あの時、携帯が壊れたり個人的にも色々あったり、正直言うととても電話に出るのが難しい時期だったのだけれど。
偶然とった電話は友人F。BSでムーンライダーズの30周年特番があるらしい。録画に感謝。
それをようやく観ました。
リラックスした中にも、あふれるグルーヴ。言葉少なながらも、語られる確かな言葉。
いいですね。余裕、円熟。それに相反する青さ、熱さ。憧れます。
ライダーズがいなけりゃ生きていけない!とは言えないけど、いなけりゃつまんない!とは言う。
セットリスト
#1 スパークリング・ジェントルメン
作詞:鈴木慶一/作曲:岡田徹 from『ムーンライダーズ』(1977)
#2 モダーン・ラヴァーズ
作詞:鈴木博文/作曲:鈴木博文・岡田徹 from『モダーン・ミュージック』(1979)
#3 Elephant
作詞・作曲:鈴木慶一 from single(1981)
#4 スカーレットの誓い
作詞:橿渕哲郎・“薔薇”佐藤奈々子/作曲:橿渕哲郎 from『マニア・マニエラ』(1982)
#5 青空のマリー
作詞:佐伯健三・ムーンライダーズ/作曲:白井良明 from『青空百景』(1982)
#6 Don't Trust Anyone Over 30
作詞:鈴木博文/作曲:E.D.Morrison from『Don't Trust Over Thirty』(1986)
#7 Who's gonna die first?
作詞:鈴木博文/作曲:白井良明 from『最後の晩餐 Christ,Who's gonna die first?』(1991)
#8 帰還~ただいま~
作詞:鈴木慶一/作曲:岡田徹 from『ムーンライダーズの夜』(1995)
#9 ボクハナク
作詞・作曲:鈴木博文 from『Don't Trust Over Thirty』(1986)
#10 夢ギドラ 85'
作詞・作曲:白井良明 from『P.W. Babies Paperback』(2005)
#11 Cool Dynamo, Right on
作詞:鈴木慶一/作曲:岡田徹 from『Moon Over the Rosebud』(2006)
#12 涙は悲しさだけで、出来てるんじゃない
作詞:鈴木慶一/作曲:岡田徹 from『最後の晩餐 Christ,Who's gonna die first?』(1991)
#13 冷えたビールがないなんて
作詞:ムーンライダーズ文芸部/作曲:ムーンライダーズ軽音楽部 from single(1995)
鈴木慶一。
このバンドのリーダー、というより交通整理役。はっぴいえんどと同時代を共にし、培われてきた経験。
『Mother』のサントラを例に挙げるまでもなく、素晴らしいポップセンスには脱帽。
岡田徹。
おそらくこのバンドの音楽的な牽引役。そのメロディーセンスはまさに職人芸。尊敬しています。
プレステのサウンドロゴといい、『クラッシュバンディクー』のテーマといい、誰もがこの人の仕事を一度は耳にしているはず。
武川“くじら”雅寛。
コードでアドリブのできるヴァイオリニストとして、ロック・フォーク畑で早くから活動。かぐや姫「神田川」のイントロもこの人です。
どんなジャンルでも出来る間口の広さはまさに鯨級。この日もヴァイオリン、トランペット、マンドリン、コーラス、ヴォーカル、ギターと大活躍。
かしぶち哲郎。
ドラマーでありながら、オーディションにギターの弾き語りで受かったという粋な人。最近ミサワホームのCM出てます。
映画畑の仕事が多く、フランスにルーツを発するロマンティシズム、エロティシズム漂う作風。こんな大人になりたい。
白井良明。
数々の作曲・アレンジ・プロデュースを手がけるクリエイターなれど、この人の魅力は何と言ってもギター。ハイテックでありながら歌うフレージングに目から鱗落ちまくりです。
独特の言語感覚も魅力的。江戸っ子らしい感性が溢れています。
鈴木博文。
慶一の実弟。この人の文学青年らしいセンスが好きで、実は一番気になるメンバーです。
生活感とダンディズムが同居する詞世界は唯一無二。いつか詞を書いてほしい。
「次の30年はないんじゃないの?」
いえいえ、まだまだこれからです。去年のアルバムを聴いて、始まりを感じずにはいられなかったのですから。
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