暁の茶事は
前日からの残り火を改めて、釜の水も改めて行われる茶事です。
午前4時の席入となるために亭主の側はほぼ徹夜になり、
呼ばれる方も早暁から伺うので
一世一代の茶事とも言われます。
亭主は炉の火を改めたり、釜の水を改めたり、
初入りでは手燭などの灯火を用意したりしなくてはならず、
茶の湯巧者でなくては務まらないとされます。
客も老練の方でないと務まらないと言われています。
そんな貴重な体験を今回で二度目。
前回は箱根の雲霓
夜中にたたき起こされて眠かったことぐらいしか覚えていませんでした。
今回学んだことは、
前夜からともしていた竹檠の灯火がとぼるまでの間に終わるのだそうです。
灯芯の消える瞬間に炎がぱっとたちすっと消えていく様がごちそうなのだそうです。
お伊勢さんにもお参りしてきました。
来年が式年遷宮に当たりますので
ただいまは浄財を募られていて
世が世であれば私どもでは入れない聖域にまで入ることをお許しくださり参拝できます。
もちろん画像はお許しになるところではありませんので
あしからず。
二十年後にまた機会に恵まれるとは限りませんので
ぜひとも心身ともに清められたい方はお参りなさると良いと思います。
西行の和歌の気持ちが伝わる体験でした。
立春には大般若転読法要という法要があちこちのお寺で執行されますね。
私も毎年お知り合いのお寺さんで法要に参加しています。
だーいはんにゃだいはんにゃ
大般若大般若
こうぶくいっさいたいまさいしょうじょうじゅ
降伏一切大魔最勝成就
と唱えながら六百巻のお経をぱらりぱらりとめくって読んでいきます。
転読
という語がめずらしいですね。
経題や経典の初・中・終の数行だけを略読すること。大部の経典、特に「大般若経」600巻について行われる。転経。→真読
ということだそうです。
ちなみにお経として広く知られる般若心経は
この大般若経の教えをコンパクトにまとめたものだそうです。
立春大吉
みなさまにも良き年となりますように。