にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

コロナの影響で、臨時休診を変更します

2020-03-26 20:21:14 | お知らせ
今回のコロナ騒動で関東地方に移動自粛要請が出たため、予定していた行事がいくつか中止になりました。
そのため、臨時休診を予定していた3/27金、3/31火、4/1水については、通常通りの診療を行うこととなりました。
今後も予定の変更があればクリニックのHPに掲載をしますので、ご確認いただけると幸いです。
 >>> クリニックの休診情報はこちらから

PCR検査さえ受けられればOKではありません

2020-03-25 09:51:27 | つれづれ
新型コロナウイルス感染が全世界にどんどん拡大している状況で、「日本はPCR検査が不十分」「このままでは感染者も死者もどんどん増える」と煽るような報道が目立ちますが、少し冷静に考える必要がないでしょうか。
確かに「医師が必要と判断したのに保健所に拒否されて検査ができない」というのは事実であり、これは一刻も早く解消しなければならない事態です。
しかし「濃厚接触したわけではないけれど、心配だから念のため検査を受けたい」とか「近場で簡単に検査が受けられるようにしてほしい」などという希望については、検査の中身(意義や限界)が良くわからないための誤解があるように思います。
PCR検査は大変優れた検査であることは確かですが、インフルエンザなどの迅速診断も含めて、検査というのは100%の精度で行われるものではありません。
こうした検査にとって重要なポイントは、「感度=陽性を正しく陽性と判定できる割合」と「特異度=陰性を正しく陰性と判定できる割合」の二つです。
感度についていえば、新型コロナでは70%程度と推定されているようですが、これを分かりやすく説明するなら、
「感染している人100人を検査しても、30人は陰性と判定されてしまう」
言い換えれば
「陽性判定は信頼できるが、陰性判定は信頼できない」
ということになります。
一方の特異度についてはどの程度かよくわかっていないようですが、特異度が99%という高いものと仮定した場合でも、
「感染していない人100人を検査すると、1人は陽性と判定されてしまう」
言い換えれば
「むつ市では感染者がいない状況でも、むつ市民5万人を検査すると500人が誤って感染者と判定されてしまう」
ということで、
「感染率が低い集団では、検査を増やせば増やすほど、偽感染者を作り出してしまう」ことになってしまいます。

そして、こうした検査を行う場合、医療機関ではN95マスク・ゴーグル・ガウン・手袋を1回の検査ごとに取り換えながら行わなくてはならず、もし感染者が見つかった場合には医師や職員はもちろん、その感染者と接触のあった他の患者さんも濃厚接触者として経過を見ていかなくてはならない事態になるということです。

こうしたことを総合的に考えれば、重症感染者が爆発的に増加しているわけではない日本の現状では、
一番大切なのは「風邪かなと思ったら仕事も学校も休んで自宅待機すること
であり、その上で
検査の施行については、最終的には医師の判断に任せること
だと思います。
そして、そのためには私達医療人も、
普段から患者さんと良いコミュニケーションをとること
が求められているのだと思います。

  ~~~ 一日も早い終息を願って ~~~

発熱患者さんの動線を分離します

2020-03-22 20:03:36 | お知らせ
新型コロナウイルス感染症の拡大がとどまる様子がない中、いつ青森県でも発生があるかわかりません。
厚生労働省からの事務連絡では「患者が発熱や上気道症状を有する等の場合であっても、検体の採取やエアロゾルが発生する可能性のある手技を実施しないときは、標準予防策(サージカルマスクの着用と手指衛生の励行)の徹底で差し支えない。」となっていることから、当面の間は発熱患者さんの診療を継続しますが、院内での感染対策として、

発熱のない患者さんはこれまで通り通常の待合室に、発熱患者さんは感染待合室へと、動線を分けることとしました。

なお、新型コロナウイルス感染者との接触の可能性がある場合には、直接来院はせずに、保健所(むつ保健所31-1388)に連絡の上で指示を受けてください。

また、予約なしで来院された患者さんについては、感染待合室が満室の場合は院外(車の中)で待っていただく場合もありますので、必ず電話等で予約をしてから来院するようにお願いいたします。

もし今後県内での新型コロナウイルス感染者の発生が認められた場合には、インターネットや自動電話予約の利用を停止し、代表電話24-5656での受付のみとすることも検討をしています。
ご不便をおかけすることになりますが、どうぞご協力をよろしくお願いします。

いま私たちに出来ること

2020-03-13 10:12:53 | 病気のはなし
世の中の人たちは「PCR検査をしないとコロナの重症者・死亡者が増える」と思い込まされてはいないでしょうか?
NHKのニュースで北海道の20代の感染者がインタビューで答えていたように、軽症と判断されれば、「コロナで入院しても、解熱剤渡されるだけで、後は自力で頑張ってね」でしかありません。(特異的治療法はないのですから)
どのくらい広がっているかという社会的な必要性はあるとしても、感染者の重症化阻止に早期のPCR検査が必要なわけではありません。
今本当に大事なのは、ハイリスクの人や、症状が遷延・悪化している人をきちんと拾い上げて、そこに医療資源(人・モノ・金)を注ぎ込んでいくこと、そのためにも軽症者や非感染者は「風邪を引いたかな?と思ったらまずは自宅待機」を徹底すること、ではないでしょうか。
私達医療従事者も、正しい情報と適切な医療(とりあえずの検査や、念のための投薬などをしない等)を提供するように心がけていきたいと思います。

インフルエンザ等の検査を見合わせについて

2020-03-13 08:43:14 | お知らせ
新型コロナウイルス感染症の拡大のため、厚生労働省から3月11日付で「検体の採取やエアロゾルが発生する可能性のある手技を実施するときは、N95マスク、眼の防護具(ゴーグル又はフェイスシールド)、ガウン及び手袋を装着すること」という指導があり、日本医師会からも「新型コロナ ウイルス感染症に関する知見が得られていない現状では、例えばインフルエンザなどの場合には検査をせずに臨床診断にて治療薬を処方することをご検討ください」との要請がありました。
現在のところ青森県においては新型コロナウイルス患者の発生は報告されていませんが、今後のいつ発生があるか不明であること、インフルエンザ検査時に医療従事者が新型コロナウイルスに感染されたと考えられる報告があることから、当面の間はインフルエンザ等の検査(喉や鼻から綿棒等で検体を採取するもの)を見合わせることとしました。
症状、経過、診察所見等から該当する疾患が疑われる場合には、検査を試行せずに投薬等の治療を行う場合もありますので、ご心配な方は診察時にご相談ください。


厚生労働省からの指導内容(事務連絡)は以下の通りです。
***************************************************
新型コロナウイルス感染症が疑われる者の診療に関する留意点について

1.地域の各医療機関の外来に共通する感染予防策について
基本的に誰もがこの新型コロナウイルスを保有している可能性があることを考慮して、全ての患者の診療において、標準予防策であるサージカルマスクの着用と手指衛生の励行を徹底すること。
なお、患者が発熱や上気道症状を有する等の場合であっても、2の検体の採取やエアロゾルが発生する可能性のある手技を実施しないときは、標準予防策の徹底で差し支えない。

2.新型コロナウイルス感染症患者(同感染症が疑われる者も含む)を診察する際の感染予防策について

(1)各地域における新型コロナウイルス感染者の報告状況や帰国者・接触者外来の設置状況等を考慮し、各医療機関は下記に基づいて感染予防策を講じること。
・新型コロナウイルス感染症患者に対しては、標準予防策に加えて、飛沫予防策及び接触予防策を実施すること。
・同患者の鼻腔や咽頭から検体を採取する際には、サージカルマスク等、眼の防護具(ゴーグル又はフェイスシールド)、ガウン及び手袋を装着すること。
・同患者に対し、エアロゾルが発生する可能性のある手技(例えば気道吸引、下気道検体採取等)を実施する場合は、N95 マスク(または DS2 など、それに準ずるマスク)、眼の防護具(ゴーグル又はフェイスシールド)、ガウン及び手袋を装着すること。
・同患者の診察において上記感染予防策をとることが困難である場合は、最寄りの帰国者・接触者外来に紹介すること。
・基本的にシューズカバーをする必要はないこと。
・個人防護具を着用中また脱衣時に眼・鼻・口の粘膜を触れないように注意し、着脱の前後で手指消毒を実施すること。
(2)その他
・原則として、診察した患者が新型コロナウイルス感染症患者であることが後に判明した場合であっても、1.及び2.(1)に基づいた感染予防策を適切に講じていれば、濃厚接触者には該当しないこと。
・新型コロナウイルス感染症患者の診療に携わった医療機関の職員は、濃厚接触者に該当するかに関わらず、毎日検温を実施し、自身の健康管理を強化すること。

成長期女子スポーツ選手の体調管理に除脂肪体重(LBM)の活用を

2020-03-06 14:53:52 | 病気のはなし
成長期女子スポーツ選手が記録向上のために無理な減量をして体の機能に大きなダメージを与えていることが、最近いろいろな形で報道されています。
一番有名なのは鉄欠乏性貧血ですが(高校駅伝チームで病気でもないのに鉄剤注射をしていることが問題になりましたね)、それ以外にも骨折や痩せすぎによる無月経の誘発など、様々な問題が明らかなになってきています。
体重管理というとBMI(Body Mass Index)が有名で、これは身長(m)を体重(kg)で2回割り算した数値なのですが(これをcmとgで計算するのが小児のカウプ指数)、この数値には落とし穴があります。
簡単に言えばマッチョは筋肉モリモリで重いのでBMIが高く出て、サルコペニア(加齢や疾患により筋肉量が減少したもの)では脂肪タップリでも正常に出てしまう、ということです。
相撲の小兵力士の炎鵬関を例にとってみれば、身長1.68m、体重98kgなので、98÷1.68÷1.68=34.7となり、高度肥満に該当する数字になってしまいますが、だれがどう考えても炎鵬関を肥満だと思う人はいませんよね。
そこでアスリート、特に女子の体重管理の指標として現在注目されているのが除脂肪体重(LBM:主に筋肉量を示す)で、この数値を減らさない(成長期にあっては増やす方向)ようにエネルギー管理をするというものです。

今日の東京新聞WEB版に、順天堂大が大分の病院と一緒に開発したアスリートのための成長・コンディション管理アプリ「スラリマッスル」の記事が載っていたので、是非読んでみてくださいね。

  >>> 東京新聞WEB版の記事はここをクリック   >>> スラリマッスル(順天堂大)はこちらから

******** < 東京新聞WEB伴より> *******************************
 成長期にある女子のスポーツ選手の体調管理に、主に筋肉量を示す「除脂肪体重(LBM)」が注目されている。体重や体脂肪率を意識した減量を重視するのではなく、適切な食事の量を保ちながらLBMを指標とすることで、健康的に体の成長を促せるという。
 LBMは体重から脂肪量を引いた値で、筋肉量が七割を占める。第二次成長期には身長が伸びると必ずLBMも増えるため、その値をしっかり把握することで健康的に成長していることを確認できる。無理な減量などで、背が伸びているのにLBMが増えていなければエネルギー不足の証しで、身長の伸びが止まったり骨の成長も阻害されることになる。
 LBMを指標とした体調管理を支援するため、順天堂大女性スポーツ研究センターと西別府病院(大分県別府市)は、スマートフォン向けアプリ「スラリマッスル」を開発した。体重と体脂肪率を入力すればLBMを確認でき、記録を続けることで体の状態を把握しやすくする。また標準的な八~十六歳の女子選手四十八人の三年分の体組成データを基に、身長に対してLBMの値が適切かどうかを判定。足りない場合には追加で摂取すべきエネルギーの量を、おにぎりの個数に換算して表示してくれる。
 同センターは「成長が止まってからもパフォーマンスを上げるために、LBMを維持して増やすことは大切」とし、成人アスリートにも利用を勧める。今後は競技別やポジション別の理想的なLBMも研究する。
 女子選手の体調管理は体重や体脂肪率、身長と体重から割り出す体格指数(BMI)などが指標にされてきた。体重が増えることを過度に戒め、「BMIを減らせ」と指示する指導者もいる。しかし減量ばかり意識して必要な食事を取らないと、低身長や貧血、無月経、疲労骨折などが生じやすくなる。アプリ開発者は「気付かぬうちにエネルギー量が不足し、女性アスリート特有の健康問題を起こしかねない」と指摘する。
 そもそも同じ体積では脂肪よりも筋肉の方が重いため、アスリートなど筋肉量が多い人はBMIが高く出てしまう。西別府病院の松田貴雄医師は「BMIは肥満の指標には良いけど、アスリートの指標には適切とは言えない」と強調する。
 アプリのダウンロードは無料。インターネットで「スラリマッスル」と検索。

新型コロナウイルス検査ってどんなイメージですか?

2020-03-04 16:36:07 | 病気のはなし
新型コロナウイルスのPCR検査が保険適用になって一般医療機関でもできるようになるという政府の方針がでました。
でも、この検査は実は簡単なものではありませんし、希望すればだれでもやればよいというものでもありません。
検査についてとても分かりやすく解説しているDrの投稿を、大学時代の先輩小児科医の方からシェアさせてもらいました。
是非皆さん読んで(見て)みてください。