先週、徳島市立文化センターにて開催された『美輪明宏 ロマンティック音楽会2014』に行ってきました。
私がこのコンサートのことを地元の新聞広告で知ったのが1月末のことだったので、(もうイイ席は残ってないかな~※)と思いつつ、駅前の本屋さんのプレイガイドで訊いてみると、前から11列目の真ん中の席が空いていたので、チケット@8,500円を即買い。コンサートゆえに、撮影・録画等は全て禁止なので、夕方5時の開演までに、食べログでチェックしてあったイタリア料理店に行ってきた写真とともに、音楽会をプレイバックします。
(写真は、「ミルポワ」さん。この日は祝日だったので、朝イチに車で徳島そごうに買い物に行って、その後に城南高校南側のココにお邪魔しました。)
美輪明宏さんは、2012年に紅白初出場で「ヨイトマケの唄」を唄って人気が再燃したようですが、私は以前から歌唱力・美声・美貌が圧倒的な上に、気骨のある生き方や、真似のできない存在感で、好きと言うよりは尊敬している芸能人の一人です。
(ミルポワでは、「贅沢ランチ」の「ステーキコース」@2,100円を注文。まずは、5種類の前菜。揚げたてコロッケが美味しかった♪)
今年5月のお誕生日で、79歳。芸能生活、60年を超えているそうです。私は美輪さんとの歌の出会いは、10代の頃に買った故加藤和彦さんのLPレコード(!時代を感じるわ・・)の中に『メケメケ』があり、すごくストーリー性があって面白い歌だったので記憶に残っていますが、この曲が美輪さんのデビュー曲だったんですよ。今回、ナマで初めて聴くことができて、感激です。
(ランチは、パンかライスか選べますが、断然パンをお勧めします。この日のガーリックとハーブを効かせた写真のフォカッチャも、美味しかったです)
徳島市立文化センターは、JR徳島駅から徒歩10分ほどの所にありますが、収容定員1,280人のところ、見た目ほぼ満員。客層は、60歳以上のシニア世代が多いような印象でした。ただ、ネットで検索して他の会場の様子を記述したブログなども拝見したのですが、時と場所によると、女性客が99%みたいなところもあったようですが、徳島の場合は、女性:男性=7:3といった印象を受けました。実際、当日コンサートの休憩時間にロビーで会った30代の知人も、男性二人連れでしたし。
(本日のメイン料理は、サーロイン・ステーキ。ミルポワさんは食べログのHPで料理の写真を見た時も(食べごたえありそうなお店だな)と思ったのですが、このステーキもガッツリお肉を頂けます)
コンサートは、一部と二部に分かれて、途中休憩時間20分を含めて3時間。一部は美輪さんの『ヨイトマケの唄』や『悪魔』などのオリジナルで社会派の曲を、二部はロマンティックな曲がメインという構成。ですが、ものすごい声量で声高らかに確かな歌唱力で、3時間歌い上げます。かつ、美輪さんは、曲と曲の間のトークも、色んなネタを矢継ぎ早にどんどん披露して、ユーモア溢れたお話もあればシリアスなお話もあるし、話の上手さや面白さにも引き込まれます。
(デザートはコーヒーとアーモンドのタルトを頂きました。コーヒー大好き!な私が飲んでも《美味しいなぁ?》と思えるようなコーヒーでした。タルトもGOOD♪)
ロマンティック音楽会は、あくまでワタシ的な感想ですが、テーマが「戦争」と「平和」と「愛」でした。一部と二部ではガラリとステージの背景やライティングや衣装も替えて、シリアスな一部から、超ロマンティックな二部という構成で楽しませてくれます。美輪さんは第二次世界大戦の時には、被爆した長崎の市街地の様子を目の当たりにしているし、戦前・戦中・戦後のドサクサも体験して、芸能生活60年以上の人物です。テレビで見る美輪さんとはまた違う、色んな世の不条理と「たたかう」美輪さんの姿を、実際に目の前で拝見したような思いがします。
(ミルポワさんの室内からの風景。ミルポワさんは、壁面がガラスになっているので、とても開放的な感じがします)
アンコールにもしっかり応えてくれて、最後は舞台の上から金色の光のようなものがキラキラと降りてきて、それを身にまといながらカーテンが降ろされました。が、私の席の周辺でも皆、「素晴らしかったな!」「良かった~」という声を異口同音に発していて、私も一部二部と分かれて3時間もあるだなんて思っていなかったので、質も量も大満足のコンサートとなりました。
一流のエンターティナーで居続けられる秘訣は何なのでしょう? 12月に草間彌生さんの展覧会に高知に行って、その後YouTubeなどで関連の動画を見た時にも思いましたが、美輪さんも草間さんも、自分の信念を社会に伝えたい気持ちや、伝えたいものの量が半端なく巨大なのでしょう。そして、世に出た表現者にかかる有形無形の様々な圧力と、力いっぱいそれぞれの武器、歌声や絵筆で闘っている姿に、見る者は心の深いところで非常に感銘を受けます。草間彌生さんの絵画も、アート仲間が「魂が乗り移っているような絵やな」と言っていましたが、美輪さんの唄も命懸け、渾身です。
全身全霊で仕事をするのに、年齢は本当に関係が無い、ということをご自分たちと同世代、そして子世代、ひいては孫世代に教えてくれるだけでも、美輪さんや草間さんの芸能や芸術の存在価値が充分にあると思います。便利な世の中で、家で居ながらにして、優れた芸術作品や芸能活動に触れることができますが、機会があれば実際にその場に足を運んで行かれると、自分の魂の揺さぶられ方が違うと思います。
1月26日(日)の11:00~12:30、徳島県庁東横にある徳島グランヴィリオホテルで行われた、林修先生の講演会に行って参りました。徳島宅建業協会主催の無料招待ですが、抽選があり、500人応募のところ、当選者は300人だったそうです。「今でしょ!」で2013年流行語大賞も取られた東進の林先生のファンの友人が、徳島新聞広告を見て応募してくれていて、二人とも当選したので行ってきました。
テーマは「伝える」言葉と「伝わる」言葉。私たちは10分前に会場入りしましたが、縦にも横にも20列パイプ椅子が並んでいたところ、聴講客で既にいっぱいで、座れたのが前から15列目。でも、肉眼で先生の表情などしっかり見ることができました。
一時間半の講演時の撮影や録音は禁止されていたので、講演の中のダイジェストを、講演後に向った2013食べログ徳島ベストレストラン8位の、徳島大学常三島キャンパス西側にあるお好み焼き「ゆうぜん」で、もう一人友達を呼んで3人で食べた「まんきつセット」4,200円(3人前)の写真とともにご紹介します。
(写真はグラスビール@350円。この日はドライバーをしていなかったので、アルコールをたしなみました)
【講演会 要点その1】 強調されていたのが、「いつもの人と、いつもの所で、いつもの話題ばっかり繰り返していても、コミュニケーション能力は伸びない。嫌いな人や合わない人に、どうやったら伝わるか、相手の状況に合わせて話すような場を持つことが伝達能力を磨くために大事なことだ」ということです。学生時代ならともかく、社会人になると、自分とは相性が良いとは言えない人とも仕事をしていかなければならないけれど、交友関係とは違って、ビジネスの場ではむしろ仲が良くない方がナアナアにならず仕事の完成度が上がる、という話をされていました。
(写真はもんじゃ焼き。個人的には、コレが一番気に入りました。もんじゃ焼きは関西では食べないので、前に食べたのは6年前の年末に、東京の月島での話です)
【講演会 要点その2】 ただ伝えるだけでなく、「伝わる」ためには、知・情・意のどれが欠けても良くない。その人によって、知・情・意のどれを重視するかは、違うからだ。相手が重視するものに合わせてコミュニケーションは取らないと、伝わらない。また、意が強い人の言葉は、人を動かすことができるが、意を強くするために大事なことは、目標を持つことだ。・・・この後、林先生が子供の頃にお父様に「お前は知は強いが、情が足りない」と言われた話をされていました。が、ワタシ的には、確かにウェットな意味での情が目立つタイプとは違うかもしれませんが、林先生は「情熱」ならタップリあるタイプだと思うので、情が足りないって言うのはどうなんだろなぁ? とは思いましたが。
(写真は餅とチキンのお好み焼き。お餅とピザやお好み焼きの相性はいいですよね♪)
【講演会 要点その3】 今回の講演会で私が「いいね!」と思ったのが、導入部分と、講演の時間配分です。イントロは、林先生が演壇に上がって、まず今日のお客さんの見た目の印象の話から入るんです。その後、東京と徳島の比較の話をするのですが、要するに、目の前の相手を主役にした話から入るんです。これで、グッと話す方と聞く方の距離が縮まって、それ以降の話もスムーズに聴けたように思います。それと、一時間半も、話だけで持たすのは大変だと思うのですが、話術も内容も良くて、私も身を乗り出して聞いていました。が、さすがに、初めてチラッと時計を見たくなったのが、11時始まりの講演で、11時50分だったんです。
すると、私が時計を見た後すぐ、「じゃあ、今迄の話から、今度は具体的にどうすれば良いのか、という話に話題を転換します」と言って、いわば50分の総論から、後は45分の各論になり、大きく話題転換されたんですよ。この聴衆を飽きさせない時間配分の巧みさには(さすが、話のプロだなぁ)と感心しました。こうして、一時間半もの講演でしたが、退屈せずに最後まで興味を持ってお話に集中することができました。
(写真は、吉野川で採れた青海苔をふんだんにふりかけた、ミンチのお好み焼き。ちなみに、もんじゃ焼以外は、全部店主が焼いてくれたものを、目の前の鉄板に置いてくれます)
【講演会 +α(+アルファ)】私たちは、先述したように、前から15列目の、真ん中の通路のすぐ横の席に座っていました。ところが、今回、徳島グランヴィリオホテルの1F大広間の会場では、入場も退場も、林先生がその通路を最後尾の席から歩いて演壇に登り、また演壇から降りて最後尾まで歩いて退場されたんです。
(写真は、そば焼。パスタみたいに、色とりどりの野菜を使った焼きそばです)
12:35過ぎの退場の時には、通路すぐに座っている人たちに、求められた握手に応じながら林先生が前から歩いてきたので、私は通路から2番目だったので1番目の友達に「林先生に握手してもらい!」と言って、友達がサッと手を差し伸べたんですよ。
(写真は、そば飯。お好み焼ソースであえた、チャーハンみたいなもんです。これでまんきつセットはThat's Allです)
すると林先生が友達と、しっかり握手してくれたんです 感激~\(^o^)/!! 私も、至近距離で林修先生を拝見しましたが、既に40代後半とのことですが、とてもお若いですね。ちなみに、掌はおモチみたいにフワフワだったそうですよ。
今回の講演ですが、約90分、中身の濃いお話を色々とされていたので、ぜひ林修先生のお話を直接聞く機会があれば、行って見られると良いです。「話のプロ」ですので、何らかの形で話すことを生業(なりわい)にされておられる方は、必ず得る所があると思います。テレビなど電波に乗せてのお話とはまた違ったことが聴けますし、また直接目の前の本人から聞くという緊張感は、時間が同じ90分でも、得られるものの濃さや深さが、変わってくると思います。
今年のお正月は四国・徳島では気候が良くて、出歩くのに助かります 新年三日目は、食べログの徳島ベストランチ2013第一位、「ヴィヴァン(Vivant)」さんに行って参りました。
家族が藍住のゆめタウンの「ビースリー」で究極の美脚パンツがほしい、と言うので、同じく藍住にあるヴィヴァンさんでフレンチを食べてから行こうという話になりました。
予約して行ったので、独立した良いお席に通して頂けました。お正月なので、通常のランチは残念ながらしておらず、単品の注文でさせてもらいました。が、このキッシュが、皆も驚くフワフワで生クリームのケーキのような食感にまず驚き。
本日最大の驚きは、この自家製ソーセージ付ラタトゥイユ。ラタトゥイユって、ただのトマトの野菜煮込みになりがちなんです。が、こちらのラタトゥイユは、気品あふれるフレンチの煮込み料理でした。美味しいラタトゥイユって巡り合えないんですよ~ホントに※
鴨肉のローストが出てきたら、フランス料理を食べてるぞという感じがしますね? 鴨肉も野菜の焼き加減も抜群
ワンドリンク制なので、皆がコーヒーやジュースを頼んで、他には自家製フランスパンを食べて@1800円でした。お食事を給仕してくださった方も感じがとても良いし、またランチでぜひお邪魔したいと思っています。
ゆめタウンでお買いものして、その後ザ・ビッグ北島店にも立ち寄って、それからフジグラン北島のシネマ・サンシャインで上映中の、キアヌ・リーヴス主演『47RONIN』に行きました。夕方6時になっていたので、まずは2Fのフード・コートでミョンドンヤの海鮮ビビンバと、いちごっぺのブルーベリー・クレープで腹ごしらえ。フジに来た時には、ここのビビンバとクレープを頂くのが楽しみなんです?
そして、何度も公開が延期になっていたのですが、遂に待望の公開となったお正月映画『47RONIN(フォーティ・セヴン・ローニン)』を鑑賞しました。
【☆】 ここで突然ですが、この映画のワタシ的な採点をさせてもらうと、星4.5です(星五つが最高として)。面白かったですよォォ! あくまで個人の意見として参考にしてもらえればよいですが、この映画って、過小評価されてませんか? 映画を見る前に、雑誌やネットで映画評を読みましたが、大体のところが星三つ、というところだったんですよ。確かに、「赤穂浪士」をベースに、ハリウッド映画的な新解釈を加えてはいます。映画が始まって15分ぐらいまでの印象を食べ物で例えると、味はそれぞれに良いけれど、日本風なウドンだしに、麺は中華そばで、トッピングはミートソースという新しいヌードルが出されたような気はしました。
が、何といってもベースが、かの大石内蔵助の忠臣蔵。しかも、日本人の役者陣の真田広之や柴崎コウなどの達者な演技で、浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が切腹になる頃からは物語の中にすっかり引きこまれて、泣けるシーンも多々あるし、持参していたハンカチが涙でヨレヨレになる程良かったですよ!
今ドキのハリウッドのCGも、色も奥行きもスゴいですし。3D公開は終了していたので、2Dで見ましたが、十分画面内で三次元の広がりを感じましたよ。家族にも一緒に行こうよ、って誘ったんです。「キアヌって結局誰の役?」って訊かれて、「手短に言うと、赤穂藩に恩義がある、樹海で天狗に育てられた日英のハーフの役」と言うと難色を示されて、結局私だけで見に行ったんです。
そして、最後に四十七士が切腹を命じられるシーンで、『ビルとテッドの大冒険』以来のキアヌ・ファンの私には(ファン必見!)と思われたキアヌの、凛々しい侍の死に装束姿が拝めるんですよ。しかし、ここで誰かが吹き出していましたからね。
長崎の出島がキアヌと怪物とのバトル・フィールドになっていたりと、ファンタジー冒険映画になっています。が、逆に私に言わせると、忠臣蔵からよくこのような話を思いついたなと感心します。ハリウッドでビジュアル的にも豪華絢爛にして、しかも主役がアメリカの福山雅治(男前の独身40代で好感度が高いという意味で)、キアヌ様ですよ。
日本人にとって赤穂浪士は有名すぎて、「こうあるべき」っていう固定観念がありすぎる話なのかもしれません。が、その固定観念が多少あった上で見ても、素晴らしい娯楽大作だと思います。私は元からキアヌ・ファンなので星4.5ですが、ファン云々を抜きにしても星4は行くと思うなぁ。興行的にも、もっと当たっていいのになぁと、個人的には思います。私は『47RONIN』、そして映画の中の宝刀のように、まだまだ輝きと切れ味良好なキアヌを、これからも応援します
映画の後は一階で待っていた家族と合流して、食品売り場を回っていると、夕方に握られたお寿司盛り合わせ二千円が半額になっていたので買って家族とも分け、今食べながらブログを書いています。美味しいものを食べて面白い映画を見ると、お正月気分になるわ~♪ キアヌありがとう Thank you Keanu
JR徳島駅周辺が、常日頃からMYエリアである徳島市民にとっての毎年の秋の楽しみ(と私の周辺では評判の)、徳島彫刻集団さんによる「野外彫刻展」が徳島中央公園(徳島城跡)にて現在開催中です。
木々の緑を背景に刻一刻と変化する太陽の光を浴び、涼しい秋風に吹かれるといった自然の中で、今年は計29点の展示。普通は美術館に鑑賞に行っても撮影禁止ですが、野外彫刻だと一緒に記念撮影できるので、カメラ好きの友達と毎年一緒に見に行っています。
今年は10月下旬にお客様をお招きして、お食事を取ってから、その後に野外彫刻展にお連れしました。まずは、アグネスホテルの1Fカフェでランチ。どなたかと会食の時には私は、食後の飲み物の時にデザートとしてカフェに隣接したペストリー・ブティックでケーキを注文するので、今日は軽めにサラダ・ランチを注文。サラダの他に、スープとパンが付いています。
お飲み物は、一年中アイスコーヒーで注文します。BIGグラスになみなみと注がれた淹れたてのアイスコーヒーは、いつ飲んでも美味しいと思いますね。トレイに入れて運ばれてきた各種ケーキの中からは、時節がらモンブランを注文。うず高くグルグル巻かれたマロンペーストの山の頂上にはマロングラッセ。中身は生クリームです。ここのモンブランも好物です。
お食事の後はアグネスホテルから徒歩約15分で、徳島中央公園の野外彫刻展会場に到着です。この日はお天気も良く、日差しも強く感じましたが、もう歩いても汗ばんだりはしませんでした。写真右手の11F建ての建物は、専門学校・穴吹デザインビューティカレッジです。
さて徳島中公園は、私が早足でぐるり歩いて30分、3000歩ある広さです。この中で、彫刻が展示されているのは東側のエリア、つまりは鷲の門周辺のイベント広場の所、徳島城博物館の前と西側、そしてバラ園の前の池の所です。鷲の門で展示案内を配布していたので頂き、平日の午後でしたから人通りも少なくて、全ての作品をじっくりと見て回ることができました。
ここで勝手にワタシ的な今回のBEST3を載せておきますね。この日の自然のコンディションとのコラボと、単純な好みによるベスト3です。
【第三位 『熱チュウ症』】
この作品ですが、今ブログを書いていて初めて(アッ)と思ったんですが、コレって、男同士ですよね?! その場で鑑賞しているときは、傘の部分を下から覗いて「腰から上が無いな~」とか、それからこの作品は離れてみても本当に抱き合っている生身の人の上に傘をかぶせているように見えるので、何だか気になるんですよ。しかし今、改めてみると、男の足が4本ですね。コッチの方が、アーティストのメッセージだったのかしら?
【第二位 『思案時』】
この日は涼やかな秋風が水面を優しく波立たせて、この白い彫刻のもの思う姿をとても引立てていました。こういうのは、室内設置でなく、野外彫刻であるからこそです。多分、しとしと秋雨が降っているような時に見ると、またこの彫刻は違った顔を見せてくれると思います。もの思う姿には、風に吹かれて微妙に揺れる水の姿が、物思いにふけって揺れる心の象徴のようで、とてもよく似合います。
『A MESSAGE TO THE EARTH』という作品(流木に縄をかけているように見えました)の方から『思案時』を見たところです。このアングルもいい感じ。この前は、秋バラと金木犀が咲いているバラ園です。
【第一位 『椅子の上の犬』】
今回、堂々の第一位となりました。この写真の、何か面白いところに気付かれましたか?
そう、私がカメラを向けると同時に二匹トンボが飛んできて、彫刻の犬の頭と椅子の前方(写真の左下をよく見てくださいね!)に停まったんです。驚いて何枚か撮りましたが、撮り終えてカメラのレンズを下に向けたら、それを合図のように二匹とも飛び去ったんです。
トンボは三か月の寿命といいます。蝉ほどではないにしろ、昆虫の命ははかないものです。日本全国で、そして徳島でも無数に飛んでいるたった90日の命のトンボの中の、特別な二匹を私のカメラのレンズに収めて、この二匹の命の記録を残すだなんて、虫といえども不思議な縁を感じます。偶然と言えばそれまでですが、「この」二匹をカメラに収める奇跡。ブラリ散歩するだけでも、世界は無数の奇跡や驚異や出会いに恵まれているものです。
野外彫刻展は1963年から年1回開かれ、今年で51回目だそうで、主催者側の説明では、毎年開かれる野外彫刻展としては国内で最も長い歴史があるそうです。それだけ、地域社会と住民に根強く支持されているんですね。確かに、芸術の秋を身近に、しかも無料で感じさせてくれる、素晴らしいイベントだと徳島市民の一人としていつも思います。今年は11月29日まで。どんどん徳島城博物館西側の大銀杏の木も、真ッ黄色になってきていますよ! ぜひ足を運んでみられると良いと思います
昨日7/30(火)夕方6時から徳島市立文化センターで開演された、松平健主演ミュージカル『王様と私』に行って参りました!
6月上旬の徳島新聞広告記事で本公演を知り、全席指定で3500円というチケット代に(マツケン主演で?信じられない!!)とすぐに職場近くにあるプレイガイドに走りました。徳島では有名どころが来る文化行事でも、チケット販売後1か月ぐらい経ってもオーケストラBOX席が取れることがあるのですが、この舞台は発売の直後でも既にかなりチケットが売れていました。さてその時もらったチラシに「映画演劇文化協会主催による文化事業であり、費用の多くを協会が負担することで3500円という特別価格が実現いたしました」と書いてありました。
名曲『シャル・ウィ・ダンス』で知られる『王様と私』は、ユル・ブリンナーの当たり役だったブロードウェイ・ミュージカルです。今回マツケンが主人公シャム王の格好をして、ブリンナーのように坊主頭で仁王立ちのポーズを取っているチラシを見ながら、開演される日が来るのを楽しみにしていました。その後徳島新聞で『王様と私』がチケット完売であることを知り、この値段で全国区の人気芸能人・マツケン主演の舞台だからねと、納得がいきました。
公演の前に、入口突き当りのお土産コーナーでマツケンGoodsをGETしておきました。A4とB5サイズのクリアファイル2枚組で500円。クリアファイルは仕事に使えるし思い出になるので、旅行等に行った時も必ず買っています。ところで私が10代の頃、地元の四国放送が夕方から健さんの『暴れん坊将軍』を再放送していて、時々見ていましたが、CM前の白馬に乗って左手だけで手綱を持ち、右手は高く日本刀を掲げて海外線を走ってくる健さんのカッコ良かったこと? この番組で私は徳川吉宗の印象がとても良いし、「お殿様」と言うとこの番組の松平健の雄姿を思い浮かべます。
こちらは「マツケンカレー」。この化粧箱ではインドの王様みたいな格好をしていますが、本当にお殿様や王様の格好が良く似合う人ですね。3個1000円というお求めやすい価格だったので、家族のお土産にもいいなと思って買いました。
さて肝心の今日の舞台ですが、最大収容人数1280人の徳島市立文化センターが、老若男女で本当に満席でした。ミュージルカル自体のファンや、豪華出演者揃いなのでそれぞれにお目当ての俳優さんのファンもいらっしゃったとは思いますが、私は何と言ってもTVでしか見たことのないあの暴れん坊将軍、そして『ザ・ニューヨーク・タイムズ』も絶賛したという『マツケン・サンバ』のあのマツケンが、今年芸能生活40周年そして還暦をむかえてなお、正真正銘のスターであるかどうかを見届けたくて参上していました。
三次元で見た健さんは、綺麗でしたよ。女性の私が、道行く人、仕事などで出会う人、ネットやTVで見る人などで、女性だったら(ああ綺麗だな)と思う人は沢山います。でも、男性は(綺麗だな)と思う人は中々いないものです。カッコイイ人や素敵な人ならいるのですが。
でも健さんは、彫の深い端正なお顔立ちもさることながら、鍛え上げて割れたお腹、ガッチリついたふくらはぎの筋肉、若くて張りのある声、前から17列目の真ん中で肉眼とオペラグラスで交互に見ておりましたが、劇中そして最後の5回ぐらいあったアンコールまで、確かな存在感のあるあの輝きとキラめきが、生まれながらのスターっているものだなと感銘を受けました。
そして舞台ですが、途中20分休憩をはさんで三時間ありましたが、私は前半も既に、そして後半は泣きっぱなしの感動の舞台でした。歌も踊りも涙も笑いも、そして登場人物の成長まであるという、直木賞のエンターテイメント性と芥川賞の純文学性の両方を含んだ、小説の原作とミュージカルの脚本が素晴らしい。その上に、「ミュージカルの楽しさを日本全国に!」という映画演劇文化協会の趣旨に賛同して集まった豪華出演者の演技もいいが、馥郁(ふくいく)とした香りが漂うような気がするタプチムやチャン夫人の歌声にも聞き惚れました。これだけのミュージカルだと、普通プラス五千円の、8500円はするチケット代だと思います。来月下旬までこのミュージカルが日本全国各地であるみたいなので、もし当日券があるような文化センターが最寄りにあれば、是非行ってみればこの夏の忘れられない良い思い出になると思います。十代やそれ以下のお子さんも来ていたようですが、若いころにこうした一流の舞台を見ておくことは、情操教育に役立つと思いますね。
しかも、クライマックスで、後宮の若い女性が自分の恋人と逃亡しようとしたが失敗し、それが見つかって王様の前に連れてこられて、王に鞭打たれようとする場面があるんです。しかしそこで、ヒロインのイギリス人家庭教師のアンナに「野蛮人!」と叫ばれ、打つか打たざるべきか王が葛藤に身悶えする場面があるんです。このセリフが何も無く、沈黙の間合いが大事なシーンで、満席のお客さんが水を打ったようにというより、本当に息をしているのかと思うぐらい静まり返っていました。携帯がブーブーなることも一回も無かった(と思う)し、とても鑑賞マナーの良いお客さん揃いだったと思います。
帰宅後、早速マツケンカレーのタイ風カレーを食べてみました。ココナッツミルクの甘さをグリーンペッパーの辛みが引き締め、タケノコの食感も楽しめる美味しさでした。
舞台やライブって本当にいいですよね。あの臨場感は、TVやネットでは決して味わえないものです。最近は徳島市立文化センターにおいては、歌舞伎や津軽三味線、プリンセス天功のイリュージョンなど見ましたが、どれもオーケストラBOX席だったんですよ。至近距離で見たプリンセス・テンコーは華奢で可愛らしく、存在自体がイリュージョンみたいな人が、摩訶不思議なマジックをするので魅せられました。徳島にもどんどん一流のこうした芸術・芸能に触れられるような機会を(しかもリーズナブルに)設けて頂ければ、徳島県民としては嬉しい限りです
徳島市文化の森内にある徳島県立近代美術館でシュルレアリスム特別展を鑑賞後、鳴門市のマザーズ・ベーカリー本店に車を走らせてお茶休憩を取りました。マザーズは徳島そごうに喫茶店が、田宮街道にパン屋さんがありますが、本店はログハウスの広くて落ち着いた店内で、美味しい焼き立てのパンと挽きたてのコーヒーがゆっくり味わえるし、パンやコーヒー豆もお土産に買えていいですよ。すべすべした丸太の温もりと、窓から見える植木の緑に、本当は鳴門市立図書館の前にあるんですが、森の中の喫茶店でいるような気分になってくつろげます。
クロワッサン・サンドとアイスコーヒーのセットがお気に入りです。バターたっぷりのクロワッサンをさくさく食べる幸せ♪
新しくなったという抹茶小豆パフェもデザートに注文。白玉だんごのモチモチ感とコーンフレークのサクサク感もGOOD♪
帰宅後、マグリットの画集のページをパラパラめくっていました。それからネットで検索して、マグリット関連のHPやブログを、国内外問わず見ていました。が、ここに居ながら遠い世界の果てよりまだ遠くに連れて行ってくれるような気にさせられるマグリットの作品に、芸術の力の偉大さを再認識しました。もともと私自身も絵を描くことが好きで、今の時代、パソコンで今年のゆるきゃらグランプリのバリィさんみたいな、可愛いキャラクターの絵を描いたり、写真を加工して面白い作品を作りたいと思っていたのですが、イラストレーターやフォトショップなどのアドビソフトは非常に高額なので、今一歩購入をためらっていました。
ところが、ネット・サーフィンしていてふとしたはずみに、通信教育とセットにするとアドビ指定校の学生という立場になるので、アドビソフトが格安で購入できることを知ったんです。そして、色々調べると、アドビ社がソフト販売を止めて、今後は月払いのクラウド制に移行することもわかりました。
爽快な気分にさせてくれるマグリットの絵と、可愛いバリィさん、そしてアドビ社のこうした状況等に背中を押されて、いっそ買うんだったら全てのソフトの最新版が揃う「アドビ・クリエイティヴ・スィート 6 マスター・コレクション Adobe Creative Suite 6 Master Collection」のソフトを通信教育とセットでボーナスで思い切って買いました。
単品売りだと、定価32万円のソフトなんですよ。この方法で購入するという手が今まで思い当りませんでした。そしてソフトの使い方は書籍で学ぶより動画の方が、細かいテクニックなどわかりやすいのではないかと期待しています。
Web通信教育はログイン後から数えての期間限定のため、お盆休みぐらいから集中的にアクセスして学習しようと思っています。ところで
2枚組みのソフトのインストールに1時間かかりました。グラフィック系って重いのね。イラストレーターやフォトショップの他にも、プロ仕様のHPが作成できるドリームウィーバーや動画編集できるアフターイフェクツなど、15種類のソフトが入っています。問題は使いこなせるかどうかです。すぐには難しいので、気長に基礎から徐々に積み上げていくしかないな~と思っています。
プライベートでまた一つ新しい学びの機会を得て、ワクワクしてます。自分のできること、自分の世界がアドビソフトと通信教育で伸展したら、と思います。そして、10代の私が「カッコイイな」「素敵だな」「面白いな」と夢中になった、シュルレアリスムの芸術家たちが繰り広げたような自由奔放な世界を、自分なりに少しでも具現できたらいいなと思っています
先月末、徳島県立近代美術館の『〈遊ぶ〉シュルレアリスム』特別展に母と行ってきました。仕事で旧郷土文化会館に行った際に、この展覧会のポスターで開催を知ったのですが、実はシュルレアリスムは私が中学生の頃から大学時代にかけてハマっていた、大好きな芸術運動です。特にダリは、大学生の時に『ダリ全集』をお小遣いを奮発して買ったくらい好きな画家です。その特別展が、かつて読んだブルトンの『ナジャ』の翻訳者である巌谷國士(いわやくにお)さんの監修で徳島で開かれるなんて、何てラッキーなんだろうと嬉しくなりました。
開催期間終了まじかの平日の午後に行ったので、人だかりも無く各作品をゆっくり見て回れました。今回良かったのは、ダリはもちろん、マグリットやマン・レイ、エルンストやデュシャンといった私にとってお馴染みの芸術家の作品を一堂に会してあったので、それぞれの特徴を相対比較して、新たな発見があったことです。
それは、私は今では、シュルレアリストの中ではマグリットが一番お気に入りかもしれない、と思ったことです。
ダリの超絶技巧ともいえる画力や筆致も相変わらず素晴らしいですが、見ていてミントの葉を噛んだ時のように脳が「スー」と爽やかになったのが、マグリットの絵の色彩と、そこに描かれた明瞭なオブジェの数々だったんです。元々マグリットはあの青い空にポッカリ浮かんだ雲の清涼な印象が強烈で好きな画家の一人だったのですが、今回展示の作品群の中で一番長時間、その前にいたのがマグリットでした。展覧会には、巌谷さんの解説文も掲示されていましたが、「ダリは粘着と凝固だが、マグリットは乾燥と冷却だ」「ダリが凝視ならマグリットは透視・錯視だ」「ダリはもろに絵を描いていたが、マグリットは一歩引いて絵を考えていた。最も影響力を持ったともいわれる二人の、どちらにつくかは自由です」とありました。
絵画の好き好きにも、経年変化があるのかも知れません。私自身が、粘着と凝視とモロな年代から、乾燥と冷却のグレイゾーンの年代に入ってきたのかも知れません。だから現在の自分のような、マグリットの画風が心地良かったのかもしれません。
展覧会の後、母にマグリットが今回一番良かった、と言うと「あの空と雲の絵の人?私も良かった。年取ると、とにかく絵って、綺麗な色が見ていて気持ちがいい」と言っていました。実際の作品を肉眼で見たマグリット・カラーは、どれもスッキリとクールでしたね。画集であの色彩がなかなか再現できないと思うので、絵画展は出向く価値があります。
という訳で、今回のミュージアム・ショップでのお土産は、巌谷さんの展覧会図録と迷った挙句に、河合書房新社のマグリットの画集に決定。レジでも、書籍ではこのマグリットの画集と、巌谷さんの図録が一・二を争う人気です、とお聞きしました。がしかし家に帰ってから、図録もどうしても欲しくなって
アマゾンで結局購入。解説文も面白くてわかりやすいんです。マグリットがアトリエを持たず、自宅の台所で絵を描いていたことも初めて知りました。キッチンみたいな日常にまみれた場所で、あんな魔術的な非日常絵画の世界的傑作を次々と生み出したなんて、驚嘆に値します。誰でも志さえあれば、今この場所やこの時が、魔法の時空になるんでしょうね、きっと。
そして私たちはお茶休憩にと、鳴門市のマザーズ・ベーカリー本店に車を走らせました