仙露軒日常

利根川べりの仙露軒にすめる初老のおやじのつぶやきごと。ご笑止、ご笑止。

式菓子

2012年03月24日 | 国語

 

 

昨日は卒業式でした。

卒業式にはよくお赤飯が配られますが、

あれを「弁当」と間違える子どもたちがよくいます。

人生の節目にあたる式の時に配られる菓子を式菓子といいます。

http://kinseiken.co.jp/life

私が以前に勤めた学校では自前のたんぼで餅米を作っていたので

その赤飯を配ってましたが、食べかすが式後の教室に散乱していました。

本来は自宅に持って帰り、家族とともに祝いの心で食べるものなのです。

結婚式の口取りも同じ意味ですね。

ものを分け合って食べる風習は、

もしかすると人間にしかないかもしれません。

そういう意味を伝えていくのも伝統的な言語文化の教育の一つではないでしょうか。

 


行く先々の水にあわねば

2012年03月20日 | 国語

芸人に下手も上手もなかりけり 行く先々ノ水にあはねば

とよく言われますが、

どんな仕事もまたしかりですね。

4月から新しい職場につかれる方たちからご報告が届く季節になりました。

結婚の時に「水あわせ」の儀式が行われるところもあるようですね。

熱帯魚を飼うときも「水あわせ」が必要です。

この二つ、意外と共通しています。

お互いの水をなじませることです。

新しい職場に気合いを入れて飛び込むのもいいでしょうが

まずは水になれることです。

そして水になれたらゆっくりと泳ぎ出すことです。

自分の水を足してあげないと相手の水ももらえません。

たかが水のことでも日本人はいろいろと考えてきたんですね。

 

 

 

 

 

 


おかしな話

2012年03月12日 | 茶の湯

昨日うかがった茶会で出た

こちらのお菓子の銘は

のりこぼし」とのことです。

でも「のりこぼし」は一般には

http://kamunagara.com/bun/norikoboshi.html

こんなふうな作られ方です。

茶の湯でいわれる約束とはだいぶちがった形ですね。

席主がそういうのですからそうなんだといわれても

これはやはりのりこぼしにはならないと思います。

おかしなお話。

 

 

 

 

 


命のリレー

2012年03月04日 | 浮き世

 

教え子の結婚披露宴にでました。

彼らは祖父母にも感謝の花束を贈っていました。

先月、息子の友人が急逝しました。

浪人してまで入った念願の学舎で…おそらくは自ら命を絶ったと思われます。

直前の成人式にやってきて少し弱音を吐いていたようですが

門限までに帰ると言い残して帰って行ったのが最期だったようです。

「頼まれて生まれてきたんじゃない」と口にする若者が良くいます。

そんなとき、親は泣くのみでしょうか。

いや「なら、今一度、母の胎内にもどりなさい」とおっしゃるがよいと思います。

祖父母までいとおしむ新郎新婦。

そこまでお育てになったご両親の偉さです。

こんな詩を見つけました。

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命のリレー          中村 叶

あなたに父と母がいました
現在もいるかもしれませんし
死別したり 生別したりしたかもしれません
でも あなたの父と母が現在どうであれ
父と母がいたことに変わりはないのです
そして、父と母がいなかったら
あなたは産まれなかったのです

以下略