このグラフは第2章で掲載した各通貨のネット残高が、前週と比べてふえたのか減ったのかを示しています。つまり、円を例にとると、最新データの残高と前週データの残高の差がいくらあり、それは増えたのか減ったのかという事です。
当然、増えていればその通貨を買ったポジションが結果的に増加しているため、その通貨が上昇局面にあることを示唆してくれます。
また、上の例で言えば、週替わりで増減を繰り返し、その差も同じようなユーロは方向性に乏しいことがよく判り、カナダドルのように差額こそばらつきはあるものの3週連続して買い越しが増えている状況は、カナダ買いがトレンド化しつつあることが判ります。
極端に言い切ってしまえば第2章のグラフの増減を見れば同じことになりますが、例えばメキシコ・ペソは第2章では高い水準を維持したまま相場は強気を維持しているように見えますが、このグラフでは4週前と3週前の比較が存在しており、4週前には一度大きく売り込まれた過去があることが判ります。それ以降の動きが見られていないことからも、特に材料もないことからロングを維持している半面で、一度弱気になったまま身動きが取れていないじょうきょうだと仮定するなら、何か弱気な材料が出てきた場合、直ぐに売り戻しが入る可能性も十分考えられる状況です。
このグラフの問題点
再三繰り返すことになりますが、ネットである以上はロングとショートの細かい卯木置きはこのグラフからでは察しきれません。そこで、新たに作成たグラフが番組の中では「ブレークダウン」と呼んでいるグラフに相当するわけです。