仙露軒日常

利根川べりの仙露軒にすめる初老のおやじのつぶやきごと。ご笑止、ご笑止。

お見送りはご無用に

2013年09月20日 | 茶の湯

茶事で客が最後に席を立つときにこう言い残します。

しかし、亭主は客の出た後

再びにじり口から客に送り礼をします。

客も露地に立ちしばし待って送り礼を受けることがならいです。

先日、松下幸之助氏の伝記を読んでいたら

松下さんは客をかならずエレベーターまで見送ると、

エレベーターが一階に着き点灯が消えるまでお辞儀していたそうです。

また工場の見学者には門の外に出るまでクルマを見届けたそうです。

相手に心を残して見送ることは、

茶の湯ならずとも大切なことなのですね。

今日、さる茶道界の大先輩に少しの時間お目にかかりました。

玄関まで送られたのでどうぞここまででと固持いたしましたら、

それではと玄関で立ち止まられました。

しかし、門の外に出ましてふたたび振り返りましたら、

案の定、まだ見送っていらっしゃいました。

茶の湯が身につくと言うことはまさにこういうことであり、

茶の湯を学ぶことの大切さはまさにここにあるのかもしれません。

 

 


ほうれんそー

2013年09月19日 | 茶の湯

企業の方からよく耳にする言葉ですね。

ほう  報告

れん  連絡

そう  相談

近頃はどうも「草」ばかりの方が多いですね。

先日もとある場所で喫緊で人手が必要ということになり

周旋いたしました。

ところが、人捜しにあたったときには相談してきたのに

おそらくは決まったであろう後にはなしのつぶて。

そりゃあ…困ったところに頼まれて行ってあげるのだから、

頼まれた方がえらいのかもしれませんが、

周旋した人は間にあってどういう風に対応すればいいのか、

報告がないといたしようがありません。

ほうれんが面倒ならば

相談もしないで一本どっこでやっていく覚悟が大切でしょう。

やたらと相談してくるのも困りものですけどねぇ。

バランス感覚のある人って少ないですよねぇ。

企業で人材がいないと嘆かれている経営者が多いのはごもっともだと思います。

 

 

 

 

 

 


秋風ぞふく

2013年09月18日 | 茶の湯

このたびゆえあって再来年春に大きなお茶会を請け負うことと相成りました。

席主ではありませんが万端ご用意申し上げる係です。

まことに茶の湯関係の方たちは気が早く…オリンピックどころではない。

三年後の茶席の請け負いなどはザラであります。

私もそれに巻き込まれて

今年の暮れには三年前のお約束の茶席をしなくてはなりません。

…これはまあ地元のこじんまりとした茶席だからまあよしとして。

都心の名席であるこちらです。

再開発の波にさらされてましたが

現在の女将さんが文化財に指定を受けて守り抜いています。

八十歳を超えているとは思えない魅力的な女将さんです。

あの場所にあの風情を残したことの意味は

きっと八年後のオリンピックのときにジャパンクールとして評価されるでしょうね。