奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その265)

2017-05-16 08:54:36 | 奈良・不比等
近鉄奈良線の大和西大寺駅で近鉄奈良行きを待っていると、4両連結の貸切・特急車両がホームに入ってきた。一旦停車したがドアも開かずそのまま発車した。窓越しに覗(のぞ)くと、中学生らしき修学旅行生が乗っていた。時刻は午前11時10分頃であったので、近鉄京都駅から近鉄奈良駅に向かうものと思われた。そのすぐ後に一般客を乗せた特急車両が到着したが、団体客としての修学旅行生を運ぶのは中々骨の折れる仕事と思った。観光バスを連ねるのも長距離になると飛行機のエコノミー席と同様にエコノミークラス症候群を発症する生徒も出るなどして心配だから、鉄道列車の座席の方がゆったりしていて安心であるのだろう、何でも学校の責任にしたりされるので、すし詰めの団体旅行は流行らなくなっているようだ。勿論、新幹線で京都に着いてからはグループ単位で行動し行き先も分かれるのであれば、一般客に朝の通勤時間帯の様な混雑を及ぼすこともないだろうけれど。------
京都駅から交通機関を乗り継いで今でも古都奈良へやって来る修学旅行生は少なくないようだが、世界遺産・古都奈良の街で修学旅行生は奈良公園の鹿や東大寺・大仏殿(毘盧遮那仏びるしゃなぶつ)にきっと感動するものと信じて疑わないが、実際にはそうでもないのではないかと、見ていて感じる時もある。幾ら美術や社会の教科書に東大寺・大仏殿が登場しようと、今の子供達が必ず驚く訳ではないだろう。巨大な観音像などが各地にあるそうであり、奈良公園の鹿にしても日本の山々には野生の鹿が増えており、田舎の学校から来るのであれば「奈良も田舎だな」と思うのが関の山に違いない。折角関西へ来るのなら大阪の「USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)」へ行く方がずっと感動は大きいのだろう。
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