monologue
夜明けに向けて
 



2016年のノーベル文学賞に、米国のシンガー・ソングライター、ボブ・ディランが選ばれた時、世界中が喜びと驚きにふるえた。わたしたちの世代は当時かれをミュージシャンというより時代の生んだヒーローと感じていた。かれの紡ぎだす詞とメロデイが公民権運動をリードし差別されていた黒人を人間として扱わせるエネルギーとなった。黒人大統領バラク・オバマ大統領の誕生は60年代のディランの活動によって種が蒔かれていたのだ。スウェーデン・アカデミーは10月17日、ディランに連絡がとれないので直接の授賞連絡を断念したという。多くのファンは、さもありなん、と思ったことだろう。残念なような、誇らしいような…。やっぱりボブ・ディランはボブ・ディランだった。
fumio

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