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クールな西日本発のスィートな旅行記等、お届けします🍀

ベタ踏み坂・妖怪楽園・松江和らく・味みな美・クロード・宍道湖遊覧船 GoToプレミアム島根2021風待月 その4

2021-07-27 01:02:53 | 新日本紀行 中国編 島根
暑中お見舞い申し上げます(^_-)★ 一年で一番暑い時期になってきましたね? 相変わらず、お元気ですか? さて今回の旅の、堀川茶々丸先生ご指導の日本刀体験と、松江着物レンタル・堀川小町さんの撮影プランで訪れた月照寺以外の旅の記録を、一挙ご報告しておきますね♥

1.【ベタ踏み坂】
松江城から車で1時間、24km走ると、鳥取県境港市の水木しげるロードにたどり着きます。上の写真みたいな、のどかな道を走っていると、CMで有名になった「ベタ踏み坂」があったので、手前にあるガソリンスタントで給油ついでに、一枚撮影してみました。
名前の由来は、アクセルをベタに踏み込み続けないと、登れそうもないぐらいの急な坂、という意味です。CMでは、大根島の「ある地点」から撮影しているので、「壁」のように、地面に対して90度直角に近い坂に見えます。でもこうして見ると、まあ普通に登れそうな坂です。
実際、帰りの下り坂も、普通にアクセルから足を離してブレーキの上に乗せたまま、スルスル加速もせずに降りていきました。

2.【コロナの水木しげるロード】
八咫烏(やたがらす)の着物を着ていたので、水木しげるロードの妖怪たちと一緒に記念撮影するとピッタリかな、と思ってやって来ました。
今回の一番の目当ては、水木しげる記念館の横の路地裏にある「妖怪楽園」を訪問することでした。浮世絵師である歌川国芳の『相馬の古内裏(そうまのふるだいり)』にも描かれた「がしゃどくろ」の巨大な模型がここにあり、八咫烏とはいえ「カラス」の絵模様の着物と合うな、と思ったんです。実際、国芳のがしゃどくろが描かれた絽の帯で今回ここに来るかどうか、相当悩んだぐらいです。ハロウィンでもないので、自粛しておきましたが。
そして水木しげるロードの一番奥ぐらいにある妖怪楽園の前に来ると、
あっ! コレ何? 立ち入り禁止?!Σ(°д°lll)ガーン
そう、コロナで大概の店舗が、休業や短縮営業してるんですよ! 私がここにたどり着いたのが夕方4時で、妖怪楽園はこの日は4時閉園だったんです。5時までは開いてると思ったのになぁ・・
最高気温が、松江も境港も31℃という暑い日だったので、ココの人気メニュー「妖怪アイスラテ」で休憩するのを楽しみにしていたんですよ。目玉おやじの目玉フーズを販売している妖怪食品研究所もシャッターが下りていたし、鬼太郎の仲間たちパンを販売しているベーカリーも、今は土日祝の営業です、と貼り紙がありました。どことも観光地は大変ですね。
平日のこの時間帯は、観光客より、道路工事や街路樹のメンテナンスのスタッフさんが多いくらいでした。ところでこの日は、松江城周辺と、水木しげるロードと、JR松江駅付近を歩いたら、一日12,000歩でした。水木しげるロードも、結構長い通りなんですよ。妖怪ブロンズ像を見ながら歩いていると、水木しげる夫妻の像があり、「マ気にしなさんな。ゆっくり遊んでいって」と言われた気になって、ホッコリしながら周辺の像を撮影していると、ここで道端の街路樹をメンテナンスされていた人からも「よ~く(鬼太郎像などを)見ていってよ!」と声を掛けられたりして、何だか楽しい気分になってきました。
それと、この時期に来て良かったことは、とにかく街路樹の緑がきれい! 水木しげるロードは、街路樹の種類や手入れにも気を配っておられて、この木も「妖怪モクモク」って感じ。この木に動かれてコッチに迫ってこられたら、コワイですよね。

3.【松江和らく】
JR松江駅最寄りのホテルに泊まっていたので、夜は『まっぷる』でも紹介されていた「松江和らく」さんに「宍道湖七珍」のコースを予約の上、訪れました。暑い日だったし、カシスソーダやレモンソーダを食事と一緒にいただきました。
コースの中で特に目を引いたのが、前菜の盛り合わせと、
ラストの、鰻やシジミや白魚などの、宍道湖七珍せいろ蒸しご飯。七珍の中では、鯉(コイ)が「謎の魚」っていう味がしました。スゴく生々しいんですよ。中華料理のピータン(アヒルの卵)みたいな感じ。まぁでも、話の種に一度食べておくのもいいですね。
ウェイターが(大学生のバイトくんかな?)と思うような若い男性でしたが、アイドルみたいに愛想が良くて、おもてなし上手な人だったので、お勘定の時に店長らしき人に、その旨伝えておきました。接客上手な人に担当していただくと、さらに味が美味しく感じられるし、地元店だとリピートしたくなりますよね。

4.【味皆美 ふじな亭】
二日目の月照寺の後に、予約してランチはこちらの「夏御膳」をいただきました。宍道湖畔にある、皆美グループの和食レストランです。メニューも多いし人気のようで、平日なのに広い店内が満席でした。
夏野菜が豊富にいただけるヘルシーなメニューで、美味しかったですよ。

5.【クロード】
松江で人気のフランス菓子店です。至近距離に、広い駐車場もあります。ここも『まっぷる』などで紹介されています。
こちらでは、お土産や贈答用のお菓子のセットも豊富にあるので、今回の旅行は皆にクロードのスィーツを買って帰りました。
包装など見た目もオシャレだし、味も夏向けにオレンジゼリーの他にも、特にクッキーが美味しいと、私も思ったし、皆の意見でもそうでした。食感と味が秀逸なんです。地元でも人気店とのことですが、納得です。

6.【宍道湖(しんじこ)遊覧船】
旅の最後は、宍道湖遊覧船♫ 松江に来たなら、一度は乗ってみたいと思っていたんです。
おヒゲが立派な船長さんと、スナックコーナーで待機している若いスタッフさん以外には、平日の午後3:30出発だったので、お客さんは私だけ。船内は広くて、おそらく定員が40名くらいだと思います。それを1時間貸切状態で出航していただきました。宍道湖は夕陽が素晴らしいので、日没の時間帯はお客さんも多くなると思います。
この日は波も静かで、穏やかな航行でした。後でチケットセンターの人に聞いて驚いたことに、湖は海より揺れるので、船酔いする人もいるとのことでした。言われたら確かに、同じ振動で、プールよりたらい、たらいよりコップという風に、規模が小さい方が水面が揺れますよね。
船から見る、島根県立美術館。美術館から見る宍道湖の夕日も素晴らしいそうです。
宍道湖には、唯一の島である「嫁ヶ島」があります(上の写真)。お姑さんにいじめられた、うら若き美しいお嫁さんが、寒さに凍った湖上を実家に帰る途中、氷が割れて湖に沈んでしまい、それを哀れんだ湖の神様が、次の朝に亡くなったお嫁さんを乗せ、この島を浮かび上がらせたという伝説の島です。船内でこの話のアナウンスが流れた時に、私も頬に涙が伝うのを禁じ得ませんでした。文学でも何でも、こうした物語の世界に、すぐに陶酔してしまうんですよ。
全長150m、幅27mの小さな島ですが、この島と、島を見守るお地蔵さんが、宍道湖の二大チャームポイントとして皆に愛されています。私も、あるとないとで、宍道湖は大違いだと思います。

7.【与島インター】
夏至の頃だったので、夜8時にならないと空が夜の黒い色になりませんでした。今回も瀬戸大橋の途中、与島にあるインターで食事休憩を取りました。
オーダーストップの8時半だったのでメニューが限られていて、今日はネギトロ丼と、さぬきウドンのセットにしました。冷静に見たら、炭水化物だらけですが、ドンブリと麺類って合うのよね~。

★★★★★

政府のGOTOキャンペーンと、島根県の「しまねプレミアム観光券」のお蔭で、昨年の紅葉の時期から計3回、連続で島根県(主に松江市)を訪問して、いろいろと楽しい思いをさせてもらいました。
島根県は徳島県より、コロナの感染者数が少ないこともあり、行き易かったです。
同じところを繰り返し、連続で旅行することも無いですが、堀川小町さんの半沢直樹(に似ている)社長が面白くて親切な人で、足を何度も運ぶことになり、久しぶりに着物の良さを思い出しました。
8か月間で3回、一泊二日で島根に行っていると、松江市とその周辺の有名どころの観光地には、結構行けた感じになります。そこで、プレミアム観光券でお得に各種の体験ができるので、まつえ若武者隊の堀川茶々丸先生の日本刀体験にお伺いしました。
ところが、有名観光地を訪問するのとはまた別種の、独特の余韻を残すような深い楽しさがありました。茶々丸先生が「体験でないと、わからないものがあるんです」と言っておられたのは、本当の話です。
その地にしかない花鳥風月の美しさもいいですが、人間はやはり、そこにいる人との出会いや触れ合いが、それに勝るのではないでしょうか。
いずせにせよ、行けば行くほど島根がどんどん楽しくなっていったので、次回また訪問するのが楽しみです(*^_^*)



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月照寺 ~松江着物レンタル 堀川小町 ロケーション撮影プランにて訪問~ GoToプレミアム島根2021風待月 その3

2021-07-13 22:41:26 | 新日本紀行 中国編 島根
今回の松江訪問の二日目も、堀川小町さんの開店時刻の9時にお伺いして、持込の着物と帯で着付けていただきました。京都丸紅の岡重(おかじゅう)さんの、八咫烏(やたがらす。日本神話に登場する、導きの神)の片身替わりの着物は、昨日と色違いです。柄や形が気に入った服は、洋・和服問わず、色違いも購入するタイプなんです。
今日はプロカメラマンによるロケーション撮影プランで、お店から車で約2キロ・5分の月照寺に到着しました。
前回、3月桜の時期に堀川小町さんを訪れた際、たまたまいらっしゃったカメラマンさんに堀川小町の半沢直樹(に似ている)社長がお声掛けされて、お店の裏山の山桜と一緒に、何枚かサービスでお写真を撮っていただいたんです。
その時に、ずっと冗談ばっかり飛ばしている半沢社長と、黙々と確実なお仕事をされるカメラマンさんの対比が面白くて、『ルパン三世』が好きな私は(ルパンと次元みたいだな)と思いました。
そして、フェイスブックのメッセンジャーで送信いただいたお写真が、その場の雰囲気の良さに、自分がリラックスした表情になっており、かつプロ目線でないと撮れないような、背景の桜や竹林どころか、雑草まで生き生きとして綺麗な新緑の色で撮られていて、素敵な写真だな、と思いました。
もちろん、人物も肌がふっくら艶ピカに見えるように撮られていました。
ゆえに、今回のロケ撮影プランでは次元カメラマンにお願いして、午前中2時間の拘束時間で、140カットを撮っていただきました。
月照寺は、松江藩主の菩提寺であり、また山陰随一の紫陽花寺としても名を馳せています。約1万㎡の広大な敷地に、約3万本の紫陽花の花が咲き乱れており、タイミングよく満開の日に訪問して、お寺の全域でくまなく撮っていただきました。
この日も前日同様、最高気温が32℃の蒸し暑く紫外線の強いお天気でした。プロ仕様の重そうなカメラを肩に担ぎ2台駆使して、絵になるような所は全て漏らさず撮っていただきました。被写体の私から見ていても、誠実に精一杯お仕事されていらっしゃるな、と感じました。私が、写真に写っているラタンのカゴバッグの他にも、ピンク色のレースの巾着を持っていたのですが、「撮影のお邪魔になりませんか? 持ちますよ」と、ご自分のバッグに一緒に入れてくださいました。
ブログなので、UPした写真は月照寺の素晴らしさがよくわかるように、風景がメインなものをセレクトしています。
もちろん、人物が写真の半分ぐらいの大きさでメインに撮影されたカットも多々撮影してくれます。個人旅行のセルフ撮影では思いつかないような、プロ目線での構図など背景の切り取り方は、自分で撮影する時も大いに参考になります。
それにしても、こんなに広いお寺だとは、事前に思いも寄らなかったです。「松江の人は、先祖を大事にする」というイメージ・アップにつながるお寺だと思いました。もっと、こじんまりしたものを想像していたので、歩きごたえと、この時期はお寺の全域に咲いている、紫陽花の見ごたえがありました。
元は洞雲寺(とううんじ)という永く荒廃していた禅寺を、松江藩の初代藩主である松平直政が、お母様たる月照院の霊牌安置所(上の写真・右の大きな石碑)として、1664年にこの寺を再興し「蒙光山(むこうさん)月照寺」と改めました。
英語で月の女神はダイアナDianaですが、「月照」様とは、綺麗なお名前ですね。しとやかな麗人を想像するな・・。
人の身長ぐらいある大きな石灯籠が、広大な敷地のどこに行ってもズラッと並べられているのには目を見張りました。いたずら心が出て、灯篭の間から思わずヒョコッと顔を覗かせたくなります。
梅雨に咲く紫陽花は、実は日本が原産地です。月照寺の紫陽花の種類は、手まりみたいに丸く咲く「ホンアジサイ」と、花の見た目が額縁のように見える「ガクアジサイ」が主流で、西洋で品種改良された金平糖みたな花を付ける「西洋アジサイ」は見かけません。
しかし、旬の和の紫陽花を眺めるだけで大満足ですし、池の蓮の花もお寺らしいなと思ったし、また初夏のこの時期は葉っぱの緑や、石の上の苔さえもいきいきと美しく、目に鮮やかで涼やかでした。
小泉八雲の随筆『知られざる日本の面影』でも紹介されている、月照寺の見どころの一つ、高さ3mの大亀の石碑です。その場で見ると、凄い威圧感があります。
亀を愛でていた松平家の藩主の没後に、藩主を偲んで大亀の石像を造ったら、それが夜になると動きだし、蓮池の水を飲んだり、城下の町で暴れ人を食らうようになったのです。
困り果てた住職は深夜、大亀に説法を施します。すると大亀は涙をこぼしながら、「自分ではどうしようもない。あなたにお任せします」。そこで、亡くなった藩主の功績を彫り込んだ石碑を大亀の背中に背負わせて、この地にしっかりと封じ込めたという話です。
今では、この亀の頭を撫でると長生きできるとのことで、訪れた人が代わる代わるナデナデしていました。
現在、境内全域が国の史跡に指定されています。
最後に、松江に茶の湯を広めた不昧(ふまい)公ゆかりの茶室「大円庵(だいえんあん)」にお邪魔しました。
紫陽花の時期は、一月1万人が月照寺に訪れるそうです。今が盛りの花のピークだったので、数日前の土日は、このお茶室(20畳ぐらい?)に800人来られたという話が耳に入って来ました。半沢社長からも後で、土日は駐車場あたりが大渋滞で、車が動かなかった、とお伺いしました。
その点、私の訪問日は平日だったのでスムーズでしたよ。
お手入れが行き届いた日本庭園を眺めながら、梅雨の晴れ間の日差しの眩しさに「夏への扉」が確実に開かれていく季節を実感しながら、カメラマンの次元先生と、お抹茶と松江銘菓「路芝(みちしば)」のセットで、心静かに一服させていただきました。

ところで堀川小町さんでは、予算や人数、場所(ロケ地あるいはスタジオ内)、それから目的(卒業旅行や新婚旅行など)に合わせて、いろんな撮影プランがあります。そしてカメラマンや撮影スタジオも、紹介先を幅広くお持ちなので、気軽に尋ねられるといいですよ。
一度はプロの目と腕、そしてカメラで撮ってもらうと、記念になることは言うまでもありません。また、私も今回の旅行後にいただいたお写真を見返して、肉眼で見る月照寺より美しい(実物も素晴らしいが、また別の美しさがある)ので、驚くばかりです。

今回の島根旅行では、二日目はカメラマンによる撮影プランを予約していたので、自分カットがたくさん撮れるな、とは思っていました。けれども、初日のまつえ若武者隊の、堀川茶々丸先生による日本刀体験では、おせわさんセンターのスタッフY様や、堀川小町の半沢社長が来られて撮影されるとは思ってもいなかったので、全方位、いろんな角度から体験の様子を撮っていただけて、とても有り難かったです。
日頃はこのような、自分を第三者の目から見る機会がありません。こういうチャンスに、客観的に今の自分を見る機会が与えられるのは、いいことです。

堀川小町HPの直近の『お知らせ』記事を拝見すると、「(プロの撮影する写真は)スマホとは全然違う」「若い時に撮った写真は失くしやすい。ぜひ『今だけの輝き』を写真に残してください」とあります。
半沢社長に、メインの客層が20代女性と伺いましたが、中高年になっても、誰しも今日が一番、人生で若い日です。小町さんで綺麗に着物を着つけられた姿で、着物の似合う町・松江で『今日、この時点の輝き』を、プロカメラマンの撮影で残されると、後になって(出来上がった写真を見たスグでも)本当に撮ってもらって良かったな、としみじみ感じ入ると思います。

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まつえ若武者隊・堀川茶々丸先生ご指導「希少!日本刀スペシャル体験。ようこそ武士の世界へ。」後編 GoToプレミアム島根2021風待月 その2

2021-06-30 10:47:09 | 新日本紀行 中国編 島根
堀川茶々丸先生「日本刀スペシャル体験」前編からの続き

~今度は、相手から刀を向けられたらどう感じるかを体験!(怖さを知る)~

体験4) 逆に、茶々丸先生から刀を向けられた時の心境を実際に体験。刀と自分との距離、そして正眼、上段、下段の構え方の違いによる、刀の刃先の向きで、恐怖感や切迫感が変わってくる様を体験します。
ところで「万事、本物は美しい」という信念が私にはあります。茶々丸先生の構えは、美しかったです。刀を向けられた時の隙のなさが素人でも十分わかるので、刃先から出された目に見えない蜘蛛の糸に絡め捕られた感じがします。場の空気が張り詰めて、文字通り真剣な面持ちになります。
それから、刃の切先(きっさき)が相手の目を狙う正眼の構えや、刀身を頭上に振り上げた上段の構えだと、相手が警戒して近寄りません。ゆえに剣豪は、刀身や切先を斜め下に下げた下段の構えを取り、相手を油断させて誘うのだと教わりました。
なるほど確かに、TVドラマの時代劇で主人公がクライマックスで、敵にグルッと取り囲まれた時に取っているのは、刀を下げた下段の構えです。アレは、敵に対する誘いのポーズだったんですね。勉強になりました。

体験5) ベティ侍、斬られる! 下段のポーズを取る茶々丸侍の誘いにまんまと乗って近付くと、いきなり体勢を変えられて
目にも止まらぬ速さで斬りつけられ、
疾風のごとく去る茶々丸侍と、時代劇だとここでブシャァァー!と血しぶきを上げ、地面に倒れるベティ侍。
・・・というようなパフォーマンスも、最後に見せていただきました。

体験6) 実際の刀に触れて、刀の持つ怖さを知った後は、それを扱うサムライの心の在り方や、刀を通しての、日本人の道徳心につながる武士道のお話を座して傾聴。
何人もの分業体制で制作される刀は、時の権力の象徴でもあり、今でいうパワハラの道具に使われかねないので、刀が抜ける時は厳しく限定され、違反すると切腹や浪人など、厳罰に処せられました。
けれども、侍の魂の拠り所として存在していた刀の貴重さを、また刀に触れる機会があれば、今日の体験を踏まえてぜひ思い起こしてほしいです、とのことでした。
40分の体験中は盛り沢山の内容で、アッという間でした。
今日はどうも堀川茶々丸先生、ありがとうございました。
最後に茶々丸先生と記念撮影。
体験後に、まつえ若武者隊の他のメンバーである「忍者月照」様に、中櫓の前にある松江神社で御祈祷いただいたばかりの「運気上昇」のお札を頂きました。まつえ若武者隊の10周年記念に作成されたそうです。次なる20周年記念に向けて、なお一層のご活躍を私も陰ながらお祈りします。
そして、城内敷地の向こうの方を横切っていた、まつえ若武者隊の本間亀二郎隊長を、堀川小町の半沢社長が呼び止められて、茶々丸先生と中櫓の入口で一緒に記念撮影をしてもらいました。

記念撮影の時に、亀二郎隊長には決めゼリフと決めポーズがあり、それに大ウケした半沢社長が「もう一回、今度は動画で撮らせて~!」と頼んで撮った動画がこちらです↓↓
おせわさんご担当者のY様が撮られた、ショート・ヴァージョンがこちら↓↓
至近距離で亀二郎隊長に豪快に笑われると、釣り込まれてこちらも笑いを禁じ得ないんですよ。
この日本刀体験では、まつえ若武者隊のパンフレットがいただけて、後ろ表紙に「勝手八策」というものがあり、その一に「世に笑みと輝きを創り奉る。これを以てまつえ若武者隊の第一義とす。」とあります。
その通りだと、私も、半沢社長も感じ入っていました。松江城まで来られたら、是非まつえ若武者隊の皆様にお会いされてみてください! もちろん「おせわさん」からの、茶々丸先生の日本刀体験も、是非ぜひ! 「体験でないと、分からないものがあるんです」と、茶々丸先生は力説しておられました。松江の楽しい良き思い出の深さのレベルが、本当に桁違いです。

さて後ろ髪を引かれながらお別れの時間が近づいてきたので、茶々丸先生と亀二郎隊長に感謝の念をお伝えして、3人が中櫓を後にしてしばらくすると、後方から「ベティ殿! ベティ殿!!」と茶々丸先生の呼び声。
アレ何だろう? と立ち止まり振り返ると、「ウチワを返してくだされ!」と叫ばれました。
体験の時に机の上に、若武者隊のパンフレットと一緒に黒いウチワがあったので、今日の記念品と思ったんですよ。写真や動画で手にしているのがそうです。イヤハヤ失礼つかまつった、とお返しいたしました。
黒いウチワと言えば、松江城は黒い色が美しいお城ですし、まつえ若武者隊も黒がテーマカラーのようにお見受けするので、私もこの日、八咫烏(やたがらす。日本神話に登場する三本足のカラスで、導きの神と言われる)柄の片身替わりの着物で行って、色が馴染むからよかったな、と思いました。

一期一会の心に残る、松江でしかできない素敵な体験は、誰しも多かれ少なかれ感じているコロナのストレスを爽快に吹き飛ばして、忘れさせてくれる得がたいものになりました。

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まつえ若武者隊・堀川茶々丸先生ご指導「希少!日本刀スペシャル体験。ようこそ武士の世界へ。」前編 GoToプレミアム島根2021風待月 その1

2021-06-29 11:38:38 | 新日本紀行 中国編 島根
島根県松江市にある、松江城の二の丸上の段、中櫓(なかやぐら。写真の石垣の上の建物。左側のビルは島根県庁)にて実施されている、松江流アクティビティ「おせわさん」の体験メニューから「希少!日本刀スペシャル体験。ようこそ武士の世界へ」に興味を持った私。
当日は日本刀の奥深い世界を、 実際の刀に触れてみて、刀の持つ怖さやそれを扱うサムライの心の在り方などを伝授していただくこと40分。刀を通して、日本人の道徳心につながる武士道の世界を、贅沢にもマンツーマンでご教授いただきました。
その場に居合わせたのは他にも、中櫓まで徒歩20分の、おせわさんセンターから照りつける日差しの中をご同伴いただいた、ご担当のY様です。体験中もずっと側で、その様子を撮影しておられました。
写真は中櫓の窓からです。先ほど通り過ぎた大手門前の駐車場の車がミニカーみたいに見えるぐらい、高い場所にあります。
緊急事態宣言が解除された梅雨の晴れ間の6月(風待月)で、松江城北側にある「堀川小町」さんにて、今回は自分の単衣の着物と帯を持込で着つけてもらい、日差し眩しく日中は31℃になった松江城には、昨年11月から3度目の再々訪となりました。
当日ご指導いただいたのは、堀川小町の半沢直樹(に似ている)社長が「イケメン若武者だから、楽しみにしといてね!」とのことだった、まつえ若武者隊の堀川茶々丸先生。体験の途中で、松江城界隈で顔が広い半沢社長も座に加わって、一緒にお話を聞いたり、広報用のお写真を撮影されたりしました。

~侍の世界を「刀」を使って体験しましょう!~

体験1) まずは道場で筆を使って、自分の出身の都道府県と名前を書きます。心を落ち着けて、精神を統一するためです。「徳島県 ベティ(本当は本名)」と半紙にしたためました。以後、茶々丸先生からは「ベティ殿」と呼ばれます。
その後、甲冑(かっちゅう)姿の武士の、臑当(すねあて。膝《ひざ》から踝《くるぶし》までを保護する)も、持ってみる体験をしました。
これが相当な重さで、同様の物を腕に付けて保護する上に、甲冑フル装備となると、動けなくなりそうです。正直、25歳くらいまでの若い男性でないと、この格好をして戦闘は無理じゃないのかと思いました。


体験2) 振っていい刀(模造刀)と振ってはいけない刀(真剣)の違いについて、実物を披露していただきながらの講義。
さらに詳しく模造刀には、美術刀(見るためのもの)と居合刀(振ることができる)があることも教わりました。
ところで今回の体験がスタートして、茶々丸先生の第一印象が「本当に強い男あるある」というか、とても物静かに冷静にお話をされる先生だな、と思いました。おせわさんHPによると、「城下町・松江に古くから伝わる門外不出の古武術『不伝流居合術』の師範に学んだ」とのことで、実はすごい大声も出せると思います。
しかし威嚇的なところが全くなく、マンツーマンのご指導だったし、刀の構造の細かい所など、随時質問が気軽に茶々丸先生に訊けました。そして体験や知識が大変豊富な茶々丸先生には答えられないことが無く、会話もとても面白くてためになりました。

~実際に刀を持って体験しましょう!~


体験3)刀の重さを知ってみる。
これが、両腕でもなかなか持ち応えのある重さなんですよ。フル甲冑装備の上に刀を振り回すだなんて、相当の体力と気力が必要です。サムライに対する畏敬の念をあらためて持ちます。 
そして茶々丸先生から、構え方(正眼、上段、下段)、振り方を習います。

かなり刀を上で構えたつもりでも、「まだまだ、まだもっと」と言われて二の腕を高く持ち上げるのですが、自分の背中が斬れそうなぐらいに思えます。
それから実際に斬るつもりで10回振ってみました。
茶々丸先生曰く、「大根なら切れるかな」。
また、振れば振るほど、どんどん刀が肉体疲労で体感が重くなっていくので、こうした重さの変化なども実際に体験することで分かってほしい、とおっしゃっていました。

堀川茶々丸先生「日本刀スペシャル体験」後編に続く⇒

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「松江着物レンタル 堀川小町」と満月・満開の春の花 GoToプレミアム島根リターンズ2021 その5

2021-06-07 21:55:10 | 新日本紀行 中国編 島根

食後、与島パーキングエリアから高速道路に戻ると、今宵はものの見事な満月が進行方向である南の空を煌々と照らしていて、期せずして数時間お月見をしながら徳島まで戻りました。コンパスで描いたような真ん丸お月さんが丸顔の人の輪郭に見えて、目と鼻と口を書き足したくなります。満月に同行されてのナイト・ドライブって感じで、どこか宴(うたげ)気分になります。
(円周率=3.141592・・)と心の中で呟きたくなるほど完璧な満月である上に、快晴の日の夜空なので、真昼の日食ってこんな感じじゃないのか、と思うぐらい空も明るいんです。満月は古今東西の旅人の心も、捉えて離さなかったと思います。UVが目に眩しい日光と違って、月の光に柔らかく照らされながら月光浴をしていると、「正々堂々と光の当たる道を歩みなさい」と静かに諭されている気がしてくるんです。優しくジワジワ圧倒されるんです。
由志園にて、假屋崎省吾さんの花札を題材にした生け花展で坊主札を見たばかりでしたが、なぜ「芒(すすき)に月」が「梅に鶯」や「紅葉に鹿」よりも最高得点なのか、本物の満月を目の前にして腑に落ちます。
日頃、「自然は不自然」「自然は不完全」と思っている節があります。例えば、工場で大量生産されるような人工のジュースは、味も色も質も、いつどこで飲んでも均一です。しかし、天然果汁100%の自家製のジュースだと、自然の果物には当たり外れがあるので、一回一回、美味しさも見た目も違って揃いません。でも、それが個性だし、そんなものだろうと思っています。
けれども、この日の夜空に浮かんでいるような満月を見て、10円玉の裏にある平等院鳳凰堂を別荘にしていた藤原道長も、「この世をば わが世とぞ思ふ望月(もちづき)の 欠けたることも なしと思へば」と詠んだんだろうな、と思いました。完全無欠な姿に、見ているこちらの心が正されてくるぐらいです。
しかも今回は春の花が一斉に咲き乱れる時期で、松江城の非の打ちどころのなく惜しみなく咲きこぼれている桜を初めとして、由志園で親指姫が宮殿にしているみたいな満開のチューリップや、假屋崎省吾さんの「牡丹X」展で使用されている人間の頭ぐらい大きな牡丹、そして松江フォーゲルパークでも一年を通じて旬の、枯れたり散る気配のない、手入れの行き届いたベゴニアやフクシアという具合に、どこに行っても花が今を盛りと咲き誇っていました。
人間も自然の一部だから、不完全でもいい、仕様がないと言い訳しつつ、仕事やプライベートの行動を誤魔化す時があります。でも今宵のような、逃げも隠れもしない正面切った満月と、花の命の限り咲き切った満開の桜やチューリップを見ていると、(いや 違うな)(完璧なのも 自然の一つの姿だな)と改めて思い知らされました。
桜の時期は年度末で、社会人なら公私共にバタバタしていて、お花見の時間もなかなか取れないことがあります。
でも、人間の生活の基本は「衣・食・住」って言います。綺麗な着物を着て美味しいものを食べ、お花見やお月見もしないで、何が人生でしょうか。
生きていると誰しも、心身ともに色んな意味で歪みが生じます。パーフェクトな春の花鳥風月に、本来人もこうあるべし、と自分の正中線に揺り戻された気がしました。

さて昨年秋の紅葉の季節に引き続き、今回も松江城の北側にある塩見縄手付近の「堀川小町」さんにて、二日連続で袴と着物をレンタル&着付けて頂き、春爛漫の松江市を散策してきました。
行く先々で少女漫画みたいに花をバックに撮影しましたが、堀川小町さんの方でも、店から出かける前に半沢直樹(に似ている)社長が、近場の絵になる場所で、こちらの持ち前のカメラで撮影してくれます。
半沢社長の写真は、被写体を綺麗に撮ってあげようという思いやりに溢れています。他のお客さんを撮った写真も堀川小町のfacebookで拝見できますが、スマホであれだけ皆さんの幸せそうな表情が撮れるのは、人物撮影に一番大事な、相手の心を開かせるのが上手いからだ、と思います。
人生の節目や、一生の記念に訪れる人も多いと思いますが、忘れられない一日を小町さんがプレゼントしてくれますよ♥ 私も、一回目で大変楽しい思いをさせてもらいましたが、二回目の方が初回の感激を上回った(←ホントです。コレ凄いですよね?!)ので、三回目はさらに良くなると思って、またまたお邪魔する予定です。次回は、自前の着物や帯の持込で着付けてもらおうかな・・と目論んでいます。
二日目の朝は出発前に、小泉八雲記念館に至近距離の店舗から、すぐ裏手に松江北高の竹林などがある裏山があり、そこに足を運びました。そして山桜と一緒に、半沢社長のお声掛けでその日お店に来られていたカメラマンさんに同行してもらい、撮影していただきました。
その時は、ルパン三世みたいな半沢社長の冗談の連発と、寡黙に確実に仕事をする次元みたいなカメラマンの先生の対比が面白くて、後で自分で見てもハイで愉快な表情をして、子供みたいに機嫌よく写真に撮られているのが笑えます。
松江北高の生徒さんでも来ないであろうような裏山の山桜で、このような写真が撮れるとは。幸福の青い鳥も別天地も、気が付いていないだけで、手が届く身近な所にあるもんですね。
そしてつくづく、人物写真の出来栄えは、撮る人と撮られる人との関係性と、その場の空気にあるな、と思います。
今回も気付師の方は前回と同じ方で、手早くて美しい着付けは、苦しくないのに車を運転しても、終日崩れなかったです。そして、帯結びは自分では見えませんが、人から見たら着物を着た後ろ姿の要です。ワザと片側にずらして粋な感じにしてもらって、風車みたいなリボン結びが、自分ではホントできないプロの技です。帯締めの代わりに、赤いレースのリボンを付けていただきました。

ところで、神社を参拝する際には手や口を清める風習がありますよね? これを手水(てみずorちょうず)と言います。そして 手水舎(ちょうずや)とは、手水をおこなう建物のことで、 柄杓(ひしゃく)が通常は置かれています。 

しかし、新型コロナウィルスの影響で、この手水舎から、各地の神社で柄杓が姿を消しているんですよ! ここ八重垣神社でも、中央の水盤に清らかな流水は用意されていますが、混雑と使いまわしを回避するために、柄杓は置いていませんでした。

そこで、堀川小町さんでは小町オリジナル「携帯おりたたみ式『うち』のひしゃく」を好評販売中! 松江市の花である、椿柄の可愛い巾着付き♥ 私もお一つ、GETいたしました。店舗でも買えますが、堀川小町さんのHPからも気軽に注文できますよ♫ 手と口を清めてからが、本来の参拝の姿ではあります。島根に来たらMY柄杓を持って、出雲大社や玉作湯神社等に参拝に行こう!

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「桜満開の松江城」「松江歴史館内『喫茶きはる』」「小泉八雲記念館」 GoToプレミアム島根リターンズ2021 その4

2021-05-25 22:46:20 | 新日本紀行 中国編 島根
興雲閣を出て左に歩を進め、松江神社を過ぎた所にある二の門前、一の門手前の石段の横にある桜が、ものの見事に満開。惜し気もなく満開の桜を見ていると、自分まで日頃は閉じている何かの扉が、満開になってくるような華やかな気分になってきます。本丸の辺りはさぞ素晴らしい眺めだろうな、とワクワク期待しながら、一段一段上がっていきました。

本丸は国宝松江城の、天守の全景をバックに撮影できる絶好の記念撮影スポットです。好天で桜も満開だし、天守に登らなければ周辺の入場は無料なので、この日も訪れる人が多数おられて、皆思い思いに自分のカメラやスマホで一緒に撮影したり、お城と桜だけ撮ったりしていました。
「桜とお城」って、「ザ・JAPAN」っていう感じで、日本人が見ても(何て日本らしい風景)だと感じ入り、溜め息がこぼれるような美を誇る、最強のコラボの一つですね。
しかもこの日は桜が満開な上に、松江城の天守の辺りの桜の花は、マリのように真ん丸に花弁が密集して咲いているのがとても可憐で、花の手毬が私の手の届く範囲まで下がっていたので、思わず二三度、ポンポンと手の甲や掌で弾ませました。地元の徳島城のお堀端の桜も通勤途上に見ますが、やはり旅行でゆったりした気分で桜並木を歩くような機会も無いと、手に取ってチェリー・ボールを間近でしげしげ見つめるようなこともないです。こぼれるように咲くパステルピンクの桜の花と、松江城のシャチホコのコラボもいいですね。ちなみに、この日は快晴で本来ならば空がもっと真っ青なんですが、黄砂で薄い水色の空色になってます。
植栽で美しく整備された景観を、いろんな場所や方角から楽しませてもらった後は、来た道とは別の道の、北の門跡から出て本丸を後にしました。上の写真の右上に、天守が見えるのがお分かり頂けますか? お城なので松江城も、小高い丘というか城山の上にあるんですよ。ゆえに、登城する時は上り坂なので息が弾んでくるんですが、帰りは下り坂なので、着物の裾を足さばきがし易いように心持ち上げて、トントンと降りて行きました。
そして城山内堀川にかかる北惣門橋を渡った所にある、松江歴史館に再訪しました。
お目当ては喫茶きはるさんで、お茶休憩と、和菓子のお土産を購入することです。今日は抹茶パフェで注文しました。ウサギの片抜きクッキーが可愛い♥
この日も、現代の名工といわれる伊丹二夫氏がレジの横で和菓子作りを実演されているのを拝見しながら、季節の和菓子を買って帰りました。春なので、菜の花・白桃・竹の子・桜・椿・鶯です。ブローチや髪飾りにしたくなるような色彩と形状です。食べてしまうのが、モッタイナイぐらい。日本の和菓子の季節感って、いいもんですね♫ 鶯や竹の子のケーキとなると、考えられないもんなぁ・・
そして今回は、小泉八雲記念館に最後に訪問しました。ここの角を右に折れて徒歩1分で、堀川小町さんにたどり着きます。
『怪談』の著者、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、明治23年(1890年)に英語教師として、松江市内の尋常中学校に赴任。翌年、武家の娘だった小泉セツと結婚し、ここ塩見縄手の武家屋敷(記念館横に旧居が公開されています)で暮らしました。
私は八雲といえば、中学校の英語の教科書に「ザ・ムジナ(貉) The Mujina」の話があり、寂しい夜道でひとり泣いていた娘さんに「どうしたの?」と主人公が話しかけると、振り向いたお嬢さんがのっぺらぼう。驚いて走り去り、逃げたところにあるソバ屋の亭主に「今、そこで、大変なものを見たんだよ!!」と息を切らせて話しかけたら、「何だい、それは? 追剥ぎかなんか?」「違う!」震え声で答えたら、「じゃあ、こんな風なヤツかい?」って、振り返った亭主もまた、のっぺらぼう。そして、提灯の火が同時に消えた。・・・っていう話の筋が、単純な割に怖かったことを、いまだに覚えています。
『怪談』は他にも、雪女やろくろ首という、日本人なら誰でも知っているような話の他にも、一番有名なのは「耳なし芳一」でしょうか。
平家の怨霊に夜な夜な平家一門の墓地に連れ出されて、琵琶の弾き語りをしていた盲目の芳一がこのままではその内に殺されてしまうと、和尚さんがお寺の小僧と一緒に、芳一の全身に般若心経を書きます。こうすると、怨霊からは芳一の姿が見えなくなるからです。しかし、耳だけ書き忘れたので、その夜に来た怨霊が、芳一の耳を確かに来た証拠として、もぎ取って帰ります。その間、芳一は和尚さんに言われた通りに声一つ上げず、翌朝血だらけで意識不明となって倒れている姿に和尚さんは、自らの非を詫びます。しかし、この禍が芳一の名声を高め、二度と平家怨霊も現れず、耳の負傷も治って何不自由なく芳一が暮らしたという、ハッピー・エンドな物語ではあります。
という訳で、耳なし芳一の世界では、般若心経は邪悪な物からの隠れ蓑という魔除けになっています。よって、八雲記念館でのお土産は、般若心経のA4ファイルと、般若心経のマスキング・テープにしました。

松江市内を夕方5時過ぎに後にして、瀬戸大橋の途中、橋を降りた所にある与島インターに、今回も夜のお食事休憩に立ち寄りました。橋から降りたところにある瀬戸内海の離れ島にある高速の休憩所っていうのが、旅情を盛り上げていいんですよね。
レストランでは、今回も下津井のタコ天ぷらと、讃岐うどんと親子丼のセットに、コーヒー・フロートで注文しました。カレーやラーメンなど色々メニューはあるんですけど、自分の好きなものをリピートしちゃいますよね。

今回の話は、まだ続きます(*^_^*) というか、この時点で二日目の夜7時過ぎですが、これからまだ旅のクライマックスの一つがあったんですよ!


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「松江フォーゲルパーク」「興雲閣」 GoToプレミアム島根リターンズ2021 その3

2021-05-17 22:43:16 | 新日本紀行 中国編 島根
二日目も堀川小町さんで朝イチに着物を着つけていただいてから、宍道湖の湖畔の丘陵地を、のどかに西へ車を走らせること30分。一度行ってみたかった、世界でも珍しい花と鳥のテーマパーク「松江フォーゲルパーク」に到着です。
チケット売り場の右横に、見事な大型のフクロウが4匹、静かにこちらを見据えて止まり木の上に佇(たたず)んでいました。
フクロウは福来郎=「福が来る」や、不苦労=「苦労しない」などの縁起の良い当て字で、縁起物として知られています。鳥としては巨体な部類に入るし、ジッと冷静沈着に一つ所に留まっている姿が、賢そうに見えます。
写真のフクロウはアメリカが原産、と横の案内板にありましたが、アメリカの雄大な大自然の山脈の、森林の奥深くには、こんな鳥もいるんですね。綺麗な毛並みに落ち着いたまなざしが印象的です。
松江フォーゲルパークは、32万㎡の敷地に、総面積1万2,000㎡の4つの展示温室や展望台が屋根付きの歩廊で連結された、全天候型のパークです。雨の日でも傘要らずで、ゆっくり観賞できます。
受付から入った所のセンターハウスが、多種多様の花の展示や記念撮影のスポット、そしてフクロウショーの会場、またレストランや売店で賑わうメインの展示会場です。
年中満開のベゴニアやフクシアを中心とした、花の楽園になっています。
横に流れる小川にも花を浮かべて、花弁がフワフワ水面を優雅に流れていくのが素敵。
この「幸せのハート」が、人気No.1撮影スポットです。前にカメラの台も設置されていました。
ただ、来られていたお客さんの層が、小さなお子さん連れのご家族がメインだったので、カップルよりは一家で記念撮影しておられました。
原色の艶やかな花以外にも、生き生きとした緑が綺麗。そして温室のあちこちで、水をやったり、植物の手入れをしているメンテナンス中のスタッフさんを見かけました。
家の小さなマイガーデンでも手入れが大変なのに、これほどの規模で生き物である花と緑を観賞に耐える美しい状態に維持するための手入れをするのは、日々大変だと思います。
さてセンターハウスの奥の突き当りがフクロウショー会場なので、30分楽しませてもらいました。他の場所では走り回っているお子さんも、皆ここでは色々な種類のフクロウが広い温室の中をスタッフさんの指示通りに飛び交うのを、マスク姿でジッと見守っていました。
この日に飛翔した中で雄の若いフクロウは、体重が1.5㎏だそうで、牛乳の1ℓと500mlの紙パックを合わせた分の体の重さを羽だけで空中に浮かんで飛ぶというのが、やはり疲れるものだそうです。確かに、フクロウって飛び廻っているイメージが無いな。でも逆に、羽だけで1.5㎏とかそれ以上の巨体を、よく空中に浮かせて飛ばせるものです。さすが、鳥類。
写真のメンフクロウって、ユニークな顔をしていますね。何だか、人間にそっくりさんがいそうな、と言うか。一口にフクロウと言っても、多様性が豊かですね。
ショーの後は、希望者のお客さんの腕にフクロウを止まらせて一緒に記念撮影してくれますが、私はお借りした着物だったので、そのまま場を後にして、再びセンターハウスの花と植物に魅入っていました。
こういう相合傘の記念撮影コーナーもありますよ。
他にも3つの鳥の温室をはじめ、園内各所でたくさんの鳥たちと一日触れ合えます。私は旅行客で、次の予定があるので、花がメインのセンターハウスを午前中満喫した後は、昼から次の目的地である松江城付近に再び戻って、昨年11月訪問時に回りきれなかった所を中心に散策しました。

興雲閣(こううんかく)は、松江城山公園内の松江城の前にあります。
11月に来た時は時間の都合で中に入らなかったので、今回は入場してみました(入館料は無料)。
明治36年(1903年)に、松江市が天皇の行幸を願って建てた、県指定有形文化財の貴重な洋館です。
この日は好天ですがゴビ砂漠からの黄砂が凄まじく、中の家具や調度品が黄砂にまみれるという理由で、ベランダに出るドアが封鎖されていました。でも興雲閣のベランダで、洋風の洒落たドアやフランス窓をバックに記念撮影するのがお目当ての訪問客も多いみたいですよ。
1階から2回に通じる階段と踊り場は、普通に撮影すると逆光になりますが、レッドカーペットが敷かれていて高級感があるし、感度の良いプロ仕様のカメラでフラッシュを焚くと綺麗に撮影できるので、ここで結婚式の前撮りをする島根のカップルもいらっしゃるみたいです。
建物全体がいわば立派な結婚式会場みたいでもあるので、確かにここでウェディングドレス姿やカクテルドレス姿になっても、とてもしっくりすると思います。
興雲閣の入り口左横は「亀田山喫茶室」というカフェになっているので、こちらで休憩を取りました。
事前にフェイスブックでメニューを見て、イチゴのショートケーキがいいな、と思っていたので、それとアイスコーヒーを注文しました。
ここも興雲閣の一室だけに、大きくて細長いフランス窓から見える桜の木を眺めながら、ゆったりとした気分で松江の春のひとときの、お茶休憩をさせてもらいました。

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「八重垣神社」 「庭園茶寮 みな美」 GoToプレミアム島根リターンズ2021 その2

2021-05-02 02:19:48 | 新日本紀行 中国編 島根
ぞの2ー1 八重垣神社
 
由志園から車を運転すること40分。島根県の三大縁結び神社(後は出雲大社と玉作湯《たまつくりゆ》神社)の一つと言われる、八重垣(やえがき)神社に到着します。
ヤマタノオロチ退治で名高い、素盞鳴尊(すさのおのみこと)と稲田姫命(いなだひめのみこと)の、ご夫婦神が主祭神です。
大鳥居の前に駐車場があるのでそこに停車して、まずは拝殿を参拝。横の社務所で、境内の最奥にある鏡の池に浮かべる、占い用紙を一枚100円で販売しているので、私も購入しました。
そして本殿後方の、奥の院へと歩みを進めます。ココからさらに「聖域」って感じ。ほどなくして稲田姫命が水を飲み、姿を映したといわれる鏡の池にたどり着くので、まずは池の上方にある天鏡(あまのみかがみ)神社へお参りしました。小さな祠(ほこら)に、稲田姫命がお祀りされています。
旅行本やネットで見ていると、八重垣神社も鏡の森も、結構な山(そして森)の中かな、と思っていましたが、普通に松江の市街地なので、訪問しやすいですよ。
さて、占い用紙を池に浮かべて、紙が沈むまでの時間や沈んだ場所で、ご縁が占えるという訳です。
私が行ったこの日時は、うら若き乙女たちが10人以上いて(男性はいなかったハズ)、グルっとこの池を取り囲み、自分の浮かべた紙がいつどこに沈むのか、黙ってジッと見守っていたのが印象的でした。
と言うのも、紙だけ置いても沈まないので、真ん中に硬貨を置いて、15分以内に沈めば早く、30分以上だと遅くにご縁があるとのただし書きが傍にありました。けれども一口に15~30分と言っても、佇んでいるだけだと、コレ長いですよ?! でも皆、シ~ンとして真剣な表情で、ただただ紙の動向を見守っているので、この乙女たちの祈りに応えてくださいね稲田姫命様、と心の中で私はお祈りせざるを得ませんでした。

ぞの2ー2 庭園茶寮 みな美
八重垣神社から5~6kmで、今晩の晩餐を予約している「庭園茶寮 みな美(ていえんさりょう みなみ)」に到着します。島崎藤村をはじめ、多くの文化人に愛された文人ゆかりの宿である「皆美館」内にあるお店です。
松江城の大手門の前に島根県庁がありますが、それを行き過ぎるとカラコロ広場のある京店商店街があり、その次の通りに皆美館があります。
歩道から建物の玄関までが長~くって、そして中に入るとご案内係の人に予約の件を告げて、席に通してもらいますが、また店の中をどんどん奥までず~っとどこまでも長~く長~く入っていくので、この遠い距離感が高級感あるな、と個人的に思いました。
松江宍道湖畔(まつえしんじこはん)にあり、日本庭園の枯山水を眺めながら、落ち着いた空間でお料理がいただけます。広い店内にゆったりお席を配置しており、コロナの時節なので席と席の間には遮蔽のアクリルボードを置いていましたが、人気店なので中は満席でした。
夜の会席料理は、さっき行ったばっかりなので「八重垣」コースで注文していました。季節の食材を使った、鯛めし会席です。美味しい日本料理には美味しい日本酒が合うので、飲み物は「地酒三種飲み比べ」でオーダーしました。やっぱり合うわ♫ 程良い加減のアルコールは、美味しいお料理を引き立てます。
しまね和牛の生春巻きの先付と、菜の花やホタルイカなど春の食材を使った前菜、そして鯛と蛤のおぼろ鍋が小鍋立てでした。鍋はちなみに、半分食べてからの写真です。美味しいダシの効いたスープだったなぁ♥
三種盛のお造り。刺身は大好きです♫ 綺麗なお皿の上に、砕いた氷の上に載せられて、とっても上品ですね。
楽盛は鰆(さわら)の味噌焼きと、昆布と貝柱の梅サラダ、鶏とキャベツの生姜スープです。魚ヘンに春と書いて「サワラ」は、よく見ると今年の干支の、牛の形をしたお皿の上に載せられています。遊び心はお料理に大事。
焚だしは、アナゴの道明寺蒸し。日本料理の会席のコースの蒸し物は、どんなお茶碗に入って出てくるか、いつも楽しみです。
強肴(しいざかな)は、海老真丈湯葉揚げ。そして、
お店イチオシの、皆美家伝たる鯛めしが最後に登場です。松江のお殿様も好んだという鯛めしは、タイのそぼろに裏ごしをした卵の黄身・白身や薬味を、ふっくら炊き上げたご飯に載せ、秘伝のだしをかけていただきます。お茶じゃなくって、ダシをかけるのがポイント。おひつの中に、二杯分のご飯が入れられているので、もちろん完食いたしました。
最後に苺のシャーベットとほうじ茶でおしまい。お腹がいっぱいになったな。どうも、ご馳走様でした。
スタッフさんの応対も行き届いていて、年齢と雰囲気が(たぶん大学生のバイトちゃんかな?)という感じの方もいますが、そういった人も含めて、みな総じて丁寧なおもてなしをしていただけるので、優雅な松江の夜を過ごさせてもらいました。

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日本庭園由志園 『假屋崎省吾×牡丹X』 GoToプレミアム島根リターンズ2021 その1

2021-04-12 23:44:39 | 新日本紀行 中国編 島根
その1 日本庭園由志園 『假屋崎省吾×牡丹X』

新緑の萌黄色に目を細める時期になりましたね。さて、昨年秋の紅葉の季節に引き続き、桜が満開の島根県松江市の堀川小町さんにて、二日連続で袴と着物をレンタル&着付けて頂き、大根島の由志園、八重垣神社、宍道湖(しんじこ)畔にある松江フォーゲルパーク、そして再び松江城界隈を散策してきました。

由志園では假屋崎省吾さんの花札を題材にした見事な生け花展と、今が旬の牡丹咲のチューリップ展、そしてフォーゲルパークでは年中満開のベゴニア・フクシアを中心とする多種多様なお花、また松江城では国宝の黒いお城に映える、手入れの行き届いたマリのように真ん丸に咲く桜の花という具合に、この季節はどこに行っても一斉に花の咲き乱れる様に酔いしれます。

松江城の北にある堀川小町さんの店舗から、袴姿で車を運転すること40分。牡丹や紅葉の名所として知られ、また各種イベントの開催やライトアップで人気の、中海に浮かぶ大根島にある回遊式日本庭園「由志園(ゆうしえん)」に到着します。

今回私が訪問した時はラッキーなことに、『假屋崎省吾×牡丹X』の10年目というこで、花札の図柄をテーマにした新たな試みPart3「1年12ヶ月を花札で表現」した作品群が観賞できると同時に、10万本の『牡丹咲チューリップ展』も始まったところで、見ごたえがタップリでした。
牡丹のように花弁が数多く重なり合った牡丹咲チューリップは、まさに今が旬の花で、チューリップのトンネルでは訪れた人が皆、まずはココで立ち止まって記念撮影に興じていました。
見事な色彩の満開のチューリップは、はや6年前になりますが、長崎は佐世保市にあるハウステンボスの「チューリップ祭」に行った時のことを思い起こさせました。いつどこで見ても、気分がとても華やかになると同時に心がウキウキと軽くなる、春らしい明朗なイメージの花です。

極私的 今回の展示No1 『萩に猪(はぎにいのしし)』
これには驚きました。だって、イノシシに見える! しかも、日中だから木のフリをしていますが、夜中になって誰もいなくなったら、由志園のお庭を猪突猛進、走り回っているんじゃないか、という気にさせます。
假屋崎省吾さんは「天才華道家」と言われていますが、徳島県の美馬市でも「うだつを活ける」という毎年恒例のイベントがあり、昔のお屋敷の各部屋いっぱいに、大胆に生け花と流木を組み合わせた作品群を、興味深く観賞したことがあります。
今回、その假屋崎さんによる花札をテーマにした作品ということで、とても楽しみに由志園に足を運びました。
そして、死んだ(もはや根が無いから)流木に命を吹き込んで、花札の世界の猪として蘇らせて、生きている私たち鑑賞者に感銘を与えるだなんて、假屋崎さんは魔術師だなと思いました。

極私的 今回の展示No2 『紅葉に鹿』
無視する意味の「シカト」とは、この花札の鹿の顔が、綺麗な紅葉に何の関心も寄せずに、全然別の方向を向いているのが語源と言われていますが、ご存知ですか?
確かに、奈良公園で今を去ること12年前に鹿と一緒に撮影した写真を見ても、カメラ目線でなく、全然別の方向に顔を向けています。鹿って、マイペースなんですね。
 第二位の理由は、第一位のイノシシと同じです。流木に命を与えて蘇らせる独創的な発想に、感激するし、スゴイなと思うし、そして単純に面白いし。いったん枯れて朽ち果てた木も、こうして命を假屋崎さんに新たに吹き込まれ、見る人を楽しませていることに、喜んでいるといいな。

極私的 今回の展示No3 『芒(すすき)に月』
坊主札ですね。満月にススキの黒い山が坊主頭のように見えるのでボーズと言われています。
子供の頃に、日本のトランプである花札を、父と一緒にコーヒーを飲みながら楽しんでいましたが、このボーズ札や、『柳に小野道風(おののとうふう)』の札は、一番値打ちの高い20点札なので、この札が出たら嬉しかったことを覚えています。
そう、『牡丹に蝶』や、『梅に鶯』の札が10点札なのに、『芒に月」って、最高得点20点札なんですよ。満月のお蔭でしょうね。花札の絵柄として、多分一番有名かもしれません。なだらかな稜線を描く黒いススキの山に接して、まんまるお月様がちょっと左に寄っているのも独特のセンスを感じます。♫出た出た 月が~♪って歌いたくなる感じ。
10歳に満たない子供が花札をしていても、(どれも何て綺麗な図柄なんだろう)と、日本人の四季に対する美意識を感じていましたね。トランプだと人間は、ジャック・クイーン・キングが12人(とジョーカーが)いますが、花札は小野道風ただ一人。この違いは何なんだろう、とふと思いますね。

広い日本庭園内のあちこちに設置された、假屋崎省吾さんの作品群と、10万本のチューリップ祭を2時間堪能させてもらい、お庭から建物の中に入った所にある茶房『一望』で、アイスコーヒーとレアチーズケーキのセットをいただきました。
庭園自体が野外の開放的な空間だし、このカフェも広々として、お客さんが来られても「密」にならないので、コロナの時節の観光先としてはいいな、と思いました。

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Go To プレミアム島根アゲイン 2020年末 

2021-01-03 05:22:58 | 新日本紀行 中国編 島根
政府の「GoToキャンペーン」と島根県観光連盟の発行する「しまねプレミアム観光券」の恩恵を受けて、かつ松江城の北にある「堀川小町」さんの着物体験が楽しかったので、年末も島根県に旅行する計画を企てました。
2020年の12月は、5~6年に一度の寒波が押し寄せて、東日本や日本海側で大雪のところもありますが、当日は雪が四国よりはるかに降る山陰でも、松江が曇りの天気で、最高気温8℃でした。行く道の岡山や、通過する鳥取でも、雪の予報では無かったので、(大丈夫だな)と、車を徳島から出発させました。
けれども高速で車を走る途中、瀬戸大橋の辺りで電光掲示板に「米子(よなご)道 久世(くせ)~米子間 チェーン規制」と出たんです。

ところで写真は、前回旅行の出雲から帰り道、瀬戸大橋の途中で、橋から降りた所にある与島インターの

レストランが美味しいので、

立ち寄って食べた讃岐うどんと下津井のタコ天ぷらと丼の定食。コーヒーフロートを付けています。

お土産の数も大変多い、人気のインターで、おすすめ休憩場所の一つです。

話を元に戻して、瀬戸大橋の辺りでは、普通に晴れてたんです。(その内、規制が無くなるかもしれない。予約も入れているので、行ける所まで行ってみよう)と、気にせず車を島根に向かって北上させていきました。
しかし、岡山に入り、やはり数回、電光掲示板に同じ警告が出たんです。中国山脈に入ると、山間部ではパラパラと雨が降ったり止んだりする所はありましたが、雪ではないので、どんどん前に進み続けました。
すると、岡山道から鳥取の米子道に切り替わる地点が「久世」なのですが、久世の手前で「この先チェーン規制 ノーマルタイヤは久世で出よ」と電光掲示板に出たんです。ちなみに、この時点での天気は、普通に曇りなんです。だから、コレ、出ずにまっすぐ行けるんじゃないの? とチラッと思いました。ところが、追い打ちをかけるように二度三度と、「ノーマルタイヤは久世で出よ」と厳しく命令口調で出るので、さすがにこれは国道に出た方がいいと思って、久世で出たんです。
国道に出ると、すぐにナビが今度は「この先3km先 チェーン規制です」と語り始めたんです。ちなみに、久世では曇り時々晴れ。傘が要らない程度の雨がパラパラっと降ったり止んだりで、雪は見えない。進行方向の蒜山や大山(だいせん)の上の辺りは、霞や雲がかかっている感じでした。

とりあえず、チェーンも持ってないし、国道でこの先進むにしても、時間がかかって、着付けの予約時間に遅刻すると思ったので、最寄りのコンビニの駐車場に車を停車させてもらって、堀川小町さんに電話しました。すると、TVドラマ『半沢直樹』(に似ている)社長が出られて、松江では曇っているけどそこまで大雪でないので、道路交通状況を高速事務所などに聞いてみます、今コンビニに停車しているんだったら地元のスタッフさんに、国道のチェーン規制って珍しいけど、チェーンが無ければ本当に運転しない方がいいのかどうか確かめたら、とのことでした。
そこで、いったん電話を切って、コンビニに入って、コーヒーメーカーのメンテナンスをしていた、男性に背中から声を掛けました。
すると、クルッとこちらを向いたのがトミー・リー・ジョーンズ(タモリさんと缶コーヒーBOSSの宣伝に出ていた「宇宙人ジョーンズ」です)似の店長とおぼしき男性で、状況をカクカクジカジカ、と話すのをジッと聞いた後に一言、「行かない方がいい」。私としては色々予約も入れて、ドタキャンみたいな感じでご迷惑をおかけしたくないので、できるだけ行ける方向に話を持っていきたいから、何とか行けませんか、と尋ねても一言、「いや、行かない方がいい」。どうしてもだめですかね、としつこく念を押したら一言、「絶対、行かない方がいい」。
ボスに渋くどこまでもダメ出しをされたら、さすがに私も本当に行かない方がいいのではないか、という気がしてきました。
ジョーンズさんにお礼を言って、車に乗り込み半沢社長に再び電話をすると、方々に連絡を取ってみたんですが、この日が休日だったから、高速関連の事務所には、どこもつながらなかったとのこと。私がジョーンズさんの話をして、地元の人にも止められたし、すみませんが、またお天気がいい時に来ます、既にプレミアム観光券(3/10まで利用可能)も購入していますし、というお話をさせてもらいました。

という訳で、あえなくココで撤退ということになり、再び久世インターから高速道路に入って、来た道を戻りながら、せっかくここまで来たので、この機会に立ち寄りたい所を考えました。そして私の知る限りデパートの中では、倉敷天満屋ほど、ヘア・アクセサリー・コーナーが広くて品数も充実しているところが珍しいので、倉敷に行くことにしました。
倉敷天満屋には車で行ったことがあるので、JR倉敷駅前の提携駐車場が一番店に近いこともわかっており、そこに停めました。
車から出る時にスマホを見たら、フェイスブックでお友達になっている半沢社長からメッセンジャーで連絡があり、見ると「蒜山(ひるぜん。久世から米子の中間地点にある)大雪です」とあり、送られてきたのが、以下の蒜山インターのライブカメラ画像です。

これには私も、ビックリしました。現地は、吹雪じゃないの?! しかも高速でコレだったら、国道では更に大変。一発アウトの世界です。久世は標高900mですが、蒜山は標高1,200m。しかし、日本海側になるので、蒜山の辺りは米子道でも一番大雪になります。
甘く見ていた訳でないけど、これほどヒドイと思いませんでした。冬に中国山脈の山越えをする時は、ネクスコ西日本や、国土交通省の高速道路ライブカメラ映像を見てから家を出ないと、危ないですね。正直、久世のコンビニのボスが激シブの顔と口調で止めなければ、あのまま国道を行っちゃってましたね。ありがとうボス! 久世では倉敷駅前の空模様と、そんなに変わらないぐらいだったんですよ↓↓

旅行に関しては晴れ女で、こんなことは初めてなので、人生もそうですが、想定外のことは、やはり起きるもんですね。そして今いる場所がどうあれ、チェーン規制がかかっているような所は、本当に身の危険が及ぶからそうしなさいと、アドバイスしてくれているんですね。勉強になりました。
ちなみに、次の日の午前中でも、徳島は最高気温10℃の穏やかな晴天でしたが、蒜山インターにある休憩所のライブカメラはこんな感じでした↓↓ 相変わらずチェーン規制もかかっていましたね。


さて、徳島では現在デパート無し県になっているので、倉敷天満屋を歩いていると気分が華やいできます。

レストラン街では中華料理店で、本日のランチをいただきました。

その後、1Fの婦人雑貨で、相変わらずここほどヘア・アクセアリーの質量ともに、豊富な所は無いという印象はそのままで、いろんな商品に目を通してから、結局、スペイン製の七宝焼きのヘアアクセサリーを3点購入しました。

このシリーズは今までも愛用しています。柄や色が複雑で、形も面白いものがあるし、異国情緒があって心惹かれます。中・四国でヘア・アクセサリーが好きな方は、倉敷天満屋さんはお勧めです。会計の時にスタッフさんが言っておられましたが、東京の池袋の西武デパートも品数が大変多いそうです。関東の人はお勧め。私も次に東京に行く機会があれば、足を運んでみたいです。
デパ地下で、一応遠出をしたので、家族に今回のお土産を買いました。家に帰ると、京都のお煎餅・あられセットだったのですが。


GoToキャンペーンは年末年始が中止になったし、今年は寒いしで、人出は2021年のお正月はどことも例年より少なそうですね。
でも、春までには再び島根を訪れる予定です。前回、松江城付近のホテルで、GoToの援助もあって、「しまね美食フルコース」というディナーにして、それに「李白」という辛口の地酒と一緒にいただき、

島根牛のレア・ステーキが特にとっても美味しかったです。

また山陰と言えば、蟹のせいろ蒸しも出てきましたが、

3月までに行くと蟹のフルコースも賞味できると思うので、早くもう少し、寒さが緩まないかな?と思います。とりあえず、雪さえ降らなければいいですが。

コロナで中々、旅行に行く機会が今年は無かったですが、やはり旅行に行って車を高速で走らせると、あの確実に前に進む感じがするのは「生きてる」って実感するし、日頃の仕事や家事の時などとは、全く違う頭の使い方をするので、本当に楽しいですね。「変化」と「前進」が、旅行ひいては人生の醍醐味ですね。
それでは、今回はこの辺で失礼します。最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

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