幸せのちから
cast >> Will Smith, Jaden Christopher Syre Smith, Thandie Newton, Brian Howe, James Karen, Kurt Fuller, Dan Castellaneta, Takayo Fischer, Kevin West, George Cheung, Chris Gardner ...
director >>Gabriele Muccino（117min）
soundtrack>>
クリス・ガードナーが自身の半生を綴った『幸せのちから』に感動したウィル・スミスが、製作・主演した感動作 ーーー。28歳まで父の顔を知らずに育ち、コネもなければ、学歴もない。妻にも逃げられ、子連れホームレスに陥りながらも、愛する息子を心の支えに苦難の末 “成功” をつかむまでを描いたサクセス・ストーリー。
息子役を演じたのはＷ・スミスの実の息子。監督は初の英語作品に挑んだ、イタリアの実力派ガブリエレ・ムッチーノ（ "Seven Pounds" "Ricordati Di Me" ）。
1981年、サンフランシスコ。高級医療機器のセールスマン、クリス・ガードナー（Ｗ・スミス filmography ）は、５歳になる息子クリストファー（ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス "The Day The Earth Stood Still" ）と妻リンダ（タンディ・ニュートン "CRASH" "Mission: Impossible 2" ）の３人暮らし。実の父を知らずに育ったクリスは、愛する我が子には決して自分と同じ思いをさせまいと心に誓っていた。
しかし仕事は思うようにいかず、家計は火の車。そんな生活に嫌気がさした妻は家を出て行ってしまい、家賃滞納でアパートから立ち退きを命じられてしまう・・・。何より大切な息子と “安定した” 生活を送るため、クリスは一流証券会社の研修生となり、半年後にたった一人だけ正社員として採用されるという最後のチャンスに賭けるのだが、その半年の間は「無給」。やがて、安モーテルにも泊まれなくなった父子は、過酷なホームレス生活を余儀なくされるのだが・・・・・。
妻に去られ、家を追い出され、ホームレスになっても、愛する子供がいたからこそ頑張り抜くことができた反面、幼い息子に “どん底” の生活を強いらなければならなかった父親は、どれほど辛かったことでしょう・・・。実際の彼らは一年のホームレス生活を経て “新しい家” を手に入れるのですが、ペーパーバックには "My head is in my business, but my heart is always with my children." という、シンプルだけれど印象的なコメントが添えられた、子供たちの輝く笑顔の写真が掲載されています。
本作でこの親子を演じたのは、ウィル＆ジェイデン。そこには本物の親子ならではの “絆” が感じられ、ジェイデンは映画初出演とは思えないナチュラルな演技を披露。「女優（← 妻ジェイダ・ピンケット = スミス filmography "ALI" ではウィルと夫婦役で共演）と俳優が結婚したら、子供も自然と俳優になったのさ。これがまた、なかなかイイ（演技をする）んだ（笑）」と、以前ウィルが何かで語っていました。コメディを上手く演じられる役者というのは、シリアスな役も “奥深く、巧く” 演じられるというのが私の持論ですが、逆境に負けず、必死に力強く “チャンス” をモノにしようとするクリスの姿を、ユーモアを交えながらあたたかく演じたＷ・スミスは実に秀逸。駅構内ベンチでの「タイム・マシンごっこ」や「トイレ」でのシーンが “切なく” 印象に残ります・・・。
ーーー ちなみに、ラストの海を見下ろす美しい坂道のシーンで、ウィル親子とすれ違うお洒落な男性が、本物のクリス・ガードナーです（素敵）。
ところで、なぜ "happiness" ではなく "happyness" なのかは・・・観てください。
2008-09-09
