も う ん た い ん 。

1/1を見るのも面白いけど、1/10でやるのもかなり面白いんです。RCレースの楽しさを発信するブログ。

DF-02記録簿 第022回

2005-12-08 20:30:41 | RC記録簿(DF-02編)


-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 18 回> 2005_1127

 興奮のレースイベントから2週間、士気も高く友人Tとサーキットへ向かった。ここのところはずっと雨も降っていないので、この日の路面は程よくドライ。終日ほぼイコールコンディション下での練習が出来そうなのは有り難い。特に大きなトラブルを引き起こすには至らず、ガツガツコースインを重ねた結果走行数は12パックを突破。ただ今回は練習環境の新たな問題点に気付いた為、必ずしも全てが有意義と言うわけではなかった。


● §001 シ ャ ー シ ●

 前もってバスタブフレームの交換作業を行った。前回現地にてフロントワンウェイを組み付けた際、フロントのロアサスアーム取り付け部に大きな亀裂が走っているのを発見。4月末に初めてシャーシを交換した際もその原因となった箇所である(第9回参照)。構造上一番衝撃を受けるポイント故仕方ない面もあるが、一般的な車種ではフロント周り(バルク)は別構成となっており、同等箇所の破損でもシャーシ丸ごとの交換は避けられるよう設計されているものが多い。こう言った合理性の無さは、パーツ数を少なくまとめた入門機の宿命と言うものなのであろう。それでも2代目シャーシはなんとか半年以上稼動してくれたので、この程度の交換ペースであればまだ我慢も出来る。
 最終的には11Tのモーターを導入する予定であるし、また今の機体からはフロントバンパーが取り払われてしまっている。新たな3代目シャーシが先代と同様、長期の過酷な走行に耐えてくれるとは考えにくいので、この箇所の補強案は考えておくべきかも知れない。

 因みに今回、バッテリーポストはTOBEE CRAFTのアルミ製(43050:800YEN)を用意した。これは標準の樹脂製ポストに強度などの不満があるわけでは無く、単に古いシャーシからバッテリーポストを引き抜くのに馬鹿力を使いたくなかった…というだけの理由である。アルミ製にしておけば次の取り外しも楽になるのではないかとの期待も、もちろんあり。


● §002 足 回 り & タ イ ヤ ●

 元々オプションはその効果の確認もあるため小出しにしていたのだが、前回の予告とは裏腹に、この日も新たな装備品を投入してしまった。

  前回破損したフロントダンパーステーの対策品として用意した、SQUAREのカーボン製ステー。友人Tが装着したその日にヘシ折った曰くつきの品であるが、キット標準が頼りない以上、一度は試してみようということでの採用である。ダンパー取り付け箇所が2箇所となって調整の幅が増えることも利点だが、内側につける事でわずかながら標準のものより車高を上げる事が可能。均整を取る為リアダンパーにもスペーサーを追加して走らせてみた結果、挙動
がやや不安定で落ち着かない様子となった。高重心化のデメリットが顕著になったと判断し、最終的にはアーム側取り付け位置を内側から中央に、リアのスペーサーは元に戻す形とした。
 
 同時に取り入れたのが同じくSQUARE製のカーボンステフナーで、ステア周りの剛性を向上させるアイテムである。見ての通りステアワイパーの軸をカーボンパーツで上部から固定する、いわばタワーバーのようなもの。シャーシ側のワイパー支持部は力を加えることで簡単にしなってしまうし、また固定ネジも強度不足で度々ひん曲がり、その都度交換を余儀なくされるという問題を抱えていた。このステフナーは形状からも、それらの問題を根本から解決
してくれそうな雰囲気がありありと伺え、否が応にも期待が高まる。実際装着後の剛性向上は飛躍的で、前輪にステア方向への無理な力を加えてみても、ぐにゃりとした弾力性は全く感じることがなくなった。

 見た目も一気にクールになるカーボンパーツだが、走行フィーリングとしては…やはり違いを感じることはなかった。ステア周りに関してはこれまでも細かく手を入れてきてはいるものの、どうも応答性改善などの明確な恩恵を感じられた試しがない。特にステフナーは触診段階での効果が劇的であった分、何らかの効果は見て取れるものと考えていたため悲しいものがある。やはり私はまだ『違いのわからない男』ということらしい…。


 気を取り直してタイヤ。この日は以前使用していて食わずにお蔵入りとなっていた、PROLINEのホールショット(M3)を再び用意した。取りあえずはこれまで通りの前後スパイヤースパイクで走らせてみたが、ドライ路面では相変わらずズルズルでアンダーがあまりにひどい。1パックで諦め、フロントをM3に履き替えて再挑戦。
 これまでの経験上、正直なところ期待はしていなかったのだが…これが食ってしまったのである。それもスパイヤーとは全く比較にもならないグリップのしようで、リアがスパイヤーのままであったため、巻きまくって始末がつかない。急いでリアもM3に付け替え、そして結果としては改めて高評価なレースタイヤの実力を思い知る形となる。まるで自分のマシンではないかのようにコーナーリングスピードが上昇、今回一番衝撃を受けた瞬間であった。

 この時は本当にキツネに鼻をつままれた気分だった。当初はどうひいき目に見てもスパイヤーに分があったはずが、どうしてここまで逆転してしまったのだろう。
 弱い頭をフル回転させて考えてみたのだが、まずはやはり、感覚が徐々に鋭くなって来ているのではないかという点。ようやくまともに周回が出来るようになってきた今なら、まるきり駆け出しの頃よりは分別もつくようになっているように思われる。
 そしてマシンのカスタマイズが功を奏しているのではないかという点。例えばステア周りの剛性強化を済ませているからこそ、タイヤが本来のグリップ力を発揮出来るようになった…と考えるのはどうだろう。そもそもキット標準状態では、タイヤの実力など頭から十分には引き出されないとする見方は苦しいだろうか。またモーターのランクアップにより、タイヤに求められるレベルもシビアになって来ているように思う。

 ともあれ、これで今度はスパイヤースパイクがお蔵入りとなるのは必死の情勢である。ホールショットは元々使い古し(第10回参照)で、この日の走行でさらにフロントのピンがなくなってしまった。要接着、値段も高価なブルジョワタイヤだが、次回までには新品を手に入れておかねばなるまい。


● §003 テ ク ニ カ ル ●

  コースレイアウトに変更アリ。周回方向は反時計回りのまま、通過順に4、5番目のジャンプ台が新設されていた。特に4番目のジャンプ台が曲者で、コーナー出口がそのまま突入ポイントとなっている上、操縦台からの視線に対して平行な位置関係である為、遠近感が狂っているとサイドに転落してしまう難関。さらに高さもこれまで経験したものの2倍以上はある感じで、怖くてスロットルが中々握れない。適応力の低い私は当然のごとく落っこちまく
り、早くもニューシャーシにしたたかダメージを与える。結局この日は『落ちずに通過する』ようになるのが精一杯で、友人Tと勝負らしい勝負をすることもままならなかった。居合わせた常連の方々は苦もなく軽快に飛び越えていたので、それを頭に焼き付けて練習を繰り返すのみだ。

  冒頭で触れた練習環境の問題点、それはバッテリー個体差の話である。ここ最近、走るバッテリーと走らないバッテリーの差がかなり大きくなってきた。今所持しているのはニッカド6、ニッ水2の計8本だが、この中で実質活きのいいものは半分の4本。ダメバッテリは満充電時でも、後ろから蹴っ飛ばしたくなるほどのダルさでイライラが募る。特にフロントワンウェイは、ある程度速度が乗らないと有効に機能しないことがわかってきたので、パワーのない
状態では練習にならないと感じた。今後のハイパワー化も念頭に置けば、新たなバッテリの買い増しは考えなければならないようだ。


CHECK NEW EQUIPMENT

SQUARE (STG-3)
DF-02
フロントカーボンダンパーステー
2,000 YEN


SQUARE (STG-11F)
DF-02 フロントカーボンステフナー
2,300 YEN
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DF-02記録簿 第021回

2005-11-24 19:31:23 | RC記録簿(DF-02編)


- レ ー ス 参 戦 レ ポ ー ト -
<第 3 回> 2005_1113
木枯らしレース in 加西T&Tサーキット【2】

 前回お届けしたレポートの続きをお送りする。後半では実際のレースの動向と、レース後に換装した新オプションのフィーリングチェックを掲載。


● レ ー ス 経 過 ●

 4駆の予選は3組に振り分けられた。友人T(MR-4BC)、友人W(XXX-4 G+)と同じ第1ヒートでの出走。スタート方式はスタッガーで友人T、私、友人Wの順でスタートする。

【予選:1st ROUND】
 レースへの参加も2回目で、緊張もほとんどなく望むことが出来た。同ヒートの他の参加者は我々よりも遥かに早いラップで周回される方々なので、熱くなろうとも邪魔にはならないよう心掛けなければ。とは言ってもスピード差が歴然としているので、普通に走っていればするりとパスされるのではあるが…。
 練習走行から時間が経過していない分、走行フィーリングは同じ。先に出た友人Tが1周するかしないかのうちにミスしてくれたため、早々に前に出る。1発目で少々硬くなっているらしい彼らを尻目に、比較的順調な周回を重ねることが出来た私が(仲間内では)トップでゴール。滑り出しとしては上々と言っていいだろう。

【予選:2nd ROUND】
 路面は時間の経過と共に徐々に締まってくる。そのせいか、直前の練習周回ではフロントの食いつきが若干甘くなっている感覚があった。レベルとしてはまだ微々たる変化であったので、気にせず集中力を高める。
 2Rからは直前Rの結果で順番が決まるので、今度は私、友人T、友人Wの順でスタート。やはり前Rに比べ旋回性が悪くなっているようだが、コントロールしつつ周回を重ねる。このRでは友人Tが平静を取り戻したのか、5分の間私の真後ろにまで迫ってくる場面が何度もあった。当然その見慣れた機影がプレッシャーとなり、私の鼓動も高まるわけだが、数秒もせず彼の方がミスを犯し後退。この繰り返しで結局は1度もパスされることなく、私が(もちろん仲間内で)トップを守り切ってゴールした。

【予選:3rd ROUND】
 お昼休みを挟み予選最終R。昼休みの練習走行、そしてこのR直前の練習周回で、いよいよフロントグリップの低下が無視出来ないレベルとなっていることがハッキリする。朝イチ走行時と同じスピードでは大きくオーバーランしてしまうコーナーが数箇所、これはまずい。1周のラップタイムは元々1R目から友人Tに遅れをとっているので、5分間トータルでより安定した走行が出来なければ今度こそかわされてしまいそうだ。
 そんな状況下にも関わらずスタート直後にミスを犯してしまった私。オーバースピードで横Gを残したままコーナー出口のジャンプ台に突入してしまい、ものの見事に横転。当然友人Tには悠々とパスされてしまう。落ち着けと高ぶる心を抑えつつ追走するが、一向に影も形も見えず…どうやらこのRでは彼本来の力が遺憾なく発揮されている様子。それでも望みは捨てずに走る私のマシンに、ついに恐れていたトラブルが発生。
  終盤に差し掛かったあたりから、何故か同じジャンプ台のわずかな突起に毎周回引っかかって立ち往生するようになってしまう。目視でも走行するマシンのフロントのブレがあまりにひどい。それでもジャンプ台以外では走行が困難なほどではない為、諦めの悪い私はゴールするまで走り切った。終了後、迷惑を掛けてしまったマーシャルの方が私のマシンをチェック、そして手渡す際の一言は『ステーが逝っちゃってるみたいですね…』。そう、フロント
ダンパーステーが折損していたのである。写真の状態では車高が極端に下がるため、ジャンプ台の凸部にバンパーが引っ掛かっていたようだ。
 フロントステーの破損は2回目(第15回参照)である。この日折れたのはもとい、友人Tのグラベルハウンドに装着されていたものをかすめた『中古品』であったものの、やはり耐久性の面では信頼のおけないパーツと言える。こうなるともはや、カーボンあるいはアルミ製の代替品装備は必須であると感じた。これがもし決勝で起こっていたらと考えると…背筋も凍る思いである。


 この結果決勝はBメイン、友人Tが6番手、私は7番、友人Wが9番手の各グリッドで迎えることとなった。やはり3Rの友人Tは快調で、2Rの私のタイムを上回って堂々の(仲間内)PP獲得である。予選の段階で彼を前に出してしまったのは少々悔やまれるが、そこはレース慣れしていない我々のこと、最終結果がどう出るかはまだまだわからない。ダンパーステーの交換もそこそこに、華麗なトップ奪取を想像しては口を緩ませる私であった。

【決勝:FINAL ROUND】
 そして最終局面。PP方式であるため序盤の動向が大きな鍵を握る。さすがに私も緊張が高まり、グリッドについてからの時間が長く感じられた。マシン回頭性はさらに悪化していたが、そこは気合いで乗り切るしかない。
 スタート。比較的反応良くスロットルを入れることが出来、ストレート終わりで友人Tをパス。しかし次のヘアピンでの大クラッシュにしっかり参加。このトラフィックには友人Tも巻き込まれ、結果トップに躍り出たのはこの日調子を落としていた友人Wであった。彼は前回レースの勝者であり、本来は友人T同様油断の出来ない相手。復帰した二人が大慌てで追走する図式となる。私はこの時点で最下位に後退してしまったものと思い込んでいたが、友人T曰くこの時一番後ろにいたのは彼とのこと。
 レース中盤に差し掛かっても見えない友人W機。予選でミスを多発していた友人Wを捕らえるのは難しくないと考えていただけに、どの程度前を走っているのかもわからないこの状況に焦り出す私。そして友人Tが、クラッシュを起こした私を密かに抜き去っていたのがこのあたりらしい。自分でも気づかないうちに正真正銘の最下位転落。
 残り90秒を切る前後あたりであっただろうか、ストレートを走行中のマシンから一瞬目を離して前方を確認。いた、パープルの友人W機である。この時点でおおよそ4~5秒先を走っている様子。俄然燃え上がる私は追走にも力が入り、そしてミスるミスる。だがそれは逃げ切ろうと躍起になる友人Wも同じであったようで、つかず離れずの攻防が続く。
 ラスト30秒のアナウンス。もう1周出来る、落ち着いて走れば絶対捕らえられる―― そう考えた私は改めて安全な周回を心掛ける。そしてその瞬間は来た。ヘアピンでコースウォールに引っ掛かった友人W機をついにパスしたのである。興奮は最高潮に達し、猛る心を必死に抑えつつゴールを目指す私。後方には復帰した友人W機が再び視界の端にチラリ、彼は猛然と私との差を詰めて来ている。しかし再度の逆転は許さず、その差わずか0.5秒で先にフィニッシュラインを超えたのは私のマシンだった。
 熱い戦いを演じたのは友人W相手であったが、友人Tは私の先4秒で既にゴール。第2回仲間内グランプリは友人Tの勝利でその幕を閉じた。


 この日の走行で痛感したのが路面とタイヤとの相性である。早朝の多湿路面にはしっかりと食いついていたスパイクタイヤだが、それが乾いていくのと正確に比例して、ドンドンと曲がらないマシンになっていってしまった。これは4つのラウンドのラップファステストが、1R目からキッチリ0.3秒ずつ落ちていることでも証明出来る。実のところここまで因果関係がハッキリしたのは初めてなので、私もようやく少しはバギーの事がわかって来たのかな…と言う嬉しさがあったりする。本格的な冬に向け、改めて別のタイヤを色々と試してみる価値はありそうだ。

 予想通り、結局は友人Tの速さが目立ったこの日のレース。初体験時は緊張と動揺から悔いも残る走りに終わったが、今回は自分なりに満足の行くレース運びが出来たので、トップ奪取はならずとも十分に楽しめた。一方でエキスパートな常連の方々の走りは相も変わらずの凄まじさで、我々が12周ゴールであるのに対し、Aメイン進出のドライバーは15周を叩き出している。半年の練習を経ての再挑戦でありながら、その差は一向に縮まる気配がない…正に数年越しの目標といった様相である。DF-02での戦いに限界があることは確かだが、まだまだ仲間連中の鼻をあかす余地は十分にある。やはりラジコンの楽しみを最大限に感じられる場はレースである、ということを改めて認識させられる日だった。


● ニ ュ ー オ プ シ ョ ン の 装 備 ●

 最後に、レース本番でのぶっつけ導入を見送った装備の走行チェックを行った。これら2つのオプションは走行フィーリングに大きな変化を加える可能性が高いので、試走なしでレースに臨むのがはばかられたからである。レースの終了後、コースは通常通りに開放されるので、余韻に浸るのもそこそこに新たな装備を組み込んだ。

○フロントワンウェイユニットの導入
 ワンウェイユニットはスロットルオフ・ブレーキ時のみ駆動力からタイヤを開放するシステムで、フロントに組み込むことでより大きなコーナリングフォースを確保することが出来るメカである。前輪のグリップ力のほぼ全てが操舵に回される為、コーナーで2輪駆動車のような鋭いターンインを可能にする。また左右の駆動は独立して切り離される仕組みとなっているので、ギアデフ同様の差動装置としての役割も果たす。

 レースシーンではデファクトスタンダードとなっているフロントワンウェイだが、当初このメカには手を出す気が起こらなかった。友人T、友人WがDF-02を使っていた時、純正(TT-01用、OP 671)のワンウェイを装備して痛い目に遭っていたのを見ているからである。まずはキット標準ドッグボーンのままフロントワンウェイを投入した友人Tの場合、これは数分も走らぬうちにドッグボーンがアメのように曲がった。次に11Tモディファイドを装備していた友人Wの場合だが、彼が迎えたのは樹脂製リングギアの歯欠け破損、さらにユニバ(スクエア製)ヘシ折れと言うクラッシャーな結末だった。
 つまり問題とされるのは周辺部も含む耐久性である。ワンウェイシステムは構造上、スロットルオン時に駆動がまったく抜けない(直結状態)という性質を持っている為、伝達系の全てに高い耐久性が要求される。特にタイヤが路面から離れる機会の多いバギーでは、例えばジャンプ着地時に特定車輪へトラクションが集中するなど、駆動メカが瞬間的な過大入力にさらされる場面も増える。友人らの事例では、元々耐久性に問題のあるアルミ製ドライブシャフトを装備していたのもある一方、純正ワンウェイの樹脂リングギアには強化代替品がないので、使い捨てよろしく毎回スペアを用意する必要に迫られる。この手間に目をつぶってまで組み込もうとは到底思えなかった。

 しかし世の中は広い。別シャーシ用のフロントワンウェイを流用して組み込むという、言わば裏技のような記事を紹介している日記があったのである。

 

 このワンウェイは汎用性の高い設計となっていて、ベルト、シャフトの両駆動方式に対応出来るよう、小規模の構成となっている。キット標準のデフケースと金属リングギアを使い、中身だけを入れ替えて使うようになっているので、脆い樹脂リングギアの使用は強制されないというわけだ。なお、純正ユニバと組み合わせるには別途TA-03用のジョイントカップが必要。また目視ではカップとシャフトの隙間が広く、カップがワンウェイのギアに届かない距離まで抜け出てしまうのではないかと不安になったので、内部にウレタンブッシュを詰めている。

 実走した感じでは、やはりスピードがある程度乗った状態からのコーナリングで顕著な変化が見られた。フロントの踏ん張りが効いている分、リアを積極的に振り出すスライド回頭が容易になる。一方グリップさせてクリアするコーナーでは違いがわからなかったが、次回以降の走行でまたじっくりと挙動の変化を見極めていければと思う。

○モーターランクアップ
 フロントワンウェイの効果を確認後、今度はローターをこれまで使用していた18TWから15TWに換装した。15Tは以前に買って1パックしか使わなかったプロストックIIより、ローターのみを抜き出す形で用意。コミュレーズを手に入れている今、用があるのはローターとブラシだけである。ピニオンは変更なしの16枚で繋いで日没直前のコースにイン。

 果たして車速は確かにワンランクアップしたが、とまどうまでの暴力的なフィーリングではなかった。近頃は友人らの11Tパワーに目が慣れてしまったせいか、この程度の出力向上では大した刺激にならなくなっているらしい。ただ走行ラインのトレースはやはり甘くなってしまっている感があるので、しばらくはこのモーターでより早く周回を重ねられるよう、地味練に取り組もうと思う。


 次回はこの日ゴタゴタの中で試した、上の新装備に慣れる為の修行をメインに据えるつもり。新オプションの投入は未定だが、気分次第ではまた何かを見つけてきてしまうかもしれない。


CHECK NEW EQUIPMENT

TAMIYA (OP.200)
4WDフロントワンウェイユニット
1,400 YEN

TAMIYA (OP.217)
ツーリングカー
強化ジョイントカップ(ボールデフ用)
600 YEN

TAMIYA (OP.577)
TRFダンパー用
ウレタンブッシュ(10個)
200 YEN
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DF-02記録簿 第020回

2005-11-22 19:11:59 | RC記録簿(DF-02編)


- レ ー ス 参 戦 レ ポ ー ト -
<第 2 回> 2005_1113
木枯らしレース in 加西T&Tサーキット【1】

 前回の初体験から半年、自身2回目のレースイベントに参加してきた。今シーズンの公式シリーズレースは既にファイナルを迎えており、我々が参加したのはオフの秋季特別レースといった位置づけのもの。6月は仲間内の4人全員が顔を揃えたが、この日は友人T(MR-4BC)、友人W(XXX-4)の3人でエントリーする。今年の最終レースということもあってか、エントリー台数は2駆が18台、4駆が17台と前回参加時を上回っていた。

 今回は通常とは異なる3部構成にてレポートをお送りする。またボリュームが大きくなりすぎてしまった為、前半と後半に分けて全文を掲載。前半ではメンテナンスの詳細から、レース直前の走行チェックまでをフューチャーする。


● 前 日 セ ッ テ ィ ン グ ・ メ ン テ ナ ン ス ●

 差し当たっての命題はジャンプポイント周辺の安定性向上。ハイエンド車を操る友人達相手にラップタイムで上回ることは難しい状況なので、彼ら以上にミスを減らす走行を心掛ける必要がある。着地挙動のトリッキーさは、激しい底打ちで車体が跳ね返ることに拠るものと考え、対策として車高上げの細工をいくつか施してみた。

○ダンパーセットの変更
 ロアアーム側のダンパー取り付け位置をそれぞれ1段階内側に変更し、フロントは最内側、リアは中央への取り付けとした。前回の走行でリアダンパーには双方で番手の違うオイルが入っている為、ここはもちろん組み直し。ヨコモのソフトOリング(YS-7S、120円)が使えるとの情報があったので、懲りもせず早速手に入れて組み込んでみた。感じとしてはこれまで使用してきたOリングよりかなり柔軟な材質で、ピストンロッドへのフィット性は良さそうだ。

○フロントバンパーの大幅カット
    写真の通り、バンパーパーツはU字シャフトの固定部を残してほとんど切り落とした。バンパー部は極端な前のめり着地の際、地面と干渉を起こしてやはり跳ね返ってしまう傾向があるためで、これは雑誌にも同じ工作が載っていた分躊躇なくカット出来た。一方でバルク底部の切り落としは作例がなく、完全に私の猿知恵的発想から生まれた処理である。こちらもコンセプトは同じで、前下がり着地時の路面間マージンを少しでも稼ごうというのがその
狙い。特にこの部分、膨張して来ているのか少しせり出している感じであったので、取り払うことにより最大で2mm強のクリアランスが確保出来た。

○メカ搭載位置の変更
    アンプ、レシーバを進行方向右側へ再配置した。以前は防塵性を重視してテーブルパーツ(A 6&A 8)を使い、センターシャフトの上部に搭載していた(第19回写真参照)が、密閉性の高いライジングストームボディを使うのであれば、それほど神経質になる必要もないかと考えた。テーブルパーツ除去による軽量化、低重心化を狙った処置。
 以前にメカ搭載位置の変更でノーコンを誘発した経験
がある(第15回§004参照)ので、あらかじめレシーバにはアルミシートを巻きつけておいた。専用のアルミテープはヨコモからリリースされているのだが、私は100均で買えるキッチン用のもので賄っている。
 

 今回以降、ボディはライジングストームを使用することにした。これまで使い続けていたエンペラーがバキバキになって来ている事と、ちゃんとしたウイングを装備したかった事が要因。ウイングも重要なセット要素であることを友人Tより説かれ、さすがに無視出来なくなってしまった。
 

   ただ、この時点で雷神のウイングにはヒビが入っており、再装備するには補修が必要。ネジで完全に固定する仕様となっているのが問題と考え、補強材としてメカ搭載に使用するスポンジ両面テープを使ってみた。緩衝材を挟めばきつく締め込まなくてもある程度ホールド出来そうだと踏んだのである。私の場合うっかり表側にこの処理を施してしまった為、見た目が不格好になってしまった。衝撃を受ける方向から考えても、やるなら裏側が妥当であろう。
 もののついでと手を加えたのが吸気口。取説指定のヒートシンク用開口部は面倒なのでくり抜いていなかったのだが、塞がったままだとヒートシンクに干渉してボディの収まりは悪くなる。またウインドゥサイドのダミーインテークだが、ここはモーター冷却口として都合の良い配置であることに気付き、ダミーにしておくのはもったいなく思えたためくり抜いた。もろに進行方向なので、大きな石
だけでも侵入を排除すべくメッシュを貼り付けている。


 最後にタイヤ。ここの所の気温低下でカチカチ路面はすっかり影を潜め、タイヤへのダメージは大幅に軽減されてきている。そこでずっと使用を控えていたタミヤのスパイヤースパイクを再び装備することにした。このタイヤを履くのは半年振りだが、これまでの経験通りに良好な食いつきを見せるかどうか、正直気がかりではある。


 どうも小細工じみたものが多いが、レースを控えてのセットアップは以上で完了。あとは落ち着いて慎重に周回を重ね、彼らのミスを虎視眈々と待つ冷静な走行に徹することが出来るか、だ。


● レ ー ス 経 過 ●

 朝も早く、8時前にはサーキットへ到着。しかしながら現場には既に参加者の方々が大勢見えられていた。前日の悪天の影響で路面はマッド。特にゆるい箇所ではほとんどぬかるみといった状態だが、今日の天気なら昼前には乾くであろう。

 一方コースレイアウト。到着時には全く変わりばえがなかったのだが、エントリー受け付け前に大規模な改修工事が始まってしまった。しかもそのきっかけは参加者の鶴の一声である。元々自由なイメージのあるアットホームな現場ではあるのだが、コースメンテナンスはオーナーさんの手によるものであると思っていたので、この流れには驚いた。下手糞な我々はレイアウトの変化に一抹の不安を煽られるものの、そこはレーサーのサガか、一方で言いようのない期待感も同居するもの。特に私は前コースにいいイメージを持っていなかったため、内心はほくそ笑みながら作業を手伝った。因みにコースウォールは打ちつけのゴムホースであるため、その気になれば短時間でいくらでも変えてしまえるのである。
 結局この突貫工事でどの程度の変貌を見せたのかと言えば、出来上がったのは『全く別のコース』であった。ホームストレートとごく一部が残された他はそのことごとくに手が入れられ、敷地内を斜めに突っ切る新たなストレートが登場。全体としては直線距離増、低速コーナー増のテクニカルコースとなり、1周に要する時間は以前より1割ほど長くなった。

 さてこうなるとうかうかしてはいられない。エントリーを済ませ、早速練習走行に臨む。コースへの完熟はもちろん、果たして前日の処置がどの程度功を奏しているのか、わからないなりにも見極めをする必要はある。時間の制約から練習走行は1パックのみであったが、マシンには確実な変化が起こっていた。

 まずはタイヤだが、フィーリングとしては久々とも言えるレベルの『バリ喰い』状態。特にステア応答性に劇的な改善を感じる。前回がうんこタイヤでの練習であったことを差し引いても予想以上の好感触で、この時は軽い興奮を覚える…が、結果としてはこの好状況が終日続いてくれたわけではなかった。

 次にジャンプ台周辺での挙動。これまた別のマシンかと思うほどの変わりようで、跳躍中の姿勢が前回までとは全く逆になってしまった。以前はスロットルを全開にしていても、やや前のめりの姿勢で着地する場合がほとんどであったのに、この日は同じアプローチでマシンがウイリーよろしく真上を向いてしまうのである。バンパーカット、ウイング装備で重量バランスがリア寄りになったのは確かだが、ここまであべこべになったのはウイングのダウンフォース効果としか考えられない。最初は動揺してしまったが、慣れてしまえば姿勢制御はこの状態の方がイージーなので良かった。
 それにしても…私はRCカーのウイングを完全にナメていた。あんなものは1/10では飾りだと信じて疑わなかったからこそ、これまではエンペラーのボディを使い続けていたが、友人Tのアドバイスは全く正しかったのである。これまでずっとリアグリップにハンディを背負って走っていた計算となるわけで、十分なしっぺ返しはくらっていた格好ではあるが…。
 着地挙動に関してはこちらも微々たるものながら成果を感じた。ジャンプ台自体のレイアウトが変わっており、果たして車高上げの方策が効果覿面であったのかはあやふやだが、デメリットである重心アップの影響も特に感じないので、取りあえずは良しとしよう。

[第 3 回 に 続 く]




      
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DF-02記録簿 第019回

2005-11-02 23:44:01 | RC記録簿(DF-02編)


-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 17 回> 2005_1023

 5週のインターバルを経てこの日を迎える。10月下旬ともなるとさすがに日の光も穏やかで、むしろ寒ささえ感じる気候の中、久しぶりの走行を満喫させてもらった。ちょうどサーキットに到着の時分まで小雨がパラパラと降っていたため、当初の路面状況はマッド。冒頭の写真の通り、最初の2パックでマシンはドロドロになってしまった。ここから時間が経つにつれ乾いていくわけだが、夏場のカチカチドライ路面に比べれば、この日は終始タイヤに優しいコンディションであった。

 コースには劇的な変化が発生。レイアウトそのものは変わらないが、周回方向が逆になってしまったのである。このおかげでDFを駆る私は最後まで対応に苦心するハメとなった…。今回はトラブルもてんこ盛りに抱え込んだものの、涼しくなった気候の関係で走行は11パックにまで伸びた。それではマシンとの苦闘レポートをお送りする。

● §001 パ ワ ー ユ ニ ッ ト & 駆 動 系 ●


 前回はコミュレーズの有効性を肌で実感したので、私も速やかに導入を決意。決して高機能なタイプとは言えないが、研磨には十分な性能を持つイーグル製のものを手に入れた。今のところは必須とされるダイヤモンドバイト(刃)も未装着だが、ノーマルのバイトでもピカピカに仕上げることはさほど難しくない。早速マシンに搭載されている18Tのローターを手入れしておいた。

 実際の走行では前回と同様、研磨のお陰で終始パワフルな走りが出来た。11パックと夏場に比べ走行距離が伸びているにも拘わらず、パワー感の落ち込みも感じない。やはり気温が下がればメカ系への負担はかなり軽くなるのだろう。目視でもコミュの痛みは軽微であるようだが、結局はマメな研磨がローター寿命を延ばすようなので、次回の走行会前にも研磨は掛けておこうと思う。


 次にトラブルの件。まず結果を簡潔に述べると、ピニオンギアとスパーギアが相次いで破損してしまった。


 2パック程走らせた後にブラシの確認をする為ギアカバーを開いたところ、ピニオン(タミヤAVピニオン18枚)の歯がかなりやせ細っていることに気付いた。同じ18枚の予備は用意してなかったので、買っておいたAVピニオンの17枚に換装する。そして、その新品の17枚が引き起こした事故こそが上の説明図なのである。
 走行中に突然、大きな異音を発するようになったためピット帰還。開いてみればピニオンは全ての歯が図のようなノコギリ状に変形していた。続いてスパーも見てみた所、特定箇所の5~6枚程がこれまた図のように、かなり深いところから根こそぎ持っていかれてしまっていた。この時点で一番面倒なスパーの交換も避けられないことを悟る。

 タミヤ製アルミピニオンはすぐに使い物にならなくなる…悪名高いシロモノである事は既に知っていた。16、17枚はトビークラフト製のスチールピニオンを所持しているが、こちらの17枚もいがみが発生したのか、ノイズが大きく使うにはばかる状態であった為、間に合わせでタミヤピニオンを用意したわけである。それでもまさか3パック程度で、スパーまでを巻き添えにして死んでしまうなど大誤算。小さいピニオンはトルク負荷が大きく掛かる分、あっという間に寿命が来てしまったと考えるのが妥当だろうか。
 この場は唯一残ったトビーの16枚に換装するより手がない。手持ちのトビーピニオンは友人Tからのお下がりで、実は相当使い込まれているものだが、目下はまだまだ音を上げそうな雰囲気ではない。やはり面倒臭がらず、素直にスチール製を調達しておくのが無難なのだろう。


● §002 足 回 り & タ イ ヤ ●

 まずは新規導入オプションから。冒頭写真の通り、ダンパーを専用のアルミ製に換装した。こちらも友人Tからの払い下げアイテムで、マシンを乗り換えた人間からパーツを回収する、いわばハイエナ稼業にいそしんでいるのが最近の私である。セットアップは以下の通り。

オイルピストンスプリングスペーサバンプストッパー
アーム取付位置
フロント# 400

2穴

ソ フ ト

中1

-

中央

リア

# 350

3穴

ノーマル

中1大1

Oリング×7

外側


 密閉性なのかそれとも付属のテフロン製ピストンの穴が小さいからなのか、理由はハッキリしないが、やはりキット標準のCVAと比べればかなりオイルが効く印象。その他全長がフロントで1mm、リアは5mmも長いので、総じて車高は上がるということになる。ジャンプ着地の際はかなり強烈に腹打ちしている(ハッキリ音がする)ので、その辺りも緩和されれば嬉しいなと密かに期待。

 実は組立時に色気を出して社外製の部品を取り入れてみたのだが、これが完全に裏目に出てしまう。外車バギーのダンパー用として評価の高い、MIPというメーカーの『ブルーシールOリング』で、オイル漏れがかなり防げるシロモノとの事。しかしインチサイズの海外パーツを国産品に組み込む事、それ自体がそもそもの間違いだったらしく、この日7パックの走行を終了した時点で、リア片側のオイルが完全に漏れ抜けてしまった…当然戻り抵抗が全くないフリクション状態である。アルミダンパーのピストンロッドに対し、このOリングは径が大き過ぎると言うことのようだが…しかし、これはフロントには当てはまらない。こちらは漏れ出ている気配がないのである。ロッドの径は前後で異なっていると見て良いのだろうか?
 もちろんこのままでは走行出来ないので、友人T持参のオイルを失敬して直ちに組み直す。しかし彼が持っていたのは# 300であったので、残りの走行は左右でオイルの番手が異なるというダメセットで挑む事に。この不備は正直頂けなかった…新オプションの導入時は万が一にも備えておくべきである。


 そして密かにもう一つ、外見ではわからない地味なオプションを新規導入している。以前から少し気になっていたアルミ製のホイールハブ、これを使ってみることにした。下写真、銀色のパーツがそれ。

 

 このホイールハブにはめる、ホイール側の六角凹みが拡大してしまい、ホイールをロック出来ない事態が起こっていたので、樹脂製に比べエッジが立っているアルミ製でやり過ごそうと考えたのが発端。この目論見は的を得ていたようで、なんとかロックが掛かる状態でナットを締め上げることが出来た。私が樹脂製と比べ優位であると感じた点は以下の通り。

 ○フィット感アップ
  ピン、シャフトをしっかりホールドしてくれている印象。

 ○締め付けにあいまいさがなくなる
  材質がソリッドになったおかげでホイールナットをきつく締め込めた。

 ○耐久性が向上
  角が丸まってしまうと言った事態はそうそう起こらないように思える。

 そもそもホイール側の六角凹みが痛んだのは、磨耗したホイールハブを気付かずに使い続けていたのが大きな原因である。タイヤの交換頻度が高い人ほど、ホイールハブの削れも早く進みそうなので、面倒を避けるためにはアルミ化しておくのが手っ取り早い。


 そしてもう一つトラブル。前回お伝えした、リアダンパーステー固定ネジの緩みの件を覚えておられるだろうか。実はあの時点でステーとギアカバーのはめ合わせ部分に異常(正確にはステー側凸部のつぶれ)があったらしく、最初の1パックを走行し終えた時点で再び緩んでガクガクになってしまった。ネジが効かなくなっていたこともあり結局は両パーツ(A4、A11)を交換。この部分は普段は取り外しする必要がないので、ネジ止め剤で固めておいた方が良いだろう。


 最後にタイヤ。驚異的な耐久性を見せていたリアのウルトラX(TR-37Y)に寿命が来た。


 左の新品に比べると2分山程度まで擦り減っている。使い始めたのは5月からなので期間にして5ヶ月、70パック程度の走行に耐えた計算。この間フロントは3回履き変えていることを考えると、やはり凄まじいコストパフォーマンスだ。写真の通りスリック化しているわけではないが、リアがどうにも流れてカニ走りになってしまうので潮時であろう。
 そして失態と言えば、持っていた新品を現地に持参していなかったことである。写真の状態でグリップ力が低下し始めるとは考えていなかったため、この日の予備はホールショットM2のみ。もちろんズルズルのウルトラXに比べれば食いついてはいたが、やはりもう一息踏ん張りが欲しいと思わせるフィーリングだった。

 因みにフロントの京商HピンMもこの日で寿命。同じく持ち合わせのTR-32Yピンスパイクで残りを走り切った。


● §003 テ ク ニ カ ル ●

 この日も同行者はハイエンド組の友人Tと友人W。3人の中で逆走周回への順応が一番遅れたのは私だった。ジャンプ台が大きな壁となって私の前に立ちはだかったのである。

 サーキットの3連ジャンプ台は曲がりくねったレイアウト上に配置されており、スピードを乗せたまま通過したければココ!!と言うラインをピッタリなぞって行かなければならない。特に着地の不安定なDF-02はジャンプ台間での修正舵が殆ど取れない為、突入で狙ったラインを外すと大幅な減速が避けられない。…ここで"不安定"となぜ断言するのか、それは今回友人TのMR-4BCを拝借、試走させてもらったからである。
 このマシンを操縦して実感したのは、とにかく『ラフなステアワークを許容する基本性能の高さ』を持つ事である。着地直後のトリッキーな挙動がなく、地に足がつけば即ステアをガンガン切っていけるイメージなのだ。このフィーリングならある程度のラインのブレも修正出来そうなものである。実際BCを初めて扱った私でさえ、機体に不慣れな分を差し引いてなお、ジャンプ台がイージーになったと感じられる程。競技仕様車のスペックに改めて驚かされる体験であった。

 結局準備不足からリアのケツ振りを押さえ込めない状態が終始続いたことで、ジャンプ台では1日中回転演舞をこれでもかと言うほど披露するハメに。先述のあべこべオイルと言い、この日はモチベーションを下げる要素が多かった。が、まだまだ試してみるべき事はある。次回は車高上げの為の各方策に加え、駆動系に新オプションを投入して挽回を試みる。


CHECK NEW EQUIPMENT

TAMIYA (OP.569)
クランプ式アルミホイールハブ
(6mm厚)
1,500 YEN


TAMIYA (OP.701)
DF-02 アルミダンパーセット
5,500 YEN
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DF-02記録簿 第018回

2005-09-29 18:18:12 | RC記録簿(DF-02編)
-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 16 回> 2005_0918

 前回からはさらに間隔が空き、殆ど1ヶ月ぶりのコースイン。まだまだ過ごしやすいとは言い難い陽気ではあったが、最近はさすがに日差しの勢いも衰えてきている。今回は先週開催されたシリーズレース第5戦の直後だけあって、路面コンディションはかなり良好であったが、諸事情あり7パックの走行に留まった。それではいつもの調子でレポートをお送りする。


● §001 パ ワ ー ユ ニ ッ ト ●

 この日合流した仲間は私を含めて3人。友人2人が共同で手に入れたと言うコミュレーズを早速拝借し、まずは手持ちモーターのメンテナンスを開始。要練習とのアドバイスで最初はいらないローターの研磨から始めたのだが、居合わせた常連の方から改めて使い方の手ほどきを受けたり…となんだかんだあり、結局走行にこぎつけたのはお昼を過ぎてからであった。

 実際の効果と言えば、これは2人の証言通りで正に目を見張る改善ぶりと言える。前回降ろした18Tのローターは既にパワーダウンの兆候を見せていたが、研磨を掛けることにより新品時とほぼ同等の性能を取り戻した。発熱も当初並の水準に抑えられているため、思い切ってピニオンを18枚に交換(ギア比10.11)。これでスピード感はさらに1ランクアップした。以後この日の走行中に明確な失速は感じなかったので、取りあえずはこのギア比のままでも問題はなさそうである。


● §002 足 回 り ●

 今回より搭載の新オプションも足回り関連。同時に前回昇天したユニバも当然新しく買い直したわけだが、この新オプションの使用に対応したものをチョイスしている。


 アルミ2ウェイリアアップライトを導入した。実は前回お披露目のターンバックルとセットで購入していたものだが、一緒に写っている新ユニバを手に入れるまで装備を見送っていた。と言うのもこのアップライト、各社から現行でリリースされているアッセンブリー(組立)式ユニバとは相性がいささか悪いのである。


 非常に見にくい写真で申し訳ないのだが…、アルミとノーマルアップライトの形状の違いがお分かり頂けるであろうか?ノーマルがユニバのジョイント部を覆い隠すようにガードしているのに対し、アルミのそれはジョイントが剥き出し(右の写真)なのである。アルミアップライトでは中に仕込んだベアリングがハッキリ見えている事も形状の違いを認識出来るポイントだ。
 純正やSQUARE製ユニバのジョイント固定イモネジがどうしても緩んでしまう事はこれまでも書いてきたが、それでもユニバがバラバラに分解しなかったのは、このガードがあったからなのである。この部分が緩んだユニバのパーツ脱落を防いでいたのだが、上のアルミアップライトでは同じく緩みが出た場合、そのままコース上にパーツを撒き散らして分解するであろう事は明らかである。ユニバ構成部品のバラ買いは無理らしいので、パーツを紛失してしまうような事態だけはどうしても避けたいところ。
 そこで出番となったのが写真のサンダーショット用ユニバ。このユニバは初めから組み上がった状態、つまり分解不可能なタイプであるため、上記の不安要素をうまく排除してくれる。ただ、現行のユニバも無意味に組立式となったわけではないであろうから、旧式のこのユニバには耐久性またはその他の問題があるのかも知れない。磨耗の程度などは注意深く見て行こうと思う。

 因みにこのユニバだが、現段階ではショップに並んでいるものではないので、手に入れたければ本社カスタマーサービスを経由する必要がある。導入に当たっては別途金属カップ(OP 791)も用意しなければならないが、その他の特別な工作は全く不要なので、同じくアップライトを交換されている方であれば検討してみてはどうだろうか。

 またアルミアップライトの組み付けに関しては少し悲しい誤算があった。ロアアームとの固定にSQUARE製のサスシャフト(STG-6:DF-02専用)を用いている私のマシンなのだが、このサスシャフト、どうもキット標準のスクリューピンに比べわずかに軸が太いらしく、アルミアップライトの穴にはきつくて入らないのである。双方金属製だけに無理にねじ入れることも出来ず、渋々スクリューピンを使っての固定に戻した。まさかオプションパーツに対応出来ないなどとは考えていなかったので、これは正直ショック。ここに来て私のSQUAREパーツに対する信頼性が落ちていることはもう言うまでもないだろう…。

 ガタ解消、耐久性向上の他、トーイン角度が選択式であるのもこのアップライトの特長。バギーでは一般的に2~3度で調整されると言う事実に追随し、ここは2度でセットする。が、やはりコース上での明確なスペックアップは感じられず。後述§003の通り操縦スキルの向上は感じるものの、このアップライト効果がどの程度関与しているかは正直不明である。取り付けに紆余曲折あった分少し寂しいものがあるが…、友人からはオススメ品との報告を受けているので、暇があればノーマルとの差し替え比較など繰り返してみようかと思う。


 最後にトラブルの報告を。一体いつからであったのかよくわからないのだが、リアダンパーステーの固定ネジがガクガクに緩んでいた。二つあるネジのうち、一つはネジ山がバカになっていて既にきつくは締め込めない状態なのだが、今後頻発するようならギアカバーを交換する必要がありそうだ。


● §003 テ ク ニ カ ル ●

 記事トップの写真に注目して欲しい。左のマシンは同行した友人W所有のものであるが、ついに彼もDF-02を卒業してしまった。友人Tの駆るMR-4BCに勝るとも劣らぬ高性能を秘めたその機体の名はXXX-4(トリプルエックス・フォー)、正体は米Team Losi(ロッシ)の誇るハイエンド4駆バギーだ。我らのホームサーキット内では圧倒的なシェアを誇っているのがこのXXX-4で、彼も友人TのBCに刺激されて乗り換えた形。まだ乗り換えてからの日が浅いため、当初の友人Tと同じく挙動の変化に悪戦苦闘している状態だが、この日の走行でも既に大化けの片鱗はハッキリと見せていた。…と言うことで仲間内でDF-02を操るのは半分の2人になってしまい、レポートの構図としては XXX-4/MR-4BC VS DF-02 となる。状況はますます困難になってきたが、何とか食い下がって国産入門バギーの意地を見せたい。同時期にRCを始めた者同士として、マシンの違いが操縦技術向上の速度差にどの程度干渉して来るのか…これは私自身もかなり楽しみなところではある。

 さてそのライバル車の片輪であるMR-4BCだが、友人Tは今回さらに腕を上げていた。前回指摘していたコーナーの処理も上手くなっており、その他のポイントに関しても全体的に熟練を感じる。正直今回はラップファステスト、安定周回の双方に於いて分が悪く、ここ数日での彼の変貌振りには本当に驚かされた…が、それは私自身の成長にも当てはまっているように思う。この日はさらに決着に要する周回数が増え、ともすれば10周近くのデッドヒートとなっている場面も数回あった。特にスタートの合図があるわけでもなく始まる時も多いのだが、お互いが食いつき始めるとなかなか終わらない。『しつこい』『しつこい』と罵り合いつつもいっぱいいっぱいで逃げる追いかけるの展開で、この興奮がとにかく楽しいのだ。プロポも手の汗で汁気たっぷりにされ、この上なく迷惑なことだろう。形勢は変わろうとも大きなプレッシャーは与え続けられているので、この調子で頑張って行きたい。

 一方で近頃は20T、18Tのモーターパワーにもこ慣れて来た分、そろそろパワーユニットの強化を考える時期に来ている。彼らは既に11Tのレーシングモディファイドを搭載しているので、こちらも15T辺りで迎え撃ちたい。取り合えず次回は準備段階として、最後のビッグオプションを組み込む予定なのでレポートをお楽しみに。


CHECK NEW EQUIPMENT
TAMIYA (4135028)
サンダーショット用
ユニバーサルジョイント
800YEN (1本)

TAMIYA (OP.793)
DF-02 アルミ2ウェイリアアップライト
3,500YEN
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DF-02記録簿 第017回

2005-09-01 18:38:05 | RC記録簿(DF-02編)
-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 15 回> 2005_0820

 3週間のインターバルを経てのサーキット入り、この日も同行者は友人Tのみ。この友人Tはサーキットから一番近い立地に居を構えているので、単独でもほぼ毎週コースへ通いつめている様子。先日乗り換えた生粋の戦闘機、MR-4BCを操るのにもかなり慣れてきたとのことで、未だDF-02を駆る私としては戦々恐々の思いである。じっとしていても二の腕からは汗が吹き出る、そんな相変わらずの陽気の中で気合の10パックを走行。いくつか装備を変更した所があるので、その辺りの解説も交えつつレポートをお送りする。因みに…マシントラブルは今回も発生した。


● §001 パ ワ ー ユ ニ ッ ト ●

 前回レポートの通り、ミラージュ20Tはコミュテーターが死んでしまって使い物にならない状態。コミュレーズの導入には金銭面の問題からどうしても踏み出せず、代替策としてスペアローターを購入することにした。モーターの基本構造には実質上の統一規格が存在するようで、各社の部品には広く互換性があるとの調査結果。そこでECHO(エコー)社のモディファイド用ローター、18Tダブル巻きのものを手に入れてみた。ミラージュ内蔵のものと比較するとほんの少し、シャフトにおけるローターの位置がズレているように見えるが、スペーサーワッシャーを組み替えて搭載することで、ほぼ同等のポジションに修正出来る。その他コミュの位置関係なども慎重にチェックしつつ換装を完了。進角はほぼゼロ、ピニオンも引き続き16枚を使うことにする。

 コース上の手ごたえとしては当初、数値上は強化されたモーターのパワーアップを顕著に感じることが出来なかった。が、1パックを走行後ピットに戻って確認したところ、モーターの発熱が極めて微少であることが確認できたので、ピニオンを17枚に変更する。これによりスピード感はかなりのものとなった。今回走行パック数が10パックとやや増えたのは、このモーター発熱量の減少で、冷却に要する時間が短くなったことに起因している。

 とは言え、終日このコンディションをキープし続けることが出来たと言うわけではなかった。パックを重ねるにつれ発熱の度合いは増すようになり、最終的にはいつもの走行で妥当なレベルにまでカンカンに熱を持つようになった。加えてパワーフィールでもピーク時に比べ若干落ち込み始めている印象。エンドベルの隙間から覗き込んでみる限りでは、まだコミュに明らかな異常はないのだが、このあたりは分解してみないとハッキリしない。今考えてみれば20Tも同じようなペースでパワーダウンしていたので、回転数の高いモーターではこのようなものなのかも知れない。やはり安定したパワーを保つのにはレーズの導入が必須なのだろうか。


● §002 足 回 り ●


 前後アッパーアームの変化に気づいてもらえるだろうか、ターンバックルセットを導入した。オークションで安価に出ていたものを衝動買いしてしまったのである。キャンバー角の調整を可能にする機能を持ち合わせている、ただそれだけのシロモノかと思っていたのだが、もう一つ意外な利点があった。取り付け方式が段付ビスからボールコネクター+ピローとなったため、ビスの緩みを高頻度でチェックする必要がなくなったのである。と言うよりピローは緩む雰囲気を微塵も見せないので、この箇所に関してはチェックフリー化したと考えても良さそうだ。このターンバックルやサスシャフト、アルミキングピン辺りに関しては、走行性能の向上よりむしろ、トラブルを回避するための対策品であると捉えた方が良い。ビスの脱落は他箇所の重大な損傷を招き兼ねないし、定期チェックでは何かと見落としがちなもの。手間の掛からないマシンに仕上げる事も重要であるように思うので、総合的には満足している。
 因みにキャンバーはリアのみわずかなネガ角をつけておいた(1度未満)。特にフィーリングの変化は見られないので、とりあえずはこのままで行く。


 2パック目あるいは3パック目あたりであったか、長年の負荷に耐えられず、ついにこのパーツが悲鳴を上げた。


フロントに装着していたスクエア製ユニバ、そのシャフト側ジョイント部が折損してしまったのである。リアに装備しているタミヤ製のユニバはスクエアのものより先に導入されており、つまり使用期間はスクエア製の方が短い。それでいて先に折れてしまうのだからこれは情けない。
 この事故に関してはいくつか兆候があった。仲間内の話だが、同じスクエア製を前後に入れている友人Wのマシンでは、先立って全く同じような金属疲労に拠る折損を起こしていた。それを見て自分のユニバもチェックをしてみたところ、可動部各所の穴が大きく拡大しており、肉厚がかなり薄くなっていることが確認出来たのである。タミヤ純正にも同様の症状は起こっているが、スクエアユニバ程は進行していなかった。まだ数回の走行には耐えるだろうと判断しての放置であったが、見極めの甘さからこの日はドッグボーンを使うハメとなった。

 舵角拡大工作を施しているせいで、フルステア時の衝撃ですぐにボーンが脱落してしまう。結局3~4回はコースに降りて直すという行動を繰り返すこととなった。


● §003 テ ク ニ カ ル ●

 さて、MR-4BCとの第2ラウンドである。実際この日の友人Tはかなり安定した走行が出来ており、もはやかなりの手強さであった。近頃は二人とも何とか転ばない程度の操縦が出来るようになって来ているので(それでもまだまだ下手糞)、5周6周と勝負の着かない、緊迫した争いを幾度となく繰り広げた。転倒はマシンに慣れている私の方が少ないが、ファステストラップは既に彼の方が早いようで、コーナー処理のミスなどにつけ込んでは差を詰め、ミスのない周回では離される、この展開が多かった。総括としては接近した実力の操縦者同士の勝負で、ここ最近では一番楽しく走ることが出来たように思う。

 この日の路面はかなり砂が浮いていた。やはり暑さからサーキットに来る人も少なく、走ることである程度掃けていた砂が堆積気味となったのだろうか。かなりμも低い状態で、テールの流れる限界が早い。わざと流してクリアして行くのもその実、それはそれで楽しかったりするものだが、こと練習と言う意味ではダメダメ。普段ではあまりないコンディションだけに、この路面に対応しても得るものは少ないように思う。
 とは言えシビアに考えることもないものだ。最終的には楽しんだもの勝ちなのだから、むしろあまりこだわらないよう、自制をするくらいのスタンスを取るのも大事であるように思う。この日は友人Tといい火花が散らせた、それで十分満足できる一日だったのだから。

 次回もニューオプションを次ぎ込む予定なので、レポートをお楽しみに。


CHECK NEW EQUIPMENT
TAMIYA (OP.788)
DF-02 ターンバックルセット
2,000YEN
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DF-02記録簿 第016回

2005-08-11 19:35:03 | RC記録簿(DF-02編)
-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 14 回> 2005_0730

 この日は友人Tと2人だけでコースイン。またのんびりと操縦を楽しもうなどと考えていたが、到着後ほどなく以前サーキットで知り合ったDF-02使いの方と合流、すっかりいつも通りの勝負モードとなった。ぐずつくとの天気予報もこちらの都合よく外れ、相変わらずの猛暑の中で8パックを走行。コースはやはりコンディション、レイアウトとも大きな変更なく、そろそろ久々の終日ノートラブルをバシッと決めたいところではあったが、そうは問屋が卸さなかった。

 以下セクションごとのレポートをお送りする。因みに前日のセット・装備の変更は一切なし、この日に備えて行ったのは保守メンテナンスのみとなる。


● §001 パ ワ ー ユ ニ ッ ト ●

 ミラージュの20Tモーターに異常が発生した。この日は1パック目からパワーのなさに少なからずイライラしていたのだが、その度合いは見る見るひどくなりそして4パック目ではとうとう、どう考えてもスポチュン以下というところまでパフォーマンスが落ちてしまった。これはおかしいとモーターをチェックしたところ衝撃の光景。


 左が新品、右が取り付けていたブラシ。哀れ1/4程にまで磨耗してしまい、色は白金のようになってしまっていた。もちろん前日保守メンテではブラシのチビり具合も確認済で、その時はまだ3/4は残っていた。それが4パックでここまで短くなると言うのはどう言うことだろう。次に分解してコミュテーターをチェックしてみると、こちらも相当のダメージがあるようでゆるやかに凹んでしまっていた。

 コミュが荒れ荒れになってしまい、そのせいでブラシの磨耗が恐ろしく加速されてしまった…こう考えて間違いはないだろうが、ブラシがここまで短くなると、エンドベルはガッチリとブラシをホールドする事が出来なくなってしまう。末期ではガタつくブラシが今度は逆にコミュを傷つけていたかも知れない。一応ブラシを新品につけ替えた上で再度コースに入れてみたが、復調した兆しは全くなかった。

 コミュレーズを持たない現時点での対処法はないので、仕方なくTZを再度出陣させる。ニューアンプであるZERO Vの恩恵を受けているのか、これまでにないパワーを感じた…が、スポチュン以下のモーターから変えているのだから、正確な判断が出来ているのかどうかは怪しいものである。

 6パック目あたりでまたも異常発生、今度は突然加速が鈍ってしまう。もう氷の上でも走っているのかと思うほどの酷さなので、これはおかしいと即座にピットへ戻ってチェック。持ち上げてスロットルを入れてみるとリア右(モーター側)のタイヤだけがほとんど回転していない。よく見ているとユニバにはしっかりと力が伝達されており、結局タイヤを外しただけで原因の箇所に行き着いた。六角ホイールハブの角が丸くなってしまい、ホイールがホールドされずに滑っていたのである。予備は持っていたので事なきを得たが、万全を期すならオプションのアルミ製に換装する方が確実であるように思った。


● §002 タ イ ヤ ●

 フロントタイヤに関して。ものは試しと履かせてみたHピンのソフトコンパウンドであったが、都合まだ2日目のこの日の走行も終わらぬうち、早くもこの有り様である。


 見ての通り、見事にスリック化してしまった。どうにもこらえ難いアンダーが出るので、結局残り2パックは持ち合わせていたヨコモのピンスパイクで凌ぐ。前回と合わせ14パックの使用でご臨終、寿命はミディアムコンパウンドの1/2と言う結果となった。ミディアムに比べグリップが稼げている印象もないので、やはり浮気はせずに当分ミディアムを使う事に決定。

 古タイヤは剥がし液を使ってひっぺがすのだが、この作業は手がだる~くなるかなりの重労働。とにかく簡単には離れてくれないのである。ホイールはわざわざ染料で着色したものなので、タイヤと一緒に捨てるなどとんでもない話。やはり接着しなくても走行中に外れることのない、タミヤ純正のスパイクが私は一番好きだ…。


● §003 テ ク ニ カ ル ●

 この日から永遠のライバル・友人Tが新しい機体を投入した。全日本大会などでも常に上位へ名を連ね、生粋の競技仕様車として名高いヨコモのMR-4BCである。初期型の登場から既に6年が経過したモデルだが、まだまだ多方面で高い評価を得ているこのマシン。DFとは基本的なポテンシャルが全く違うとのことで、果たして彼が我々仲間内では敵なしの存在となるか興味深々。今回のデビューランでは、DFからの挙動変化に対応出来ずスピンを連発していたが、操縦にこ慣れればさらなる強敵となることは間違いないだろう。何しろ定価ベースで3倍以上の値段差があるので、どこまで食い下がれるかはわからないが…、以降のレポートではそのあたりも逐次報告していく。

 次回は新しいオプションパーツを組み込む予定なので、そちらもお楽しみに。


                                               
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DF-02記録簿 第015回

2005-07-28 22:14:32 | RC記録簿(DF-02編)
-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 13 回> 2005_0718



 3週間ぶりにコースインしてきた。やはり猛烈な暑さのためか、この日も我々以外の操縦者は少ない。路面はいつも通りのカラカラで砂が載っている風にも見えず、またコースレイアウトもそのまま。この気温だとコース変更作業もかなり重労働になるであろうし、ひょっとするとまだ当分は変わらないのかもしれない。今回は日差しに耐えながら8パックの走行。

 では前回同様、セッティングの変更点も交えながらセクションごとのレポートをお送りする。


● §001 パ ワ ー ユ ニ ッ ト ●

 前回の走行で、どうもバック付きアンプの限界がもう近いらしい、という印象を受けたことは書いた。友人Tのようにヒートプロテクトが働き出すまでは使い続けてみる事も考えたが、やはり壊してしまってはどうしようもないので、大容量の前進専用アンプを手に入れた。これまで予備のアンプはハイパワーモーターに耐えられないBL RACERだったので、どちらにしろいいアンプは2つほど持っておきたいという所ではあった。


KEYENCE A-07V  KEYENCE ZERO V

 写真ではわかりにくいと思うが、このアンプは小さな液晶ディスプレイを装備している。セッティング時には数値が出るのであいまいさがなく、またバッテリー電圧やアンプ本体の温度なども表示してくれるかなりのスグレモノだ。セッティング項目はかなり多彩で、基本的なもの以外にもニュートラルブレーキなど、ドライブアシスト系の機能まで備えている。とは言え、まだ当分はそのような便利機能に頼るつもりはない。もっと自分自身の腕前を上げてから使えば良いだろうと思うし、そういったアシストに一度慣れ切ってしまうと、万一それが使えない状況が発生した時が厳しいだろう。ブレーキ系統の拡張機能をONにすれば、モーターへの負荷が高まることも予測される。貧乏レーサーにとってはマシンに優しいチョイスをする事も大事だ。

 次にモーターだが、前回新しく導入した20Tは発熱量の高さが少し気にかかった。以前使っていたPRO STOCK II ほどではないにしろ、一度走行させると冷却に時間が掛かる。メンテナンスを行ったところ、おおよそ15°前後の進角が取られている事に気付いた。進角調整の優位性は諸説あってどうもハッキリしない所ではあるが、発熱量が上がることだけは間違いないようだ。パワーが欲しければさらに少ない巻き数のモーターを搭載すれば良いだけであり、わざわざ20Tなどと言うミドルレンジのものを選んでいるくらいなのだから、発熱というマイナスファクターを負ってまで性能を底上げする必要などは全くない。そこで分解清掃の後、進角はほぼゼロにして組み上げておいた。

 走行後の実感としてまず挙げられるのがパワー感の微小な低下。当初は新しいアンプ側の問題も疑い、ドライブ周波数の変更も幾度と試みたものの、明快なレスポンスは得られず。前回走行時モーターは全く新品の状態であるから、比較してある程度の落ち込みはあって当然ではあろうが、それにしてもおかしい。などと思っていたが…一つ忘れていた、これは進角調整の影響に違いない。モーター発熱対策としての効果はイマイチであったが、これほどの変化があるとは思わなかった。前回の迫力を知ってしまっているだけに少し物足りなくもあるが、この日の状態でもTZに比べれば明らかに強力だ。秋になったらまた進角をつけてみるのもいいだろう。

 新アンプは期待通りの性能を見せてくれたと言っていい。走行直後の温度表示は最高で52℃となっていたが、ヒートシンクは十分手を触れ続けることが出来る程度の発熱に収まっている。取説にはこの表示が100℃以上になったら要放熱となっているので、つまりはまだまだ余裕と考えるべきだろう。過発熱の問題から開放された事は本当に嬉しい。


● §002 足 回 り & タ イ ヤ ●

 前回はアンダーステアが気になったのだが、やはり原因があった。フロントタイヤがハゲハゲだったのである。タイヤの山の減り具合を疑わなくなっているとは、やはり暑さの中でかなりボーっとしていたのだろうか。替えは今履いている物と同じ、京商のHピンを用意。ただ全く同じなのも面白くないので、コンパウンドはミディアムではなくソフト(W5631S)を選択した。このコンパウンドだが、一般的には柔らかいほど高グリップ低寿命と言われる。バギー用のスパイクタイヤにも共通なのかはわからないが、走行フィールに変化が現れるか興味深い。リアはここのところずっとウルトラXだけしか使ってないので、ついででホールショットM2に交換してみた。

 サスにも手を加える。フロントロワアーム側のピロー取りつけ穴を真ん中から内側に変更、またスプリングもソフトに換装してみた。フロントに関しては車高の低さ、ダンパーストロークレンジの狭さが気になっていたので、それを改善するための処置。取り付け穴の変更により、ダンパーはそれまでと比べより垂直気味に設置される事になるので、反動作をマイルドにするためスプリングを柔らかくした。オイルの効きも相対的には良くなる。これらの変更はアンダー解消の為の方策でもあるが、目立った変化はあるかどうか。

 さて走行後の印象だが、これは総じて悪くなかったように思う。なにせ2分山のタイヤを交換したのだから当たり前ではあるが、ズルズルと膨らむ感覚は軽減された。リアは後半再びウルトラXに履き替えたのだが、やはりフィーリングではM2より踏ん張っている印象。しかしこのウルトラXの寿命には驚かされる。X字パターンはそこそこの磨耗が認められるが、スパイクが一向に減る気配を見せない。コイツ1本でこのまま夏を乗り切れてしまえそうな感じだ。


● §003 テ ク ニ カ ル ●

 前回走行後のインプレでジャンプ直後のヘアピン攻略を目標に掲げたが、モーターパワーの微妙な低下により、再びコブ超えが困難になってしまった。もう諦めて刻んで超えることも多かったので、このテーマはとりあえずなしに。

 この日の走行で難しく感じたのが中速コーナーの処理だ。現在のコースにはそれほどRのきつくない、ダラダラと続くコーナーが2箇所ある。我慢のスロットルワークが要求されるポイントだが、入りでオーバースピードだとマシンが巻いてしまうし、落とし過ぎればイン側のウォールに接触してつんのめってしまう。立ち上がりを重視してCPを奥に取っても良さそうな状況ではあるが、インを空けると後続に半ば強引な突っ込みで刺される可能性が。やはり意図通りの速度をキープする練習を積む方が良いだろうと感じた。


● §004 ト ラ ブ ル ●

 この日はサーキット入りした当初、瞬間的なノーコンの発生に悩まされた。とにかくブツブツと電波が途切れているらしく、手枷足枷を付けられているようでイライラ。外的要因であれば他の人間にもなんらかの異常があるはずだから、これはマシンに発生している問題だ。レシーバーが断線でもしているのかとテンションが下がったが、原因はメカの位置関係にあった。何とびっくり、ZERO-Vのコネクタが短い関係で配置を変更していたのが悪影響を及ぼしていたのだ。A-07Vの搭載時と同じように付け直しただけでいきなり解消するのだから、まったく人騒がせなものである。

 今回からメカの搭載にはマジックテープを使用しており、配置換えは至極簡単に行うことが出来た。メカの交換もかなり素早く出来るのでオススメの処理だ。

 この日はもうひとつ、フロントのダンパーステーが破損した。アーム部ではなく、ギアボックスに止めるビス付近の箇所がめくれる様に割れてガクガクになってしまった。友人Tも同じ壊れ方を経験しているらしいので、肉厚の薄いこの部分はウィークポイントなのだろう。ギアボックスとの合わせ目であり、目視は分解しなければ不可能。大事なレースなどを控えている場合は外してでもチェックはすべきかも知れない。

 ちなみにサードパーティ、SQUAREからはDF-02用のカーボンダンパーステーがリリースされているが、友人Tはこの強化ステーすらもブチ折っている。値段も張るだけに導入の判断が難しいところだ…。


                                               
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DF-02記録簿 第014回

2005-07-07 22:13:38 | RC記録簿(DF-02編)
-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 12 回> 2005_0626


 暑さもいよいよ本格的になって来たな…そう感じさせられたこの日の天候。そのせいか、我々の他にサーキットへ来られていた方はほんの2~3人。最後まで残られていた方でも15時過ぎあたりには帰宅してしまったので、以後コースは貸し切り状態となる。レースの時よりレイアウトの変更もなく、落ち着いた気分でじっくりと走らせる事が出来た。走行数は11パック。路面は数日続いた晴天で既に乾ききっており、終日コンディションに大きな変化は見られなかった。グリップはしないのでいい状況とは言えないが、セット変更の成果を試すには、一定のコンディションをキープし続けてくれる方が良い。

 ではこれまで通り、前日メンテナンスの諸事項も含めたセクション毎のレポートをお送りする。


● §001 パ ワ ー ユ ニ ッ ト ●

 23Tに刺激を感じなくなって来ていたことは前回の走行レポートで報告した通り。そこで今回また新しいモーターを用意した。MIRAGE JAPANのプリズムスポートと言うモデルで、ベアリング軸受け採用のモディファイド仕様ながら、20Tなので特別ホットなタイプでもない。メンテナンス用のベアリングオイルも同時購入し、とりあえず数滴注しておく。またピニオンだが、1枚下げて18枚のものを手に入れ、とりあえずこいつで様子を見ることにした。ギア比は10.11となる。

 そしていざコースイン。…早い、確実に早くなっている。ピニオンが1枚下がっていることなどは全く感じさせないスピード感で、23TのTZを始めて使った時と同じようなドキドキを味わった。これなら次のステップとしても至極妥当なパワーアップ具合と言えよう。さて興奮と満足に包まれつつ処女走行を終え、ピットに戻ると…アンプがかなり熱い。やはり20Tになったせいか、これまでになかったほどの熱を持っている。そこで同行してしていた友人Tに頼み、彼の持っている17枚のピニオンを拝借することにした。そして交換後、スピード感の方はわずかに落ちると言った程度で良かったのだが、肝心の発熱量にはほとんど改善が見られず。この手ごたえではもう一枚ピニオンを落としても劇的な好転は見込めないだろう。私のDF-02はボールデフ、スリッパーなどの駆動保護機構を装備しておらず、またアンプそのものも抵抗の大きいバック付き(A-07V)。ヒートプロテクトは1度も作動させていないが、悪条件も重なる分許容量としては限界に近いのかもしれない。

 もっとも友人TはA-07VZに11Tを繋いで毎回ヒートプロテクトを作動させており、しかも休ませるのかと思いきや冷却スプレーをぶっ掛け、即コースに戻して走らせる。そんな光景を見れば結構丈夫なシロモノなのかも…とも考えるが、やはり抵抗の低い前進専用アンプが欲しい所だ。


● §002 タ イ ヤ & 足 回 り ●

 久々にダンパーのフルメンテナンスを行った。オイルを抜いてクリーナーを使い、ピストン内をひとまず完全に洗浄。Oリングとピストンロッドは全て新品に交換し、セットアップも以下のように変更した。

  ○オイル   : 前後 #700 → フロント #800、リア #900
  ○ピストン   : 前後ともデフォルトの2穴を1穴に交換(キット付属)
  ○スプリング : フロント ハード、リア ミディアム → 前後ともミディアム

 CVAダンパーのオイルの効きがかなり悪いと言うことは、WEBでも各所で言われている。レースの時は自分のマシンの状態を常連の方に診断してもらったのだが、やはりオイルの効きが甘いことを指摘されていたし、何より私も不満であったので、思い切って色々と方策を施した。手ごたえ的にはさすがに功を奏したようで、戻りのスピードはかなり抑制されるようになった。今回はまたモーターがグレードアップしたため、ダンパーの返りが強いといよいよピョコピョコ飛び跳ねてしまうだろう。少しでも安定性の向上を図りたいので、とりあえず極端とも言える変え方で挙動の変化を見てみることに。

 結果、11パック走行後の感想としては悪くなかった。ストレートや高速コーナーでは、モーターランクアップの恩恵を受けて通過スピードがかなり上がっているのだが、その各所に潜むギャップでの身のこなしに予想以上の粘りを感じた。が、その一方でなぜかアンダー傾向が少し強くなった印象もある。もちろん単に振り回されているだけという腕前の問題も多分にあるが、次回走行までにとりあえず対処を考えてみるつもりだ。


● §003 テ ク ニ カ ル ●

 やはりマシンパワーが上昇するのは楽しい。暑さも吹っ飛ばす…とまでは行かないが、かなり心地良い刺激となった。当初はいつも通りの、如何ともしがたい蛇行走法を炸裂させていたが、それも練習を重ねるにつれそこそこまともになる。最後は操縦台から1度も降りることなく走り切ることが出来たので、速さはともかく安定周回だけは何とか出来るようになったというところか。スピードアップが操縦難度上昇に繋がるのは解り易い話だが、新しいモーターはコギングがTZほど大きくないため、減速の感覚が狂うのも難しいポイントだ。さらに微細なスロットル調整を身に付けなければ。

 ジャンプの跳躍距離が伸びて山を越えやすいのはかなり嬉しいのだが、そこがうまく行くほど直後に待つヘアピンで全くCPにつけない。着地直後のブレーキが必須な雰囲気だが、事前のジャンプ台飛び込みをうまく処理出来なければ、スピンアウトの確率が非常に高いのではないか…。今は推測の範囲を出ないが、次回はこのポイントを重点的に攻略したい。


                                                
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DF-02記録簿 第013回

2005-06-23 22:27:22 | RC記録簿(DF-02編)
- レ ー ス 参 戦 レ ポ ー ト -
<第 1 回> 2005_0612 公式第2戦



 遅くなったが予告通り、先週末に参加したレースの奮戦記をお送りする。公式第2戦とあるが、私の通うサーキットでは月1度のペースで合計6回、ポイント制のシリーズレースが開催されている。第1戦は既に消化されており、我等は2戦目からの出場。カテゴリは2駆、4駆とに分けられ、予選Rを5分×3本、その結果を受けてポールポジション制での決勝Rが5分で争われるというしくみ。集合時間がかなり早いのはつらいところだが、そこにはそんな要素も吹き飛ばしてしまう程の魅力があった。

 前日の雨が掃け切れていないようで、サーキット入りした8時過ぎ時点での路面はややウェット。これが当日の晴天でどんどん干からびていくため、レースが進むごとに踏ん張りが効かなくなった。また、コースレイアウトにも微妙な変更が施される。ジャンプ台の位置が手前に移動、前回までと同様のアプローチは出来なくなった。




 エントリー受付から予選開始までの時間は短いので、その間の練習走行は2パック。装備はこれまで通りで望む。ジャンプ台のすぐ後ろには盛り土の凸が設置されているのだが、その間隔が広くなってしまった為、私の非力な(23TのTZ)マシンでは一気に飛び越えることが難しくなってしまった。それでも刻むよりは凸に腹を打ち付け、強引にクリアする方が早いと判断。マシンには悪影響だがガンガン突っ込むことにした。

 予選は2駆が3組(参加16台)、4駆が2組(参加12台)に振り分けられた。各ラウンドスタッガー方式(同一ラインからの時差発進)でスタートする。第1組第2組…ではなく、第1ヒート、第2ヒートと呼ぶらしい。私は4駆第1ヒートに組み込まれたので、2駆組のすぐ後に出走。程良い緊張感に身を浸しつつ出番を待つ…、そしてついに来た1R。ポンダーと言うラップ計測装置をボディに装着し、軽く2~3周回した後グリッドについた。

 …実は走りそのものについてはそれほど云々出来ない。何せレース中はかなり緊張しているし、第2ヒート出走の友人もマーシャル義務(転倒マシンを復帰させるためコース脇に控える)があるため、普段通りビデオ撮影することも出来なかったのである。

 それでもハッキリ言えるのが他の参加者のあまりの速さ。とにかく5分間、ずーっと抜かれ続けたイメージだけは残っている…それもそのはず、1Rのリザルトでは上位車全てに3周ものビハインドをつけられていた。マシン挙動、トップスピード、アプローチの全てが違い過ぎる。腕の違いはいかんともし難いが、熟練者の方が操る競技仕様のマシンにはかなり惹かれた。さらにスキルを磨いて、いつかはあんなハイパフォーマンスカーを駆ってみたいものだ。

 それでも力量から言えばそこそこ満足の行く走りが出来たため、さらに好タイムを出すべく気合いを入れた2R目。直前の練習周回で突然不自然なブレーキがかかってスピンし、そしてあろうことか全く反応しなくなってしまう。半パニック状態でボディを開いてみると、あるべき所にスイッチがない…果たして、スイッチ線は後輪に巻き込まれてピンと張っていた。そしてスイッチ本体はと言えば、地面に転がって衝撃を受けたらしく、可動部が中に押し込まれて触れない。早い話がON-OFF出来ない状態である。それが目に入った時点で私は(断線した!!)と察した。即2Rのリタイアを運営に報告しようとしたのだが、間近でマーシャルに着いていた方からなんとも有難い助け舟。状況を見せるや否や、素早く自分のピットから工具を持って来られ、そしてスイッチ位置を手早く修正してくれたのである。マシンは息を吹き返した。

 記録簿ではこーいうの↓はせんつもりやってんけど、これはどーにも押さえられんわ。


なんていい人…   ポッ


私は線の張りようを見て、原因はあくまで断線と考えていたので、この復帰は嬉しい誤算だった。それでも2R開始中盤で再びマシンはストップ。スイッチはまだ歪曲していたので、結局命運は尽きてしまったわけである。

 そう思ってマシンに近づいたその時。そう、また同じマーシャルの方が駆けつけて下さり、今度はスイッチを元通りに直してもらえたのである。

 記録簿ではこー(以下略)


なんていい人…   ポッ


こうして記録的には散々ながらも、私は2Rを完走することが出来た。

 レポートはココまで。マシンは正常を取り戻したが、結局一度意気消沈した私の闘争心、平常心を取り戻すことは出来ず…、残りの3R・決勝は、1Rにも遠く及ばない走りで見事轟沈してしまった。何せ手に震えが来るのが止まらないもので、自分のメンタルの弱さをまさに垣間見たのが、この日のレースだった。それにしても序盤の動揺を最後まで引きずるとは、あまりにも情けなさ過ぎる…。

 だが悔いと言えばそんな事よりも、あの時マシンを復帰させてくれた方に改めてお礼を言わなかったのが良くない。トラブルが起こった原因は、スイッチを固定せずにボディに挟んでいただけと言う、私の甘い処理の他ない。

 課題はいろいろあったが、レースの醍醐味は存分に味わえた。また練習を重ねて、この興奮のるつぼに身を投じようと思った。


                                               
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DF-02記録簿 第012回

2005-06-09 20:22:58 | RC記録簿(DF-02編)
-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 11 回> 2005_0604


 再びコースレイアウトに変更アリ。前回2連ヘアピンとなっていたポイントがヘアピンと短いストレートの組み合わせに。イージーになった分楽にアプローチ出来るのは悪くないが、この2連ヘアピンはまだ攻略しきれていない感があったので、その点では少々残念でもあった。

 元々予報で夕方には雨になると出ており、16時前にはいつ降り始めてもおかしくない曇天模様に。いつもより2時間ほど早い撤退で走行は10パック程度にとどまった。岐路の車中でたちまち豪雨となり、さらにはひょうにまで見舞われてあわや立ち往生。物凄い音でボディを叩きつけてくるのにかなり面食らってしまった。

 今回は走行前のメンテナンス事項も含めながらのレポートをお届けする。


● §001 パ ワ ー ユ ニ ッ ト ●


 前回同様搭載モーターは終始TZ。既に20パック程同じブラシを使用しており、減っている方は長さが2/3になっていたのだが、メンテでは交換はせずクリーニングだけを行った。前々からブラシの磨耗に偏りのある点が気になっていたので、その原因を突き止めるべくブラシを入れ替えて装着する。ちびたブラシを使い続けることに抵抗はあったが、TZはこの日も終始力強く回ってくれたのでまずは安心。この日の走行を終えてブラシを見てみると、果たして磨耗差は縮まっていた。と言うことはつまり、私の持つTZではブラシをより多く減らす側が決まっている…と考えていいだろう。今回のように扱えば、うまくブラシの交換を遅らせる事が出来そうなのは収穫かもしれない。

 ギア比について。今回よりスパーをキット標準の70Tに戻した。ピニオンは19枚のままなので、減速比もキット標準の9.52:1。友人T、友人Wの集めた情報を総合したところ、どうもオフロードでは10~11:1程度で繋ぐのが正解らしい。しかも巻き数の少ない、いわゆるハイパワーモーターであるほどローギアード化は顕著になる様子。実車の場合、ハイパワーエンジンにはハイギアードのミッションが与えられるので違和感があるが、そうは行かないのがモーターなのだろう。さてそうなると私のアンプの発熱も、やはりギア比に問題があるとはっきりするわけで今回の交換となった。結果的にはわずかではあるものの、加熱を抑えることが出来たように思う。まだ暑さは本番ではないので、夏が終わるまでは決して油断は出来ない。より小さなピニオンを用意する必要を感じた。



● §002 タ イ ヤ & 足 回 り ●


 この前の走行でフロントに履かせたYOKOMOのウルトラミニピン(TF-390Y)、ピンスパイク(TF-320Y)はどちらもあっという間にハゲタカ。正確にはピンスパイクの方はまだ使えない事もないが、それでも耐久性はお世辞にも合格点に達しているとは言えない。そこで次なる刺客として、京商のHピンミディアム(W5631M)を用意した。TAMIYAスパイク並みの値段で手に入るこのタイヤには、正直あまり期待していなかったのだが…ところがどっこい。グリップ力は悪くないし、10パックの走行後でも山がキッチリ残っているではないか。見た感じではまだ2~3日の走行には持ち応えてくれそうな雰囲気だ。リアは前回から着用のYOKOMO ウルトラX(TR-37Y)が好調なので、夏場はこの組み合わせをメインにしようと思う。

 次に足回りだが、久し振りにタミヤユニバのイモネジが緩んだ。もう何ヶ月も問題がなかったので最近はすっかり気にしていなかったが、毎走行後の点検で支持棒が飛び出ているのを発見。リアはタイヤとアームを外さなければアクセスできないのが面倒だ。また緩みグセがつくのではないかとイヤな感じであったが、締め直した後はずっと快調に走り続けることが出来た。



● §003 テ ク ニ カ ル ●


 今回の走行ではっきりと認識出来たのが『ギャップ』の難しさ。これまでは運良く足を取られなかったギャップに何回か弾かれて派手にスピンしてしまい、その後も自分のマシンの挙動を良く見ていると、毎周回必ず姿勢を乱される地点が実は結構あることにやっと気付いた。私のように23Tモーターを搭載している場合、そこにギャップが『ある』という認識さえあればそれほど危険ではない。だが友人TのDF-02を借りたとき、私のマシンではまだイージーであったポイントの全てが、もはや『ギャップ』を超えて『ジャンプ台』と見なしていい程に、ナーバスなアプローチを要求されることに驚いた。友人T車は桁違いに強力な11Tのモーターを積んでいる。そのトップスピードの違いゆえ、より小さなギャップでも車体が浮いてしまう…一瞬の制御不能ポイントが増える、あるいは長くなると言う事だ。トリガーを少し引いただけでグイグイと前に出る感覚も怖かったが、文字通り地に足の着いた感じがしない操作フィールが衝撃的だった。そしてこれ程の暴れ馬ぶりであるにもかかわらず、我慢のスロットルワークで比較的安定した走りが出来る友人Tに、私は正直少し感心してしまった…。そんな私はと言えば、こんなにパワーのあるモーターはまだ当分は御免である。TZでならかなり攻め込んでも、引っくり返ったりせずに周回を重ねられるようになってきたので、そろそろもう少し刺激の強いモーターが欲しい所ではあるのだが、18~20Tあたりで手ごろなものはないものか…。



 次回はサーキット主催の公式戦に出場の予定。初めて本格的なレースへ参戦するので、レポートの方もお楽しみに。


                                               
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DF-02記録簿 第011回

2005-05-24 23:34:33 | RC記録簿(DF-02編)
-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 10 回> 2005_0521


 ここのところGW進行で毎週サーキットに通っていたせいか、2週間が少し長く感じた。サーキットは小規模なコースレイアウト変更が施されており、これにより新たに出来た2連ヘアピンの攻略が今回のポイントだった。路面は今では見慣れたハード&ドライ、砂は浮き浮きと言ったほどではない様子。と言うわけでこれまでと同様、大まかにセクションで区切ってレポートをお届けする。
 なお、この走行会前の調整は保守作業のみであった為、今回のレポート上で軽く触れる点以外は割愛させていただく。


● §001 パ ワ ー ユ ニ ッ ト ●

 走行数はおおよそ14パック、搭載モーターは終日TZ1本でコースイン。なんとなくパワー不足の感が拭えず、TZもいよいよ性能の低下がハッキリしてきたものか…などと考えていたのだが、これが違った。所持バッテリ中で一番パンチのある2,000mAhを使ったところ、まるでモーターを1、2ランクほど上げたかと思うほどの加速力を発揮。どうも他のバッテリに元気がなかったと言うことらしい。マシンの環境を変える要素は様々なところにある。それを頭に入れて走らせないと、データを取ったつもりでも役に立たないばかりか、返って惑わされてしまい無駄なセット変更をしてしまう可能性もありそうだ。しかし今の私に逐一それを見抜く眼力は無い…まさに経験だけがモノを言う領域であろう。とにかく走らせて体で覚えるしかない。

 友人車のふとしたトラブルから、モーターは『メタルオイル切れ』のサインとなる音を出すことを学んだ。私のマシンからもその『音』がよく聞こえていたのだが、分解しても原因がつかめず、また放っておくと収まってしまう事もあって、これまでは放置。『音』のかなり大きかった友人Wが自分のマシンを段階的にバラしながら、その都度スロットルを入れてみると言う方法で、ようやく発生の元凶が判明したのである。解決したのはいいのだが、どうも頻度が高い。ヘタをするとオイルを注しても、2~3パックの走行で再び『音』が鳴り出す。モーターの脱着にはそれなりの手間がかかるので、これはいただけない。他社製のメタルオイルを購入してみようか…。



● §002 タ イ ヤ ●

 暑い時期の乾路面用タイヤとして、今回はフロントにYOKOMOのウルトラミニピン(TF-390Y)、リアに京商のアルティマRB用(UM416)を用意した。UM416はモノとしてはPROLINEのホールショットM2と同様らしく、委託生産で京商ブランドとして販売されているようだ。

 どんなに軟弱でも1日くらいは持ってくれるだろうとタカを踏んでいたのだが…、390Yの方は3パックの走行で早くもピンが消え始め、+3パック程で全体の半分以上がほぼ完全にスリック化する…。どのコーナーでも明らかに大きなアンダーが出る為泣く泣く交換。以前から用意していたピンスパイク(TF-320Y)、ついでにリアもウルトラX(TR-37Y)に履き替えた。走行を終えた今、320Yのピンはあわれ3部山…。やはり硬い路面に持っていかれてしまったが、リアのウルトラXがすこぶる優秀。Xパターン部分自体が周りのピンに比べかなり高いせいもあるだろうが、磨耗が殆どないのに驚いた。グリップ力にも差し当たって不満はないので、このタイヤは私にとってマストアイテムとなる予感がする。とにかく今は耐久性のあるものをチョイスしたい気持ちだ。



● §003 テ ク ニ カ ル ●

 日も傾いてきた終盤は交代でストップウォッチを使い、お互いの周回タイムを計測しあった。測られるとなるとついつい力が入ってしまいラインはグチャグチャ、無茶なアングルでジャンプ台に突っ込んでへりに激突…など、どうにもクールな走行が出来ない。タイムが出ないのは仕方ないとしても、マシンがあっという間にガタガタになりそうだ。冷静に周回を重ねられるよう、ハートを鍛える事も重要である事を改めて認識した。


                                               
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DF-02記録簿 第010回

2005-05-11 21:42:14 | RC記録簿(DF-02編)
-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 9 回> 2005_0507

 GW最後の走行となったこの日。サーキット到着時には晴れ間ものぞいていたのだが、前日の豪雨の影響でコースの一部に大きな水たまり。スポンジで水を吸い取って乾くのを待つ間、問題の箇所をカットして走行出来るようコースレイアウトを変更。取り敢えずはこのショートコースで走行を楽しみ、水が掃けた昼下がり頃から通常周回に戻した。今回も細かなトラブルは発生したが、それなりの収穫も得られた。前回同様、セクション毎にレポートをお送りする。


● §001 パ ワ ー ユ ニ ッ ト ●

 前回早急な対処の必要を感じたメカ部の発熱問題に関して、因果関係をハッキリさせる為の検証を行った。現在所持しているモーター、

 ○TAMIYA スポーツチューン
 ○YOKOMO プロストックII 23T
 ○TAMIYA スーパーストックTZ

 これら各々を現在メインで使用しているESC、A-07Vとの組み合わせで2パックずつ走行し、A-07V側の発熱具合を調べる。モーター側の発熱も気にならないわけではないが、高価なESCを優先に保護策を考えなければならない。また調べたところ、特に私のように容量の多いバッテリで走りきった場合であれば、モーターの発熱は避け得ないようでもある。触診のみのアバウトなものではあるが、検証結果は以下の通りとなった。

 ◇アンプの発熱度
  プロストックII >>> スーパーストックTZ > スポーツチューン
 ※PSII使用時、アンプのヒートシンクは触れられない程の熱を持つ。
  TZでは人肌+α程度、スポチュンもほぼ同様。

 ◇モーター発熱度
  プロストックII > スポーツチューン > スーパーストックTZ
 ※走行直後はどのモーターもカンカン。冷却に要する時間からおおよそ
  で判断した。

 改めてアンプ発熱の原因がプロストックにあることを証明する格好となった。プロストックは分解が出来ず完全なメンテが困難であり、またブラシ交換を引き伸ばした(30パック程使用)ことなどから、私自身の扱いのまずさでこのモーターの寿命を縮めた可能性もある。PSIIから久々にTZへと換装したところ、かなりのパワーアップを感じた。これもつまり、PSIIのパワーが既に低下していた事を示しているのかもしれない…いわゆる『馬力はないが熱ばかりが出る』状態なのか。モーターの性能劣化を疑うならば、同じモーターの再購入・比較でその白黒はハッキリするが、正直また手を出そうとは思わない。だが、実はまだ2パックしか使用していないPSIIの15Tを所持しているので、今度はマメなメンテを施しつつコンディションがどこまで保てるのか、また試して見ようと思う。が、それはまた涼しくなってからと言う事で…。

 取りあえずの対処として、プロストックIIの封印は決定的となった。別の予備モーターを探さなければ。



● §002 タ イ ヤ ●

 この日は終日PROLINE HOLESHOT M3を装着。既にそこそこ使い込んでいるタイヤだが、今回の走行で前輪にハッキリとしたダメージを受けた。



 赤線で示したあたりのピンが削れ飛ぶように失われている。実は走行前チェックの時点で、既に少し切れ目が入ってしまっているような状態だったので、これは寿命と考えるしかないようだ。さて後釜には何を持って来るか…。



● §003 足 回 り ●

 以前から導入しているSQUARE製のユニバに手を焼いている。シャフトとジョイントを繋ぐ箇所に締められたイモネジが、とにかくやたらと緩むのだ。一方タミヤ製のユニバはいつぞやの増し締め以来、もう何ヶ月も緩んだ覚えがない。今回も1パック走行ごとに緩み出すようになり、増し締めの繰り返しで終まいにイモネジのネジ穴が潰れてしまった。このユニバに使われているイモネジはどうも特殊なものらしく、タミヤの一般的なイモネジでは長すぎて干渉を起こし、使い物にならない。結局この日はキットのドッグボーンを引っ張り出して再装備するハメとなった。

 久し振りにドッグボーンを装着したが、やはり見た目にもシャフトのブレがかなり大きい。音にしてもそうで、それなりの駆動ロスがあるであろう雰囲気だ…。



● §004 テ ク ニ カ ル ●

 今回の走行ではとにかく転倒が多く、何度も操縦台とコース上を行き来した。タイヤやサスなどより、モーターを交換した時の方がダントツに走行フィールの変化を感じる。ジャンプ台、タイトコーナー…全てのアプローチに大きな変化が生じるのだ。

 特にコギング(惰性回転時の抵抗)が大きいTZでは、ジャンプ中のスロットルオフでブレーキをかけたのと近い状態になるため、フロントが大きく沈み込む。何度もフロントバンパーを地面に突き刺して着地(そして側転)しているうち、ようやくそれが理解できた。以後空中ではハーフスロットルをキープするよう心掛け、取り敢えずジャンプ台はクリア出来るようになる。

 コーナーアプローチは速度が上がれば難しくなるのが当然なので、TZ仕様のステア操作をじっくり身につけたい。それにしても久し振りのTZには圧倒的なパワーを感じた…。次に購入する予備モーターは、確実にTZを上回るパワーを持つものにしよう。


                                               
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DF-02記録簿 第009回

2005-05-07 06:00:00 | RC記録簿(DF-02編)
-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 8 回> 2005_0429-30

 GW中は2回の走行を予定しているので、都合3週連続のサーキット出向となる。今回はその2週目、2日間の合計で20パック強をみっちりと走り込んだ。気温もかなり上昇していよいよマシンには過酷な状況となってきているが、そのあおりも含め様々なトラブルに見舞われた。前回整備は保守作業が主なので、ここでは特に照らし合わせる事はせず、各セクションごとのレポートをお送りする。


● §001 シ ャ ー シ ●

 1日目終了後のメンテナンスにて、今回集まった4人全員がバスタブフレームの交換を余儀なくされてしまうという事態となった。うち3人までの損傷箇所は同じで、フロント、リアのロワアーム支持部にクラックが発生していた。写真をクリックして欲しい。


 サーキットのコースウォール(とは言ってもゴムホースだが)にサイドからヒットしてしまったり、他車との接触時には青い矢印の方向に力がかかりやすい。このダメージが蓄積する事により、黄線の箇所から裂けるように割れてくるようだ。もっともこの要素は、操縦者のスキル次第である程度は回避し得るはず。モーターパワーの違いなど、個々の環境差もあるゆえ一概には言えないが、この箇所の定期チェックは必須と考えた方が良い。

 ステア周りの耐久性にも万全とは思えない節がある。友人Tはステアワイパー支持部が見事にバキ折れてしまう…彼のシャーシ交換はそれが原因である。また、私のシャーシもステアワイパーを締めていたチタンビスの方が真っ二つとなり、ネジ穴にビスが取り残されてしまった。これはチタンビスの強度に問題があったのかもしれないが、例のクラック発見で既に交換を決めていた後に起こったのが幸いであった。

 ちなみにシャーシ交換作業の際、一番の悪夢はバッテリーポストの着脱である。シャーシが変形してしまっているのだろうが…このパーツ、とにかく固くて引っこ抜けない。私は両方を取り外すのにたっぷり30分は掛かった。是非ともスペアシャーシにセットしておいて欲しいパーツだ…。


● §002 パ ワ ー ユ ニ ッ ト ●

 極めてショッキングなトラブルが発生。2日目の序盤、新調したアンプ側のバッテリコネクタがまたも焼き付いてしまう。ピンボケながら画像を用意した。


 この前はバッテリ側端子との接続箇所が溶解していたのだが、今回はアンプ側ケーブルと繋げられている方の箇所が見事に焦げている。コネクタを溶かして密着しているのを引き剥がそうとしたところ、写真のようにケーブル自体が抜けてしまった。原因としてはやはり、今回も接触不良に拠る異常発熱のセンが高いように思える。なにせ少々こじっただけで抜けてしまうのだから、私のかしめ方に問題があったのだろう…。愚かにもスペアのコネクタは購入していない為、23Tモーターの使用はここで終わり。2日目序盤、2~3パック走行後の出来事であったが、この日はこれ以降終日BL-RACER + スポチュンの組み合わせで走行するハメになった。

 ココのところの目標はあくまで23Tパワーの制御にあったので、当初はマイルドなスポチュンの搭載に意気消沈した私だが、実際に走行して見ればどうした事か、十分にエキサイティングではないか。PSIIに比べ大きな出力ダウンを感じないどころか、同じくスポチュン搭載、同レシオの友人Hのマシンより明らかに速度が出ている。これはもしかすると噂に聞く『当たりモーター』か…?と興奮したが、友人Hのスポチュンはかなり使い込まれたお古であるのに対し、私のそれは予備としてストックしておいた全くの新品。下ろしたてはこんなものなのかも知れない。


● §003 タ イ ヤ ●

 今回から新しいスパイヤースパイクを投入する事は予告しておいた通りだが、そのタイヤがたった2日間の走行でこうなってしまった。


 断続的とはいえ3ヶ月程度は使用していた以前のスパイクタイヤと同程度…いや、フロントなどは既にそれ以上の坊主になってしまっている。日照り続き、砂糖水撒きなど、ここのところの気温の上昇が路面を締め上げているのは確かだが、それにしてもあまりに減りが早すぎる…。幾らタミヤのスパイクタイヤが安価といっても、この調子で平たくなるようでは使えない。2日目の昼下がり頃にはかなりズルズルになってしまったので、やむを得ずホールショットM3へと履き替え。かなりグリップの改善を感じたが、スリック化したうんこタイヤからの換装だけに、やもすれば過大評価の疑いもある。が、山の持ちがいいM3に心が再び傾いてしまったのは確かだ…。


● §004 テ ク ニ カ ル ●

 今回とにかく気になったのがメカ部の発熱で、この2日間走行を重ねるにつれその度合いはひどくなった。大抵はNi-cdバッテリ(2,000 or 2,300)1本をきっちり走らせた後に各部をチェックするが中盤以降、これまで殆ど常温を保っていたアンプまでもが熱を持ち始めたのにはビックリした。バッテリコネクタ焼けでBLに交換する直前には、ヒートシンクが触れないほどになっていた…これは絶対にマズい。プロストックIIなどは猛烈な熱さで、冷却用の強揮発性クリーナーを吹けば『ジュッ』っと肉を焼いたような音がするくらいである。
 思えば各コーナーの立ち上がりではかなりの急スロットルで力任せに脱出しているし、S字でおつりが出まくるのもラフなアクセレーションが多いせいなのは明らかだ。熟練された方ほど走行中のホイルスピンは少ないので、現状の私の操縦がメカに過大な負荷をかけているのは間違いない。ブラシの老朽化に代表されるメンテ上の不備も考えれられるが、とにかく以降はあらゆる熱対策を最優先として取り組まなければ悪夢を見る事になりそうだ…。



-実 行 メ ン テ ナ ン ス-
【第9回の走行会を翌日(2005_0507)に控えての各種作業】


○バッテリコネクタの交換

 前回の焼きつきがパーツのせいだとは思わないが、同じものを買うのも芸がないので、ABC HOBBYの7.2Vコネクター(No.70010)を選択した。ゴールドメッキでない分値段も安価なので、予備も含めて3セット購入。事態の打開を図るべく、かしめる前にハンダ付け処理を行うことにした。薄めではあるがガッチリ固定できたので、これならばそうそう接触不良になることもないだろう。
 このコネクタはバッテリ側の端子とセットで販売されている為、片一方がどんどん余ってしまう…。


○ダンパーコンディション保守

 オイル残量の確認と補充。さかのぼって2月前のオイルテンション変更時以来ずっと放置していたのだが、オイルは予想外に残っていた。特にリアは数滴の補充で済んでしまう。また混濁も前回時よりはマシになっており、砂の吸い上げもうまく抑制出来ていたようだ。これらの変化はやはりダンパーブーツのお陰なのだろうか?だとすれば驚きの効果だと言える。メンテ毎、破れていた時は面倒でも頑張って交換してきたのだが、その価値は十二分にあったようだ。
 リアダンパーのシャフトが1本、わずかに曲がっていた。ストロークする箇所ではないがこれは気になるので、そう遠くないうちに交換してしまいたい。
 その他リアに入れたスペーサーOリングのうち、ちぎれていた1個を交換。


○ボディ補修・補強作業


 度重なるクラッシュでボディには小さな亀裂がたくさん入っている。あまりみすぼらしくなってしまうのは嫌なので、アルミテープ(購入したのはYOKOMO製のもの)で今後割れそうなところも含めた補強処理を施した。しかし既に亀裂の入っているところに関しては手遅れか…、本当なら面倒でもボディの新規製作時に、併せて補強作業も済ませておくのが万全だろう。


○etcetra.


 またも新しいスパイクタイヤを用意した。今回はYOKOMOのピンスパイク(TF-320Y)とウルトラX(TR-37Y)で、コンパウンドはタミヤスパイヤーに比べればかなり柔らかい。同じくYOKOMO製のインナーを探したのだが、4個セットのZC-T16は品切れ。仕方なく1つだけ残っていた16Mの方を購入し、フロントはタミヤスパイヤーにて使用していた、フニャモラーなインナーを2枚強引に突っ込んで見た。
 実は正直、スパイクタイヤは前回走行時の丸坊主事件で懲りているのだが…、このYOKOMOはそれに気付く以前に購入したもの。雨天後などのもう少しソフトな路面状態下で使用するつもりなので、出番はまだ先のことかもしれない。


                                               
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DF-02記録簿 第008回

2005-04-29 05:57:32 | RC記録簿(DF-02編)
【前回走行を終えてのインプレッション】…第7回:2005_0424
 この日は3週間ぶりの走行。路面はまるで砂漠のようにカラカラで、公園やグラウンドとほぼ同様の状態。もちろん砂も浮きまくっており、グリップはこれまで経験した事がないほどの低さである。当初は各車猛烈な砂煙を上げながら疾走していたが、現場に居合わせた熟達者の方々の知恵でそのコンディションは一変。あらかじめ浮いた砂をエスケープラインに掃き出しておき、砂糖水をコース上にじょうろで撒いて回る。乾いた後マシンをコースに入れてみれば…なんとまぁ、スケートリンクのようだった路面が見違えて引き締まっているではないか。基本的には走行ライン上を固めただけなので、オーバーランなどで外してしまえば当然足を取られてしまうが、それも練習という意味合いではちょうど良い。時間・手間をかける甲斐のある処置法で、目からウロコの落ちる思いだった。その他のポイントも前回の整備記録と照らし合わせて記していこう。

 モーターに関して。今回結局搭載したのは、10パックの走行全てでプロストックII 23Tの1本のみだった。早く実力を確認したかった為に、直前にTZから換装しておいた次第なのであるが、その後は再換装作業が手間である事、そして何より十分に満足の行く力を発揮してくれたという事で、この日は終始このモーターを使うこととなった。パワーはTZに比べてもほぼ遜色がないし、燃費はむしろTZよりも良好であるように感じられる。問題は発熱で、Ni-MH3300で1本を走り切ればカンカンに熱くなる。現在のギア比は9.17のままなので、次回はあえてピニオンを1枚上げてみようと考えている。状況は悪化する可能性が高いが、因果関係をハッキリさせておきたいので、すずしい春のうちにこういった無茶をしておくのも良いかと思う。
 因みに今回、友人Wは最新鋭のYOKOMO ZERO T-MAX FSTを装備していた。ギア比は私のマシンより低い9.52であるにもかかわらず、加速、最高速とも格段に鋭い。TZにしろPSIIにしろ、23Tモーターの中ではかなりマイルドな部類に入るということは間違いなさそうだ。

 アルミキングピン。やはり走行フィールに明確な違いを感じることは出来なかったが、1日通して、緩んだり脱落したりといった事は全くなかった。こういった安心感を得られるのであれば悪くはない。

 そして今回もトラブルに見舞われた。その日の終盤、夕刻前に突然マシンの反応が鈍くなり、最初はやや減っていたプロポのバッテリーの問題かと思ったのだが、取り替えても全く改善されない。とても通常走行出来る状態ではないので、ピットでマシンの点検をしたところ、アンプ側バッテリコネクタ部のプラスチックが少し溶けている事を発見。以前起こしたモーターコネクタの焼き付きと似た感じで、これも接触不良による発熱が原因と思われる。プラスチック部を溶かした事でさらに接触が悪くなったらしい。バッテリ側のコネクタをペンチで曲げて接触させる事で、この日はなんとか乗り切ったが、やはり発熱対策は急務だ。



【実行メンテナンス】
 第8回の走行会を翌日(2005_0429-30)に控えての各種作業。

○バッテリコネクタの交換

 アンプはその日のうちにマシンごとショップへと持ち込み、店員に対処法を教えてもらった。やはりコネクタ部は豊富に備品があるようで、勧められたままイーグルのゴールドコネクター(765-048)を購入。モーターコネクタの時に一回やっているので、今回はスムーズにかしめ直すことが出来た。おこげ部分はやはり鮮明に撮影できず。


○ギアレシオ変更

 ピニオンを19枚から20枚のものに換装、8.71の減速比。発熱が顕著になるようなら元に戻すが、こうしたわずかなセット変更も体で感じれるようになっておきたいものだ。


○etcetra.

                   

 最近の走行ではもっぱらタミヤのスパイクタイヤを履いているのだが、だいぶ磨り減っていたので新調することにした。写真の通り、一番減っている箇所ではおおよそ2部山といったところまで使い古している。前回までの低グリップぶりにはこのうんこタイヤも絡んでいる事は間違いないと思うので、次回走行時はこのタイヤの使用でバリ食い!!と行きたい。


                                               
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