津軽ぐだめ記

青森県の南津軽は「田んぼアートの里」、田舎館(いなかだて)村から冴えない”おっさん”の「ぐだめき」を。

2007年10月

2007年10月01日 | 日記
外で群れて遊ぶ子供達の姿を見なくなって久しい。私が小学生の頃は、近所の悪童達と外で遊ぶのが仕事であり、金をかけず、その辺の物を適当に利用して遊びに興じた。中でもよくやったのが三角ベースと缶けりであった。缶けりを我々は「カンカラふみ」と呼んでいた。地域によって多少ルールの違いはあると思うが、大まかな所は同じだろう。
さて、このカンカラふみだが、夕方近くに始めると時々として困った事が起きるのだ。薄暮近くの”キックオフ”となるので、鬼になった者は、帰宅時間が遅くなって親に叱られるのが恐い為、鬼の”義務”を放棄し、こっそり帰ってしまうのである。隠れている者達は鬼が探しに来る気配が一向にないので「これはひょっとして」と、缶の近くまで忍び寄って行くと案の定、鬼は”逃亡”した後である。とは言え、仲間は誰でも一度や二度は逃亡の”前科”があるので鬼を責めたりはしない。皆、明日の遊びを約束して家路を急ぐ。
悪童達の他愛ない遊びで鬼を投げ出しても罪のない事だが、これが一国の指導者たる者が突然「俺抜けた」と勝手に辞められては国民は唖然とするしかない。
「美しい国」やら「徳育」「規範意識」を力説していた当人が、カンカラふみの鬼よろしく途中で「俺は帰る(辞める)」、それはないでしょう。津軽弁でこの様な事を「子じゃまねー」と言う。これは侮辱を込めて「子ざまだ」とか「だらしがない」という意味に使われる。
私の周囲でも、この度の辞任劇には”ぐだめき”が渦巻いていた。側近でお友達で固めるのを悪童達の縄張り争いとは訳が違うのだから。
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