◎まず、前日の外国為替市場の動きについて、主要通貨の視点から考察します。
◆3月30日火曜日のトピックス
まず英国経済指標が物価上昇を示し、ポンドを買戻す材料になりました。ユーロ圏からは、最終的には否定されたもののフランス信用懸念が再燃したことや、IMFレポートでドイツ成長率が下方修正されたこと、あるいは連続したギリシャ債券入札が不調だったことが、ユーロ売りの材料になりました。米国からは、経済指標の改善でドル買いの材料になるなど、「ユーロの一人負け」という一日でした。
それでは、各主要通貨の推移を、30分チャートをご覧いただきながら、確認してゆきましょう。
◆ユーロドル相場
寄り付きから後場の中盤にかけて、高値圏でもみ合ったものの、欧州参加者が入りだすころから、ユーロ買いが強まり、1.3535の高値を付けました。しかし以降はユーロが独歩安となり、1.3394まで下落し、そのまま安値圏で揉み合いながら引けました。
(ファンダメンタル)
東京後場の上昇は、ユーロ円の買いが背景にあった印象ですが、折からの円安に加えて欧州株式市場が先物で上昇していたのも、支援材料だった模様です。しかし、相次ぐユーロのネガティブ材料で、対ドル、ポンド、円で独歩安となりました。
◆ポンドドル相場
寄り付きから東京後場中盤までは、昨日からの高値圏で小幅に揉み合っていましたが、高値を更新すると上昇が加速し、米国時間中盤までに1.5124の高値を付けました。その後のドル買いで1.50台半ばまで緩んだものの、底堅く推移しました。
(ファンダメンタル)
欧州時間に入って早くに発表された住宅価格指標や、GDPが軒並み改善や上昇となり、ポンドが全面高になりました。米国時間ではドルが全面高になったものの、対円やユーロでのポンド買いが下値を支えた印象です。
◆ドル円相場
東京前場でこそ92.11円まで下落したものの、その後は、ユーロ円、ポンド円、ドル円での円売りが順番に持ち込まれたかのように、段階的に上値を切り上げました。ただ、93円台はさすがに重かった模様で、92円台後半で揉み合い引けとなっています。
(ファンダメンタル)
東京前場では、期末に絡んだ円買いが持ち込まれたとの噂があり、テクニカル的にも下押ししました。ただ、欧州株式市場の先物が当初の上昇したことでユーロ円が、英国指標の改善でポンド円がそれぞれ買われ、米国指標の改善でダメ押し気味にドル円が買われたというのが、順当な流れでしょう。
◆その他の米国市場動向
債券市場は短期が下落して、長期が若干上昇した模様ですが、背景として、ギリシャ債入札の不調がややリスク警戒感をかもし出したとも推測できます。しかし、期末と週末の雇用統計を控えて、市場は閑散だったとの報道も在り、ポジション調整の域だとも言えそうです。株式市場は小幅ながらプラスを維持し、資源市場は、ドル安の一服感で金が安く引けましたが、総体的にはプラス圏を維持した模様です。
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