一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

世の中のしくみについての雑感

2006-02-06 | よしなしごと
昨日は風邪を初期症状で食い止めるべく、一日何もせずごろごろ。
で、とりとめもなく考えた事を。


そもそも人がゆっくり寝ているときに限って新聞の勧誘やらがくる。
それも、今取っている新聞の契約が4月で切れるので更新して欲しいとのこと。

実は2週間前にも販売店の人が来て同じことを言っていた。
そのときは別に新聞を変えるつもりはないけど、3ヶ月前なんて早すぎるんじゃない?(それに、1年契約って言っても中途解約できるんだし、意味ないじゃん)と言ったところ、先方は「いやぁ、勧誘員の人が契約しちゃうとその人に手数料払わなきゃなんなくて・・・」と。
でも、それってそもそもインセンティブの設定の仕方がおかしいんじゃないの?と言うと、「本社のルールなんですよねぇ」だと。
それなら、勧誘員とは契約しないから4月に来てね、と断った。

今回、販売店の言うとおり、勧誘員のご来訪。丁重にお引取り願う。

最近新聞で「格差の広がり」などの特集を見かけるが、自分が末端で使っている勧誘員(歩合と言う事は基本給はかなり低そうだし、雇用でなく業務委託という雰囲気)などの問題はどう思っているのだろうか。
NHKの受信料の徴収人も似たような雰囲気だし。



あとは本を読んだりテレビを見たり。

改めて東横インの社長の当初の記者会見の様子を見る。

「こういう人、中小企業の社長によくいるよなぁ」というのが率直な感想。
会社を大きくするワンマン社長なんてものは、ルールも見つからない範囲で誤魔化そうとするし、税金はできるだけ節税しようとするもので、社会的責任というのはよくて顧客満足と同義(東横インはその程度の意識はあった)という程度の認識なんだと思う(少なくとも僕の知っている人にはそういう人が多い)。

それで、株式を公開するとかいう段になって、急にコーポレート・ガバナンスだ内部統制だCSRだなんだと意識するのが普通なんじゃないだろうか。

それがいきなり「社会的責任」という文脈で取りざたされたもので、戸惑っていた、というのが正直なところではないか。「制限速度60キロを67、8キロで」というのは素直な感想だろう。

そうやって無防備に記者会見に臨んでしまうというところが、東横インという企業の限界(社長の想像力であったり、ブレーンの不在であったり)なんだろう。


ふと「企業の社会的責任」とは何か、と改めて思う。


ライブドアのような上場企業は、証券取引法などの規制を当然遵守しなければならない。
それは当然。

新会社法では、大会社について取締役会の内部統制システム整備義務をうたっている。東横インは規模的には多分これにあたる。
でも、株主が社長だけ、とか同族だけだとしたら、今回の事態について誰も責任を問うことはない。そういう会社は「そんな面倒くさいシステムを構築しない」という意思決定をする、ということなんだろう。

となると、東横インで問われているのは建築基準法や条例違反の話か?
ただ、「事後的な改築はわからない」と行政もお手上げだし、個人住宅などでの軽微な違反はけっこうある。
どの程度が許される軽微な違反なのか?
個人は良くて法人はだめなのか?どの程度の規模の企業から守らないといけないのか?


結局、突き詰めて言えば、東横イン問題は「記者会見で下手打った」のがいけなかったという広報戦略の誤りというだけの問題だったのかもしれない。

① 「正義の味方」マスコミがある企業の「不祥事」をあばく
② 企業はそれについて「深く反省」し「原因究明と再発防止」につとめる
③ 反省(恭順)の意を確認したマスコミ・世間は「これを教訓にしっかり社会復帰するんだぞ」と「許し」を与える。

という基本の「儀式」を踏まえていればよかったのだろう。


こういう「世間の目」のメカニズムが企業がCSRを意識した活動をすることにとって、底上げという点ではプラスになるのかもしれないが、逆に「うまく立ち回れ」という意識をもたらさないだろうか。それは消費者などの被害を事前に防ぐ方向には働かないようにも思うが。

まあ、今の段階では「マスコミに出たらまずい」基準でも企業に自制が働くのをよし、とするのかな。
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