はしか・風疹ワクチン(MRワクチン)の在庫がなくなりました。
今年になってT社製のMRワクチンの不具合が判明し、回収処置がとられた結果、入荷しなくなりました。
さらにはしかの流行が広がり、接種者が増えたため、在庫がなくなりました。
しばらくMRワクチンの接種は中止します。
入荷の見込みが立たないので、予約も受けられません。
以上ご理解のほど、よろしくお願いします。
あやし小児科医院
国内ではしかの感染者が増加する中、東京都で今年4例目の感染者が確認された。
はしかへの感染が確認されたのは、都内に住む20代の男性で、先月下旬に東南アジアから帰国した。
男性は今月10日に発熱の症状が出て、都内の医療機関を受診したが、はしかとは診断されなかった。
その3日後の13日に体に発疹が出たため、再び都内の別の医療機関を受診したところ、はしかと確認された。
これで、今年都内で確認されたはしかの感染者は4人となった。
男性は現在、自宅で療養中で、快方に向かっているが、都によると、周囲に感染させる可能性がある今月10日と12日に、新宿や秋葉原の飲食店を利用していたということである。
欧州を中心に世界各地ではしか(麻疹)の感染が拡大している。
日本でも、3月8日東京都内で、20代女性の感染が報告された。
はしかは集団の95%に免疫がなければ流行してしまう。
空気感染するため、バス、新幹線、建物の中に1人感染者がいれば全員が感染する。
マスクを楽々通過するため、マスクで予防することもできない。
インフルエンザに比べ6〜9倍の感染力がある。
ワクチンをしていなければ100%感染する。
2000年4月2日以降に生まれた人は2回接種をしている可能性が高い。
1972年10月1日から2000年4月1日までに生まれた人は1回接種の世代となる。
1972年9月30日以前に生まれた(今年52歳以上となる)人は、1回もワクチン接種をしていない可能性が高い。
■特効薬がない。治療は対症療法だけ
はしかは10日ほど潜伏期間があり、初期症状は普通の風邪と同じで、せきや鼻水、発熱などが出る。
発症3日目くらいから症状が強まり、40度を超す熱が出たり、結膜炎を起こしたり、全身にぶつぶつと赤い発疹が出てきて、1週間ほど続く。
特効薬はないため、治療は高熱が出れば解熱剤を服用するなどの対症療法となる。
国立感染症研究所の資料によると、約30%の患者が合併症を発症し、その半数が肺炎である。肺炎は死亡することがある。
脳炎を起こせば、錯乱したり意識レベルが低下したり、最悪、死に至る。命は助かっても失明することがある。
はしかは全員が重症であり、全員が入院して点滴すべき状態となるが、感染力が強いためどこの病院も引き受けをためらう。(院内感染を起こさないためには、はしか専用病棟を作らなければならない!)
運良く治ったと思っても、はしかに感染して7〜10年ほどで亜急性硬化性全脳炎を発症することがある。これも治療薬はなく、発症後は知能障害や運動障害が進行し、数カ月から数年で死亡する。
妊婦が感染すると、重症化しやすく、30〜40%の確率で早産や流産、死産となる。
さらにまずいことに、現在はしかワクチンが全国的に不足している。注文しても入荷しない。
不足の理由は⇒ 001191165.pdf (mhlw.go.jp)
そこにはしかの流行が重なればコロナ禍の比でない状況になる。