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オスカー・ラリオス対粟生隆寛(2008/10/16)

2008-10-16 20:32:17 | ボクシング
WBCフェザー級タイトルマッチ

東京・代々木第1体育館で行われた長谷川選手、粟生選手が出場するダブルタイトルマッチ。
まずは帝拳の粟生隆寛選手(Takahiro Aoh)がベテラン強打者の王者オスカー・ラリオス選手(Oscar Larios)に挑んだフェザー級戦は、大熱戦の末に王者ラリオス選手が際どい2-1判定を制して王座防衛に成功しています。

粟生選手にとっては実に惜しい一戦でした。
スピードがあり重さを感じさせる力強いカウンターブローで挑戦者がリードした試合立ち上がり。
ラリオス選手の強引なプレスに押し込まれポイントを失ったように見えた2回、3回でも、右アッパーや、左ストレートのボディブローなどをカウンターで決めて王者を脅かしていました。
4回には素晴らしい右フックのカウンターでノックダウンを奪った挑戦者粟生選手。王者のダメージはかなりあるように見え、続く5回もチャンスを掴んだ粟生選手が一気に王座に駆け上がる、と見えたのですがこの大きなチャンスの場面で粟生選手が狙いすぎて手数が減ってしまいます。
手の出ない挑戦者に対し、6回以降ダメージの残る体で足とジャブでのアウトボクシングに戦術を変更しポイントとペースを引き寄せていったラリオス選手。
9回10回には強烈なボディアタックで粟生選手の失速を呼び、際どいスプリットの判定をもぎ取ったラリオス選手の戦いは実に見事なものでした。

4回のノックダウン以降、最後の最後までラリオス選手にはダメージが残っていて粟生選手の良いパンチが入る度に足元を怪しくさせていました。手数を集めれば一気に倒しきれたように素人目には感じたのですが、、
ラリオス選手のダメージが深いからこそ余計に狙いすぎ手が出なくなってしまった粟生選手。逆に自分と相手の状態に応じたベストの選択を常に遂行できるラリオス選手。勝負どころを嗅ぎ分ける嗅覚、勝負勘、頭で考えてどうこうじゃなく体に染み付いたものなんでしょうが、ベテランの強さ上手さしぶとさを存分に見せ付ける戦いぶりでした。

公式の採点結果は114-112,115-111ラリオス、114-112粟生。
私のシロート採点は113-113でした。惜しかった・・・

ラリオス選手は63勝(39KO)6敗1分。粟生選手は16勝(8KO)1敗1分。

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写真
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3 コメント

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Unknown (マジックマン)
2008-10-16 22:57:29
面白い試合でした。
気になったのラリオス、長年の闘いでさすがに衰えましたね。
プレッシャーも弱くなったし 何より打たれ弱くなった
ラリオスの体は大丈夫なのか・・
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Unknown (ふみ)
2008-10-17 02:55:58
ラリオスの少々不器用でくたびれ気味のアウトボクシングには、日本人ボクサーの動きを止める魔法が掛かっているのでしょうか……。
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Unknown (管理人)
2008-10-18 09:37:47
>マジックマンさん
ラリオス選手はリナレス選手にやられた時に完全に終わった、と私的には感じたのですが、その後再び世界を獲って頑張っているんですから凄いですよね。
ただ、この日の脆さには非常に危ういものを私も感じました。大きなダメージを負う事無くキャリアを終えてもらいたいものですが・・

>ふみさん
あれがキャリア・経験の差なんでしょうね。
あと一押しすれば粟生選手が勝ちきれた場面が何度もあった試合だと思うのですが、それをさせなかったのか、できなかったのか・・

粟生選手の素晴らしいパフォーマンスに驚いて世界王者になるだけの力を十分備えていることを私は感じましたが、また同時にこの大きなチャンスを生かせなかった事で世界を獲るまでに時間がかかるのかな・・とも感じました。
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