外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

8月5日海外為替市場の総括と、6日の相場見通し

2009-08-06 16:14:21 |    -ドル円

5日東京市場

対ドルでの主要通貨ペアが依然として小動きを継続するなか、東京株式市場で上値が重くなって軟調に推移すると、クロス円を中心に円の買い戻しが先行する展開となりました。日経平均も前日比で122円強の下落で引けるなど、円高、株安の流れとなりましたが、悲観相場の再開というより高値圏での利益確定が優勢だった結果との印象があります。

欧州市場

欧州時間に入るころ、英系金融機関などを中心とした企業決算の好調な発表が相次ぎ、円高も一服。続いて発表されたイギリスの鉱工業生産が改善となり、ポンドが上伸。対ドルで高値を更新する一方で、対円での上昇が円売りとなって、ドル円の上昇を支援する展開となりました。反対に、ユーロ圏の小売売上高が悪化した内容となり、ユーロはドル売りを伸ばせない状況でした。

米国市場

米国時間に入って直ぐに発表された住宅ローン指標の内容がよく、一時はドル売り円売りの流れが伸びてポンドは昨日の最高値となる1.7040水準まで上昇。しかし、続けて発表されたADP指標が悪化した内容で、相場は反転下落。
注目のISMも悪化で一時リスクを回避するドル買いを伸ばしましたが、同時に発表された製造業新規受注が予想より改善したことが見直されたのか、再度ドル売りに反転して上昇しています。
株式相場は小幅反落、債券相場は下落、利回りは上昇して終わっています。

昨日を引けてみれば、各主要通貨は結局コアなレンジの中に納まっており、イベントを材料に、最後のポジション調整が入り乱れた観のある相場展開でした。ただ、ポンドドルは相変わらず強気を維持しており、僅かながらも水準を高くした揉み合い相場になっています。

本日8月6日午前の東京外国為替市場

材料に乏しい状況から、概ねポジション調整的な揉み合い相場です。株式市場は依然として底堅く、日経平均は前日比で95円近く高く前場を終わっていますが、為替相場は円安に推移することもない状況です。

今後の動き
ファンダメンタル

これからヨーロッパ市場にかけて予定されているイベントでは、次のような経済指標発表などが材料となりそうです。
19:00 独6月製造業受注
20:00 BOE政策金利発表
20:45 ECB政策金利発表

米国時間と少し重なる時間帯に欧州の主要な政策金利発表があります。
政策金利は、据置との予想が支配的になっています。サプライズは想定しにくい状況ですが、万が一とした場合、以前にもあった噂などを総合すると、イギリスの資産買取プログラムの凍結、ユーロの利下げなどは皆無ではない印象です。
特にユーロの政策金利はまだ1%あり、25ベーシスポイント程度なら・・・という安易な想像はできるでしょう。

テクニカル

テクニカル的には、相変わらず対ドルでの高値圏でもみ合っている状況は、手放しに安心できる状況ではありません。ただ、少々の仕掛けだけでは、追随は期待薄なのは昨日の動きから想像はつきます。しかし、市場の流動性は低下している感覚は日増しに明確になりつつあり、スパイクし易い展開を予想します。


ドル円相場は、先月末の上昇で作った値幅をピークに、上下を狭めながら収斂(しゅうれん)しています。先月24日から眺めると、短期的なダイヤモンド・フォーメーションにも見えます。最後のポジション調整が入れば、後半のペナントを頼りに、上下どちらかに軽いブレークを伴う可能性があり、直近のターゲットは、先の最大値幅の高値と安値です。万が一、この値幅をブレークするようなら、そこから最大値幅分の変動も期待できますが、しばらくはそこまでの追随は期待しないほうがよさそうです。



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