炭やきは地球を救う

脱サラして10年。炭やき・木こり・木挽きを生業としています。

素晴らしい仲間たち

2011-03-31 | 環境問題 地球を救う真面目な話

夕べ、我が家に私を含めて5人のおっさんが集まった。全員ほぼ同い年だ。昭和36~38年生まれが揃っていた。

織田さん、早川さん、山口さん、ポンちゃん。みんな、いい顔している。

それぞれが、それぞれの場所で頑張っている。それぞれが独立しているのに、確かな連帯感を感じる仲間たち。たとえば、それぞれが孤立しても、何も変わらずに頑張っているはずだ。内なる声に耳を傾け、孤高を貫いているはずだ。

早川さんが私の仕事場に炭を取りにくることになっていて、山口さんを誘って来てくれた。

それをポンちゃんに伝えたら、彼は織田さんを連れてきてくれた。

むさくるしい我が家で、順番に薪ボイラーの風呂に入り、薪ストーブを囲んでいろんな話をした。

私はとっておきの酒を出した。私の家から峠を降りた場所で作られている酒「賜冠(しかん)」だ。中垣酒造という酒蔵で、飲みやすくて上品な味だ。

美味い酒を飲みながら(珍しく私も飲んだ)、それぞれがポツリポツリと語る。

誰かがそれに気持ち良く反応する。そしてまた前向きな連鎖が目の前に拡がる。

自分の生き様、死に様を淡々と語る俺たち。みな、それなりに社会の理不尽さや怖さを体験してきている。まだ間に合うという楽天的な気持ちと、そろそろ後が無いという覚悟が入り混じる。でも、俺たちは最先端だし、最前線なんだという自負。「誰とも戦わないけれど、決して誰にも負けない」という自信。

不思議なくらい、みんなの想いが同じようなところを向いている。細かいアプローチや手法は違えど、大きく目指す場所が同じなのだ。とても不思議で、嬉しくて、神秘的な体験だ。

私はとても幸せだった。どうやら、やっと次元の違う場所にやってきたようだ。金儲けが一番大切な仕事ではない。もっと大切なことが自分の手の中に、足元にある。暖かい感触と共に。

私はもっとひたむきに自分を磨きたくなった。人からどう見られるか?ではなく、自分がどうありたいか?それが指針となる。それがこの5人に共通する部分なんだ。魂の連帯とでも言おうか。

最近の私は震災や原発のことで動揺していた。それを隠すつもりはない。今まで経験したことのない状況だ。

きっと、これで何かが変わる。

もしも私が震災に遭い、幸運にも命を取り留めていたら、今頃動き出しているはずだ。起こったこととして、事実を受け止め、自分のできることを始めているはずだ。闇の向こうへ目を向けているはずだ。

少なくとも、私たちがどうあろうと、母なる地球は動き続けていることを意識しているはずだ。

50手前のおっさんたちの想いは熱い。身体はあちこちガタガタでもまだまだ動ける。そもそも5人とも、考える前に動いてしまうタイプだ。

10年後、そんな自分たちを自分たちで笑い飛ばしていたいものだ。

次に会う約束もせず、夜中だというのに、あっさりと自分の場所へ戻っていく彼らを、とても頼もしく、愛しく思った。


もどかしい毎日

2011-03-29 | 環境問題 地球を救う真面目な話

モンスターボランティアの事を書いた。反響がたくさんあった。少々、乱暴な書き方だったので誤解を生じた場合もあったようだ。

もちろん、私の考えは変わらない。呼ばれるまでは行くべきではない。

でもその反面、無性に現地へ行きたいのも事実だ。私の周りでもたくさんの人が行動を起こしている。すぐに動いたのは恵南森林組合のogawaさんたち。彼らなら、間違いなく現地の人たちの光になれる。岩村の賢太郎君も行くそうだ。彼ならばモンスターボランティアにはならない。むしろ、みんなの手本になれる。彼なら、ココロもカラダも対応できる。

毎日、今の私に何ができるのか考える。私にできるのは、炭をやくこと。液状化で水や泥の入った家の床下に炭を入れると効果がある。これからの季節、「灰にならない炭」がきっと役に立つ。もちろん、ライフラインの途切れた場所で炭は貴重なエネルギーとなる。水を浄化することもできる。

科学的な根拠は無いが、炭は放射能に対して効果があると聞いた。実際、炭の中に携帯電話を埋めると圏外になる。電磁波を拡散してしまうのだ。

今の私にできること・・・ありきたりだが、節電すること。前向きなココロを持ち続けること。

この時期、イベントや飲み会が多い。もともと人が集まる場所は苦手なのだが、輪をかけてそういった場所に行く気がしない。今まで味わったことの無い体験で苦しんでいる人が大勢いるのに、はしゃぐ気になれない。イベントなどでは、明るい気持ちで復興を願うなどと言っていたが、私にはそう見えなかった。

自分の感性と直感を信じ、私はおとなしくしていようと思う。

今はひたすらに、ひたむきに働こうと思う。


すっかり春めいて

2011-03-25 | インポート
私は季節のうつろいを星の位置で確かめる事にしている。

遅い時間にゆっくりと宇宙(そら)を眺めてみた。

真夜中、月も出ていない暗闇の中だ。降るような星空だ。

幾千幾万の星の中、太陽光を見つけた。土星だ。 望遠鏡で覗けばハッキリとリングが見える。

近くにはしし座におとめ座。オリオンは沈んでしまい、シリウスも稜線に隠れた。

家から見える峠方向に赤い星が昇ってきた。さそり座のアンタレスだ。

毎年、同じ日の同じ時間に同じ場所に現れる星たちが、大震災が起こった地球を見下ろしている。

不思議な光景だ。


ココロが痛い毎日

2011-03-21 | 環境問題 地球を救う真面目な話

本当に大変な事態だ。被災者のみなさんには気持ちを送ることしかできない。

そんな中、毎日大量に流れてくるML。みな、正義の味方からのメールだ。

「モンスターボランティア」という言葉がある。自分は正しいことをしているという思いだけが強く、実際には役に立たない口先だけの輩たちだ。特に、今回のような大災害に対し、現地へ行って役に立ちたいと思うのは自然だ。けれど、自分の能力や体力を過大評価している。

私は行きたい気持ちもあるが、今は行かない。現地は想像を絶する状況だと思う。私などが行って役に立つような甘いものではない。

行くのなら、自分が消費する食料・水・寝る場所・エネルギー・・・どんな悲惨な状況を目の当たりにしても怯まない覚悟など、全て持参で行くのが最低条件だ。それができないのなら、行かないほうがましだ。

上っ面のやる気と添加物でふやけた身体一つで現地へ行っても、それは迷惑なだけ。遊びではない。現地では、そういった「モンスターボランティア」がガス欠で道をふさいで渋滞を起こしているらしい。被災者用の食料や水を貪る様子が報道されていた。思い上がりも甚だしい。私はそれを見て無性に腹が立つ。

MLで流れてくる情報は、ほとんど他のサイトからの引用だ。MLを流している人たちは、いいことをしているつもりでさぞかし、気分がいいだろう。自己満足しているのだろう。

私は、自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分の鼻で嗅いだモノしか信用しない。

今回の報道についても、ネットや民法の報道は話半分で流している。

今はじっと耐え、自分の仕事を粛々と進め、自分の周りを穏やかな空気で満たし、それを東の方向へ送るだけだ。

だいず先生のブログにたくさんのコメントが投稿されている。見ていて、腹立たしくなる。

匿名で誹謗中傷する。無責任な言葉の暴力。

だいず先生の言いたいことは、地球に感謝しながら静かに、穏やかに、少しだけ幸せな気持ちで過ごしたいということなのに、数値や言い回しの揚げ足を取り、偉そうに指摘する自らを名乗らぬバカ者たち。ぬくぬくと暖かい部屋でPCに向かってニヤついているのだろう。

世の中、情報が溢れている。パソコンの画面に映される情報は、果たして真実なのかどうか、もう一度考えてみる必要がある。

私は今日も明日も山に向かう。山は、何も言わずにそこにある。ただ、そこにあり続ける。

私たち人類が滅亡しようと、ただ、そこにあり続ける。そんな山(地球)を相手に私は愚直に生きていきたいと、心底想う。


誕生日のプレゼント

2011-03-05 | 環境問題 地球を救う真面目な話

私事だが、今日誕生日を迎えた。49歳だ。

そして今日、旭木の駅プロジェクトが始動した。

午後3時から出陣式を行ったのだが、私は感動した。私たちの仲間や、地域の志ある方々で軽トラが25台集まった。単純計算で、軽トラが約90m繋がったことになる。

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旭の森がきれいに、旭の人が元気に。ささやかなお手伝いができた。

木の駅プロジェクトの始動と、自分の誕生日が重なるなんて、これも必然だったのか。

最近、前にも増していろんなことが集束している感じだ。今までやってきたことが、これからやりたいことに真っ直ぐに向いている。苦労もあるし、儲からない。しかし、それがいいのだ。