目白大学 鈴木章生研究室 

地域人になろう!
目白大学社会部地域社会学科の教員が、地域や社会の出来事や疑問に対するメッセージをお届けします。

学祭の現在

2014年10月20日 | 時事
秋、大学では学祭があちこちで行われる。
夏休みが終わって1か月経たない内に学生にとって大きなイベントを迎えることになる。

かつてシラケ時代のころは、大きな体で焼きそばなどを売る運動部と地味ながらも世間に自分らの活動を知ってもらおうと懸命の演劇や文学関係のサークルが主流だったような気がする(偏見かも)。
しかし、学生の多くは帰宅部で、学祭に参加すること自体がまず「行くの?」と疑問符を打たれる。
家でしっかり音楽を聴いたりして休養するか、野球シーズン最後の応援に球場に行くか、パチンコ三昧に明け暮れる自称パチプロなんかがうようよいたような気がする。
私も、友人数名で旅行に行ったし、地方の祭りを見に行ったような記憶がある。

最近の学生はおとなしい。
学生だけでなく、近隣の店舗や地域住民のブースもあって、大学の門は開かれており、学祭は地域交流の場でもある。
その分、学生の暴発的な行動や危険なにおいのする団体行動はなくなった。
時間通りに始まり、時間通りに終了。
ゴミも決められた場所に廃棄され、テント内の器物は整頓されている。
研究発表的なものも少しはあるが、サークルなど2つ3つ掛け持ちしてる学生も少なくない。
だからゼミ発表だとか学科プログラムなどがあると大変な事態になる。
学生の祭典だからこそ、学生の主体性に任せてもいいはずなのだが、保護者会だとかシンポジウムとかがあっていささか気の毒にも思える。
年に一度の晴れの舞台だからこそ、教職員もここぞと集中するのだろうが、そこは一歩譲ってもよいように思える。

昔のように「休みだからどこか行こうぜ」的な雰囲気は少しはあるだろう。
でも結構学祭を楽しんでいるようにも思える。
学生自らが企画して、行動実践して、何かを得る。それがいいのだろう。

お笑い芸人が今年も来た。
ミスコン、ミスターコンテストが復活?した。
学生たちが求めるものは時代を反映し、これからの社会を創るのだとしたら、まだまだ日本は平和ということか。
60年や70年の頃の社会に反発するあのエネルギーは今はない。
いかに今を楽しむかというエネルギーと行動が蔓延している。
終わったらキャンパスは静まり返る。

祭りなのだ。

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