桜梅零れ話

内容:自己満足腐りblog(99%同人的BL妄想)

ひっさしぶりに更新。

2014-05-27 23:39:31 | 日記
5月20~27日拍手ありがとうございました!

メールもありがとうございました!とりあえず私は今、フレンド申請をしに行っていのだろうかとそわそわしております///そんなことよりも更新内容ですね、はい。

今回はひっさしぶりにクレチェスの連載を更新しました!いつぶりなんだ…と思うともう震えが止まらない上、書いてる奴が一度読み直してから書いてたっていう酷さっぷりですが、また読んで頂ければと思います。
今回はチェスターが夢の中へやってるのですが、もう少しクレスとの幸せらぶらぶいちゃいちゃぷりを書きたかったなぁと言うのが本音です。構成上ちょっと特急展開になってしまったのが悔しい(´・ω・`)
でも連載は相も変わらず重いものが多いので、更新した4話くらいは少し幸せ滲ませられてたらなぁと。いやもう疑い始めた時点でアウトなんですけどね。相変わらず上手く後書き書けなくてスミマセン。
書きたいことあってもいつも忘れてしまうんです。。。

あともう一話、こちらはジュルドで影ページに支部からの再録をしています。しようしようと思って今更になった、ただのエロです(きっぱり)
そしてこの再録に気を取られて拍手再録忘れてました(・ω・)そ、その内させて頂きますので…!!!

次はユリクレかガイチェスかなぁと思ってるんですが、いつになるか本人もわからないので、目標は6月末かな…と、うん多分(震え声)ユリクレは特に微妙なとこで停滞してるので何とかしたいんですが、アスタリアにまたかまけてしまうかもしれませんwww

そう言えばアスタリアはキャンペーンのおかげで☆3クレスが出てサブクエ見れました!!!こっちもがっつりクレチェスでトロピカルヤッホーです!
ティフェスの関係で限定イベントに☆4クレスが出るみたいですが、☆4まで集めたらクレス3人やな…って。いやいいけど、クレスだらけじゃんwwwチェスターは☆4と☆3持ってて、☆5も本当は欲しいんですよね。地属性が全然いないので、本気で欲しい。そうしたらチェスターも3人で余りがないしw

しっかし、ルドガーさんは相変わらず出ないです。本当オマエなんで出てくれないのってくらい出ないです。☆4はサブクエモチなので、確立上がってる筈なのに…(´・ω・`)
今度のイベントで、ノーマル召喚でも出るようになったら溜まってるコインで回しまくろうと思います!むん!

でもこれだけアスタリアしててもリンクを実はしてないんですよね。アンドロイド版も配信なったしやってもいいかなって思うんですが、何て言うかリンクにまで手を出したら本当日常生活スマホゲームに浸食し尽くされそうで…怖い。



らくがきで穴埋め。

2014-05-19 21:50:34 | 日記
5月14~19日拍手有難うございました!

頂いたメールにつきましては、返信要の分は全てお返事しておりますので、心当たりがある方は宜しくお願いします(vωv)
また、返信不要で頂いた分も全て読ませて頂いてます!有難うございました!!!
感想も頂いたので、お返事しなくちゃ(><)と思ってる間に時が…時が過ぎてしまって。。。
拙い話ですが、何回も読んで貰えるのはとても書き手冥利に尽きますので、今後とも何卒よしなにしてやって下さい(´∇`)

再掲もちゃんとしなくちゃ~と思っていながらも先週、今週で溜まっていた本やら漫画を消化して行ってる日々です。
個人的に文字書いてるし、もっと色んな小説とか読んで勉強したいとも思うのですが、如何せん原稿してると時間が…。なので、その反動で今全力で読みっ放しです!でも読むの遅いんですが凹

あとアスタリアは配信分ストーリー全部終えて、サブクエも持ってる分は終えて、今はまったりレベル上げしつつ6月にそわそわしてます。そして相変わらずルドガー出てくれません(´・ω・`)ジュードは☆4も☆5も出て、私の主戦力パーティ、ジュードが二人もいるのですがオマエ、絶対ルドガー囲ってるだろと思えて仕方がありませんぐぬぬ。

あとあとチェスターのサブクエがですね!ホントにもうがっつりクレチェスでですね!!公式さんありがとうございますっ!!!っていうね!!!!
最初のはチェスアー、チェすずだったのですが、いやもう本当次がクレチェスで!あの二人は遠く離れててもお互いを強く信じあってるのが堪らないですむはー(*´ω`*)
もう本当に誰か語り合いません!!?というくらいのクレチェスでしたごちそうさまです。何回もお話読んでしまう/////

6月からの配信ではユーリとクレスが絡んでくれないかなぁソワソワ。ジュードやルドガー出てこないかなぁソワソワ。

そんな語りだけの今回ですが、次こそは何かお話更新したいですね。あ、いつも言ってますねすみません(´・ω・`)

とりあえず語りだけも…と思ったので、適当にフォルダ漁って出てきた落書き載せときます。壁ドンジュルドさんです。
構図のおべんきょーと思って描いたヤツでtwitterには載せたやつです。
こいつ絶対これからべろちゅーかますね(vωv)



前回の更新はいつとか考えたら負け

2014-05-12 23:45:38 | 日記
5月8日~12日拍手有難うございました!


11日までに頂いたメールに関しては全てお返事させて頂いてますので、心当たりがある方は宜しくお願い致します(ぺこり)

今回はようっっっやくの拍手更新です!前回いつ更新したとか考えたら涙しか出てこないので、内容だけサラッっと。
あ、前回拍手はまたそのうちページに載せますね。

とりあえず、クレスとチェスターとルドガーとジュードが共演しちゃったお話になっててすみません。てへぺろ☆
一応、お祭りゲーとかで皆共演してからの方がいいかなとは思ったのですが、まぁクレスだけはしり2に出てるし何よりクレチェスは第三者視点で書きたかったので、まぁいいかと(オイ)
内容はどっちもぴゅあぴゅあな告白です。ぴゅあぴゅあにしてみたら、攻がすこぶる受くさくなったのですが、まぁこの二人は付き合ってからじわじわ相手を屈服させていくタイプだと思うので。
はじめはあんなに可愛いかったのに、って泣くチェスターとルドガーが私には見える(vωv)

でもクレチェスを他のCPと混ぜて書くと、どうにもこうにももう熟練夫婦なんですよ僕たち♪な雰囲気になるんだなと、今回悟りました。自分たちもあんなだったなぁみたいな目線から、他CPアドバイスする二人って。これが初代の貫録と言うものなのだろうか(違)

まぁ、そんな告白話を載せたので、またご興味ある方はぱちぱちしてやってください。
これからしばらくは、サイトの更新頑張りたいので、またひょこっと更新していたらそっちも宜しくお願いします。ではでは~(´∇`)ノ




イベントお疲れ有難うございました!

2014-05-08 00:13:32 | 日記
4月30日~5月7日拍手有難うございました!

パチパチや感想いつもいつも有難うございます!!ちょっとイベントでバタバタしていたので、イベント前に送りました~というお伝えが出来てなくてスミマセンでした。
現在、6日までに頂いたメール等に関しては全てお返事させて頂いたので、ご確認お願いします。
また本日頂いた分に関しましてはまた明日以降のお返事となってしまいます(´・ω・`)申し訳ないですが宜しくお願いします。

それから改めてスパコミではスペースに遊びに来て下さった方有難うございました!私、本当に午前中は席を外していたので、午前に来て下さった方は申し訳なかったです…。差し入れ貰ったり、色々構って貰ったり本当にいつもいつも嬉しいです。皆優しいよ…(ほろり)
そしてお留守番して頂いた浅木さんにも感謝の念が尽きません。有難うござました!スパークではジュルドぷちの主催者さんでもあるので、皆さんも是非是非記念アンソロなど参加を。寧ろ私の為にジュルドちゃんくださいwww
なので今回、スペースではぷちのチラシも配布したのですが、私も一枚貰って、それがめちゃ可愛くて悶絶してますデレデレ。

そんな浅木さんのおかげもあって、企業ブースさんでは欲しかった本も買えて大満足でした!!
そのあとのアフターも楽しかったです♪次はスパークのぷちには参加する予定ですので、そのときはまた宜しくお願いします。

それから、イベントが終わりましたので、お品がきの撤去と活のページも少し更新です。
今回から新刊とあと冬インテの既刊の自家通販を始めましたので、もしご興味ある方がいらっしゃれば宜しくお願い致します。
あんまりにもバタバタしてたせいで、ちゃんと開始時期告知してなかったので、受付してまーすと宣言しておきます^^;

本当は今回の更新に合わせて拍手もいい加減変えたかったのですが、ちょっと時間がなくて後回しになっちゃいました凹
今週末には変えられたらなぁ…変えられたらなぁ…!!という希望なので、がんばりますハイ。

で、何もないのもちょっとなと思いましたので、今回の新刊にしようと書いてた没ネタでも晒しておきます。twitterではすでに晒したものなのですが^^;ちゃんと形になったSolomon~は没とは違い本気で暗い話ですが、最初はラブコメちっくなオムレツ君目指してたんです。因みに没になった理由は、ぶつ切りになってるところで私が、絶対長くなって締切間に合わないと確信したからです。

ではジュルドですが、興味ある方は下の記事をどぞ~(´∇`)




新刊の没ネタ。

2014-05-08 00:01:37 | てぃるずSSS

「マティス博士の護衛、ですか?」

告げられた仕事内容に、俺は上司であり兄さんでもあるユリウスを見遣る。彼は副社長席で頷くと、机上にあった書類の束を渡してきた。一番上にプリントされていた内容に、軽く眉を寄せる。

「そうだ。まぁ実際は明日開催の、源霊匣研究チームによる講演会の警護だ。昨日その脅迫文が研究所に届いたらしい。ウチの警備部門へは、今朝方向こうから正式に依頼があった。」
「源霊匣ハ悪ノ道具。講演会ヲ中止セヨ。サモナクバ我々ハ全力デ阻止ヲスル。か。けど何で俺?他に優秀なエージェントはたくさん居るだろ。」

紙束を揺らし抗議の意味も含めて睨めば、兄さんも眉を寄せ溜息を吐いた。

「ルドガー敬語。俺だって私情を言えば反対だ。だが明日はウチの社長とリーゼ・マクシア宰相との会合もあるだろう。だから警備人数がそっちに割けないんだ。俺も殊更不本意だが明日は会合に回る。しかしテロかもしれない脅迫を蔑にする訳にもいかない。よって今回はオマエが行くことで、クラン社として対テロへの姿勢を保つということだ。もちろん他のエージェントも講演会に寄越すが一応、お前も一族の一員で役職付きだからな。」
「一応は余計。…でしたら、何も博士付きにしなくてもいいでしょう。現場指揮とか他の担当にして下さい。」
「俺だってそうしたかったさ…!だが、あのぶりっこ博士直々の指名なんだよ。僕の警護は強くて立派なルドガーさん一人で十分です、だからそれ以外は他に回して警備を厚くして下さい、とな。」
「あー…」

瞬間、あのにっこり笑顔で告げたであろうジュードが脳裏に浮かび、思わず遠い目になる。彼は頭が回る人間だけに厄介だ。そう言われてしまえば、こちらとしては頷かざるを得ない。立ち上がった兄さんが悔やむ顔で俺の肩に手を置いた。

「すまないルドガー。ただお前には他にも任したいことがあってな。今回は耐えてくれ。」
「わかってる。仕事だろ仕方ないよ。」
「だが、だがだ!もしあのセクハラ博士に何かされたら、即刻警察へ引き渡せ。あと防犯ブザーは持って行けよ。」
「兄さん…」

凄む心配性な上司に、俺は苦笑いをするしかなかった。


ヘリオボーグ研究所の総合開発棟、13階研究室へと向かう。
俺は現在、クランスピア社で専務の役職についている。部門は飲食、サービス、生産、エネルギー部門の統括、及び戦闘部門エージェントの兼任。クランスピア社は一見、実力主義を謳ってはいるが、結局のところ同族会社で上はクルスニク一族で占められている。副社長は異母兄であるユリウスだし、社長は父親であるビズリーだ。ただ一族でも実力がない者は上にはなれやしないから、そう言う意味では実力主義の大企業様とも言えるのかもしれない。俺は元々駅の食堂で働いていたのだが、ビズリーによってこの会社に引き抜かれた。と言うか拉致されたと言うべきか。
そして戦闘能力を高く賞賛されて、今では希望してもいない戦闘エージェントの一員だ。

(殺しの才能なんて、嬉しくもなんともないけど)

今回のように誰かを護るためならば、剣を取ることは仕方がないとも思うが、俺としてはできれば戦わずしての人生を過ごしたい。以前この手で作っていたのは、料理と客の笑顔だった筈なのに。

(まぁ、クルスニクに生まれた時点で無理な話か)

俺達の一族は、一族しか知らない闇がある。そんなことを考え込んでいたからだろうか。研究室の扉を開けた瞬間、俺は飛びつかれた塊に咄嗟に対応できなかった。

「ルッドガーさーん♪」
「おわっ!?こら離れろジュード!」
「んー…」
「唇寄せるな!!」

ぎゅっと身体ごと抱きつかれひっくり返りそうになるのを何とか耐える。慌てて下を向けば迫る唇に、思わずジュードの顔面ごと手で押しやってしまった。ぐき、とかぐぇ、とか変な音がしたけど決して俺のせいではない。
断じて俺のせいではない。

「いったーい!もう、酷いですよルドガーさん。」
「どっちが!いきなり襲ってくるな。」
「えー、挨拶ですぅ。」
「…リーゼマクシアの挨拶は変わってるな。言葉もなくいきなりキスかましてくるのが挨拶か?」
「やだなぁ、これは僕とルドガーさんだけの挨拶ですよ。当り前じゃないですか。」
「…」

駄目だ。彼をまともに相手していては駄目だ。一般的会話は諦めろルドガー。

「ほら離れろ。俺は仕事しに来たの。」
「相変わらず冷たい。」
「それで、バラン所長は?」
「あっちですぅ。」

唇を尖らせ、抱きしめる両腕も緩めるも、ジュードはそのまま俺の手を取ってバランさんのところへ案内した。

(これが断界壁を解放した、天才博士様だもんな)

前を行く、ひょこひょこ揺れる黒髪を見つめて俺は思う。何故か俺は、この源霊匣研究の第一人者であるジュード・マティス博士に好かれている。彼と初めて会った時のことは忘れもしない。あれは衝撃だった、寧ろ悪夢だった。資金提供の嘆願に、彼とバランさんが俺を訪ねてきたのだが、開口一番「うわぁ、本当にルドガーさんだ。大好きです!」と、資金援助の願いではなく告白をされた。ついでに唇も奪われた。

(あれ、俺のファーストキスだったんだぞ…!)

慌てるバランさんの声を遠くで聞きながら、触れた唇だけがやたらと柔らかかった覚えはある。本人曰く一目惚れ、なのだそうだが、本当に、一体、どうして自分なのだか。それ以来、俺は事あるごとに彼に迫られているのだ。因みに俺は靡くつもりはない。絶対にない。

「はぁ…」
「溜息ついちゃってルドガーさん疲れてるんですか?悩みがあるなら僕いつでも聞きますよ。」

誰のせいでと返したいのは我慢して、落ち気味の肩を元に戻す。駄目だ、今は仕事中。余計なことを思い出している場合ではない。

「そちらの講演会の流れはわかりました。当社より警備に参加するメンバーについて、あとで一覧を所長宛にもメールで送らせて頂きますので。」
「悪いね。しかも今回は急のことだったし。」
「いえ、脅迫状が届いたこと自体昨日のことですから。仕方ありませんよ。」
「だからぁ、いっそ中止にしたら良かったんですよ。脅迫なんて、もし何かあったら大変じゃないですか。」

今回、開催する方針自体に不満があったのだろう。俺達の会話にジュードが不平を洩らす。だがバランさんは苦笑いを浮かべただけだった。

「そうは言ってもジュード、もう準備は整っているし、政界や有名企業のお偉いさん方も多数出席するんだ。今更脅迫状一つで中止にはできないよ。そもそも中止にすれば、源霊匣はテロに屈したことになる。ジュードだってわかってるだろ。」
「それは、そうですけどぉ…」
「だからこそ明日は何事も起こらぬよう、精一杯警備に務め、護らせていただきますので。ジュードもな。」

俺が間に入れば、途端ジュードは顔を輝かせて頷いた。おい、どさくさに手を取るな。

「うん!僕もルドガーさんのこと、精一杯護りますね。」
「何で護衛の俺が、対象に護られないと駄目なんだよ。」
「だって、ルドガーさんは僕のヒロインで、僕はルドガーさんのヒーローだから。」
「違うだろ。」

間髪空けずに突っ込めば、相変わらずだとバランさんが笑った。その後は軽く挨拶をして、研究室を後にする。次は警察、その他警備担当者達との合同打ち合わせ、それから会場の下見もしておかなくてはならない。

「ところでジュードは演りたくないのか?講演会。」

入口まで送りますとのジュードに連れられ、俺達は二人でエレベーターに乗り込む。重々しい音で扉が締まった途端口を開いた俺に、操作パネルに向いてたジュードが振り返った。

「怖いなら、ジュード担当の警備を増やすぞ。そもそもジュードの地位を考えれば、俺一人だけって言うのがおかしいんだし。」
「…ルドガーさんこそ怖いんじゃないんですかぁ?一人じゃ僕を護りきれないって。」
「あのな、」
「僕は怖いですよ。僕らの講演会で明日、人がいっぱい死んだらって、」

小さく笑ってジュードは表情を隠すかの如く前を見た。降ろした手が拳を作る。

「そもそも明日なんて、自信持って発表できることなんてないんですよ。最近、源霊匣失敗ばっかりで。なのに経過報告しろって皆うるさいから。」
「…」
「確かに定期ごとに訴えなきゃ、源霊匣はどんどん見捨てられていくけど。でも言ったら言ったで、早く結果出せって、出さなきゃ見限るぞって、スポンサーはうるさいし。なら、言っても言わなくても結果は一緒だしやらない方がいいのにね。」
「ジュード」
「大したことを言えるわけでもないのに。それなのに僕の、源霊匣のせいで誰かが死んでしまったらって」
「こら。」

近づいて、ジュードの頭を軽く小突く。見上げた瞳はいつもと違って揺れていて、俺は眉を寄せた。

「一人で思い詰め過ぎ。オマエはいつも一直線に突っ走り過ぎなんだよ。明日何かが起こったとしても、それはオマエのせいじゃない。そもそも講演会を狙って脅迫する馬鹿が悪いんだし、仕事できない警備も悪い。一人で背負いこむことはない。」
「でも、」

それでも言い淀む彼に何故か心がざわつく。せっかく励ましてやっているのに、何で浮上しないんだ。

「歯切れ悪いな。中止にしたくてもできないんだろ。なら腹括って、立派にやり遂げるしかないんだ。俺だっているんだし。ほら、」
「え…」

手ひっぱり、ふわりと浮いた前髪。現れた額にキスをする。驚き固まるジュードへ俺は笑うと、1階に着いたエレベーターから外に出た。

「仕方がないから、元気の出るおまじない。明日頑張れよ。」
「ルド…」

彼の硬直が解けた時、エレベーターの扉は締まった。そのまま俺は歩いて廊下の角を曲がる。
そしてその場にしゃがみ込んだ。

(何してんだよ、俺)

絶対に今の俺は顔が真っ赤だ。どうしてジュードになんかキスしたんだよ。おかしいだろ、俺はジュードのこと別に好きじゃないんだ。向こうが好き好き言ってきても、俺としては迷惑な話で、それ以上でもそれ以下でもない筈なのに。

(だけど…)

腹が立ったのだ。さっきの、いつもみたいな自信がない暗い彼に。俺にとって、あんなのはジュード・マティスじゃない。
彼はいつだってへらへら明るく笑っていないと駄目なのだ。暗い顔の彼なんて彼じゃない。そりゃジュードだって人間だ。落ち込んだり凹んだり、気持ちが沈む時だってあるだろう。今日みたいに怖くて自信がないときだってもちろんある。特に今回は他者の命がかかっている。不安になるのも当然だ。だけどそういう彼を見ると、どうしてだか自分はムカムカと言うかモヤモヤと言うか、とにかく消化不良みたいな気持ちになる。

それから俺が何とかしないと、俺が彼を元気にさせないと、彼にはいつだって笑って欲しい、などと鳥肌のことを思ってしまうのだ。

(なぁルドガー。この思考回路ってもしかして…)


 好きな人への想い、ではないだろうか。


(いや!違う!断じて違う!)

思わず浮かんだ考えに、俺は立ち上がり全力で一人、首を振る。そんな訳があるか。あって堪るか。俺はホモじゃない。ジュードのことなんて好きじゃない。さっき額にキスをしてしまったのだって、昔落ち込んでいたとき、兄さんが俺によくしてくれていたからだ。ただそれだけだ。深い意図はない。別にジュードが他の奴に慰められてても、他の奴に抱きついたりしても全然平気…じゃない。

「待て待て待て、ルドガー・ウィル・クルスニク!落ち着け、これは違う!」

研究員たちが不審な顔で通り過ぎていく。俺は自分で自分にパニックになっていたために、きっちり次の打ち合わせに遅刻した。



講演会当日。俺は護衛対象であるジュード共に、今回の会場となる大型商業施設へと来ていた。この施設は地下一階、5階建ての建物で、最上階には大型ホールを有している。4階から下は専門店が入っており、高級宝石店からフィシュマージュと言った有名ブランド店、雑貨や化粧品など様々な店舗が軒を連ねている。地下は主にレストランフロアで飲食店街だ。

「しかし源霊匣の講演だし、研究所や学校でと思ってたんだが、そうじゃないんだな。」
「それはお偉いさんの都合とかで、ここになったんです。ぅ。こういうホールの方が綺麗だし、交通の便もいいし、快適ですしね。」

控室でインカムの調整をしながら呟けば、隣から丁寧に一人言への答えが返ってきた。その声が妙に上機嫌なのは、昨日のせいだとは思いたくは無い。俺は肩腕に巻きついているジュードを見下ろした。

「ジュード、これだと何かあった時対応できないから。少し離れてくれ。」
「えー、どうしてですかぁ?今日のルドガーさんのお仕事は僕を護ることでしょ。」
「だからだ。ほら俺に仕事をさせろ。」
「あ!もう、昨日はちゅー…」
「わーわー!!あれはおまじないだ!」

無理矢理解いてジュードを睨む。それでもジュードはにこにこと笑ったままだった。腹が立つ。しかし今ここに居るのがジュードと俺だけだったのは幸いだ。もし他の研究所員が居たら何て言われるかわかったものじゃない。何故か彼らはジュードの味方なのだ。

「ルドガーさんってば照れちゃって可愛い。」
「照れてない。昨日の己に悔いているだけだ。ほら、舞台袖行くぞ。そろそろ時間だろ。」
「はーい。…あ!ねぇねぇ、僕すっごく緊張してるから昨日のもう一回して欲しいな。」

んー、と目を閉じ唇を突き出すジュードを見つめることしばし。俺は近くにあった資料を取った。

「ほらよ」
「ぶっ…!ひっどーいルドガーさん!」
「コレだってキスだろ。資料と。ほら行くぞ」
「もー」

唇に押し付けた資料をジュードは抱え俺の横に並ぶ。だが、タダでは起きないのがこのジュード・マティスだ。控え質の扉を開ける瞬間、ちゃっかり俺の唇を奪った彼に俺は声にならない叫びをあげた。




☆お粗末さまでした!続かない\(^o^)/