こんなシルビア、見たことあるだろうか。S14シルビアの最下級グレード、J'sである。
スペシャリティカーと呼ばれるこのセグメントで、いかに最下級グレードとはいえ、ここまでプレーンな外観を与えられたグレードは、90年代以降あまり例がない。そもそもスペシャリティカーとは、エアロパーツや太いマフラー、アルミホイール等のパーツが付加されたり、アップグレードされることはあっても、その逆は基本的にないからだ。
だから、このシルビアを前にして、既存の常識が覆されたような新鮮な感覚をうけて、僕は眩暈を覚え、むしろ痛快な気分になった。周囲のライバルがゴテゴテといろんなパーツを備えているなかで、このクルマはひとり涼しげだ。アルミホイールはおろか、ホイールキャップすら与えられていないところに、ものすごく個性を感じる。タイヤそのものの小ささと、タイヤがホイールハウスの奥にひっこんでいるように見える点が、その印象に拍車をかけている。
また、このグレードは、ボディを飾るなにものをも与えられていないことによって、逆にボディデザインのメッセージを見る者にクリアに伝えている。S14シルビアのボディは、正直に言って可もなく不可もなくというものだけれど、ムキになってデザインせずとも、こんなものでいいんだよ、という余裕あるメッセージを、われわれはこのグレードから感じとるのだ。
スペシャリティカーと呼ばれるこのセグメントで、いかに最下級グレードとはいえ、ここまでプレーンな外観を与えられたグレードは、90年代以降あまり例がない。そもそもスペシャリティカーとは、エアロパーツや太いマフラー、アルミホイール等のパーツが付加されたり、アップグレードされることはあっても、その逆は基本的にないからだ。
だから、このシルビアを前にして、既存の常識が覆されたような新鮮な感覚をうけて、僕は眩暈を覚え、むしろ痛快な気分になった。周囲のライバルがゴテゴテといろんなパーツを備えているなかで、このクルマはひとり涼しげだ。アルミホイールはおろか、ホイールキャップすら与えられていないところに、ものすごく個性を感じる。タイヤそのものの小ささと、タイヤがホイールハウスの奥にひっこんでいるように見える点が、その印象に拍車をかけている。
また、このグレードは、ボディを飾るなにものをも与えられていないことによって、逆にボディデザインのメッセージを見る者にクリアに伝えている。S14シルビアのボディは、正直に言って可もなく不可もなくというものだけれど、ムキになってデザインせずとも、こんなものでいいんだよ、という余裕あるメッセージを、われわれはこのグレードから感じとるのだ。