覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

テンシュテットとロンドン・フィルのシューベルト交響曲第8番「未完成」

2006年01月26日 | 音楽
・突然ですが、1月ってほかの月に比べて長く感じるのは私だけでしょうか? 毎年そう思うんです、1月は。今月なんかかなり忙しかったので、普通なら短く感じるはずなのに「えっ、まだ25日なの?」って感じなんですよ。どういうわけなんでしょうねえ?

・さて今夜はテンシュテットとロンドン・フィルの演奏でシューベルトの「未完成」を聴きました。1984年にこのコンビが初来日した際の東京でのライヴ録音です。「未完成」、もう何回となく聴いてきた曲ですが、今回聴いてみて改めてこの曲の特異さを実感しました。

・未完であるということ自体が特殊なのはもちろんですが、シューベルトの曲の中でこれほど厳しい表情を持っていて激しさと静けさの対比が大きい曲も珍しいのではないでしょうか? 交響曲に限っても短調の第4番だってこれほどの激しさはないと思います。シューベルトは一体どんな思いでこの曲を書いたのでしょうね。テンシュテットのこの演奏を聴いていたらそんなことを考えてしまいました。

・CDの再生ボタンを押してから7、8秒あって最初の音が聴こえるのですが、その間がいいんです、このCD。聴衆の緊張感が伝わってくるようで。そして聴こえてくる第1楽章、有名な主題を吹くオーボエの音色が魅力的です。テンポはややゆっくりといった感じでしょうか。この演奏、全曲のどこをとっても真に迫った音が聴こえる素晴らしいものだと思うのですが、私が特に印象に残ったのは第1楽章で音楽が徐々に高潮して楽章のクライマックスを迎える辺り(トラック1の7分過ぎから10分過ぎにかけて)。奏者一人一人が力をこめて懸命に弾いている様子がありありと伝わってきて感動しました。

・惜しむらくは第2楽章の最後の音が消えてからすぐに拍手が起こるところ。もう少しこの素晴らしい演奏の余韻を味わいたかったところですがライヴ録音ですから仕方ないですね・・・。
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ケーゲルとゲヴァントハウス管弦楽団のブルックナー交響曲第3番

2006年01月08日 | 音楽
・毎日本当に寒いですね。ただ寒いだけではなく風が強いのには参ります。私は通勤に自転車を使うのですが、途中いつも川沿いを走るため風の冷たさは実に応えます。先程の週間予報では今週末は最高気温が久々に2ケタになるとのことなので少しはホッとできるでしょうか・・・。

・今夜はケーゲル指揮のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏でブルックナーの交響曲第3番を聴きました。1986年のライヴ録音ですがこれはこの曲の代表的名盤と言っても過言ではないと個人的には思います。とても素晴らしい演奏でした!

・専門知識のない私にはどの部分がどのように素晴らしいのか毎度の事ながらうまく説明できないのですが、まずオーケストラが見事だと思いました。弦の絹のような美しさ、フルートやオーボエのちょっとくすんだ、それでいて清冽でもある音色、金管の決してうるさくならずに余裕を持った朗々とした響き、そのどれもがブルックナーにふさわしく感じます。録音も、素晴らしいオーケストラの響きをよく捉えていると思います。

・ケーゲルの指揮も、例えば、音楽がグーッと盛り上がっていく所の、その持って行き方一つとっても「ああ、なるほど!」という具合に聴いていて納得できるんです。さっき「金管がうるさくならない」と書きましたが、しっかりと鳴っていながらほかのパートをかき消してしまうような事がないのはケーゲルの耳の良さということなのでしょう。初めてこの曲を聴く方にも素直に曲の魅力が伝わるのではないかと思います。

・このCDはケーゲルやコンヴィチュニーといった東ドイツで活躍した演奏家の優れた録音をリリースしているWEITBLICKというレーベルから出ているものです。こういった素晴らしい録音を世に出してくれるのは嬉しい限りなのですが、このレーベル、あまり売れないからなのかどうかわかりませんが、初出から暫く経つとよくワゴンセールで半額で売られてますね。嬉しいような悲しいような・・・。
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クリップスとウィーン・フィルの「南国のばら」

2006年01月04日 | 音楽
・あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。

・2006年の最初に聴いたのはJ・シュトラウスⅡ世の「南国のばら」。クリップス指揮のウィーン・フィルの演奏です。私の大好きな曲の大好きな演奏です。

・この曲を聴いていると私は本当に幸せな気分になります。初めて聴いたのがこの演奏。その時からずっとお気に入りです。ほかの指揮者より少し速めのテンポですが、そのリズムやアクセントが実に粋なんです。洗練されているというのでしょうか、これが本場のワルツなんだ、という印象です。

・クリップスとウィーン・フィルの録音は決して多くありませんが、残された演奏はどれも名盤という名にふさわしいものだと思います。晩年、客演の機会が多くなかった事を考えるとこのコンビは決して良好な関係とは言えなかったのかもしれませんね。素晴らしい録音が多いだけに残念な事です。ウィンナワルツの録音ももう少し残しておいて欲しかったと思います。

・そういえばこの曲、最近のニュー・イヤー・コンサートではあまり取り上げられていないようですね。これもまた残念です・・・。
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