ブログ人 話の広場

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桜と入学式

2007-04-03 08:25:36 | ブログ

 「明日入学式です」とメールをくれたぼくの知人が、ぼくの行く大学の学生として入ってくる。長い間社会人として働き、海外にも何度も出かけ、格差社会の体験をしてきた青年が、今度は心理学をを勉強したいと編入してきたのである。向学心の深さに感心する。きっと真面目に所期の目的を完遂するだろう。

 全国各地で行われる入学式、4月に入学式を行うのは、何といっても満開の桜の樹々の間を抜けて会場に入っていく風情は、日本ならでは見られないほのぼのとした温かさを感じる。誰がこの時期に入学式を行うように編み出したのかはしらないが、感性豊かな人に違いないだろう。まさか所轄の文部省のお堅い大臣や官僚が考え出したとも思えぬが、その昔、今よりこうした人の中には柔軟で四季の移り変わりを愛でて工夫した人がいてもおかしくない情緒があったとも思える。

 桜はいろんな意味を教えてくれる。瞬間の美しさ、人の眼を釘付けにして楽しませてくれる。少し風が吹くと、はらりと散る潔さ。どことなくはかない。しかし春の穏やかな日和の下、まるであたりをピンクに染める桜の和やかさには、晴れ着の美しい女性が手に何かの入った風呂敷包みを持って歩く姿をふと浮かべる。これこそ日本特有の美だと思ってしまう。風呂敷の中に「しあわせ」と言う贈り物が入っていてほしいと思う。 そんな季節だ。

やさしいタイガー


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