風色明媚

     ふうしょくめいび : 「二木一郎 日本画 ウェブサイトギャラリー」付属ブログ

2015年1月27日 火曜日

2015年01月27日 | 仕事場
今年最初の更新ですが、すでに1月も終わろうとしています。
遅ればせながら、今年もどうぞよろしくお願いいたします。


現在は、3月末から始まる長野県諏訪市での個展に向けた作品を優先しています。
今回の個展の新作はすべてパステルの小品で、間に合えば10点ほどになります。

その内ジークレー下地のものが8点。
すべて手描きのものが2点の予定です。

昨年より制作中の「ロマネスク聖堂の後陣」は休止していますので
また再開しましたら掲載します。




■ ジークレー下地のパステル (サムホール)

8点全部が進行中です。
まだ仕上がったものはありませんので、今回は2点ずつのスナップとし
1点1点は、後日仕上がりましたら掲載します。

ジークレー下地のパステルとはどういうものか、詳細は昨年の記事をご覧下さい。
http://blog.goo.ne.jp/futa2560/e/0fda84655bf0c3ba862c69d00ed089be






まずは額アジサイが2点。
どちらも過去の作品ベースです。







左は長野県安曇野の万水川(よろずいがわ)で写真ベース。
右は長野県諏訪湖の夜景で作品ベース。







左は長野県安曇野の雪景色。
右は長野県諏訪市の高島城の桜。
どちらも写真ベースです。







左はアネモネの花で作品ベース。
右は菖蒲の花で写真ベース。






■ 山茶花 4号 パステル

白備前の徳利に投げ入れた山茶花の小枝を描いています。
これはジークレー下地ではなく手描きです。
何年か前、長野県諏訪市での絵画教室で受講生が描いていたものを私も取材しておいたのです。

余談ですが、諏訪の絵画教室では受講生が庭に咲いていた花を持ち寄ることも多く
それを画廊にある陶芸家の作品(もちろん売り物です)に生けて描くこともできるのです。





鉛筆による下描き。





透明水彩で軽く色をつけてからパステルで描き始めたところ。





ソフトパステル・パステル色鉛筆を主体に描き進めます。





現在の状況です。




最近、川瀬巴水や吉田博などの木版画に興味を持っています。

版画は版が出来れば、摺りは一発勝負。
版を複数使う多色摺りの場合でも、1回ごとの摺りは一発勝負で
一般の絵画のように、描いたり消したりすることによるコテコテした感じがなく
その軽やかで潔いとも言える画面には若い頃から興味はありました。

ここのところ、ジークレーという一種の版画技法を使うことが増えていますが
私の課題の一つである「軽やかさを出す」ことのヒントを
ジークレーをはじめとする版画から得られそうな気もしているのです。

私自身の欲求と、外部からの刺激が渾然一体となることによって
私の中に眠っているものが滲み出てきて、自然に作品が変化していくということが理想だと思っています。

今年も新たな進展がありますように!!


-------------- Ichiro Futatsugi.■

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2 コメント

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Unknown (shinkai)
2015-01-28 14:40:15
こんにちは!  漸くに、失礼、はは、ブログの方も新年を迎えまして、

本年の更なるご活躍をお祈りいたします!!

そうでした、3月の末の個展が近いのですね。 小品とはいえ10点となると大変ですが、拝見させていただく方はあれこれと、じっくり楽しませて頂いております。 有難うございます!

と、4号の山茶花ですが、これは写真も大きく最初の下描きから見れ、土佐麻紙の感じもよく分り、マチエールの変化もなるほどなぁと。
鉛筆の段階でも、かなり濃く描かれるのですね。 そしてその上に水彩、そしてパステル、パステル鉛筆とで。
友人にパステルで描いているのがいますので、これを見る様に教えてやりましょう。

はい、「軽やかさを出す」。 これは自分に引き比べてみても、仰ることが大変良く分かります。
多分性格も大いに関わっている事なのでしょうが、自分が意識することでもずい分違ってくる、違った面が出て来るのでしょうね。 
私も頑張らないと!

良いお年になりますように!!

返信する
Unknown (二木一郎)
2015-01-28 23:06:52
shinkaiさん、こんばんは!

はい、ようやくに今年1回目の更新に漕ぎ着けました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

一般の絵画は人が直接絵の具を塗るわけですから、人の手の生々しさが出やすいですね。
それが魅力でもあるのですが、私は生々しさを少し抑えた表現をしたいと思っています。

版画の画面というのは一般の絵画と違って
一旦版に置かれた顔料・インクを紙に摺り取ってできるわけです。
(ジークレーの場合は顔料を吹き付けるわけですが)
そのために人の手の生々しさが抑制された表現になります。
一見平板にも見えますが、平面的であっても適度に厚味があり、深味のある軽やかさを感じます。
そこに「軽やかさ」を出すためのヒントが隠れているように思うのです。

私の場合はジークレーの上にパステルで描き込みますので、人の手の生々しさが上乗せされるわけですが
常にジークレーが下にあって見えていますので、完全な手描きよりは軽やかな表現が出来やすいかなと考えているのです。
いずれにしても、しばらく試行錯誤を重ねてみないと何とも言えないのですが。
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