昨日来、しんしんと降り積もる雪は、いっこうにやむ気配もなく、重たく厚い雲から間断なくボタン雪が降り続いている。ほっとした人、困った人、悲喜こもごもの思いを抱かせながら、多分このまま今晩もやむこともなく降り積もっていくだろう。東京では18度、梅が咲き平年より11日早いという。だから春が近いと歓ぶのは気象知らずの思いのようだ。梅の便りを聞き、やっと寒さから解放されると思ったら、どうも違うらしい。早咲きの梅はよくないという。受粉する虫たちはまだ冬眠中で、ましてや梅の花を頼りに生きている昆虫たちろのタイミングがあわないからだ。「早咲きは梅の不作」というのはこういうところからも影響を受けるようだ。
昨日、全アメリカの副大統領だったゴア氏が製作した「不都合な真実」という映画を観た。宇宙から見ると、まるで豆粒ほどにもならない地球に90億人が住んでいる。その地球の永久凍土が溶け、森林は砂漠化し、石油の産出は、空気を汚染し、人類の手でこの地球を滅ぼす加害者であることを資料を通して訴えている。 世界の中心はアメリカだと自負する彼らの真実を自らはがし、未来の地球は破滅に向かっているのだと堂々と警告するゴア氏の勇気が地球を救う手立てになるのか、あれは「たわごとだ」と政治的に否定する政治力が勝つのか、もうしばらくで、良心的アメリカが見えてくるであろう。静かな恐怖が覗く。日本の政治指導者たちは、一体何に最も強い関心を持って平和に取り組もうとしているのだろうか。
不都合な真実を告発できるゴア氏のような骨のある正義感と真実を求める政治指導者の出てくれることを期待しても無理なのだろうか。 悲しい国だ。
やさしいタイガー