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西岡利晃対ジョニー・ゴンサレス(2009/05/23)

2009-05-24 18:59:20 | ボクシング
WBCスーパーバンタム級タイトルマッチ

日本の帝拳ジム所属の西岡利晃選手(Toshiaki Nishioka)が敵地メキシコに乗り込んで元バンタム級王者のジョニー・ゴンサレス選手(Jhonny Gonzalez)の挑戦を受けた一戦は、西岡選手が3ラウンドに左ストレート1発でジョニゴン選手を痛烈に沈める快勝で2度目の防衛に成功した一戦でした。(体格比較)

西岡選手の見事なワンパンチKOでした。
お互いに慎重に様子を伺い合う静かな立ち上がりとなった試合。ジョニゴン選手が軽く伸ばす左フック、右ストレートで少しづつ仕掛けていく中、西岡選手も強く打つ左ストレートで対抗。
敵地での緊張や気負いといったものが微塵も感じられない西岡選手の姿に逞しさというか良い意味でのふてぶてしさを感じます。初回終盤に西岡選手の方から先に左ストレートで仕掛けて行きはじめた矢先にジョニゴン選手の右ストレートを貰って尻餅をつくダウンを喫してしまうのですが、この場面でも笑みを浮かべながら余裕すら感じさせたのはキャリアの深みという事なのでしょうか。
ダウン自体のダメージも感じられず、ジョニゴン選手が一気呵成にかけるラッシュに押し込まれながらもしっかりと対処しこのラウンドを終えます。
そして2回途中から伸ばし始めた右のジャブを正確にヒットさせてリズムとペースを手繰り寄せ、3回の衝撃的なワンパンチKOに繋げています。
西岡選手が踏み込んで伸ばした左ストレートをまともに直撃されてダウンしたジョニゴン選手。倒れた際に4番目のロープとリング脇の広告(?)に後頭部を叩きつけていた感じのノックダウンは強烈なものでした。それでもふらつきながら立ち上がりますが、レフェリーが続行を許さず試合は終わっています。

西岡選手にも充分勝機はあるだろうと予想していた試合前。ただそれは西岡選手が強いから、というよりも現在のジョニゴン選手が一部で言われているような強豪選手だとは私には思えなかったという理由。
判定決着を予想していましたがそれも、西岡選手にジョニゴン選手を倒すパンチは無いしジョニゴン程度の攻撃で倒れる西岡選手では無い
といったように、両者の実力を低く低く見たうえでの予想。事実最後の瞬間まではほぼ予想していた通りの展開だったのですが、西岡選手の一発の破壊力の凄さには驚かされました。

インパクトのあるワンパンチKO防衛で西岡選手の注目度は上昇していくでしょう。この日同じリングに登場したラファエル・マルケス選手なども試合前は西岡選手の事は完全スルーだったのですが、この試合内容と結果だけに今後の話が変わってくるかもしれません。色々な可能性に期待したいです。

西岡選手は34勝(20KO)4敗3分。ゴンサレス選手は40勝(34KO)7敗。

西岡が2度目の防衛=24年ぶり海外で成功-WBC・Sバンタム級(時事通信)
左一発、逆転防衛=西岡、敵地で冷静-WBC・Sバンタム級タイトル戦(時事通信)
ゴンサレス、地元の期待に応えられず/BOX(サンケイスポーツ)
伝家の宝刀!西岡、敵地で王座防衛/box(サンケイスポーツ)
Nishioka kayos Gonzalez!(Chris Cozzone/fightnews)
Nishioka Stops Gonzalez in Three, Marquez Clips Mendoza(Mark Vester/BoxingScene)
写真
Photos: Nishioka Blasts Gonzalez, Marquez Stops Mendoza(BoxingScene)
Buenos Noches, Monterrey(Chris Cozzone / Fightwireimages/fightnews)

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17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (genzou)
2009-05-24 19:36:36
管理人さんはじめまして。
あの左でゴンザレス選手の足が浮いていましたね。

西岡選手は年齢的に長期政権は難しいと思うので、ビックマッチ路線に行ってほしいと思います。
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Unknown (Unknown)
2009-05-24 20:52:50
今回のKOパンチはヘスス・ガルシアをKOしたパンチと全く同じの相手の左手をパーリングしながら右サイドに出ての左ストレートでしたね。

西岡選手の左ストレートを打つ時のポジションの取り方は他の日本のサウスポーの選手も参考にするべきですね。
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Unknown (ふみ)
2009-05-24 21:17:27
西岡の勝ちについては何も言うことがない。感慨無量です。

もちろん西岡には今後ビッグマッチに進んでほしいのですが、IBFとWBOのタイトルマッチができないという縛りがある限り、その路線も限定されるわけで。

日本にリナレス、長谷川、西岡という海外のトップレベルで活躍する権利を得ているボクサーが3人もいるうちに、この問題を解決しないことには今後の大きな憂いになる気がするのですが、そういう声すらほとんどないことに疑問、というか日本のプロボクシングが世界のそれと実質的に断絶しているんだなと改めて思います。
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Unknown (Unknown)
2009-05-24 22:10:08
正直西岡さんは負けると思ってました
それだけに3Rの左ストレートには痺れたです
これからも西岡さんには頑張ってもらいたいですね。
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Unknown (Ike Quarty)
2009-05-24 22:53:15
爽快です。しかも相手はゴンサレス。一時期より力は落ちたとはいえ名前のある選手ですね。正直あの伸びる左フックの餌食になると思っていたのですが…。これを機に敵地(本場で)でも防衛できる選手がどんどん出てくるといいですね。日本人相手に内弁慶的な防衛戦をするのは海外の評価を落としますから。
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Unknown (Unknown)
2009-05-24 23:31:36
西岡選手ダウンをとられた後ロープ際まで下がって冷静に左カウンターを合わせてるんですよねー
全体的にパンチをガンガン見切っていて、それでいてディフェンシブにもならず、何というか非常にカッコイイ試合運びでしたw
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Unknown (管理人)
2009-05-25 00:18:29
>genzouさん
マルケス弟やカバジェロ、ファンマと名のある選手が揃うこのクラスですから、色々と夢が広がりますね。

>Unknownさん
正直西岡さんに一発であそこまで効かせるパンチって無いと思ってたんで驚きました。

>ふみさん
特にこのクラスで強いと見られているカバジェロとファンマがIBFとWBOですからねぇ。まず最初にクラス最強の2人が対戦候補から外れてしまうってのは残念ですよねぇ。

>Unknownさん
自信もつけてより大きく強くなった西岡さんの姿に期待しましょう。

>Ike Quartyさん
日本人の海外防衛が24年ぶり、という事に驚きます。
今回西岡選手が成し遂げた事ってのは素晴らしい事なのは確実なんですが、正直そんな大騒ぎする事じゃないとの思いも強くあります。
よくわからないんですが、海外防衛を特別視してるのって日本ぐらいのもんじゃないんでしょうか?
自分たちの方で勝手にハードルを上げて、ありもしないそのハードルの高さに苦しんでいる、西岡選手の堂々たる勝ちっぷりを見てそんな風に感じてしまいました。

>Unknownさん
全然効いてませんでしたからね。ダウンで気持ちが吹っ切れた、と西岡選手自身が言っていますがその通りなんでしょう。
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Unknown (たかみ)
2009-05-25 00:34:49
ただ日本人選手が海外から出てこない、内弁慶と、海外のファンから思われているフシはありますよね。

長谷川王者も一部の海外ファンの評価が高い一方、日本国外で試合をしない事で批判されているフシもありますから。

西岡選手の今回の快挙は、確実に海外ファンに刻み付けるものだったと思います。
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Unknown (条助)
2009-05-25 01:16:04
1Rのダウンはそこまで効いてるようには見えなかったですが、その後のジョニゴンの追撃を落ち着いてかわしていたのがさすがでしたね。あそこを凌いだのは大きかったと思います。
最後の左ストレート、あれこそまさに西岡を象徴するような一撃でしたね。いいモン見せてもらいました。
今回の西岡の勝利を機に、もっと日本人が海外で試合をするようになればいいんですけどね。
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Unknown (管理人)
2009-05-25 02:37:49
>たかみさん
海外のファン、というか他の人がいくら批判したとしても、自分自身の目で見て強いと感じる事ができるのならばそれでいいんじゃないでしょうか?
私は西岡選手の強さをよく理解しているつもりですし、海外のファンからどう見られているかとかは気になったことはないですね。

>条助さん
西岡選手が日本国内で防衛戦をやれば相手関係なく人は集まるでしょうし、十分なファイトマネーを得る事ができると思います。
ただ海外へ出てとなると最初からそうは行かないので、海外へ出ての試合に意義(短期的な目で見た場合の)を見出しにくいってのが大きいんだと思います。
ファンとしては今回のように、名の知られた相手を敵の土俵で痛快に倒す日本人選手の活躍ってのはもっと見たいものではあるんですけどねぇ。
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