北川純のアートなお仕事

現在進行形作品の紹介から旧作品の制作裏話まで小出しにお話します。

『スイミングプール』透け水プロジェクト 番外編

2011年08月23日 | 濡れTプロジェクト

[現在のプロジェクト/スイミングプール]

このパフォーマンス、こんな水着が出来ました・・。で終わったのではない。
最後にちょっとした小芝居をしてみた。

モデルさんの顔が出てくる前に私が彼女に白い水泳キャップとゴーグルを着けた。
「第3のコース!〇〇さん」と会場アナウンスが響き渡ると彼女が手を上げて「ハイ!」と紺色の布の中からその姿を現す。
そのまま後ろを向いて飛び込み台に立ちあがり、「位置について ヨ~イ ドン!」という号砲と共にポッカリ空いた布の中にダイブする。
同時に山下達郎の「高気圧ガール」♪が鳴り渡ってエンディング・・。というコントで締めくくった。

会場からも軽い失笑がおこり、私的には満足な終わり方だった。アートになりすぎちゃってもカッコ悪いし・・・。

しかし、モデルさんの飛び込みポーズは私が何年か前に作った「スイマー」というTシャツデザインによく似ている。
静岡にいながら出身地である関西弁丸出しの・・ついでにいろんなところも丸出しの可愛い女性であった。
もひとつついでに、照明さん、DJさん、カメラマンさんその他ほとんど初めて会った人であったのに最高の仕事をしてくれた。感謝!


『スイミングプール』透け水プロジェクト その3

2011年08月22日 | 濡れTプロジェクト

[現在のプロジェクト/スイミングプール]

このイベントの最大の見せ場はここ(左画像)だったかもしれない。
わきの下の布を切り込んだとき会場から「お~」という歓声がもれた。
私は計算していなかった。
布が濃い色だけに切込みの裂け目から走る白い肌がまぶしかった(観客女性談)らしい。

私としては水着になるのかな~ということが心配で、引っ張り加減に苦心していた。
ぶかぶかでしわのよった水着ってグッとこないもんね・・・。

最終的には画像右のように結構いいカンジに仕上がった。
「スク水にしてはハイレグすぎ~!」(観客女性談)という意見もあったが、そこは作者の好みが反映されてしまったということでご愛嬌。


『スイミングプール 』透け水プロジェクト その2

2011年08月21日 | 濡れTプロジェクト

[現在のプロジェクト/スイミングプール]

スク水だから白い布を紺色に染めた。
ここの染め具合と布の透け具合はビミョ~な関係にある。ホントの水着みたいにしたら透けないしね・・・。
色の調合と布の選択には細心の注意を払った・・・・というのはウソである。
たまたま家に余っていた布にありったけの染め粉をぶち込んでこのスクリーンを作った。

その割にはいいカンジに仕上がった。やはり何も考えない方がいいものになる。
キッチリ紺色でナイスな透け具合である。
でも画像左は変だ。当時こんなに透けてなかったなあ~。カメラマンの願望が画像に定着してしまったのか・・ってカメラマン女の子だったけど・・。

今回は夏らしく豪快にホースのシャワーで攻めてみた。
クールに演じていたモデルさんがここで「キャッ」と叫んだのが生っぽくて良かったのだそうだ(観客男子談)
ちなみに「びっくりした~ ごめん でもこれやりたかったんだ」とは(作家談)

前回、モデルさんをちょっとイカれた感じの娘と評したのだがどうやらそうでもないらしい。
なかなかカンがいいし、根性もある、でもやっぱりヘンな娘。


『スイミングプール』透け水プロジェクト その1

2011年08月20日 | 濡れTプロジェクト

[現在のプロジェクト/スイミングプール]

「スイミングプール」展 クロージングパーティーイベント『透け水』の報告をしよう。

通常の「濡れT」の水着バージョンを『透け水』と命名した。
ここのオーナーから「クロージングには‘濡れT’やって」 っと言われたのだが今回は水着がテーマなのでこれにマイナーチェンジしてみた。
普通、モデルさんから音楽、照明、記録まですべての人を私が準備するのだが、今回は遠方だし、その辺のすべてをオーナーに任せた。だからイベント当日初めて会う人ばかりで、前日からの打ち合わせ無しの出たとこ勝負となった。
心地よい緊張感がみなぎるのだが、二つばかり心配事がある。  

その1「大きい布切ってTシャツにするのは何度かやったけど、この方法でほんとに水着は出来るの?」
その2「そもそも やってくれるモデルさんはどんな娘?」

その2の疑問は早々に解消した。
当日私は一番に現場に入って準備をしていた。ここのギャラリーの本業は洋服屋なので女性の出入りは多い。
ふと、見上げると車で乗り込んできたイカした女と目があった。
「こんな娘がモデルさんだったらいいのにな~」と思った・・・・・女性がなんとモデルさんだった。

静岡県立大学の女子大生でイベント前からすでに露出度の高い服装でチャラチャラしている。
さきほどイカしたと表現したが、こうやって見ると‘イカれた’と言う方が正しいかもしれない(失礼)。
しかしそこがなんともまたチャーミングで魅力的な女性である。
私としてはやる気マンマン!

さて、恒例のストリップから始まった。
いつもは白いTシャツを作るため白い布を使用するのだが、今回は紺! やっぱスク水はこの色でしょ!
この後一気にその2、3、番外編へと続く・・。


『スイミングプール』クロージング

2011年07月16日 | 濡れTプロジェクト

[現在のプロジェクト/スイミングプール]

『スイミングプール』クロージングパーティーのお知らせ
       (画像はフランス大使館での様子)

来る7月23日(土)PM7:00~ XSギャラリー(スノド・カフェ)http://www.snowdoll.netにおいて『スイミングプール』クロージングパーティーを開催します。
まずオープニングは本展覧会アーティスト北川純とXSギャラリー柚木康裕による対談。
テーマは「激突!スクール水着VSビキニ」入場無料。

それをさっさと済ませて交流会に突入。会費制のフリードリンク・フリーフードでのどを潤した後、本日のメインイベント登場!
六本木で産声を上げ、フランス大使館を興奮の渦に巻き込み、横浜赤レンガでは警察沙汰になった、あの発禁イベント「濡れTプロジェクト」が静岡初上陸!!
今回は展覧会趣旨にのっとり‘濡れT’ならぬ‘濡れ水着’・・・ってイマイチ当たり前なので‘透け水’と改題。
あなたも本邦初公開になる『透け水プロジェクト』を目撃せよ!
おっと見るだけではいけない。水着で来場された女性には飲食代フリーのプレゼントあり。
もう今年の夏はここで盛り上がるしかない。

お問い合わせ 北川 kitagawajun@nifty.com まで



『濡れTinフランス大使館』その4

2010年05月28日 | 濡れTプロジェクト
[現在のプロジェクト/濡れTinフランス大使館]

 フランス大使館での展示会カタログが先日配布された。
全52ページオールカラーのなかなかの豪華本である。
私のページは1ページ。この画像と簡単な紹介文および詳細である。

ここの展覧会はいつも立派なカタログを制作し15冊ぐらいくれる。
いまどきこんな記録物を残してくれるところはそうそう無い。

問題なのはもらった後の配布先がいまいち無いのである。
今回はモデルさんにもあげよう。

詳細欄に素材を明記するところがあるのだが普通の人は「キャンバス 油彩」とか「陶土」とかいわゆる美術素材を記すのだが、私の欄には「布」とだけある。
この画像からは‘どう見ても布だけじゃないだろう’感があるのだが・・・。
しかし素材に‘人間’とか‘女体’とかくのは何となく抵抗があってこうなった。

関係ないけど、あの‘女体盛り’って言う料理の主な素材は刺身?それとも女体?。

『ジャズ寄席』その3

2010年02月16日 | 濡れTプロジェクト
[現在のプロジェクト/ジャズ寄席]

 主催者から『濡れT』の最中に、落語家に司会をさせてほしい。と打診があった。
私的には余分な注釈は必要ないと思ったが、ここは寄席でもあるわけだし致し方なしということでその条件をのんだ。・・・で画像の彼が投入された。

これが間違いだった。
とにかくしゃべりすぎ。落語とは勝手が違うのかどうにも間が悪い。私もやってて‘イラッ’としたが私のスタッフや観客の知人から「あの司会は何!」と激怒の嵐。

彼も思ってもみない役目をふられたのだろう。少しは同情するが、プロならもう少し空気を読むべきであろう。

私としても、ああいったステージでギャグを交えながら退散を促す様な絶妙トークが出来る技を身に着けたいものである。

『濡れTプロジェクト』完成までの道遠し・・。

『ジャズ寄席』その2

2010年02月14日 | 濡れTプロジェクト
[現在のプロジェクト/ジャズ寄席]

 この画像は「ジャズ寄席」での「濡れT」パフォーマンスでのひとコマである。
前日のフランス大使館に続き二日連続であるが、モデルもライブ演奏も別のメンバーである。
コンテンポラリーダンサー二人とフリージャズミュージシャン達の即興ステージが始まった。

「昨年夏、冗談ではじまった『濡れT』であるが、まさか3回もやるとは。それにここまで発展するとは・・。」と私自身思わぬ展開である。
ステージ上の私も昨日のフランス大使館での成功に自身をつけ余裕の表情か・。

しかし、ここに大きな落とし穴があった。

よく考えたら今回は、アートイベントではなかった。
このあと「濡れTプロジェクト」ぶち壊しの人物が登場するのである。

話は次回に続く・・・・・。

『濡れTinフランス大使館』その3

2010年02月06日 | 濡れTプロジェクト
[現在のプロジェクト/濡れTinフランス大使館]

 ひょっとしたら初めて私の顔をブログに載せるかもしれない。
これはフランス大使館での展示カタログを制作するため主催者に送った画像である。

パフォーマンスであるから当時私の姿も多くのカメラマンによって撮影された。
しかし、ほとんどの写真がモデルを正面にしているため私はほぼ後姿のみ。

この写真は数少ない私の顔写真、しかも横。女性カメラマンによって撮影された。

一生懸命仕事をする男の姿は美しいと言われるが、このカメラマンにはどのように映ったのだろうか。

おそらく、「モデルさんの透けた胸見て、鼻の下伸ばしてるー」とでも思ってシャッターを押したのではないだろうか。

優れたカメラマンである。

『濡れTinフランス大使館』その2

2010年02月01日 | 濡れTプロジェクト
(現在のプロジェクト/濡れTinフランス大使館)

 「濡れTプロジェクト」後、人々の感想はおおむね好評であったと思う。その中に「さすがフランス、日本の公共空間じゃこんなことはなかなか出来ない」「治外法権の勝利」という意見が結構あった。しかしさにあらず、この企画、フランス国家においてもかなりめんどくさいやり取りが発生した。
 
実施5日前になって、大使館側のアート展担当の女性からいきなり「この作品はエロ過ぎないか?」と待ったがかかった。

「えっ!今更何言ってんの?。」である。こちらは何ヶ月も前から企画許可をとって現時点ですべての準備が完了してるのに・・・。
抗議をすると「布の厚さをチェックするからサンプルを提出するように」だって・・。
この人は布の透視率でも測定するつもりだろうか?
このナンセンス加減はどこかの国のお役人とそっくりである。

企画中止直前まで追い込まれたが、ある重要な人の一言で一気に解決することになる。
その言葉とは、そうフランス大使の・・「僕もこの『濡れT』見たい!』・・である。

「トップの意見に回れ右!」この点でもどこかのお国とそっくりである。