にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

大人も風疹ワクチンを忘れずに!!

2023-02-17 10:23:29 | つれづれ

今の子どもたちは1歳と年長さんの2回のMRワクチン接種を行っていますが、大人の場合には年齢によって1回だけの人や接種していない人がいます。

MRワクチンが2回接種になったのは2006年(平成18年)なので、それ以前に生まれた方は1回のみの可能性が高く、特に男性の場合は、風疹の予防接種が定期(公費)になったのが1979年(昭和54年)のため、それ以前に生まれた方はワクチンを接種していない可能性があります。

お父さん・お母さんは勿論、おじいちゃん・おばあちゃんなどの周囲の家族の方や、職場の同僚の方などが接種をしていない(もしくは不十分)なために風疹に罹患すると、妊婦さんが感染し生まれてくるあかちゃんが目、耳、心臓に障害がある先天性風しん症候群になる可能性があるため注意が必要です。

小さいころに風疹に罹った(と親が言っていた)という方もいますが、風疹は症状が数日で終わってしまうことや、似ている他の疾患と誤って診断されていることも少なくないため(小児科医でも診断は簡単ではない)、感染の既往があるかどうかは抗体検査を行うことが勧められます。

妊娠を希望する女性やその家族、妊婦さんの家族、1962年4月2日から1979年4月1日までに生まれた男性については、検査やワクチン接種に公的補助がありますので、市町村の担当課にご確認ください。