覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

ボリース、リーガー、ミュンヘン・フィルのベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲

2009年07月29日 | 音楽
・往年のベルリン・フィルのコンサート・マスターとして活躍したというジークフリート・ボリース(ボリス)が残した数少ないソリストとしての録音の一つ、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を聴きました。リーガー指揮のミュンヘン・フィルとの共演です。

・実に渋い組み合わせによる演奏ですが、いいですねえ・・・。解説でも触れられているように、音程などは少々甘いのかもしれませんが(私は全然気になりませんでしたが・・・)、凛とした気品のある美しい音色がとにかく素晴らしいです。のどかな、というほど鄙びている訳でもなく、シャープな、というほどすましている訳でもない。これはリーガー指揮のオーケストラもそうなんですが・・・。でも、聴いていて「ああ、いい演奏だなあ・・・」としみじみ思うんです。相変わらず上手く表現できなくて悔しいですが、素敵な演奏に巡り合えて嬉しかったので取り上げました。
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シュトルツとベルリン響のヨーゼフ・シュトラウス ワルツ「トランスアクツィオン」

2009年07月08日 | 音楽
・今回もヨーゼフ・シュトラウスの作品。解説によると「トランスアクツィオン」とは示談・和解・商取引などの意味があるとか。いずれにしても「うわごと」と同じく、およそワルツの題名にはなりにくい言葉です。ヨーゼフの作品の中ではそれほど有名とは言えないかもしれませんが、上品でどこか憂いを含んだ旋律が魅力的な名曲だと思います。特に中間部分のメロディは印象的です。

・ウィーンのオーケストラの華やかな音色もいいですが、こういう曲には今回聴いたベルリン響のような落ち着いた渋い音色が似合うような気がします。シュトルツのさらりとした指揮がこれまた絶妙。名演です。
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ケンペとドレスデン国立管のヨーゼフ・シュトラウス ワルツ「天体の音楽」

2009年07月07日 | 音楽
・今日は七夕ということでヨーゼフ・シュトラウスの名曲「天体の音楽」を聴いてみました。この曲の冒頭を聴いていると夜空にたくさんの星が瞬いている情景が見事に浮かんできます。前回の「うわごと」同様、ヨーゼフのセンスが光る部分です。その後のワルツもロマンティックで素敵な旋律が続き、聴いていて実に幸せな気分に浸れる一曲です。

・ケンペはウィーン・フィルともこの曲を録音していますが今回はドレスデンとの録音を聴きました。大きなタメを作ったりするような事は無くさらりと進んで行く所がいかにもケンペらしい感じ。軽快にステップするような気分がよく出ていると思います。渋い音色のイメージがあるオーケストラですが、曲が曲だけに、しっとりした感じは残しながらいつもより華やかな響きになっているような気がしました。
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セルとクリーヴランド管のヨーゼフ・シュトラウス ワルツ「うわごと」

2009年07月04日 | 音楽
・最近、ヨーゼフ・シュトラウスの曲をよく聴きます。43歳で亡くなった事と音楽を始めたのが遅かった事で作品の数はお兄さんにかないませんが、残された曲自体は珠玉の作品がたくさん。お兄さんも認める楽才の持ち主だったようです。

・ヨーゼフの代表的な作品の一つが「うわごと」。およそワルツの曲名にはふさわしくありませんが、解説によると医師達の舞踏会のために、その舞踏会の委員から出されたお題で作曲したのだとか。なるほど・・・。ちょっと意地悪なお題を出したつもりなんでしょうが、ヨーゼフは実に見事にそのお題をクリアしました。曲の冒頭、「いったい何事か」と思うような不安げで朦朧とした感じが、まさに夢でうなされている気分そのもの。素晴らしいセンスだと思います。思わず「座布団一枚!」と言いたくなりますね。

・セルとクリーヴランド管の演奏はウィンナ・ワルツの洒落た気分というより、一つの管弦楽曲として再現しました、という感じでしょうか。冒頭部分も朦朧と、というよりは、何かとてつもなく恐ろしい夢にうなされているという感じ。明晰で辛口な、これはこれで大変立派な演奏だと思います。
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デルヴォーとハンブルク国立フィルのメンデルスゾーン 交響曲第4番「イタリア」

2009年07月02日 | 音楽
・毎回渋いラインナップで注目の「オイロディスク ヴィンテージ・コレクション」。最近発売になったものの中からデルヴォーとハンブルク国立フィルによるメンデルスゾーンの「イタリア」を聴きました。デルヴォーは以前コロンヌ管とのベルリオーズの「幻想交響曲」が素晴らしかったので今回も楽しみにしていました。

・CDの帯や解説でも触れられている通り、弾ける様な明るさといった一般的なこの曲のイメージとは違います。ゆったりとしたテンポですし、オーケストラの音色はとても瑞々しいのですが派手な明るさはありません。これには指揮者の意図がもちろんあると思いますが。しかし、その落ち着いた雰囲気がとても良くて、この曲の新たな魅力に気付かされたような気がしました。変な言い方ですが、明るい日差しが燦々と差し込む季節より、毎日しとしと雨続きのこんな季節にぴったりの演奏かな、という・・・。なんだかとても嬉しい一枚でした。
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