと出会えた。
僕の中では、R31スカイラインやC32ローレルと並んで残存率の高い日産セダンのひとつである。
特に、今回遭遇した初期型モデル・グレーメタリック塗色の車両は、いかにもP11プリメーラという気がする。
フロントフェンダーに「2.0」のデカールがないところをみると、1.8Ciだろう。
カミノではなく、あくまで欧州をこころざす本流プリメーラであるところがうれしい。

僕が大学に入った1995年に、このクルマは成功作であるP10型の後を襲って登場した。
非常に正統的な進化でありながら新型感も十分にたたえるデザインで、間違いのないフルモデルチェンジに思われた。
発表されてすぐ、僕のバイト先のガソリンスタンドにおろしたてのこのクルマで乗りつけた客がいたが、
心なしか彼の顔には、自分の選択に対する絶対的な自信がみなぎっていたことを覚えている。

好調な滑り出しにみえたP11型だったが、しかしクルマの評価は、P10型ほどには高まらなかった。
P10型のようなエッジな魅力(世界一のハンドリング性能を持つセダン)をアピールできなかったことがその原因だが、
僕はこのクルマをずっと心情的に応援し続けていた。

実は2007年ごろ、このクルマの5ドア仕様(英国生産の「プリメーラUK」である)、グレーメタリック塗装の車両が欲しくて
中古車をずいぶん探し回ったことがある。その時はよい縁に恵まれず、一方で新車に乗りたい気持ちもあってティーダを買うことになるのだが、
そんなわけで僕はいつも、このプリメーラを見ると人生における「選ばなかった道」について考えてしまうのだ。


以下、プロによる写真もぜひ載せたい。ライティングのおかげで陰影が効いてボディの質感が高い。またフロントとリアの表情に、日産の中の男っぽい部分がよく出ている。
リアコンビランプとパネルのバランスに、名人のセンスを感じる。「Primera」のロゴも格好良くて好きだ。
この頃はまだ昭和の日産魂がクルマに息づいている気がして、これを買って今日にいたるまで大事に乗るというのは、とても満たされた暮らしだろうなと思う。

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