四畳半のこと
紹鷗より利休に相伝した四畳半は好みとして草庵の小座敷となっている(究極、一畳半になったが)。大寄せ、小寄せ、茶事とさまざまな座敷を茶室として使われている昨今、茶をして、また茶に招かれた時の心の到るところは、四畳半の小間が落ち着いて集中できるのではないかと思うようになった。四畳半以下の小間での茶事の経験はないし、またそのような小間でも大勢が入室し名器、名物を手に触れることはむずかしい。茶室の空間に安定感、調和感があって心が満たされるのではないかと、それが四畳半と思うと至極納得がいく。
ふるさと便
友人よりふるさと便のお知らせがきた。高知県は越知町横畠西部地区、人口302人、世帯数127戸、高齢化51%という年一回の集落あげてのふるさと便をゲットした。
昔なつかしい木箱に野菜(里芋、にんじん芋、生姜、切り干し大根)、番茶、ドーナツ、杵つき餅、カリカリ梅、大根の漬物、アメゴの一夜干し、そしておまけの正月飾りがぎっしりと。
早速ドーナツをほおばる、正しく手作りの素朴な味。夕食にアメゴを焼く、初めて食する仁淀川産の川魚は身が淡いピンク色をしていて思いの外美味。番茶は煎ると香ばしい香りがひろがる、長い日照時間と寒暖の差と風は自然の恵み。里芋は極上の白さ、正月用に白煮としましょう。
おまけの正月飾りも生産者の笑顔とともに
鼻煙壺のこと
鼻煙壺をコレクションしている知人が一冊の本にまとめた限定数わずかの私家版。話しは遡って1982年Hさんと台湾旅行した時の出合がそもそものコレクション第一だったと聞かされていた。そのとき「へえーそうだったの、知らなかったわ」と云ったか云わなかったか定かではない。
とに角今日に至るまでの購買力の凄まじさは、種々の写真を見るだけでもすごーい。小さな壷に入っている嗅ぎ煙草を蓋に付いている小さなスプーンで嗅ぐという、中国の工芸品である。
私は「ハタ!」と思い当たった。「コレクションの一部をお借りできないかしら?」と、早速とはいうものの恐る恐るお伺い立ててみたところ、「お茶の方の興味を引くものかしら」と素っ気ない。私曰く「お茶の道具は工芸品なのよ、美しいもの、不思議なものはきっと関心があるわよ」と力説。
知人は「それでは、よろしければどうぞ」と快い返事を頂いた。さて会のお客さまの座にご披露する楽しみが増えた。
サンタクロース
知合いの坊やにクリスマスプレゼントを買ったものの渡す機会を逸して手元に残ってしまった。長靴形の袋から次から次へ出てきた。ロシアのマトリョーシカ人形みたい、面白くて並べてしまったが、これはチョコレート、いつしかオオカミ人間に食べられてしまう可哀想なチョコ。
片付かぬいずこも同じ年の暮れ 楽居庵