今週もIMM取組残高分析の活字版をお届けします。
まずはドル円相場の取組のネットポジションから見ていきましょう。
<ネットポジションのグラフ>
参議院選挙は与党自民党の圧勝という結果を受けて、もう一段の円安ドル高期待が高まっていましたが、為替相場は米国の金融緩和策に対する継続観測が高まった事で、ドルの頭が重い展開となっていました。
こうした中、ヘッジファンド等投機筋は引き続きドル高期待が根強いようで、ドルの買い持ちを増加させる動きを継続していました。
先週のドルのネットポジションは87,496コントラクトの買い越しとなっています。
次に、全通貨に対するネットポジションのグラフです。
<全通貨のネットポジション>
こちらは引き続きドルの買い越し傾向が強い事を示しています。メキシコペソ以外の全通貨が売り越されている状態は、依然として変化が見られません。
続いて、前週と比較した取組高の変化を示すグラフをみて見ましょう。
<前週比グラフ>
まず円ですが、ドル円相場はやや頭が重い展開となっていますが、ヘッジファンド等投機筋の円安期待は根強いようです。
円は前の週に比べて、1,734コントラクトの売り越しとなっています。
続いてユーロですが、週を通じてユーロの反発が続いており、ヘッジファンド等投機筋のポジション調整が、断続的に続いていた可能性が指摘できそうです。
こうした中で、ユーロは前の週に比べて、9,265コントラクトの買い越しとなっています。
一方のポンドですが、ポンド相場も底堅く推移したことから、ユーロと同様な動きを見せる事が多いのですが、今回は逆の結果となっています。
ポンドは前の週に比べて、12,207コントラクトの売り越しとなっています。
また、オーストラリア・ドルは、前の週に比べて6,704コントラクトの買い越しとなっています。
さて、注目のドル円相場ですが、一時は米国の緩和政策の縮小思惑から、ドル金利の上昇を手がかりにドル高地合となっていましたが、ここに来て、もう暫くは金融緩和継続となるとの見方が強まっています。こうした中で、ドルがやや軟調な展開となっています。
今週は、一旦積み上がったドル買いポジションが、このまま維持されるのか、或は一度調整局面を迎えるのか、という点に注目しておきたいと思います。
今週も、IMM取組残高分析活字版をお届けいたします。
では、ドル円相場の取組ネットポジションから見ていきましょう。
<ネットポジションのグラフ>
先週の時点では、週末の参議院選挙で自民党が圧勝するとの見方広がっていたことで、
安倍総理は、より強くアベノミクスを打ち出せるとの思惑が強まり、円安ドル高地合が進んでいました。
こうした中でドルの買い越しは依然として高い水準で推移しており、ドルのネットポジションは85,762コントラクトの買い越しとなっています。
続いて、全通貨に対するネットポジションのグラフです。
<全通貨のネットポジション>
依然として、ほとんどの通貨でドル高傾向が続いており、遂にメキシコペソ以外の通貨は全て売り越しとなりました。円とオーストラリア・ドルの売り越しが特に目立つ状況も、変わりないようです。
次に、前の週と比較した、取組高の変化を示すグラフを見てみましょう。
<前週比グラフ>
まず円ですが、再び円安基調で推移し始めた事で、売り越しが続く結果となりました。
円は前の週に比べて、5,457コントラクトの売り越しとなっています。
続いてユーロですが、バーナンキFRB議長は、金融緩和政策の早急な縮小期待を牽制するような発言を繰り返したことで、ドルは一旦調整局面を迎えました。
その反動でユーロは僅かながら買い戻し基調となり、前の週に比べて3,735コントラクトの買い越しとなっています。
そのほか、オーストラリア・ドルは依然として売られやすい展開が続いており、前の週に比べて7,431コントラクトの売り越しとなっています。
さて、注目の参議院選挙は予想通り自民党の圧勝でした。先週末には再び100円台に乗せてきたドル円相場ですが、この結果受けて更にドル高へと勢いづくのか、或いはアメリカ金融緩和政策の早期縮小期待に対して、少しブレーキを踏んでいるバーナンキFRB議長の発言を受けて一進一退を続けるのか、今週はこの辺りに注目しながら、相場を見ていきたいと思います。
以上、グラフを見ながら試聴いただける動画番組は下記URLからどうぞ。
http://www.forextv.jp/Video/Video_IMM.php?id=ziitFY7qIzQ
各相場は、一部の通貨を除き、一度直近のドル高値を付けた後、揉み合う展開になっています。
数年に一度の変動となった通貨も少なくない中、大きな節目は日足でも追い切れない程の動きになっています。ましてや時間足や分足などでは探すことが不可能な水準で、相場が急反転するなど、扱にくい相場展開が連続し、昨今の場況でも、言うことに事欠いて、一目均衡表の各線をサポートやレジスタンスとして、反転や足踏みの理由付けするものが、急に目立ってきたという印象です。
私が一目均衡表の勉強会を取材、撮影し続けて2年以上が経過しました。
取材といっても、半分は一人の微力投資家として、一目均衡表の真偽を見極めたいという参加受講生の立場であり、もう半分は、その映像を収めることを目的としてきました。
講義内容に集中すると、カメラワークがおろそかになり、結局最近は、撮影に重きを置いているため、なかなか内容までを把握できていないところが残念ではあります。
ただ、何度かに一度は、不思議とこれまでの疑問が一気に解ける体験をすることが多く、改めて緻密な学問であることに気付かされています。
特に、今回12日に開催された勉強会では、一目均衡表とは改めて究極的なパターン分析であり、過去のパターンを研究し尽くして、それを現在に当てはめるアプローチであると、改めて気づかされることになりました。決して均衡表をマスターしたなどと、口が裂けても言える段階ではありませんが、意味不明、且つ無秩序な相場になると、得てして登場する一目均衡表は、それだけで既に今の相場でも機能し続けている証明にもなっているのではないでしょうか。
現代よりも数倍も取引環境が劣悪な時代に生まれた、古来の罫線分析手法には、我々が立ち戻るべき観点が、多く見られます。シンプルなトレンド・ライン分析にしても、将来の値幅予測が値段として確認できる事実は、価格には全く関係なく妙なオシレーターの交差で売買を繰り返す手法より、幾分か有益な分析手法に見えてきます。
数十年も前の一目均衡表の現れ方が、現在と酷似している相場が散見されているとして、今回の勉強会では1945年からの日経平均チャートが資料に登場していました。もちろん、価格の水準は十分の一という、一見は使い物にならないような動きでも、各線の位置関係や相場の動き方が一致すれば、その可能性は現在に当てはめても十分な意味を持つ、というのが見解でした。
あとは例え水準が異なっていても、波動計算によっていつ頃に幾ら位を目指す可能性があるのかは、事前に把握することができ、万が一の時の自分の行動を予め準備することができるという点は、まさに転ばぬ先の杖であると実感した次第です。
先週は一度、スキップしてしまいました、お詫び申し上げます。
それでは、今週のIMM取組残高分析の活字版をお届けします。
<ネットポジションのグラフ>
まずはドル円相場の取組のネットポジションから見ていきましょう。
アメリカの好調な雇用統計結果を受けて、先週前半はドル高円安基調が続いていました。
こうした中で、ヘッジファンド等投機筋は、再びドルの持ち高を積み増す動きを、継続させています。
その結果ドルのネットポジションは、80,305コントラクトの買い越しとなっています。
<全通貨のネットポジション>
続いて全通貨に対するネットポジションのグラフです。
アメリカの雇用環境が好調であることを背景に、米国金利の先高(さきだか)観測が台頭し、ドルへの回帰が進む中で、特に円、ユーロ、ポンド、オーストラリア・ドルなど主要国通貨に対して、より鮮明な傾向が見えています。
<前週比グラフ>
次に前の週と比較した取組高の変化を示すグラフをみて見ましょう。
まず円ですが、アメリカ金融緩和政策の縮小が見込まれる中で、日米の金利差を材料に、再びドル買い円売り基調が強まっており、円売り地合が続いています。
円は前の週に比べて、9,569コントラクトの売り越しとなっています。
続いてユーロですが、ヨーロッパではポルトガルの政治不安に続きイタリアの格下げなど、ネガティブ材料が目立つ展開が続いています。更に、ECBは緩和政策を継続せざるを得ないとの見方も強く、米・欧金利差に着目したユーロ売りが一段と加速しているようです。
ユーロは前の週に比べて、24,810コントラクトの大幅な売り越となっています。
一方こうした地合いの中で、日米を中心とした株式市場は底堅い動きを見せており、市場のリスク警戒感はかなり低下している模様で、オーストラリア・ドルやメキシコ・ペソは若干買い戻される動きとなっています。
オーストラリア・ドルは前の週に比べて7,260コントラクトの買い越し、そしてメキシコ・ペソは5,188コントラクトの買い越しとなっています。
さて、このところの為替相場は一進一退の展開が続いています。例えば、先週の前半はドル高基調でしたが、後半にはバーナンキFRB議長が緩和的金融政策の必要性をコメントした事で、今度は一気にドル安地合に転換するなど、特にユーロはかなり大きな反動が出ています。
こうした波乱の展開が続いているなかで、今週は再びドル高地合に戻ってくるのかどうかに注目したいと思います。
以上、動画番組はこちらのURLから視聴いただけます。
http://www.forextv.jp/Video/Video_IMM.php?id=41ytG1eGfRc
グラフを提示しながら判りやすく編集していますので、是非ご活用ください。
【お知らせ】 NEW
◎一目均衡表7月勉強会 収録動画販売開始
今回は、一目均衡表原著を、今の相場にどう結び付けて考えるべきか、時代背景などと共に原点に迫ります。
1945年の日経平均チャートも資料に登場しますが、要するに一目均衡表はある意味で究極的なパターン分析だと言える側面があり、幾ら過去のチャートでも、そのパターンを精密に研究することは、今の相場にそのままあてはめて考えることができます。
そして、合致する場合は他のあらゆるパターン分析より緻密で論理的な分、再現される確率が高くなるとも考えられます。
動画のお求め、お問い合わせは、一目均衡表公式ホームページからどうぞ!
http://www.ichimokukinkouhyou.jp/service/study.html#movie
(勉強会ご購入案内ページにジャンプします)
こんにちは、
昨夜というより、今朝早くのバーナンキFRB議長会見で、内容が予想よりも穏健だったことで、QE3早期縮小の思惑が後退し、ドルの売戻が進んだことになっています。
別途行っているリアルトレードでは、どうもタイミングが合わず、昨夜も結局は損失に終わり苦しんでいますが、会見の内容は、ある意味で以前から繰り返していたことと何の変更も無く、相場が急に悲観的になったとも考えにくいところです。
目新しい材料が出てこなかったことに対して、ポジション調整ついでに市場が薄い時間帯を逆手にとって仕掛けが入ったとしか思えません。本当に買いたければあの時間帯で動いては、自分で自分の首を絞めてしまうことになるはずです。
何処まで戻すかはなかなか難しい判断ですが、個人的には戻りで再びドル買いスタンスが機能すると考えています。
ユーロやポンドの相場は、相変わらず大きな波で上下を繰り返しながら、なかなかトレンドに発展しにくい相場が数年続いており、非常に取り組みづらい状況です。
一方、ドル円やオージーなどは大きなトレンドを一つこなし、次のステージに向けて暫く調整されても不思議は有りません。ただ、調整相場には、揉み合いと反転の2つが考えられますが、今の状況からまだどちらとも判断ができない動きであるため、もう少し冷静に見極める必要があるかもしれません。
個人的には、ドル円は100円を挟んだ揉み合い相場、オージーやキーウィは、6月FOMCの前の水準あたりを戻しの目安に、少し様子を見たいと思っています。
そう考えると、キーウィは結構良い水準まで戻した印象です。この辺で少し揉み合ってくれると理想的なんですが…。
こんばんは、
久しぶりの単独投稿にしては、唐突なタイトルで登場しています。
つい先日まで、かなり強かったユーロが、6月のFOMCを契機に、一転して弱く推移し始めました。
ここ数日、久しぶりに国名が挙がったポルトガルのリスクも、特に問題視されていない模様で、入れ代わり立ち代わり、ユーロ圏から出てくる財務問題にはあまり目が向かなくなってきました。
今回の下落も、アメリカの金融緩和における出口戦略が現実味を増したことに因る、ドル全面高が最大要因という見方が一般的です。
ファンダメンタル的な分析は、エコノミスト等にお任せするとして、私はテクニカル的に見てみたいと思います。
こちらのチャートは、ユーロ円の日足です。
昨年の11月辺りから上昇し始めた相場は、これまで概ねドル円の動きに合わせて大きく上昇後、今年6月の乱高下相場も、ドル円に沿って変動してきました。
パターン分析を展開する際に、まだ完成してもいない形をとやかく言うほど、無意味であることは十分に理解した上で、あえて現在のトップフォーメーションの可能性から推測したいと思います。
反転のシグナルとして、三尊天井(ヘッド・アンド・ショルダー)は余りにも有名ですが、現在のユーロ円日足は、正に右肩の半分まで形成した格好となっています。
勿論、このまま相場が下落して、4月16日の安値と、6月13日の安値とで出来ているネック・ラインの124.95円まで到達した時点でやっとパターンが完成し、ここを割り込んで初めて下落のシグナルになることは言うまでも有りません。
この水準を割り込めば、120.00が直ぐに目先の目標となる訳ですが、もしドル円がこのまま円安を継続、或いは少なくとも揉み合いを継続した場合、ユーロ円が下落するためには、ユーロドルが大きく下落する必要があります。
ドル円の基準を1ドル100円に置いた場合、ユーロドルのレートを100倍すればそのままユーロ円相場になりますから、もし先ほどのネックライン水準に到達するには、ユーロドルが1.2500になる必要があります。
確かにアメリカが誕生するよりも随分以前から栄え、蓄積されてきた欧州の価値は、現在のアメリカの資産より上回っていてもおかしくはありませんが、依然としてドルより30%近く高いユーロには違和感があります。恐らく、最近欧州を訪れたことがある方であれば、その物価の高さに驚いていらっしゃるはずではないでしょうか。
ネックラインを割った場合の下値目標となる120.00円は、数字的に、まだあまり現実的な水準ではありませんが、ユーロドルの1.2000と共に、幾度かは経験した水準でもあり、こうして考えて見るとユーロがいつ、独歩安になっても不思議ではないと思っています。したがって、円安に乗じたユーロ円の上昇が終了して迎える復路は、ユーロ安というシナリオが、個人的にしっくりきてしまいます。
今週も、IMM通貨先物取組残高分析の活字版をお届け致します。
先ず、ドル円相場と取組のネットポジションから見ていきましょう。
<ネットポジションのグラフ>
アメリカのFOMCにおいて、超金融緩和政策からの出口が明確になった事から、調整局面が続いていたドル円相場は、再びドル高地合に戻りつつあります。
こうした中で、ヘッジファンド等投機筋の取り組みでも、ドル買いポジションを調整する動きは、一旦収まったようです。
ドルのネットポジションは前回とほとんど変わらず、61,462コントラクトの買い越しとなっています。
<全通貨のネットポジション>
続いて全通貨に対するネットポジションのグラフです。
引き続き、円とオーストラリア・ドルが、大きく売り越しとなっています。しかし先にも述べたように、売り越し高は殆ど動いておらず、この2通貨に関しては意外にも様子見だったことが判ります。
一方で、暫く買い越しだったメキシコペソは一段と調整が進み、遂にほぼニュートラルな水準まで調整されています。
<前週比グラフ>
次に前の週と比較した、取組高の変化を示すグラフをみて見ましょう。
まず円ですが、
ドル円相場が調整局面を終えて、再びドル高方向に反発し始めた事で、円を買い戻す動きも一旦は収まったようです。
円は前の週に比べて、わずか428コントラクトの買い越しに留まっており、累積残高が殆ど変らなかった事実が確認されました。
続いてユーロです。
このところのユーロは、反発地合が続いていましたが、FOMCを境に一転してドルの反発が続き、ユーロは軟調な展開となっています。
こうした中ユーロは前の週に比べて、2,673コントラクトの売り越しとなっています。
そして、前回大きな動きを見せたメキシコペソです。
先週は中国の株式市場が軟調な展開となる中で、グローバルに新興国の為替相場は弱含みの展開が続いています。
こうした地合を受けて、メキシコペソはポジションを取り崩す動きが継続しており、前の週に比べて15,968コントラクトの売り越しとなっています。
さて、FOMCを境に、各相場はドル高を伸ばす結果となった割には、売り越しに動いた通貨は非常に限定的だった今回の結果は印象的でした。
ドル円相場は大きな調整局面を迎えた後、再びドル高方向に反発し、100円を目指す動きを見せていますが、足下(あしもと)では、中国経済の減速によるリスク警戒感等から、円買いニーズもあるようです。
今週はこうしたドル売りを飲み込みながら、再びドル高方向にしっかりと動き出すのかどうかを、見極める週となりそうです。
以上、動画番組は下記URLで視聴できます。
実際にグラフを見ながら聞いてみると、イメージもはっきりと伝わると思います。
http://forextv.jp/Video/Video_IMM.php?id=VnZwH0PBnaw